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映画『With the 8th Pick…』始動!コービー・ブライアントを指名しなかったNBAチームの“もしも”の物語

コービー・ブライアントの“ドラフト裏側”が映画に!『With the 8th Pick…』製作決定

NBA史上屈指のスーパースター、コービー・ブライアント。彼がロサンゼルス・レイカーズのユニフォームに袖を通すまでのドラマは、これまで何度も語られてきた。しかし今回、アメリカの大手映画会社ワーナー・ブラザースが製作を始めた新作映画『With the 8th Pick…』は、これまでとは全く異なる視点からコービーの運命を描こうとしている。

本作は、1996年のNBAドラフトで“コービーを指名しなかったチーム”、すなわちニュージャージー・ネッツ(現ブルックリン・ネッツ)と当時のGMジョン・ナッシュの決断に焦点を当てた、まさに「もう一つの運命」の物語だ。

タイトルの意味:「With the 8th Pick…」に込められた皮肉

本作のタイトル「With the 8th Pick…」は、NBAドラフトの場面でコミッショナーが発する指名発表のフレーズを引用したもの。1996年のNBAドラフトでは、1位にアレン・アイバーソン(シクサーズ)、5位にレイ・アレン(バックス)など、後のスター選手たちが名を連ねた中で、8位指名を持っていたのがネッツだった。

彼らが選んだのは、ビラノバ大学出身のケリー・キトルズ。そしてその5つ後、13位でシャーロット・ホーネッツに指名されたのが、当時17歳の高校生──コービー・ブライアントだった。

キトルズのキャリアは決して悪くなかったが、結果的に“8位でコービーを指名しなかった選択”は、ネッツの歴史に残る大きな分岐点となった。

焦点はGMジョン・ナッシュ──“指名寸前”の葛藤

映画『With the 8th Pick…』は、コービーの栄光を描くのではなく、「なぜあのとき彼を指名しなかったのか?」というチームフロントの葛藤を主軸に構成されている。脚本を手がけたのはアレックス・ソーンとギャビン・ヨハンセンのコンビ。

舞台となるのは、1996年のドラフト当日。ネッツのGMだったジョン・ナッシュは、エージェントやスカウト、オーナーと意見をぶつけながら、指名直前までコービーを指名するか否かで揺れていたと言われている。

この作品は、そうした「裏側の選択とプレッシャー」「未来を変えた一瞬」をスリリングに描くものとなるだろう。

“マネーボール”や“AIR”の系譜──スポーツ映画の進化系

関係者によれば、『With the 8th Pick…』は、野球界の分析革命を描いたブラッド・ピット主演の映画『マネーボール』や、ナイキとマイケル・ジョーダンの契約誕生を描いた『AIR/エア』のような、“スポーツの裏側”に焦点を当てた知的な作品になるという。

観客は単なる試合映像やスーパープレイではなく、「人間ドラマ」「選択の重み」「後悔と希望」といった深いテーマを通じて、NBAの世界を新たな視点で体感することができる。

このアプローチは、近年のスポーツ映画トレンドでもあり、GL3x3のようなバスケリーグにとっても、自身の物語性をどう魅せるかというヒントになる。

1996年NBAドラフト:歴史を変えたスターたち

1996年のNBAドラフトは、「史上最も豊作な年」の一つとして知られている。以下はその上位指名選手たちの一部だ。

  • 1位:アレン・アイバーソン(シクサーズ)
  • 4位:ステフォン・マーブリー(バックス→ウルブズ)
  • 5位:レイ・アレン(ウルブズ→バックス)
  • 13位:コービー・ブライアント(ホーネッツ→レイカーズ)
  • 15位:スティーブ・ナッシュ(サンズ)
  • 17位:ジェーメイン・オニール

この年はのちの殿堂入り選手が多数誕生しており、なかでも高校生でNBAに飛び込んだコービーの存在は特異でした。ネッツがもし彼を指名していたら──そんな仮定をもとに描かれる物語は、バスケファンにとって非常に興味深いものとなるでしょう。

GL3x3視点:意思決定とスカウティングの物語性

GL3x3でも、プレイヤーの選考やドラフト、チームビルディングが進む中で、「誰を選ぶか」「なぜ選ばなかったか」という判断が未来を左右する場面が増えています。

この映画が描く“指名しなかった決断”は、3×3バスケにおいても「隠れた才能」や「見逃された逸材」に光を当てる視点を提供してくれるでしょう。

選手獲得が感覚やコネだけではなく、戦略と未来構想に基づいて行われる時代に突入するなか、GL3x3でも“意思決定のドラマ”は重要な物語として活用できるのです。

まとめ:コービーという伝説を生んだ“選ばなかった”側のドラマ

コービー・ブライアントのNBA入りは、13位指名とレイカーズへのトレードという“偶然と戦略”の産物でした。その裏で8位指名を持っていたネッツとGMジョン・ナッシュの決断は、もう一つのNBA史をつくる分岐点となりました。

映画『With the 8th Pick…』は、その「選ばなかった側」の視点から、バスケットボールの奥深さと人生の“もしも”を描き出す作品になると期待されます。

GL3x3を含めたすべてのバスケ関係者・ファンにとって、この映画がもたらす視点は、選手を見る目、チームをつくる力、そして物語をつむぐ意義を問い直すきっかけとなるかもしれません。

公開日などの詳細は未定ですが、続報に注目したい作品です。

創部4年で全中男子制覇!金沢学院大附が王者撃破で初優勝、未来のスターが躍動

金沢学院大附が創部4年で全中初制覇──伝統校を破った新鋭が全国の頂点に


2025年8月24日、鹿児島県で開催された「第55回 全国中学校バスケットボール大会(全中)」男子の部において、石川県代表・金沢学院大学附属中学校(以下、金沢学院大附)が創部わずか4年で全国初優勝を成し遂げるという歴史的快挙を達成しました。

中学バスケ界では“四日市メリノール学院”や“京都精華学園”などの名門校が長年にわたって全国を席巻してきましたが、今回の大会は「伝統を打ち破る力」と「チームビルディングの新たな可能性」が強く感じられる結果となりました。

金沢学院大附の全中制覇は、中学バスケの地図を塗り替えるだけでなく、育成・組織の在り方にも一石を投じるものです。

決勝:粘る梅丘を振り切り、堂々の15点差勝利

決勝の相手は、東京都代表・世田谷区立梅丘中学校。都内の公立中学校ながらも、予選を勝ち抜いて決勝進出を果たした実力派チームです。

試合序盤は両チームともに緊張感から動きが硬く、ロースコアの立ち上がりとなりましたが、第2クォーターに入って金沢学院が一気に加速。連続得点で流れを掴むと、前半終了時点で28–17と11点リードを奪取しました。

