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島根の若手フォワード介川アンソニー翔が左膝靭帯損傷で全治10週|Bリーグ選抜戦でのアクシデント

島根の有望株・介川アンソニー翔が左膝靭帯損傷で長期離脱へ


2025年7月10日、B1島根スサノオマジックは、若手フォワードの介川アンソニー翔が「左膝内側側副靭帯損傷」により全治10週間と診断されたことを発表した。今オフ、Bリーグ選抜メンバーとして期待されていた介川だが、思わぬアクシデントによりシーズン開幕前の戦列離脱が避けられなくなった。

介川は、開志国際高校から専修大学に進み、アグレッシブなディフェンスとスラッシャーとしての得点力で注目を集めてきた。196cm、87kgというサイズを活かし、スモールフォワードとパワーフォワードを兼任。世代別の日本代表にも名を連ねた経歴を持つ。

島根には2024-25シーズンの途中で加入。B1リーグでは6試合の出場にとどまったが、身体能力と将来性の高さから、チーム内外から「ブレイク候補」として注目を集めていた存在だ。

怪我の発生は「B.LEAGUE GLOBAL INVITATIONAL 2025」第1戦


負傷は、6月28日に開催された「B.LEAGUE GLOBAL INVITATIONAL 2025」第1戦で発生した。この試合はBリーグが開催するグローバル展開施策の一環で、NBL(オーストラリアリーグ)選抜との交流戦として実施された。介川はこの大会に「B.LEAGUE UNITED」の一員として選出され、若手代表としてコートに立っていた。

試合中、ディフェンス中の接触プレーによって膝を捻る形となり、試合を途中退場。その後の検査で、左膝内側側副靭帯の損傷と診断された。島根スサノオマジックの発表によると、復帰まではおよそ10週間が見込まれており、9月下旬ごろの復帰が視野となる。

島根のチーム事情と介川の役割

島根スサノオマジックは近年、B1リーグでも上位を争うクラブのひとつとして知られるが、2025-26シーズンは主力の一部が移籍するなど、再編のタイミングに差しかかっている。

その中で、介川は機動力と高さを兼ね備えた「3番〜4番ポジション」を任せられる希少なタイプとして、戦術上のキープレーヤーになると目されていた。特に、セカンドユニットでのスピードバスケや、ゾーン対策としてのショートロール起点など、多様な起用法が期待されていた。

今回の離脱はチームにとっても大きな痛手であり、島根としてはリハビリ明けのタイミングでの慎重な復帰プランが求められる。

過去にも同様のケースが複数|靭帯損傷と復帰スケジュールの実例

膝の靭帯損傷は、バスケットボールにおける代表的なスポーツ外傷のひとつだ。過去には、川崎のニック・ファジーカスやA東京のライアン・ロシターといったビッグマンたちも似た負傷を経験しており、一般的には6〜12週程度の復帰期間を要する。

介川の場合、比較的軽度な損傷とされており、手術は回避されたもよう。物理療法とトレーニングによる段階的な復帰が期待されている。ただし、プレースタイルが身体能力を活かすタイプであるため、回復後のフィジカルチェックや再発防止のケアは万全に行う必要がある。

選手・クラブ双方が回復と支援を強調

クラブは公式リリースの中で「現在、早期回復に向けて懸命に治療に取り組んでおります。ご心配をおかけいたしますが、介川選手、島根スサノオマジックへ温かいご声援をよろしくお願いいたします」とファンに向けたメッセージを発信。

選手本人からのコメントは今のところ発表されていないが、SNSではファンからの励ましの声が多く寄せられており、チームメートも復帰を後押しするコメントを続々と投稿している。

今後の展望|復帰後に期待される役割とは

介川が復帰する見込みの時期は、プレシーズンの最終盤からレギュラーシーズン開幕のタイミングにあたる。新シーズン序盤での実戦復帰は微妙だが、Bリーグは長期シーズンであり、コンディションを整えながら少しずつ出場時間を増やしていく可能性が高い。

島根としては、主力のコンディション管理と若手起用の両立が求められる今シーズンにおいて、介川の復帰は極めて重要なピースとなるだろう。

今後のBリーグ選抜への再挑戦、あるいは日本代表候補への復帰も見据えて、若きスウィングマンが再びコートに戻ってくる日を待ちたい。

まとめ:介川アンソニー翔、逆境からのリスタートへ


島根スサノオマジックの介川アンソニー翔が、若くして大きな試練に直面している。だが、彼のポテンシャルと実直なプレースタイル、そして周囲のサポートがあれば、この困難も乗り越えられるはずだ。

ファンにとっては、リハビリ期間中も彼の努力を見守り、復帰戦での活躍を信じて待つ時間となる。Bリーグが注目する若手のひとりである介川が、再びコートに立ち、飛躍のシーズンを迎える日を期待したい。

なお、今後は島根スサノオマジックの医療スタッフとトレーナー陣が連携を強化し、復帰後のパフォーマンス最大化と再負傷防止に向けた最新のリハビリ技術を積極的に導入する予定である。これにより、介川の復活劇がより確実なものとなることが期待されている。

元NBA戦士テリー・アレンが川崎加入!Bリーグ7月10日契約まとめ|奈良はロスター確定

NBA経験者テリー・アレンがBリーグ初上陸!川崎ブレイブサンダースがビッグマンを補強


2025年7月10日、Bリーグ各クラブが2025−26シーズンに向けた選手契約情報を更新し、いくつかの注目移籍が発表された。その中でも最も大きな話題となったのは、NBA経験を持つビッグマン、エマニュエル・テリーの川崎ブレイブサンダース加入である。

テリーは現在28歳(8月で29歳)。身長206cm、体重100kgというサイズに加えて、トルコやイスラエル、セルビア、韓国など複数の国を渡り歩いた経験を持つインサイドプレーヤー。NBAではフェニックス・サンズやマイアミ・ヒートなどで6試合に出場し、その後も欧州トップリーグで着実にステップアップを遂げてきた。

