東京ユナイテッドが笹山陸と契約合意|元横浜BCの若手ガードがB3で再始動へ

東京ユナイテッド、元横浜BCの笹山陸を獲得

2025年6月25日、B3リーグ所属の東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(以下:東京U)は、横浜ビー・コルセアーズから自由交渉選手リストに公示されていた笹山陸との契約合意を正式発表しました。契約は2025-26シーズンを対象とした新規選手契約となります。

東京を拠点とする同クラブにとって、即戦力となりうる若手ガードの加入は、戦力層の厚みを増す重要な補強となりそうです。

186cmのコンボガード|笹山陸のこれまでのキャリア

笹山陸(ささやま・りく)は三重県出身で現在23歳。身長186cm、体重85kgの体格を活かしたプレースタイルが持ち味で、ポイントガード(PG)とシューティングガード(SG)を兼任できるコンボガードタイプの選手です。

名門・洛南高校では兄である笹山貴哉(現ファイティングイーグルス名古屋)と同じバスケットボールの名門路線を歩み、卒業後は筑波大学へ進学。高校・大学ともに国内トップクラスの育成環境で競技に打ち込みました。

学生時代にはU16日本代表にも選出された経験があり、早くから将来を嘱望された逸材です。

特別指定からB3、そしてB1挑戦へ

大学在学中の2020-21シーズンには、名古屋ダイヤモンドドルフィンズで特別指定選手としてB1デビューも果たしました(1試合出場)。
その後、島根スサノオマジックで練習生を務めたのち、2023-24シーズンよりB3の三重バイオレットアイリスと正式契約を締結しました。

今季開幕からは三重で6試合に出場し、平均4.3得点、2.2リバウンド、2.0アシストを記録。攻守両面で存在感を示していた中、第4節終了後に急遽、B1の横浜ビー・コルセアーズへ移籍。名古屋D時代以来となるB1再挑戦のチャンスを手にしました。

B1で32試合出場|実力を証明した半年間

横浜BCでは2023-24シーズンの後半戦にあたる期間中に32試合へ出場。スタッツは平均1.3得点にとどまりましたが、若手ながらも要所でのディフェンスやボールハンドリングで貴重な戦力として起用されました。

短期間ながらB1レベルの試合強度を経験したことで、笹山のプレーには確実に磨きがかかっており、その実績を持って今回のB3・東京U入りとなります。

新天地・東京ユナイテッドでの抱負

契約発表に際し、笹山は東京Uのクラブ公式コメントとして以下のように意気込みを語っています。

このような機会を与えてくださったクラブ関係者、そして宮田GM、橋爪ヘッドコーチに感謝申し上げます。クラブの勝利のために自分自身の力を最大限発揮して頑張ります!BLUE RABBITSの皆様の前でプレーできる日を楽しみにしています。よろしくお願いします。

「BLUE RABBITS」は東京Uのファンネーム。ホームタウンである東京を盛り上げる存在として、自身のプレーで観客を魅了したいという意欲が感じられます。

横浜BCへの感謝|ファンとの絆を胸に

また、前所属チームである横浜ビー・コルセアーズの公式サイトでは、笹山がファン・ブースターに向けた感謝の言葉を綴っています。

移籍して間もない僕へのファン・ブースターの皆さまからの応援やメッセージは、いつも背中を押してくれる大きな力でした。新天地でも横浜ビー・コルセアーズで培ったものを全力で発揮できるように頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします。またどこかでお会いできる日を楽しみにしています!ありがとうございました。

突然の移籍にも関わらず、温かく迎え入れてくれた横浜のサポーターへの感謝と、プロ選手としての成長への意欲がにじむコメントです。

今後の展望|東京Uでの役割と期待される飛躍

東京ユナイテッドは、B3の中でも上位争いを視野に入れるクラブであり、若手主体の育成と即戦力のバランスを重視したロスター構成が特徴です。

笹山はその中でバックコートの中心選手として起用されることが想定され、ゲームメイクやディフェンスでの貢献が期待されます。また、B1での経験を還元し、若手選手のメンターとしての役割も求められるでしょう。

まとめ:B1経験者の加入で東京Uに追い風

B3クラブながらも確実にステップアップを続ける東京ユナイテッドにとって、笹山陸の加入は貴重な戦力強化。若手ながらB1経験を持つコンボガードの加入は、攻守にわたる幅広い選択肢をもたらすことでしょう。

再び頂点を目指すシーズンへ――。東京の地で再起を誓う笹山の活躍から目が離せません。