後半は第3クォーターにさらに攻勢を強め、スコアを51–30に。最後は梅丘の粘りを封じつつ、58–43と15点差で試合を締めくくりました。大会を通じて磨かれた守備とトランジションの精度が、最後まで光った一戦となりました。

準決勝①:梅丘が名門・京都精華に逆転勝利

梅丘中は準決勝で全国常連の京都精華学園中学校と対戦。前半は36–36と互角の展開を見せ、第3Qでは京都精華が主導権を握りましたが、第4Qで梅丘が驚異の追い上げを見せて逆転に成功。最終スコア69–65で勝利を収め、東京都公立校としては異例の決勝進出を果たしました。

この試合では、野呂田桜輔が28得点9リバウンドの大暴れを見せ、鈴木志門も19得点で勝利に大きく貢献。一方、京都精華は岡修平が20得点8リバウンドと奮闘しましたが、惜しくも及びませんでした。

準決勝②:王者・四日市メリノールを完封に近い形で撃破

もう一方の準決勝は、金沢学院大附と三重県の四日市メリノール学院との一戦。相手は全中4連覇中の絶対王者であり、誰もが金沢学院の苦戦を予想していました。

しかし、金沢学院は序盤から主導権を握り、特に第2クォーターでは19–2と圧巻のディフェンスを披露。前半を39–14と大差で折り返すと、後半も安定した試合運びを見せ、最終スコア62–41と21点差の快勝で王者を撃破しました。

注目選手は矢作拓真。この試合で19得点10リバウンドのダブルダブルを記録し、攻守にわたって存在感を発揮。4連覇中の巨壁を打ち砕く立役者となりました。

“育成の勝利”が見えた金沢学院の台頭

金沢学院大附は創部4年目のチーム。にもかかわらず、ここまでの急成長を遂げた背景には、「育成重視」と「チームカルチャーの徹底」があります。

石川県内でもジュニア育成に注力している金沢学院グループは、小学生年代から一貫した指導体制を敷き、スキルだけでなくチームとしての戦術理解・メンタル構築にも注力。さらに、「走る」「守る」「チームで崩す」といった基礎に忠実なバスケスタイルが、大舞台での安定感を支えていました。

GL3x3への示唆:地方からの挑戦がバスケの景色を変える

金沢学院大附の躍進は、GL3x3が目指す「地域から全国・世界へ」のビジョンとも重なります。地方発のチームが短期間で日本一に駆け上がる──その成功モデルは、3×3バスケにおける「地域クラブの躍進」や「多様な育成ルートの提示」にもつながるでしょう。

中学・高校・大学・3×3・Bリーグという“多層構造”の中で、ローカルチームが持つ可能性を最大化する施策が今後ますます重要になります。

今後への期待:中学バスケの“民主化”が進むか

今回の全中は、優勝した金沢学院大附に加え、梅丘中のような公立校も台頭。これにより、「名門私学だけが勝つ時代」から、「どの学校にもチャンスがある時代」へと変わりつつあることを証明しました。

GL3x3や地域バスケ界でも、こうした流れを受けて「育成」「地域連携」「競技のオープン化」に取り組むことが重要です。

まとめ:金沢学院大附が切り開いた“新時代”の始まり

金沢学院大附は、創部わずか4年というスピードで中学バスケの頂点に立ちました。その裏には、戦術理解・個人技・組織力・精神力のすべてを磨き上げた“育成力”があったと言えるでしょう。

四日市メリノールの連覇を阻止し、梅丘との決勝でも堂々の勝利を収めた彼らの物語は、「強さは伝統ではなく積み重ねで創れる」ことを証明しました。

中学バスケ界に新風を巻き起こした金沢学院大附。彼らが切り拓いた道の先には、全国の挑戦者たちの未来が続いていくに違いありません。

池田慶次郎がBリーグ引退を発表|30歳で脱サラし挑んだプロ生活に「一片の悔いなし」

脱サラでプロバスケ界に飛び込んだ男、池田慶次郎が引退表明


2025年8月20日、Bリーグで異色のキャリアを歩んできた池田慶次郎が、Bリーグからの引退を自身のSNSで発表した。32歳を目前に控える今、2年間にわたる“第二の挑戦”に終止符を打つ決断を下した。

彼がBリーグの舞台に立ったのは30歳の時。サラリーマン生活を辞してプロバスケットボール選手となる、という異例の選択は、多くのファンと若者に勇気を与えた。その挑戦の最後に綴られたのは「この挑戦に一片の悔いなし」という言葉だった。

京北→早稲田→三井住友海上、そして30歳でBリーグへ

池田慶次郎のバスケット人生は、名門・京北高校から始まった。早稲田大学では「第63回関東大学バスケットボール選手権大会」でアシスト王を獲得するなど、卓越したパスセンスとゲームメイク力で注目された。

しかし卒業後はプロの道ではなく、三井住友海上バスケットボール部での実業団プレーを選択。長らく企業人として働く傍ら競技を続けていたが、2023年9月──30歳という節目の年に、B3所属のアースフレンズ東京Zでプロキャリアをスタートさせた。

当時の決断はバスケ界だけでなくビジネス界でも話題となり、「夢はいつでも叶えられる」というメッセージを体現する存在となった。

Bリーグでの2年間──決して長くはなかったが、濃密な日々

東京Zでは主にシューティングガードとしてプレー。身長177cm・体重77kgとBリーグでは小柄な部類ながら、堅実なディフェンスと判断力でチームに貢献。試合出場数こそ限定的だったが、その姿勢は“チームに希望をもたらすベテラン”として評価された。

しかし2025年6月末、契約満了とともに自由交渉選手リスト入り。Bリーグからの再契約は提示されず、池田は自ら引退という道を選ぶことになった。

池田慶次郎が語った「この2年」──心からの感謝と前向きな決断

池田はX(旧Twitter)を通じて、心のこもった引退メッセージを投稿。以下、一部を抜粋する:

「2年間、たくさんの応援ありがとうございました。30歳で会社員を辞め、Bリーグの世界に挑戦し、様々な経験をすることができました。自分の人生に真正面から向き合うきっかけをくださった関係者の皆さまに感謝申し上げます。」

「25–26シーズンにおいて、プロ契約の条件提示をいただけませんでした。結果がすべての世界。悔しい気持ちはありますが、新たな道を探す決断をしました。この挑戦に一片の悔いなしです。」

SNSで多くのファンが「感動した」「勇気をもらった」と声を寄せており、池田の誠実な人柄と、真っ直ぐな思いが伝わってくるメッセージとなった。

盟友・田渡凌もSNSで熱いメッセージを投稿

今回の引退に際して、池田の中高時代のチームメートであり、現役Bリーガーでもある田渡凌がXで反応。

「もう一回本気でバスケやりたい。2年前に慶次郎の口から出た言葉。俺は本当に嬉しかった。プロの世界に来て池田慶次郎がたくさんの人に応援してもらえたのが1番嬉しかった。俺はまだまだ頑張るぞ。お疲れ様、気魄。」

感情のこもった“同志からの言葉”に、多くのファンが胸を打たれた。

GL3x3視点:異色キャリアは3×3シーンにも活かされるか?