昨季はトルコリーグの名門ベシクタシュに所属し、1試合平均8.5得点・5.7リバウンドと安定したパフォーマンスを発揮。リムプロテクターとしての守備力と機動力を兼ね備えるタイプで、川崎のインサイド陣に新たな厚みを加える存在となることが期待される。

川崎としては、近年の課題であった高さとフィジカル面の強化を明確に意図した補強。エース藤井祐眞やマット・ジャニングら既存の主力陣との相性次第では、開幕から即戦力としての活躍も見込まれる。

B2では神戸がアイザック・バッツと再契約


B2リーグに目を向けると、神戸ストークスが長年チームを支えてきたビッグマン、アイザック・バッツとの再契約を発表した。バッツは今季、自由交渉選手リストに掲載されていたが、再び契約合意に至ったことでファンを安堵させている。

現在35歳のバッツは、Bリーグ黎明期から活躍を続けるインサイドの重鎮で、リバウンドやスクリーンでの貢献度は極めて高い。ベテランとしての安定感とリーダーシップも健在であり、2025-26シーズンも神戸の“屋台骨”として存在感を発揮するだろう。

バンビシャス奈良が積極補強、13名ロスターが確定

また、B2のバンビシャス奈良は、相馬卓弥(福島ファイヤーボンズより)とヴャチェスラフ・ペトロフ(金沢武士団より)という2選手と契約を締結。これにより、2025−26シーズンを戦うロスター13名が確定した。

相馬は185cmのガードで、昨季福島で13試合に出場。ゲームコントロール力とディフェンスの粘り強さに定評があり、奈良にとってはバックコートの強化につながる存在。ペトロフは210cmのセンターで、B3・金沢でゴール下を支えていたロシア出身のビッグマン。サイズとフィジカルを武器に、B2でも十分通用する能力を持つ。

奈良は2024-25シーズン、B2西地区での下位に沈んだが、今オフは若手と外国籍選手をバランスよく加え、再建を進めてきた。今回の補強でロスターが確定し、新シーズンはプレーオフ進出を視野に入れた戦いを見せる構えだ。

東京Zがジェレミー・コームズを獲得、NZリーグからの補強


さらに、東京ゼット(アースフレンズ東京Z)は、ニュージーランドNBLでプレーしていたジェレミー・コームズを新戦力として加えると発表。コームズは198cm・104kgのフォワードで、リバウンド力とドライブ力を兼ね備えた万能型。

過去には台湾、フィリピン、ニュージーランドなどアジア太平洋地域でのプレー経験があり、Bリーグのプレースタイルにも早期順応が期待される。東京Zは若手主体の編成を進めており、外国籍選手にはリーダーシップも求められる状況。コームズがその役割を担えるか注目される。

7月10日の主な契約情報一覧

以下、2025年7月10日時点でBリーグから発表された主な契約情報をまとめる:

■契約継続
– アイザック・バッツ(神戸ストークス)

■新加入・移籍
– エマニュエル・テリー(ベシクタシュ→川崎ブレイブサンダース)
– 相馬卓弥(福島ファイヤーボンズ→バンビシャス奈良)
– ヴャチェスラフ・ペトロフ(金沢武士団→バンビシャス奈良)
– ジェレミー・コームズ(ニュージーランドNBL→アースフレンズ東京Z)

Bリーグ全体に広がる“動きのあるオフシーズン”

2025年夏のBリーグは、B1からB3にかけて各クラブが活発な補強を進めている。特にNBAや欧州トップリーグからの選手獲得が目立ち、リーグ全体の国際的な注目度が着実に高まっている。

今オフで言えば、琉球が米Gリーグ経験者のガードを獲得、FE名古屋がNBA経験のあるブロドリック・トーマスと契約した件など、話題が絶えない。

一方で、国内選手の去就も焦点となっており、FAリスト入りしていたベテランや中堅選手の“決断”がファンの注目を集めている。今後の契約発表にも引き続き目が離せない。

まとめ:新シーズンに向けた戦力整備が本格化

7月10日のBリーグ契約発表では、インパクトのある補強と着実な再契約が並び、各クラブが本格的に2025-26シーズンへ向けた準備を進めている様子がうかがえた。

特にエマニュエル・テリーのBリーグ参戦は、川崎ブレイブサンダースの優勝争いにおいて大きな意味を持ちそうだ。B2では奈良のロスター完成、神戸のベテラン再契約など、地に足の着いた補強が光る。

今後も各クラブの戦力構成の変化に注目しながら、開幕までの“移籍市場”を楽しみたい。

河村勇輝が『NBA RISE』アンバサダーに就任!ゲームと現実をつなぐ挑戦者の軌跡とは

河村勇輝、NBA公式ゲーム『NBA RISE』の日本人アンバサダーに就任


2025年7月10日、グラビティゲームアライズ株式会社はNBA公認バスケットボールシミュレーションゲーム『NBA RISE』の新アンバサダーとして、河村勇輝を起用することを正式に発表した。この発表は、NBAファンやゲームファンにとって大きなニュースとなり、彼の“バーチャル”と“リアル”をつなぐ存在としての新たな役割に注目が集まっている。

河村は2024-25シーズン、NBAのメンフィス・グリズリーズにて公式戦出場を果たし、史上4人目のNBA日本人選手となった。その経歴とプレースタイル、そして若き司令塔としての未来性が高く評価され、今回のアンバサダー就任に至った。

現在、彼はNBAのサマーリーグでシカゴ・ブルズの一員として戦っており、新シーズンの契約を目指している。そんな彼が、ゲームの世界でも“次世代の顔”として抜てきされた意味は小さくない。

『NBA RISE』とは?──リアルと連動するNBA公式ゲーム

『NBA RISE』は、直感的な操作と戦略的なチーム編成を融合させたNBA公式シミュレーションゲーム。実在するNBAの現役選手や往年のレジェンドが多数登場し、ユーザーは自らの“ドリームチーム”を構築して、世界中のプレイヤーと競い合う。

