ジョーダン・クラークソンがユタ・ジャズを退団|FAで新天地へ
2025年7月1日(現地時間6月30日)、NBA屈指のスコアラーであるジョーダン・クラークソンが、ユタ・ジャズとの契約をバイアウト(買い取り)により終了し、完全フリーエージェント(FA)となることが報じられた。新天地としては、ニューヨーク・ニックスとの契約が最有力と見られている。
クラークソンは長年にわたりジャズの得点源として活躍し、特にベンチからの出場で存在感を放ってきた。今回のFA化は、ニックスのセカンドユニット強化の鍵を握る大きな動きとして注目されている。
ジョーダン・クラークソンとは?プレースタイルと実績
現在33歳のジョーダン・クラークソンは、身長190cm・体重87kgのコンボガード。ガードとしてはサイズに恵まれ、爆発的な得点力と瞬発力を武器とするスコアラー型プレイヤーだ。
2020–21シーズンにはNBA最優秀シックスマン賞を受賞。その実績は伊達ではなく、ベンチスタートながら試合の流れを変えるインスタントオフェンスとしてリーグ屈指の評価を得ている。
2024–25シーズンの主なスタッツ(ジャズ)
- 出場試合数:37試合
- 平均得点:16.2点
- 平均リバウンド:3.2本
- 平均アシスト:3.7本
- 3ポイント成功率:36.2%(平均2.3本成功)
試合数こそ限られていたものの、シュート効率とプレーメイクの両面で安定感のある成績を残している。
ベンチからの得点力はリーグ随一
NBAのスタッツメディア『StatMuse』によると、クラークソンは2020年以降、ベンチ出場で通算4,589得点を記録。これは同期間のベンチスコアランキングでリーグ1位に相当する数字であり、2位のマリーク・モンク(3,882点)を大きく上回る。
この記録が示す通り、ベンチにいるだけでチームの攻撃力が飛躍的に向上するのがクラークソンの強みだ。
新天地はニックスへ|ブランソン&ブリッジズとの共演に期待
ESPNの報道によれば、クラークソンはニューヨーク・ニックスとの契約が間近に迫っており、すでに交渉は最終段階に入っている模様。
今季のニックスは、ジェイレン・ブランソンや新加入のミケル・ブリッジズなどを中心にプレーオフ進出を狙うチーム編成を進行中。クラークソンの加入により、ベンチユニットの得点力と経験値が大幅にアップする見込みだ。
特にブランソンが先発として大量の得点を担う中、クラークソンが交代で試合のテンポを変える“第2の火力”として機能すれば、ニックスはより柔軟で厚みのある攻撃オプションを手にすることになる。
キャリアの再構築か?クラークソンが狙うもう一花
クラークソンはロサンゼルス・レイカーズでキャリアをスタートさせ、その後キャブス、ジャズと移籍を重ねてきた。ジャズ在籍中は約6年間にわたり中心選手として信頼を集め、2020–21のシックスマン賞受賞もその集大成だった。
しかし、ジャズは現在再建モードに入りつつあり、クラークソンのような即戦力型スコアラーよりも若手中心の育成へと舵を切っている。そうしたチーム方針の変化を受け、今回のバイアウトに至ったと見られる。
新たに加入が見込まれるニックスでは、プレーオフ進出はもちろん、チャンピオンシップを狙う上で重要な「勝てるベテラン」としての役割が期待されている。
まとめ|ジョーダン・クラークソン、勝負の1年へ
ベンチから試合を決められる数少ないスコアラー、ジョーダン・クラークソン。彼の退団はジャズにとって一つの時代の終わりを意味し、ニックスにとっては再びプレーオフ上位進出を狙う大きな材料となる。
「シックスマンの代名詞」とも言えるクラークソンの新たな挑戦が、どのような結果を生むのか。今後の動向から目が離せない。