池田のように社会人経験を経てプロバスケに挑戦した選手は、3×3界にも徐々に増えている。例えば、元実業団選手が国内3×3リーグで躍動する例や、引退後に3×3プレイヤーとして復帰するケースもある。

池田本人も「第三章」と表現したように、今後のキャリアが競技外に限られるとは限らない。コーチ、メディア、地域貢献──その可能性の一つに、GL3x3のような次世代リーグが関わる未来もあり得る。

3×3では「経験・判断・効率的な身体操作」が求められるため、池田のような“バスケ頭脳型選手”は非常に有用。身体的全盛期を超えても活躍できる土壌があるのが、3×3バスケの魅力でもある。

“第三章”へと歩む池田慶次郎──挑戦の終わりは、新しい始まり

「一片の悔いなし」と言い切った池田慶次郎。その2年間は、キャリアの“寄り道”ではなく、人生の中でもっとも真剣にバスケットボールと向き合った時間だったのかもしれない。

今後の去就は未定ながら、彼の誠実さと行動力は、どのフィールドにおいても強く輝くことだろう。GL3x3をはじめとした次世代バスケの世界でも、彼のようなプレーヤーを受け入れる器が求められている。

社会人からプロへ──そして次なる道へ。

池田慶次郎という男が、人生においてバスケットボールを通じて得たものは、数字や記録では表せない「挑戦の価値」そのものだった。

Wリーグ初参戦のSMBC TOKYO SOLUAが描く挑戦の軌跡──仕事とバスケの両立でプレミア昇格を目指す

SMBC TOKYO SOLUA、Wリーグ初参戦で注目集まる“兼業アスリート”集団


2025–26シーズンからWリーグに初参戦するSMBC TOKYO SOLUA(エスエムビーシー・トーキョー・ソルア)。三井住友銀行グループを母体とし、女子バスケットボール界では異色ともいえる「仕事と競技の両立」をチームコンセプトに掲げています。

2024–25シーズンから2部制となったWリーグでは、SOLUAは『フューチャーリーグ』からのスタート。開幕戦は2025年10月18日を予定し、そこへ向けた準備と挑戦が始まっています。

本記事では、能登半島地震復興支援「Wリーグサマーキャンプ2025」への出場を通して見えたチームの課題と成長、そして独自のチームスタイルに迫ります。

Wリーグサマーキャンプで得た“経験値”と現実

SOLUAは、2025年7月19日から21日まで石川県金沢市で開催された「Wリーグサマーキャンプ in いしかわ」に参加。これはWリーグと社会人クラブが一堂に会し、プレシーズンのチーム強化を目的とした実戦型合宿イベントです。

SMBC TOKYO SOLUAの試合結果:

  • vs 新潟アルビレックスBBラビッツ(フューチャーリーグ)/67−78
  • vs ENEOSサンフラワーズ(プレミアリーグ)/51−55
  • vs ミツウロコ(社会人)/49−93

3連敗という結果に終わったものの、プレミアの雄・ENEOSに対しては第2Q以降で盛り返す粘りも見せ、試合内容は確実にチームに“気づき”を与えるものとなりました。

ヘッドコーチを務める今野駿氏は、「春から体づくりにフォーカスしてきた成果は少しずつ出てきた」と手応えを語りつつ、「実業団全国大会で当たり負けた経験が今回の強化につながっている」と、過去の敗戦を糧にした成長プロセスを評価しました。

仕事とバスケットの両立──“時間との戦い”を前向きに捉える

SMBC TOKYO SOLUAの最大の特徴は、「プレイヤー全員がSMBCまたはグループ会社の社員として働いている」という点にあります。つまり、フルタイムワーカーでありながら、トップリーグでプレーするアスリート集団なのです。

今野HCはこの点について「他チームに比べればバスケに割ける時間は限られているが、時間管理能力や集中力という別の武器を育てられる」と語っています。

さらに選手たちは、練習後の食事・ケア・移動時間などを“分刻み”で計画し、プロ顔負けのセルフマネジメントを徹底。サマーキャンプ中も、食事やリカバリーに関する意識の高さがスタッフからも称賛されていました。

島村きららが語る「Wリーグと仕事」のリアル


チームの中心として期待されるルーキー・島村きららは、「Wリーグは憧れだった舞台。そこに立てる喜びと、働きながら挑めることの意義の両方を感じている」と語ります。

「仕事もバスケットも手を抜かずにやる。それがこのチームのアイデンティティだと思っています」と話す島村は、自身の成長だけでなく、Wリーグ全体に“新しい選手像”を提示しようとする意識も強く感じられます。

彼女が特に感じた課題は「リバウンドとルーズボールの争い」。小柄な選手が多いSOLUAにおいて、球際の強さは生命線となります。島村は「身長で劣るからこそ、下のボールは全て取らなければいけない」と、課題克服への意欲を見せています。

ENEOSでの経験を武器に、指導陣も“Wリーグ1年目”に挑戦

SOLUAのベンチを支えるスタッフ陣も強力です。

ヘッドコーチの今野駿氏は、女子日本代表およびENEOSでアシスタントコーチを歴任。加えて、マネージャーの成井千夏氏はENEOSおよび代表チームでも経験を積み、トレーナー陣もトップレベルのノウハウを持つ精鋭たち。

「初年度ゆえに全てが試行錯誤」と語る今野HCですが、そうした熟練のスタッフ陣が的確にサポートする体制が、チームとしての“土台の強さ”を生んでいます。

GL3x3への示唆:社会人アスリートの新モデルケース

SMBC TOKYO SOLUAの挑戦は、GL3x3のような新興リーグにとっても大きなヒントを含んでいます。

  • 社会人選手の活用: 仕事と競技の両立モデルを支援する仕組み
  • 企業×スポーツの連携: チームが企業の価値発信にも寄与
  • セルフマネジメント能力: 時間の制限があるからこそ育まれる“プロ意識”

GL3x3においても、フルタイムで仕事をしながら高い競技力を維持する選手たちが活躍しており、SMBCの事例はそうした選手たちにとって大きなロールモデルとなりうる存在です。