ゲームは常にNBAの最新情報と連動しており、選手の活躍やイベントに応じてゲーム内でも展開が変化するのが大きな特徴。今回のアンバサダー就任にあわせて、河村のキャリアをテーマにした期間限定イベントがスタートした。

限定イベント「GRIZZLIES FESTIVAL」が開催中

今回のアンバサダー就任を記念して、ゲーム内では特別イベント「GRIZZLIES FESTIVAL」が開催されている。これは河村がNBAキャリアをスタートさせたメンフィス・グリズリーズにスポットを当てたイベントで、同チームの歴代スターたちが特別チームとして登場する。

ユーザーはイベントを通じてポイントを獲得し、限定アイテムやスペシャル選手カードと交換可能。また、ゲーム内の「GRIZZLIES FESTIVAL SCOUT」では象徴的なグリズリーズ選手がピックアップ対象となっており、スカウトで獲得した選手をチームに組み込むことでイベント攻略が有利に進む設計だ。

ファンにとっては、ゲームを楽しみながらグリズリーズと河村の軌跡を追体験できる貴重なコンテンツとなっている。

ログインで河村限定カードがもらえる


さらに嬉しいのが、期間限定で配布されている「河村勇輝 限定カード」だ。このカードは、NBAでのプレー時に見せた彼の俊敏なドライブや高精度なパスを再現しており、ゲーム内でも高評価のステータスを誇る。

配布期間は8月11日までで、毎日ログインすることで追加アイテムや強化素材も入手可能。イベントを最大限に楽しむためにも、ファンは早めにプレイを開始したいところだ。

アンバサダーとしての役割──国内とNBAの橋渡し役

河村の起用は単なる“広告塔”としての役割にとどまらない。彼自身がリアルNBAの舞台に立ち、今もなおサマーリーグで戦っている現役選手であることから、ゲームユーザーと現実のNBAとの「橋渡し役」としての効果が期待されている。

また、彼は若年層からの支持が非常に高く、SNSフォロワー数も急増中。今後は『NBA RISE』の中で彼を中心としたキャンペーンやオリジナルストーリー、限定コンテンツの展開が予定されており、ゲームそのものの盛り上がりも加速しそうだ。

現役選手が語る、ゲームと現実の相互作用

河村は今回の就任にあたり、「自分のプレーがゲーム内に再現され、多くのファンに楽しんでもらえることが純粋にうれしい。バスケットボールの魅力をもっと広く伝えていきたい」とコメントを残している。

実際にNBAプレイヤーがゲーム内に登場し、それを本人が認知・発信していくことで、ゲームと現実の垣根がますます薄れていく。このような“デジタル・アスリート”の在り方は、今後のスポーツビジネスにおける新しい潮流とも言える。

過去事例と比較──渡邊雄太、八村塁との違い

NBAに挑戦した日本人選手の中でも、渡邊雄太や八村塁はスポンサー契約やアンバサダーとしてグローバルブランドと連携してきた。しかし、ゲームタイトルでのアンバサダー起用は稀であり、今回の河村の抜てきは新たな戦略とも受け取れる。

彼の持つスピード感や俊敏性、戦術眼は、ゲーム内での表現に適しているだけでなく、現実でも「小さな体で世界と戦う日本人選手」の象徴として共感を集めやすい。

今後の展望──国内外で注目される河村の存在


NBAサマーリーグでの活躍次第では、再びNBA本契約の道も見えてくる河村勇輝。彼の挑戦はまだ続いており、『NBA RISE』でのアンバサダー就任は、その挑戦を支える一つのステージとも言える。

さらに、今後の国内プロモーションやファンイベント、eスポーツ大会との連動企画などが展開されれば、ゲームとスポーツがより密接に融合する未来も見えてくる。

まとめ:河村勇輝がゲームと現実をつなぐ“新時代の顔”へ

『NBA RISE』アンバサダーに就任した河村勇輝。彼の姿は、単なるゲームの登場人物にとどまらず、現実とデジタルを横断する象徴的存在となっている。

若くしてNBAを経験し、いまも挑戦を続ける司令塔の姿は、多くのファンに夢と勇気を与えている。今後もゲームの中でも現実のコートでも、彼の“躍動”から目が離せない。

東京ユナイテッドバスケットボールクラブの挑戦と進化:B3からONE参入を目指す江東区の新星

東京ユナイテッドバスケットボールクラブとは?

東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(Tokyo United Basketball Club、略称:東京U / TUBC)は、東京都江東区に本拠を構えるプロバスケットボールチームで、B3リーグに所属しています。創設は2021年と比較的新しいチームながら、その勢いと注目度は急上昇中。運営母体は株式会社東京ユナイテッドバスケットボールクラブで、クラブの理念「MAKE:UNITED」に基づき、地域密着型のクラブづくりを進めています。

クラブの理念とビジョン:MAKE:UNITED

東京ユナイテッドの象徴的なスローガンである「MAKE:UNITED」は、バスケットボールを通じて「つながり」を生み出すことを目指しています。チームポーズである「ユナイテッドポーズ」は親指を立てた拳を合わせて”U”を象り、ファンとチームの一体感を象徴します。クラブ名の「ユナイテッド」には、地域、ファン、選手、スタッフを一つに結ぶという意味が込められており、新しい都市型コミュニティづくりを実践中です。

急成長の軌跡:2022年からのプレーオフ常連

東京UはB3リーグ参入1年目からプレーオフ進出を果たし、続く2023-24、2024-25シーズンも連続して上位に食い込む実力を見せています。特に2024-25シーズンは、過去最高となる43勝9敗(勝率.827)を記録し、年間2位でフィニッシュ。チームは15連勝も達成するなど、攻守ともに安定したパフォーマンスでファンを魅了しました。

ホームアリーナは有明アリーナ:観客動員数も記録更新

東京ユナイテッドのホームゲームは、有明アリーナ(最大収容人数約15,000人)で開催されています。2023年のホーム開幕戦では1試合10,358人の観客を動員し、Bリーグクラブ主管試合における最多観客数を記録。これはB1クラブの記録すら超えるものであり、B3クラブとしては異例の快挙でした。