目標は“最短昇格”──フューチャーからプレミアへ

SMBC TOKYO SOLUAが掲げるチームの目標は、「最速・最短でのプレミアリーグ昇格」。

そのためにはまず、今シーズンのフューチャーリーグで結果を残し、入れ替え戦へ進出する必要があります。指揮官の今野HCは「まだまだ課題は多いが、一つ一つ丁寧にクリアしていく」と冷静に現状を受け止めつつ、「選手とともに自分自身も指揮官として日々チャレンジしている」と語り、現場の“覚悟”を覗かせました。

まとめ:SMBC TOKYO SOLUAが描く“バスケ新時代”の可能性

SMBC TOKYO SOLUAの挑戦は、Wリーグという国内トップカテゴリーにおいて、まったく新しい価値観を提示しています。それは「時間が限られているからこそ、質で勝負する」という覚悟であり、「仕事も競技も、自分らしく全力で挑む」という信念です。

サマーキャンプで得た課題と成長の兆しを武器に、10月の開幕に向けて準備を進めるSOLUA。その姿勢とビジョンは、GL3x3を含むバスケットボール界にとっても、大きな可能性と未来像を示していると言えるでしょう。

“兼業アスリート”という選択肢が、新しいスタンダードになる日も近いかもしれません。

Bリーグが外傷・障害レポートを公開|B1で改善進むもB2に新たな課題浮上


Bリーグが外傷・障害レポートを公表、全38クラブを網羅


2025年8月19日、B.LEAGUEは理事会後のメディアブリーフィングにて、「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON Injury Report」の公開を発表した。これは株式会社ユーフォリアと共同で実施した全クラブ対象の調査であり、バスケットボールにおける怪我の現状と改善点を明らかにする画期的な試みとなった。

このレポートでは、2024年9月30日から2025年5月27日までのB1・B2全38クラブにおける外傷・障害の発生状況をまとめ、実際の公式記録と報告ベースを照合した信頼性の高いデータが用いられている。

全体件数は2年連続で減少、改善の兆しも

レポートによると、期間中に記録された外傷・障害の総数は482件。これは前シーズンの499件、さらには2022–23シーズンの513件からも減少しており、2年連続の改善傾向が見られる。

発生タイミングで分類すると、試合中が393件(約81.5%)、練習中が89件(約18.5%)と、依然として公式戦におけるリスクが顕著。競技レベルが上がるB1・B2において、より一層の試合前後ケアが求められる実情が浮き彫りとなった。

B1では明確な改善傾向、B2は逆に増加

カテゴリー別でみると、B1では1クラブあたりの平均件数が13.0件から11.2件に減少。一方、B2では15.2件と増加しており、明暗が分かれる形となった。

B.LEAGUEの島田慎二チェアマンは会見で次のように述べている。

「特にB1では、トレーナー体制の強化やリカバリー環境の整備が進んできました。B2も引き続きデータに基づいた予防・改善策に取り組めば、改善に向かうはずです。」

この発言からも、B2クラブへの均質な支援体制の必要性と、医療・フィジカルサポート格差の是正が次なる課題であることがわかる。

増減が目立つ外傷の種類:足首の捻挫は減少、筋断裂は増加

レポートによると、最も多かった外傷は「足関節捻挫」で83件(前年比34件減)。これは予防策が奏功した可能性を示す。一方で、「大腿・下腿の肉ばなれや筋断裂」は64件(前年比25件増)と急増した。

数野真吾氏(Bリーグ・メディカル部門担当)はこの傾向について、

「年齢、プレータイム、疲労蓄積が筋断裂の増加要因。特にベテラン選手のコンディション管理が重要な局面に来ている」

と分析。若手主体のB2では無理なプレーや過密スケジュールによる肉体的負荷が、成長過程の選手たちの怪我を招いている可能性がある。

「Player Availability」は90%維持も、カテゴリー差あり

出場可能率(Player Availability)は、全体で90.8%と前シーズンとほぼ同水準を維持。ただしB1は91.8%と上昇したのに対し、B2は88.9%と低下。これはクラブのサポート力や医療体制の差が影響していると見られる。

島田チェアマンも「B2への均質化されたサポート体制が必要」と述べており、選手が万全の状態で試合に臨める環境づくりが求められている。

外国籍選手の怪我リスクも改善、来日対応が奏功か

外国籍選手に特有の「開幕1カ月間の怪我率」は、26.27%(2023–24)から18.42%(2024–25)へと約30%の改善が見られた。

この点について島田チェアマンは「来日のタイミング調整やコンディション調整のサポートが功を奏した」と評価。今後も外国籍選手のパフォーマンス維持のために、入国・合流プロセスの整備が鍵となる。

再受傷率と脳振盪の増加にも注目

足関節捻挫における再受傷率は13.7%で、前年の17.5%から改善傾向を見せているが、依然として1割以上が再発している事実は見過ごせない。

また、脳振盪の報告件数が増加した点について、数野氏は「認知度の向上によって報告数が増えた側面がある。今後は丁寧なモニタリングとガイドライン整備が必要」と語った。

これにより、症状の“見逃し”を防ぐ仕組み作りも、次なる課題として位置付けられた。

SCS推進チームによるフィードバック体制が始動

Bリーグでは、SCS(Sports Conditioning Support)推進チームが中心となり、各クラブへレポートをフィードバック。データを活用しながら、リスクの特定と予防策の実行を推進している。

この取り組みは、GL3x3や他の3×3リーグでも活用可能な仕組みであり、「プレー可能率の向上=観客満足度・パフォーマンスの安定化」にも直結する戦略といえる。

まとめ:データで支える持続可能な競技環境へ

「怪我のリスクを減らすことは、選手のキャリアを守り、リーグの競技レベルを高め、ファンの期待に応えることにつながる」

島田チェアマンのこの言葉は、まさにリーグ経営の本質を突く。

今回の外傷・障害レポートの公開は、単なる情報公開にとどまらず、Bリーグが選手とチームの未来に責任を持つ姿勢の表れだ。B1の改善に続き、B2や3×3、ジュニア世代における健康管理体制も強化されていくことが期待される。

今後の課題と向き合いながら、「データに基づくスポーツ運営」のモデルケースとしてB.LEAGUEの進化は続く。

Bリーグが2026年ドラフト制度の詳細を公開!若手育成と戦力均衡を目指す新時代のルールとは

B.LEAGUEが2026年に本格導入するドラフト制度の詳細を初公開


2025年8月19日、B.LEAGUE(Bリーグ)は、かねてより「B.革新」の一環として計画されてきたドラフト制度に関して、2026年の制度導入に向けた正式な規程を公表しました。これは同日開催されたリーグ理事会後のメディアブリーフィングで明らかにされたもので、制度の明文化と公開により「透明性と安定運用の確保を図る」としています。

制度発表に立ち会った島田慎二チェアマンは、「これまで口頭での説明や内部運用が中心だったが、明確にルールを示すことで、選手・クラブ・ファンのすべてが制度を正しく理解し、将来設計に活かしてほしい」とコメントしました。

2026年から本格スタート:ドラフト制度の目的は“育成と均衡”

Bリーグが新たに導入するドラフト制度の最大の目的は、以下の2点に集約されます。

  • 若手選手のキャリア形成支援:将来のプロ入りを見据えた明確なルートを構築。
  • 戦力の均衡:強豪クラブへの偏在を防ぎ、リーグ全体の競争力を維持。

これにより、選手は進路を早期に見通せる一方で、クラブ側も計画的な補強・編成が可能となり、より戦略的なチームビルディングが進むと期待されています。

対象選手:高校生から大学・専門学校、海外留学組まで

今回公表された規程によると、以下のような日本国籍を持つ若年層選手がドラフトの対象となります。

  • 国内の高等学校、大学、専門学校に在籍する選手
  • 海外の教育機関に在学中の日本人選手
  • その他、リーグが定めた準ずるカテゴリーの選手

これにより、高校3年生や大学4年生にとっては卒業後の進路がよりクリアになり、また海外挑戦中の日本人にもBリーグという帰国後の受け皿が整備されることになります。

指名方式は“公平性+柔軟性”のハイブリッド

ドラフトの方式は、基本的にNBA方式に近い「指名順方式」となり、以下の要素が組み込まれています。

  • 指名順は抽選によって決定(戦力均衡を図る)
  • 指名された選手にはクラブの交渉権が付与される
  • 選手の希望進路も尊重される(特例条項の可能性あり)

この構造により、「クラブ側の一方的な囲い込み」や「選手側の行き先強制」といった懸念を回避し、双方にとって納得のいく仕組みを目指しています。

また、将来的には順位決定ロジックやウェイト制の導入も検討されており、プロリーグとしての整合性と公平性を追求する姿勢が見て取れます。

島田慎二チェアマンの見解:「公開はスタートにすぎない」

発表後の会見で島田チェアマンは、「これまで水面下で制度設計を進めてきたが、ようやく公表に至った。重要なのは、これを実際に現場でどう運用し、どうアップデートしていくか」と語り、制度の“育成段階”であることを強調しました。

さらに「制度を明文化することで、クラブや選手、そしてファンに安心感を与えたい。混乱のない形で導入し、長期的にBリーグに定着させる」と語っており、単なる施策ではなく、リーグ文化の一部として根付かせていく構想が見て取れます。

GL3x3への影響と示唆:育成連携とドラフト導入の可能性

今回のBリーグにおけるドラフト制度導入は、GL3x3をはじめとした他リーグにも波及効果が期待されます。

特に以下のような観点から、GL3x3でも制度的・戦略的な連携が求められるかもしれません。

  • 3×3プレイヤーの進路多様化: Bリーグ入りの道筋が見えることで、3×3と5人制の相互接続が現実的に。
  • ユース層の育成強化: 高校〜大学で3×3を経験した選手がドラフト対象となる将来像も。
  • GL3x3独自ドラフトの検討: 選手のモチベーション設計やリーグ活性化に貢献。

GL3x3も、独自のプレイヤー評価基準やスカウティングノウハウを持つだけに、将来的なBリーグとの連携が進めば、日本バスケ全体として“持続可能な育成構造”が形成される可能性があります。

ファンや関係者の反応:「やっと来たか」「選手に選択肢を」

SNSやバスケットボール関係者の間では、今回の規程公表に対して歓迎の声が広がっています。

– 「Bリーグにようやくドラフト制度が来たか」
– 「これで若手が早くから将来を考えられる」
– 「希望制も残してるのがいいバランス」
– 「透明性があるから安心して応援できる」

など、制度の成熟とともに期待感も高まっています。今後の課題としては「実際の運用」と「選手の進路保障」の両立が挙げられます。

まとめ:ドラフト制度はBリーグの未来を支える“人材インフラ”

今回発表されたB.LEAGUEのドラフト制度は、選手育成・戦力均衡・クラブ編成といったリーグ運営の根幹を支える“人材インフラ”とも言える存在です。2026年からの本格導入を前に、すでに9月1日からは志望届の提出受付が始まります。

プロ志望の若手選手にとっては、これがキャリア構築の出発点となり、クラブにとっては未来への投資戦略を描く起点となります。

GL3x3としても、こうした制度に呼応しながら、選手の価値を最大化するリーグ運営が求められるフェーズに入りつつあります。

ドラフト制度の安定運用は、バスケ界全体にとっても大きな節目。今後の展開から目が離せません。

WUBS2025は高麗大学が初優勝!日本勢は日本体育大学が3位獲得、国際大学バスケの未来を示した3日間

WUBS2025が閉幕!韓国の高麗大学が初優勝、日本体育大学が銅メダル獲得

2025年8月9日〜11日の3日間、東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「World University Basketball Series 2025」(以下、WUBS2025)。世界各国から強豪大学男子バスケットボールチームが一堂に会した本大会は、韓国の高麗大学が優勝を飾り、アジア大学バスケの頂点に立ちました。

この大会は、一般財団法人全日本大学バスケットボール連盟(JUBF)が主催する、単独大学による国際トーナメントで、アジアを中心とした大学スポーツの交流と競技力向上を目的としています。2022年にスタートした本シリーズは今年で第4回を迎え、年々注目度とレベルが上昇。今回は、日本を含む8チームが出場し、トーナメント方式でしのぎを削りました。

出場大学と国際色豊かなラインナップ

WUBS2025には、以下の8大学が出場しました。

  • 高麗大学(韓国)
  • デ・ラサール大学(フィリピン)
  • フィリピン大学(フィリピン)
  • 国立政治大学(チャイニーズ・タイペイ)
  • 香港大学(香港)
  • シドニー大学(オーストラリア)
  • 日本体育大学(日本)
  • 日本学生選抜(日本)

アジアの大学のみならず、オセアニアからも強豪校が参戦し、国際バスケットボールの縮図のような大会となりました。特に、日本からは大学代表の常連である日体大と、選抜メンバーで構成された「日本学生選抜」が参戦し、国内外からの注目を集めました。

初日から波乱と感動の連続、日本勢は好スタート

8月9日に行われた初戦では、日本学生選抜が香港大学を98-31と圧倒し、日体大もシドニー大学との1点差の接戦を65-64で制して勝利。両チームとも白星スタートを切り、日本の地元ファンの期待を高めました。

一方、高麗大学はフィリピン大学を75-71で退け、デ・ラサール大学は国立政治大学に89-84と競り勝ち、順当にベスト4へ進出。

準決勝は高麗大学とデ・ラサール大学が圧倒、日本勢は敗退

大会2日目となる8月10日の準決勝、日本学生選抜はデ・ラサール大学に75-88、日本体育大学は高麗大学に54-68と敗戦。日本勢は惜しくも決勝進出を逃しました。

準決勝の高麗大学は、試合開始直後から堅い守備と素早いトランジションで日本体育大学を圧倒。ムン・ユヒョンを筆頭に、リズムのあるオフェンスで終始試合をリードしました。