選手構成と注目プレーヤー

チームはベテランと若手のバランスが取れたロースターで構成され、キャプテンの川島蓮(30歳・SG)はスティール数リーグ2位という抜群の守備力で年間ベスト5にも選出されました。また、PFアンジェロ・チョル、Cローカス・ガスティス、PFリース・ヴァーグらの外国籍選手がゴール下を支え、2025年2月にはB1の千葉ジェッツからトビンマーカス海舟が期限付きで加入するなど補強も積極的です。

新体制とヘッドコーチ:橋爪純HCの手腕

2024-25シーズンからは、新たに橋爪純ヘッドコーチが就任。過去に東京Zでヘッドコーチを務めた経験を持つ同氏は、攻守のトランジションバスケを基軸に、スピーディーかつ戦術的なチームへと再構築を進めています。若手の育成にも注力し、練習生から昇格した宮田諭(47歳・PG)など、多様なバックグラウンドを持つ選手が在籍しています。

B2ライセンス取得とBリーグ再編への対応

クラブは2024年3月、B2クラブライセンスを初めて取得。さらに、同年12月には2026-27シーズンからスタートする「B.LEAGUE ONE」参入を目指す申請を開始しました。これはB1〜B3の枠組みを再編成する新たなBリーグ構造への対応であり、TUBCがいよいよ全国区のステージへと踏み出す第一歩となります。

地域連携とユース育成:江東区発の次世代戦略

TUBCは江東区を拠点にした地域密着型の取り組みを多数展開しています。バスケットボールスクールやダンスアカデミーは新木場・有明・豊洲・江戸川区へと拡大され、2022年にはU-15のユースチームも発足。また、小学生対象の3×3大会「TUBC MEMORIAL CUP」など、次世代プレーヤーの育成にも力を入れています。

ファンを巻き込むアリーナ演出とマスコット文化

チームのマスコットキャラクター「ユナイト」は月からやってきたウサギの姿をした存在で、2023-24シーズンの「マスコットオブザイヤー」でB3リーグ1位を獲得。さらに、アリーナMC竹本タクシー氏やチアダンスチーム「UNITEDANCERS」など、観客を巻き込むエンターテイメント演出にも定評があります。

今後の展望:B.LEAGUE ONE、そしてB1へ

B3リーグでの躍進に加え、ライセンス取得・観客動員・地域活動・ユース育成と、プロクラブとしての基盤を着実に整えつつある東京ユナイテッド。2026年以降のB.LEAGUE ONE参入が実現すれば、さらなるスポンサー獲得やB1昇格の道も視野に入ってくるでしょう。日本のバスケットボール界における「都市型クラブモデル」の最先端を走る存在として、今後も注目される存在です。

まとめ:都市と人をつなぐ新時代のバスケクラブ

東京ユナイテッドバスケットボールクラブは、「都市」と「人」と「スポーツ」をつなげる存在として、日本のバスケシーンに新しい価値を提供しています。ファンに支えられ、地域に根ざしながらも全国区を目指すその姿勢は、これからのクラブ運営のロールモデルともいえるでしょう。次なる飛躍に向けて、今後の動向から目が離せません。

ジェイレン・ウィリアムズがサンダーと5年約419億円の延長契約に合意|若き王者の中核が未来を担う

若きエースが王者に“忠誠”を誓う


2025年7月11日(日本時間)、オクラホマシティ・サンダーのジェイレン・ウィリアムズが5年で最大2億8700万ドル、日本円にしておよそ419億円という驚異的な延長契約に合意したと報じられた。これはルーキースケール(新人契約)での“マックス契約”であり、プレーヤーオプションやチームオプションは含まれない、完全保証の超大型契約である。

契約は2026-27シーズンからスタートし、ウィリアムズが2025-26シーズンにオールNBAチームに選出された場合には、その額が最大値に到達する。つまり、これは単なる「継続契約」ではなく、サンダーがこの24歳の若武者に将来を託した「覚悟の表れ」だ。

数字が語るウィリアムズの“本物”ぶり

ジェイレン・ウィリアムズは昨シーズン、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)に次ぐチーム第2の得点源として、プレーオフ王者サンダーを攻守で支えた。レギュラーシーズンでは69試合に出場し、平均21.6得点、5.3リバウンド、5.1アシスト、1.6スティールを記録。3年目にしてオールスター選出を果たし、オールNBAサードチームとオールディフェンシブセカンドチームのダブル受賞という快挙を成し遂げた。

プレーオフに入っても勢いは衰えず、全23試合に出場し、平均21.4得点、5.5リバウンド、4.8アシスト、1.4スティールと安定した数字を残す。特筆すべきは「NBAファイナル2025」の第5戦。インディアナ・ペイサーズとの激闘の中で、ウィリアムズはキャリアハイとなる40得点をマークし、チームを優勝へと導く原動力となった。

この活躍こそが、サンダーが“無条件の最大契約”を提示するに至った決定的な理由である。

ドラフト12位指名からの飛躍──“過小評価”を覆した軌跡


ジェイレン・ウィリアムズは、スタンフォード大学やデューク大学出身のような“名門校出”ではない。彼が在籍したのは、カリフォルニア州のサンタクララ大学。決してNCAAトップティアの注目校ではなかった。

2022年のNBAドラフトで全体12位という位置は、十分に評価された結果ではあるが、それでも“オールスター級になる即戦力”という見方は当時ほとんどされていなかった。どちらかといえば「器用なロールプレイヤー」「サイズのあるガードウィング」といった評価にとどまっていたのが事実である。

しかし、ウィリアムズは1年目からその期待値を上回るパフォーマンスを披露し、2年目には平均得点が大きく上昇。3年目にしてついに20得点超を記録するエース級選手へと変貌した。