3位決定戦は日本対決!日体大が意地を見せ銅メダル獲得

大会最終日、3位決定戦で日本勢同士の対戦が実現。日本学生選抜を相手に、日本体育大学は序盤にリードを許すも第3クォーターで逆転。そのまま主導権を握り続け、最終スコア86-72で勝利を収め、銅メダルを獲得しました。

この試合では日体大のベンチワークと対応力が光り、最後まで足を止めない運動量で選抜チームを圧倒しました。これにより、日本勢として唯一の表彰台入りを果たしました。

決勝戦:高麗大学が宿敵・デ・ラサール大学にリベンジ

決勝戦は、昨年と同じ顔合わせとなった高麗大学とデ・ラサール大学の一騎打ち。前回はデ・ラサールが勝利を収めていましたが、今年は高麗大学が開始から主導権を握り、前半で大量リードを奪取。デ・ラサールも最終Qに猛追を見せましたが、高麗が95-85で逃げ切り、見事な雪辱を果たしました。

大会MVPは高麗大学3年のムン・ユヒョンが受賞。以下のような活躍を見せ、文句なしの評価を得ました。

  • 初戦:23得点3スティール
  • 準決勝:19得点4スティール
  • 決勝戦:21得点3アシスト

彼の献身的な守備と得点力は、まさにチームの中心として輝いていました。

日本体育大学の石川響太郎が3Pコンテスト優勝!

大会最終日には、エンターテイメント要素の一環として「3ポイントシュートコンテスト」も開催。日本体育大学の石川響太郎が見事な精度を見せ、国際舞台でのタイトルを手にしました。

3×3の要素でもある“スピードと正確性”が求められるこの競技での優勝は、石川のシュート力の高さを国際的に証明する結果となりました。

試合結果まとめ(WUBS2025)

以下に、3日間にわたる全試合結果を簡潔にまとめます。

8月9日(1日目)

  • 国立政治大学 84-89 デ・ラサール大学
  • 香港大学 31-98 日本学生選抜
  • シドニー大学 64-65 日本体育大学
  • フィリピン大学 71-75 高麗大学

8月10日(2日目)

  • 国立政治大学 102-48 香港大学
  • シドニー大学 96-77 フィリピン大学
  • デ・ラサール大学 88-75 日本学生選抜
  • 日本体育大学 54-68 高麗大学

8月11日(3日目)

  • 5位決定戦:国立政治大学 77-67 シドニー大学
  • 3位決定戦:日本学生選抜 72-86 日本体育大学
  • 決勝戦:デ・ラサール大学 85-95 高麗大学

まとめ:WUBS2025はアジア大学バスケの進化を象徴

WUBS2025は、単なる大会に留まらず、大学バスケットボールの国際的な進化と新しい交流のあり方を示したイベントでした。韓国・高麗大学の躍進、日本体育大学の粘り強い戦い、個人技術の進化など、多くの示唆に富んだ3日間となりました。

GL3x3視点から見ても、こうした「単独大学チームによる国際大会」は、選手育成・スカウティング・イベント展開において大きな可能性を秘めています。今後の日本大学バスケ、そして3×3シーンにおいても、WUBSの存在は無視できないものとなるでしょう。

EASL2025–26シーズン全12チーム決定!日本勢は宇都宮・琉球・A東京が参戦、開幕日程も発表

東アジアスーパーリーグ(EASL)2025–26、全出場チームがついに確定

アジアを代表するバスケットボールクラブが競う国際大会「EASL(東アジアスーパーリーグ)」の2025–26シーズンに向け、出場する全12クラブが正式に発表された。8月4日、最後の1枠にフィリピン代表クラブ「メラルコ・ボルツ」が加わったことで、グループ構成や対戦日程が出揃い、日本からは宇都宮ブレックス、琉球ゴールデンキングス、アルバルク東京の3チームが参戦することが確定した。

日本からは3クラブが出場、Bリーグの勢力がEASLに集結


今回の日本勢は、Bリーグ2024–25王者の宇都宮ブレックスを筆頭に、昨シーズン好成績を収めた琉球ゴールデンキングスとアルバルク東京。いずれも国内トップクラスの実力を持ち、EASLにおいても優勝候補の筆頭として注目されている。

宇都宮は近年、堅守とトランジションバスケットを武器にBリーグでの存在感を強めており、琉球は外国籍選手との融合とホームアリーナの熱狂的な応援で知られる。アルバルク東京は戦術的完成度の高さと層の厚さで、安定した勝率を誇る常勝軍団だ。

それぞれが異なるバスケスタイルと強みを持つ日本勢が、アジアの強豪クラブとどのような戦いを見せるか注目が集まる。

出場全12クラブとグループ分け一覧

EASL2025–26は、以下の3グループに分かれて大会が開催される。

グループA

  • 宇都宮ブレックス(日本)
  • 台北富邦ブレーブス(台湾)
  • ソウルSKナイツ(韓国)
  • 香港イースタン(香港)

グループB

  • 琉球ゴールデンキングス(日本)
  • 桃園パウイアン・パイロッツ(台湾)
  • メラルコ・ボルツ(フィリピン)
  • マカオ・ブラックベアーズ(マカオ)

グループC

  • アルバルク東京(日本)
  • 昌原LGセイカーズ(韓国)
  • ニュータイペイ・キングス(台湾)
  • ザック・ブロンコス(モンゴル)

各グループでホーム&アウェーの総当たり戦が行われ、勝ち上がったチームはプレーオフステージに進出する予定だ。

日本勢の注目スケジュールと初戦カード

日本勢の初戦は10月8日から順次スタート。全クラブともにアジアの強豪としのぎを削る長い戦いが始まる。以下に、各チームのスケジュールを紹介する。

■宇都宮ブレックス

  • 10月8日:vs 台北富邦ブレーブス(アウェー)
  • 10月22日:vs ソウルSKナイツ(ホーム)
  • 12月17日:vs ソウルSKナイツ(アウェー)
  • 1月21日:vs 香港イースタン(ホーム)
  • 2月4日:vs 香港イースタン(アウェー)
  • 2月11日:vs 台北富邦ブレーブス(ホーム)

■琉球ゴールデンキングス

  • 10月8日:vs 桃園パウイアン・パイロッツ(アウェー)
  • 10月22日:vs メラルコ・ボルツ(ホーム)
  • 12月17日:vs マカオ・ブラックベアーズ(ホーム)
  • 1月21日:vs マカオ・ブラックベアーズ(アウェー)
  • 2月4日:vs 桃園パウイアン・パイロッツ(ホーム)
  • 2月11日:vs メラルコ・ボルツ(アウェー)

■アルバルク東京

  • 10月8日:vs ザック・ブロンコス(ホーム)
  • 10月22日:vs ニュータイペイ・キングス(アウェー)
  • 12月17日:vs 昌原LGセイカーズ(ホーム)
  • 1月21日:vs 昌原LGセイカーズ(アウェー)
  • 2月4日:vs ニュータイペイ・キングス(ホーム)
  • 2月11日:vs ザック・ブロンコス(アウェー)

注目チーム紹介:メラルコ・ボルツの挑戦

今大会で最後の出場枠を勝ち取ったメラルコ・ボルツは、フィリピンのプロリーグPBAを代表するクラブ。歴史あるPBAでは上位進出を繰り返しており、フィジカルコンタクトの強さと爆発力あるスコアリングが魅力だ。

2025–26シーズンでは琉球と2度の対戦が予定されており、フィリピン×日本というアジアバスケの頂上決戦とも言える注目カードになるだろう。

EASLの成長と、アジアバスケ界に与えるインパクト

EASLは2022年のプレ大会を経て本格始動した新興リーグだが、各国のトップクラブが一堂に会することで、アジアにおける“クラブチャンピオンシップ”として確固たる地位を築き始めている。

Bリーグ、PBA、KBL、SBLといった国内リーグの枠を超えて戦うことにより、選手のスキルアップ・戦術の高度化・ファン層の拡大が進んでおり、3×3との連携や人材流動化も加速する可能性がある。

特にGL3x3のような“エンタメ×競技”を志向するリーグにとって、EASLの動きは学びの多いプラットフォームとなるだろう。

まとめ:EASL2025–26の注目点と未来への展望

EASL2025–26は、アジアのクラブバスケを進化させる“実験場”であり、国際的な知名度向上やスポンサーシップの獲得など、様々な経済効果も期待されている。日本勢にとっては、国内リーグとは異なるスタイルのチームと相まみえる貴重な機会であり、チーム・個人の成長に直結する場だ。

GL3x3の観点から見ても、EASLを通じて生まれるスター選手や戦術的トレンドは、今後の3×3シーンにも影響を与えるだろう。クラブ単位での国際化が進む中、日本バスケの存在感をさらに高めるためにも、3チームの活躍から目が離せない。

ケビン・ガーネットがウルブズ5大記録を独占!ヤニスがNBA史上2人目の偉業に迫る

NBA史に刻まれた“フランチャイズ・キング”の称号

バスケットボール界において、長きにわたり1つの球団でプレーし、その存在を象徴するような成績を残す選手は数えるほどしかいない。特に、得点・リバウンド・アシスト・スティール・ブロックという「主要5部門」でフランチャイズ史上最多記録を同時に保持することは、極めて稀な偉業である。

この5部門すべてで球団記録を保持しているのは、2025年現在、NBAの長い歴史において唯一、ミネソタ・ティンバーウルブズの伝説的ビッグマン、ケビン・ガーネットだけだ。

ケビン・ガーネット:唯一無二の“5冠レジェンド”


1995年にNBA入りし、ティンバーウルブズで通算14シーズンを過ごしたケビン・ガーネット(通称KG)は、まさに“ウルブズの顔”として君臨してきた。彼の残した数字は以下の通りである:

– 通算得点:19,201点
– 通算リバウンド:10,718本
– 通算アシスト:4,216本
– 通算スティール:1,315本
– 通算ブロック:1,590本

これらすべてのスタッツでウルブズの球団記録を保持している。単一の選手がこれだけ多岐にわたるカテゴリーでチーム最多記録を持つのは、個人の実力だけでなく、長期間にわたる献身的な貢献があってこそ可能な記録だ。

ガーネットはまた、2004年にリーグMVPを受賞し、15回のオールスター出場を誇るスーパースター。ウルブズにとって彼の存在は、単なる選手以上の“象徴”だった。

ヤニス・アデトクンボが記録達成に王手

そんなガーネットの偉業に迫るのが、現役屈指のスーパースター、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボである。

2025年現在でバックス在籍12年目を迎えた30歳のフォワードは、すでに以下の4部門でフランチャイズ史上1位に君臨している:

– 通算得点:20,538点(球団最多)
– 通算リバウンド:8,530本(球団最多)
– 通算アシスト:4,288本(球団最多)
– 通算ブロック:1,064本(球団最多)

残された最後のピースは“スティール”部門。現在ヤニスは通算961スティールで、バックスの歴代1位であるクイン・バックナー(1,042スティール)まであと81スティールに迫っている。

今シーズンでの記録更新は現実的か?

アデトクンボのスティール数は、直近のシーズンで以下のように推移している:

– 2023-24シーズン:平均1.2スティール
– 2024-25シーズン:平均0.9スティール

仮に、2025-26シーズンにおいてヤニスが70試合以上に出場し、平均1.2本のスティールを記録すれば、シーズン合計84スティールとなり、クイン・バックナーの記録を超える可能性が出てくる。

この数字は現実的であり、バックスのヘッドコーチやスタッフ陣も、歴史的記録達成に向けたサポート体制を整えることが予想される。

「5部門最多記録保持者」はなぜ偉大なのか?

NBA史上、5部門すべてで球団記録を持つ選手がガーネットしかいない理由は明確だ。まず、以下の条件をすべて満たす必要がある:

1. 長期在籍(10年以上)
2. 得点・リバウンド・アシスト・ディフェンスにおける総合力
3. 主力として全盛期をそのチームで過ごす

多くの選手は途中で移籍したり、得点か守備のどちらかに特化したりするため、5部門すべてで最多になるのは極めて困難。ガーネットとヤニスのように、攻守の両面で卓越し、長年1チームでプレーし続けた選手にしか到達できない高みである。

今後記録更新の可能性を持つ現役選手は?