こうした“成長曲線”の背景には、本人の不断の努力だけでなく、サンダーというチームが持つ「個の力を尊重し、失敗を許容する育成環境」があったと言える。

バスケットIQの高さとクラッチ力が光る

ジェイレン・ウィリアムズの魅力は、単なる身体能力や得点力だけではない。彼は非常に高いバスケットIQを持ち、試合展開を読む力、パスの判断、そしてプレッシャー下での落ち着きに優れている。

実際、2024−25シーズンのクラッチタイム(試合残り5分・5点差以内)の成績は、シュート成功率56.7%、ターンオーバー率わずか6.3%と、エースクラスの指標を記録。終盤の勝負どころでの信頼度の高さは、サンダーの首脳陣が「ウィリアムズにボールを預けておけば安心」と語るほどだ。

このような信頼と安定感は、長期契約のベースとなる「選手の将来性とメンタル面の成熟度」に直結する。ウィリアムズは24歳にして、すでにその資質を十分に示しているのである。

チームカルチャーの体現者としての期待

サンダーというチームは、過去にケビン・デュラント、ラッセル・ウェストブルック、ジェームズ・ハーデンといったスーパースターを輩出してきたが、その過程でいくつもの波乱や移籍劇を経験してきた。

近年は、組織内の文化を重視し、「チーム第一」「自己犠牲」を重んじる方針へとシフト。その中でウィリアムズの姿勢は理想的な“チームカルチャーの体現者”として、若手への模範となっている。

常にハードワークを惜しまず、SNS上でも過激な自己主張は控えめ。コート内では熱く、コート外では冷静にチームと自分の役割を見つめる。その姿は、かつてのティム・ダンカンやカワイ・レナードを彷彿とさせると評されることもある。

未来への布石──“ポストSGA”の備えとして


現時点ではSGAがサンダーの絶対的なエースであるが、NBAは常に変化するリーグだ。数年後にはチーム構造や主役が移り変わる可能性もある。

そのとき、ジェイレン・ウィリアムズが「新たなリーダー」としてチームを引っ張る存在になることは、フロントも視野に入れているはずだ。だからこそ今回の契約は“SGAとの共存”を超えた“次代への橋渡し”という戦略的な意味も含んでいる。

彼のキャリアは今、確かな一歩を踏み出した。419億円の価値は、未来を託された男の覚悟と責任の証でもある。

まとめ:ジェイレン・ウィリアムズは“未来”そのもの

わずか3年でリーグ屈指のウィングへと進化したジェイレン・ウィリアムズ。サンダーの優勝はSGAの存在だけではなし得なかったものであり、その横に常にウィリアムズがいたことは間違いない。

今後、チェット・ホルムグレンとの“トリオ体制”で長期的な王朝を築いていく上で、ウィリアムズの存在はますます大きくなるだろう。

5年419億円──この数字に見合うだけの価値を、彼はすでに証明しつつある。サンダーが築く新たな時代の中心に、間違いなくジェイレン・ウィリアムズがいる。

【さいたまブロンコス徹底解説】B3の歴史あるクラブが目指す未来|変遷・成績・注目選手まとめ

さいたまブロンコスとは?B3リーグ屈指の老舗クラブ

さいたまブロンコスは、埼玉県さいたま市と所沢市を拠点とするプロバスケットボールクラブで、現在はB.LEAGUEのB3リーグに所属しています。1996年の創設以来、実業団時代からbjリーグ、B.LEAGUEと激動の時代を歩んできた老舗クラブであり、日本のプロバスケ黎明期から活動している数少ない存在でもあります。

「ブロンコス(BRONCOS)」は英語で「暴れ馬」を意味し、その名の通り、起伏に富んだチームの歴史を象徴するかのように、数多の挑戦と再建を繰り返してきました。

創設からbjリーグ参戦までの道のり

前身は1982年に結成された実業団チーム「マツダオート東京」。その後「アンフィニ東京」となり、日本リーグ2部、1部を駆け上がる実力派集団でした。しかしバブル崩壊による企業スポーツ衰退の流れを受け、1996年にクラブチーム化。「ME所沢ブロンコス」として再出発し、1998年に「所沢ブロンコス」として日本リーグに復帰します。

2000年代初頭には日本リーグ(旧JBL)で2連覇を果たすなど輝かしい成績を残し、2005年にはプロリーグ「bjリーグ」の創設メンバーとして埼玉ブロンコスが誕生します。これは日本におけるバスケットボールのプロ化の大きな転機でした。

bjリーグ時代:苦戦と栄光が交錯した10年

bjリーグ初年度の2005-06シーズンでは苦戦を強いられ、19連敗というリーグワースト記録を記録。しかしその後はデービッド・ベンワーやチャールズ・ジョンソンといった実力者の活躍で徐々に上位争いに食い込むようになります。2007-08シーズンには過去最高の21勝を記録し、あと一歩でプレーオフ進出を逃すという惜しいシーズンとなりました。

一方で、外国籍選手の入れ替えや監督交代が頻発したこともあり、チームの安定には苦しみ続けました。2011-12シーズンにはbjリーグ史上初の女性ヘッドコーチ(ナタリー・ナカセ)を起用し、メディアから注目を集めたものの、成績は振るいませんでした。

B.LEAGUE発足と新たなチャレンジ

bjリーグとNBLの統合により2016年にB.LEAGUEが発足。さいたまブロンコスはB3リーグに所属し、下部リーグからの再スタートを切ります。成績は年々改善傾向にあり、2022-23シーズンには43勝9敗、勝率.827でリーグ2位という快挙を成し遂げました。プレーオフ準決勝では惜しくも敗退しB2昇格は逃しましたが、チーム力の大幅な向上を証明しました。

2024-25シーズン:巻き返しを狙う注目の布陣

4年目となる泉秀岳HC体制の下、新たな補強が注目を集めています。注目選手には、圧倒的なリバウンド力を誇るライアン・ワトキンス(2022-23で平均12.23本/試合)、Bリーグ経験豊富な松井啓十郎、アジア枠で加入したモーゼス・モーガンなどが名を連ねます。

チームは2024年シーズン前半戦で苦戦を強いられたものの、12月には怒涛の8連勝を記録し一時は7位まで浮上。しかしPG陣の相次ぐ故障や主力選手の離脱が影響し、最終順位は12位に終わりました。