ガーネット、ヤニスに続く存在として挙げられる現役選手は限られている。2025年現在で現役選手が球団最多得点を記録しているのは以下の11人だが、その中でも5部門に近い選手は稀だ。

例:

– ステフィン・カリー(ウォリアーズ):得点とアシストで最多だが、リバウンドやブロックでは及ばない。
– デイミアン・リラード(ブレイザーズ):現在はバックスへ移籍済みで対象外。
– ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ):アシストとリバウンドでリーダーだが、スティール・ブロックの記録には距離がある。

このように、現役で“5部門全制覇”の可能性を持つのはヤニス・アデトクンボ一人と見られている。

ファンとメディアの視線:フランチャイズの“顔”としての重み

バスケットボールファンやアナリストたちの間では、「フランチャイズ・レジェンド」として長く在籍する選手の価値が再評価されつつある。

ガーネットにせよ、ヤニスにせよ、ただの成績ではなく“チームの文化と歴史を体現する存在”として語り継がれている。SNSでは「もうガーネットの記録は誰も破れないと思っていた」「ヤニスが並ぶとしたら本当に偉大なことだ」といった声が多く見られる。

また、こうした記録の重みは、近年3×3や地域リーグにおいても“フランチャイズ意識”や“長期貢献の重要性”を再認識させる機会となっている。

まとめ:記録を超えて残る“継続と忠誠”の価値

ガーネットが築いた5部門球団最多記録という金字塔は、NBA史において永遠に語り継がれるであろう。そして、ヤニス・アデトクンボという新たな巨星が、そこに並ぼうとしている。

記録の更新は単なる数字ではなく、忠誠、継続、総合力、そして“チームを愛する心”の結晶である。2025-26シーズン、ヤニスがその偉業を達成できるかに、全NBAファンの注目が集まっている。

FIBAアジアカップ2025開幕!日本・フィリピン・レバノン代表にBリーガー続々参戦

FIBAアジアカップ2025がサウジアラビアで開幕

アジアバスケットボールの頂点を決める「FIBAアジアカップ2025」が、8月5日にサウジアラビア・ジッダでついに開幕した。今大会は、2027年に予定されるFIBAワールドカップアジア予選への布石ともいえる重要な国際舞台であり、アジア各国の代表チームが激突する。その中で、Bリーグからの選出選手が多くの代表国に顔をそろえており、Bリーグの国際的プレゼンスの高まりが改めて注目されている。

日本代表を筆頭に、フィリピン、レバノン、韓国、グアムといった主要国でBリーグ所属選手が代表入りを果たしており、“Bリーガー対決”の構図も大会の見どころの一つとなっている。

日本代表:Bリーガー中心の構成、キーマンは富永・富樫・ホーキンソン


FIBAランキング21位の日本代表は、12名中10名がBリーグ所属という「純Bリーグ構成」に近い編成で今大会に挑む。以下は主要メンバーの構成と所属クラブだ:

  • 富樫勇樹(千葉ジェッツ)
  • 金近廉(千葉ジェッツ)
  • テーブス海(アルバルク東京)
  • ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(サンロッカーズ渋谷)
  • ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)
  • 狩野富成(サンロッカーズ渋谷)
  • 西田優大(シーホース三河)
  • 吉井裕鷹(三遠ネオフェニックス)
  • 川真田紘也(長崎ヴェルカ)
  • 富永啓生(レバンガ北海道)

富永啓生は2025年7月にNBAサマーリーグに出場後、代表に合流。日本のアウトサイドシュート力を担うキーマンとして期待が高まっている。また、帰化選手としてインサイドを支えるジョシュ・ホーキンソンの安定感も見逃せない。

大学在籍のジェイコブス晶(フォーダム大)が唯一の“海外組”で、馬場雄大は当時チーム未所属のまま招集外となった。

フィリピン代表:Bリーガー3人がアジア制覇へ挑む

FIBAランキング34位のフィリピン代表にも、Bリーグで活躍する注目選手が多数エントリー。

  • ドワイト・ラモス(レバンガ北海道)
  • エージェー・エドゥ(群馬クレインサンダーズ)
  • ジェイミー・マロンゾ(京都ハンナリーズ)

ラモスはすでにフィリピン代表の常連。2025–26シーズンからBリーグに加入するマロンゾは今大会でその実力を国内ファンに示す好機だ。また、かつて琉球ゴールデンキングスでプレーしたカール・タマヨも選出され、フィリピン代表のBリーグ色がより一層強まっている。

レバノン代表:アジア特別枠選手が揃い踏み

FIBAランキング29位のレバノン代表からは、2025–26シーズンよりBリーグでプレーする3選手が代表入りを果たしている。

  • アリ・メザー(秋田ノーザンハピネッツ)
  • セルジオ・エル・ダーウィッチ(仙台89ERS)
  • オマール・ジャマレディン(川崎ブレイブサンダース)

Bリーグは近年、アジア特別枠を拡大し、中東・東南アジア諸国からのタレント獲得を強化。今回のレバノン代表のように、その流れが代表選考にも反映され始めている点は注目に値する。

韓国・グアム代表にも元Bリーガー/現役選手が参戦

長崎ヴェルカへ復帰することが決まったイヒョンジュンは、韓国代表として選出された。昨季大阪エヴェッサでプレーした彼は、持ち前のシュート力とインテリジェンスでチームの中心を担う存在だ。

さらに、ベルテックス静岡に所属するサイモン拓海はグアム代表(FIBAランキング88位)として代表入り。日本との対戦も予定されており、Bリーガー同士の“対決”にも注目が集まる。

オーストラリア代表はBリーグ経験者不在も元千葉J選手が選出

FIBAランキング7位の強豪オーストラリア代表からは、島根スサノオマジックのニック・ケイが選外。一方、過去に千葉ジェッツでプレーしたゼイビア・クックス(シドニー・キングス)が選出され、Bリーグ経験者としての存在感を発揮する。

クックスはフィジカルとスキルを兼ね備えたフォワードとして知られ、国際舞台でも活躍が期待される一人だ。

大会日程と日本代表の対戦カード

日本代表は以下のスケジュールでグループリーグを戦う:

  • 8月6日(水)20:10〜 vs シリア(FIBAランキング71位)
  • 8月8日(金)20:10〜 vs イラン(同28位)
  • 8月10日(日)20:10〜 vs グアム(同88位)

特に第3戦のグアム戦では、サイモン拓海と日本代表メンバーによる「Bリーガー対決」に注目が集まりそうだ。

Bリーグ×アジア代表戦の可能性と今後

FIBAアジアカップ2025は、各国の代表戦略のなかにBリーグがいかに食い込んでいるかを可視化する舞台でもある。かつては日本代表に限られていたBリーグ勢の国際的な影響力が、いまやフィリピン、レバノン、韓国、グアムといった各国に拡大している。

また、今後のBリーグ各クラブの国際戦略や、FIBAインターナショナルウィンドウへの対応力も問われる中で、3×3を含むバスケ文化の広がりにおいても重要な役割を果たすことになるだろう。

まとめ:Bリーガーの“アジア戦線”が始まる

FIBAアジアカップ2025は、Bリーガーたちにとって「国のために戦う」だけでなく、自らの価値を国際的に証明する絶好のチャンス。Bリーグの実力と魅力が、アジアの舞台でどれだけ通用するのか——その答えが、この夏に明かされる。

日本代表はもちろん、Bリーグの仲間たちが各国でどんな活躍を見せるのか。DAZNでの配信をチェックしながら、アジアの頂点を目指す戦いに注目していこう。