地域密着と経営再建:クラブのもう一つの挑戦

運営会社「株式会社ブロンコス20」は、2020年に設立された新法人です。代表には福田剛紀氏が就任し、地域密着型クラブとしての基盤づくりを推進してきました。近年は文化放送との業務提携、ユースチーム設立、スポンサー拡大など、経営面でも安定化の兆しを見せています。

2024年8月には、株式会社エーシークリエイトが筆頭株主となり、新たなオーナー体制がスタート。チーム名やロゴも刷新され、「さいたま」を冠することで地域との結びつきを強調しています。

過去の名選手・指導者たち

  • チャールズ・ジョンソン(元MVP)
  • アイザック・ソジャナー(2連覇時の要)
  • ジョン・ハンフリー(bjリーグ得点王)
  • デービッド・ベンワー(初代エース)

さらに、2010年のヘッドコーチ・ボブ・ナッシュ(元ハワイ大HC)や、ナタリー・ナカセ(NBAアシスタント経験)など、多彩な指導者たちがブロンコスを率いてきました。

チームの将来展望:B2昇格へ向けた次の一手

B2昇格を逃した2年を経て、2024-25シーズンはチーム再建とプレーオフ復帰が課題です。ミルコ・ビエリツァ(元アルバルク東京)や志冨田温大らの経験値が鍵を握ると見られています。

新体制の下、経営の安定と観客動員の増加、そして育成と強化を同時並行で進めることが重要です。地元ファンの支持も厚く、SNSや地域イベントでの露出も積極的に行われており、地域とともに歩むクラブとしての姿勢が光っています。

まとめ:再起を期す暴れ馬、さいたまブロンコスに注目!

さいたまブロンコスは、単なるバスケットボールチームではなく、埼玉地域の誇りであり、再建と挑戦を繰り返す「暴れ馬」です。B3での経験を糧に、再びB2、さらにはB1の舞台を目指す道のりは続きます。

GL3x3としても、3×3の領域での地域貢献やクラブ連携の可能性があり、今後の取り組みにも注目が集まることでしょう。

本記事をきっかけに、ぜひ試合会場に足を運び、熱い声援を送りましょう。

【柏木真介 引退セレモニー】“バスケ人生の集大成”が詰まった一日、8月30日にアイシン体育館で開催

柏木真介、引退セレモニーを8月30日に開催


日本バスケットボール界を20年以上にわたりけん引してきたレジェンド、柏木真介氏の引退セレモニーが、2025年8月30日(土)に開催されることが決定した。会場は、彼のキャリアの象徴とも言えるアイシン体育館。開場は13時、開演は14時からおよそ90分間にわたって行われる予定で、チケットは8月1日より有料販売開始。記念グッズも付属する。

柏木氏は2025年5月、43歳で現役引退を発表。プロとしてのキャリアは実に21年におよび、数々の栄光と苦悩、挑戦と成長の軌跡を刻んできた。

北海道出身のバスケット少年が歩んだ道

柏木真介は1981年、北海道に生まれた。小学3年生からバスケットボールを始め、東海大学付属第四高校(現:東海大学付属札幌高校)で頭角を現すと、中央大学に進学。インカレでは1学年上の五十嵐圭(現・新潟アルビレックスBB)と共に準優勝を果たすなど、大学バスケ界でも屈指の実力者として名を馳せた。

2004年に日立サンロッカーズ(現:サンロッカーズ渋谷)でプロデビューを果たすと、わずか2年で名門・アイシンシーホース(現:シーホース三河)へ移籍。ここから、柏木氏の“真骨頂”とも言えるキャリアが始まる。

名将・佐古賢一と築いた黄金期

柏木氏が最も輝いた時期の一つが、2006年からのアイシン時代だ。加入初年度にチャレンジカップ優勝を果たすと、翌年にはJBL(旧日本リーグ)制覇を経験。以降、2008年の天皇杯からは“Mr.バスケットボール”こと佐古賢一氏とともに4年連続で日本一に輝き、日本代表としてもアジア大会やFIBA世界選手権に出場するなど、日本の顔とも言える存在となっていった。

個人としても、2007年にはレギュラーシーズンMVPとプレーオフMVPのダブル受賞を果たすほか、ベスト5賞、フリースロー成功率賞、スティール賞など多彩なタイトルを獲得。シーホース三河のキャプテンとして、チームを精神的にも牽引した。

チームを渡り歩き、なお輝き続けた後半キャリア


2017年、36歳を迎えた柏木氏は名古屋ダイヤモンドドルフィンズに移籍。衰え知らずの勝負強さと冷静な判断力で、若いチームに経験値と落ち着きをもたらした。その後は新潟アルビレックスBBでのプレーを経て、2020年に古巣・シーホース三河へ復帰。ベテランとしてロッカールームの空気を引き締め、2020年にはチャンピオンシップ進出を果たすなど、再びチームに勝利をもたらした。

2024年には三遠ネオフェニックスへの期限付き移籍を経験。43歳という年齢にもかかわらず、試合終盤でのディフェンス、クラッチシュート、若手への指導力といった「柏木節」は健在だった。

21年のプロキャリアに込められたメッセージ

柏木氏の引退発表は2025年5月。コメントでは、家族や仲間、支援してくれたファンへの深い感謝の気持ちと、バスケットボールという競技への敬意がにじむ。

「バスケットボールが私を育ててくれました。支えてくれました。そして、成長させてくれました。」

柏木氏はこう綴り、どんな時もバスケットに対して“嘘をつかず、妥協せず”向き合ってきた誇りと共に、静かに現役生活を締めくくった。

彼の姿勢は、華やかな数字やタイトル以上に、多くのファンや若い選手にとって「何がプロであるか」を教えてくれる存在であった。

引退セレモニーは「恩返しの場」

8月30日に開催される引退セレモニーは、柏木氏にとって単なる「引退の儀式」ではない。21年間の歩みにおいて出会ったすべての人々に対する「感謝の時間」であり、応援し続けてくれたファンへの“恩返しの場”でもある。

シーホース三河時代の盟友たちや、ライバルだった選手の出席も期待され、当日は映像やトークイベント、ミニゲームなど多彩なプログラムが用意される予定だ。ファンにとっては、レジェンドと共に過ごす“かけがえのない一日”となるだろう。

Bリーグが育んだ「柏木世代」の象徴

Bリーグ創設前から活躍し、その後もB1リーグでのハードな戦いに身を投じ続けた柏木氏は、日本の男子バスケットボールにおける「過渡期」を支えた象徴的存在だった。

競技の商業化と国際化が進む中で、地道に努力を重ね、技術と人間性の両面で信頼を得てきた。その背中を見て育った若手は数知れず、彼の引退は一つの時代の終わりを告げる。

未来への影響:ポスト柏木の担い手たち

柏木氏の引退は、ただの“退場”ではない。彼が残してきた文化や精神は、これからの世代に引き継がれていく。特に日本代表やBリーグにおいて、リーダーシップと勤勉さを兼ね備えたガードのモデルケースとして、柏木氏のキャリアは語り継がれるはずだ。

今後は指導者やフロントとしての活動も期待される中、彼がどう日本バスケットの成長に貢献していくかにも注目が集まる。

まとめ:すべての「ありがとう」を込めて


21年間、プロとして一線で走り続けた柏木真介。彼のキャリアは、バスケットボールというスポーツの奥深さと、人間としての成長の物語を同時に見せてくれた。

8月30日、思い出の詰まったアイシン体育館にて——。

「これ以上ない幸せなバスケ人生だった」と語るレジェンドの軌跡を、私たちは共に見届けたい。

千葉ジェッツふなばし完全ガイド|Bリーグ王者の歩み・強さの秘密・未来戦略を徹底解説

千葉ジェッツふなばしとは?

千葉ジェッツふなばし(Chiba Jets Funabashi)は、千葉県船橋市を拠点とするBリーグ所属のプロバスケットボールクラブで、2011年の創設以来、着実に成長を遂げてきた日本屈指の強豪チームです。国内ではB1リーグ優勝(2020-21)、天皇杯優勝5回、東アジアスーパーリーグ優勝2回と輝かしい実績を持ち、2026年からはBリーグ・プレミア(Bプレミア)参入が決定しています。

チーム創設の背景と発展の軌跡

2010年、bjリーグ参入に向けた準備委員会が立ち上げられ、翌2011年に「千葉ジェッツ」として正式にbjリーグに参加。名称には成田空港やジェット機に由来するスピード感と挑戦心が込められています。2013年にはNBLへ転籍、2016年からはBリーグ創設とともにB1東地区へと参戦しました。

千葉県全体をホームとしつつも、2016年からは船橋市を正式なホームタウンとし、船橋アリーナを本拠地として本格稼働。その後、2024年には収容人数11,000人を誇る最新鋭の新アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」へ移転し、観客動員数・経営面でもリーグを牽引する存在へと成長しました。

注目の選手たちとリーダーたち

エースでありキャプテンの富樫勇樹は、BリーグMVPやアシスト王など多くの個人賞を受賞し、通算7000得点・2000アシスト超の記録保持者です。また、2024-25シーズンには元NBA選手・渡邊雄太が加入。彼の加入はBリーグ史上最高額と報道され、日本バスケ界に衝撃を与えました。

その他にもジョン・ムーニー(2024リバウンド王)、原修太(ベストディフェンダー賞受賞)、クリストファー・スミス(ベスト6thマン賞2回)など、タレント豊富なロースターを擁しています。

タイトル獲得と成績の推移

千葉ジェッツはこれまでB1優勝1回(2020-21)、天皇杯5回(2017, 2018, 2019, 2023, 2024)、東アジアスーパーリーグ優勝2回(2017, 2024)を誇ります。特に2022-23シーズンはレギュラーシーズン最多勝53勝、勝率.883というリーグ新記録を樹立しました。

また、2024年には海外遠征中にもかかわらず東アジアスーパーリーグと天皇杯の“2冠”を達成。BリーグCHAMPIONSHIPではSEMI FINALSまで進出するなど、年間75試合を戦い抜いた激動のシーズンとなりました。

運営と経営基盤の強さ

運営法人「株式会社千葉ジェッツふなばし」は、2017年にミクシィと資本提携。これにより新アリーナ建設、グッズ展開、SNS戦略など経営資源が充実し、2024年にはBリーグクラブ史上初の売上30億円超えを記録。スポーツビジネスの成功例としても注目されています。

エンタメ性と地域密着の取り組み

チームは地域密着の姿勢を大切にしており、社会貢献活動「JETS ASSIST」が「HEROs AWARD 2021」を受賞するなど、バスケ以外でも存在感を発揮。また、STAR JETS(チアリーダーズ)によるパフォーマンスや、マスコットキャラクター「ジャンボくん」も人気で、マスコットオブザイヤー3連覇・殿堂入りを果たしました。

ホームアリーナと観客動員記録

2024年に竣工した「LaLa arena TOKYO-BAY」は、音響・映像・ホスピタリティを追求した1万人超収容の新拠点。開幕戦では満員御礼となり、2024-25シーズンの観客動員は前年比212%増・29万5416人を記録。Bリーグ史上最高のホーム動員数となりました。

未来展望|Bプレミア参入と世界基準へ

2026年から始動するBリーグの新カテゴリ「Bプレミア」へ、千葉ジェッツは参入が決定済み。アリーナ基準・経営基盤・競技成績すべてをクリアし、真の日本バスケの象徴クラブへと進化を続けています。今後はアジア・世界での躍進も視野に入れており、渡邊雄太の加入はその象徴的存在といえるでしょう。

ジェッツの強さを支える多層的な仕組み

千葉ジェッツの強さは、トップチームの選手力だけに留まりません。ユース育成にも注力しており、U15・U18をはじめとしたアカデミーでは、全国大会でも結果を残すレベルの選手たちを輩出。将来的には自前の育成組織からトップチームの中心選手が生まれる体制づくりが進行中です。

また、広報戦略にも抜群の強さがあります。YouTubeやSNSを活用した“選手ファースト”の情報発信が高く評価され、2024年には「スポーツPRアワード優秀賞」を受賞。単なる競技だけでなく、クラブのブランド力・ファンエンゲージメントも業界の模範的存在となっています。

まとめ|なぜ千葉ジェッツは強いのか?

千葉ジェッツの強さは、卓越した選手層と戦術の成熟、そして地域との絆と経営戦略に裏付けされた持続可能なクラブ運営にあります。富樫勇樹、渡邊雄太という日本代表クラスを擁しながらも、「地域・ファン・未来」に貢献する姿勢が、ファンを惹きつけてやまない理由です。

千葉ジェッツの今後の躍進からも目が離せません。Bプレミアの象徴、そして“アジアの覇者”として、再び頂点を極める日もそう遠くはないでしょう。

【B1昇格】アルティーリ千葉の快進撃と野心的戦略――創設5年で成し遂げた挑戦の軌跡

創設5年でB1昇格――アルティーリ千葉が描く“逆転劇”のシナリオ


2020年に産声を上げたアルティーリ千葉は、わずか5年で日本最高峰のB1リーグ入りを果たした新興勢力だ。運営母体はIT企業「アトラエ」の出身者が中心となって設立した株式会社アルティーリ。企業マインドとバスケットボールの融合を体現したこのクラブは、創設当初から「5年で日本一」を掲げて快進撃を続けてきた。

ホームタウンは千葉県千葉市。ホームアリーナは千葉ポートアリーナで、収容人数は7,512人。チームカラーはブラックネイビー。クラブ名の「Altiri」はエスペラント語で「惹きつける」を意味し、観客・ファン・地域を魅了する存在を目指す。

B3参入からの道のり――1年目でB2昇格を決めた衝撃


2021-22シーズンにB3リーグに初参入。初年度から37勝7敗と圧倒的な戦績で2位に輝き、昇格決定戦でトライフープ岡山を100-69で圧倒。たった1シーズンでB2への昇格を決めた。この時の指揮官は元オーストラリア代表HCのアンドレ・レマニスで、海外スタイルを積極的に取り入れた戦術が功を奏した。

この年にはJR千葉駅・千葉みなと駅、京成千葉中央駅などの公共交通機関にラッピング広告を展開し、都市文化賞を受賞するなど地域との連携も強化された。

“B2の暴君”となったアルティーリ千葉

2022-23シーズンからはB2東地区で戦い、3年連続で東地区優勝を果たした。特に2023-24、2024-25シーズンには圧倒的な戦績を記録。2024-25は57勝3敗(勝率.950)というB2史上最高成績を叩き出し、Bリーグ史上最多勝利・最高勝率を更新した。

それでも2023年・2024年はプレーオフで越谷や長崎に敗れ、B1昇格を逃す悔しい結果に。しかし、2025年のプレーオフでは、信州ブレイブウォリアーズを2連勝で下し、ついにB1昇格を勝ち取った。

停電による“史上初”の同時優勝

2025年のB2ファイナルでは、富山グラウジーズとの第3戦が千葉ポートアリーナの停電により中止。試合の再実施は行われず、史上初の「同時優勝」としてアルティーリ千葉と富山が並び称された。この騒動の中でも冷静さを保ったクラブの姿勢と対応は評価された。

また、このシーズンのプレーオフMVPには、東海大学から特別指定で加入した若き司令塔・黒川虎徹が選ばれ、ファンの心をつかんだ。

クラブを支えたレジェンドたちの存在


アルティーリ千葉の快進撃の背景には、クラブ黎明期からチームを支えたレジェンドの存在がある。初年度から活躍した岡田優介や大塚裕土は、そのリーダーシップとプレーで若手の模範となった。大塚は37歳にしてなおチームのキャプテンを務め、3P成功率No.1を獲得するなど、年齢を感じさせないパフォーマンスで“勝てるチーム”を体現した。

また、外国籍選手でもアシュリー、ポーター、パードンらがシーズンを通して安定感のあるインサイド支配を見せ、アルティーリの攻守に厚みを加えた。

先進的なSNS戦略とファンエンゲージメント

アルティーリ千葉はスポーツビジネスとしての見地でも極めて革新的だ。InstagramやX(旧Twitter)、YouTubeに加えて、自社サイトでのストーリーテリング型コンテンツや限定会員向け情報など、IT起業出身の代表・新居佳英の経営感覚が如実に表れている。

ファンの呼称「A-xx(アックス)」は、クラブの一員として共に歩む意思を表すものであり、観客を「参加者」に変えるプロセスが徹底されている。単なる観戦ではなく、価値観の共有がチーム文化を深化させているのだ。

B.LEAGUE PREMIER参入への準備と意義

2026-27シーズンからスタートするB.LEAGUE PREMIER(通称:Bプレミア)には、すでに参入が決定済み。これに向け、2024年から千葉ポートアリーナの改修工事が行われており、Bプレミア基準を満たす施設整備も着々と進んでいる。

また、ヒューリック主導で2030年開業予定の2万人規模アリーナも、単なるホームアリーナを超えた「千葉の文化中核地」として機能することが想定されており、長期的な都市価値の向上にもつながる構想である。

“赤”との共存――千葉ジェッツとの共栄圏構想

同じ千葉県を拠点とする千葉ジェッツふなばしの存在は無視できない。ジェッツは2011年創設で全国区の人気を誇るが、アルティーリはわずか5年でその背中を捉える存在に成長。

今後は両クラブが“共栄圏”として千葉県全体のバスケットボール熱を高め、自治体との連携、地域の教育・健康促進、観光資源の開発など、社会的価値を創出する動きが期待されている。

下部組織と育成ビジョン――U15・U18・特別指定枠

アルティーリ千葉は2023年にU15・U18を立ち上げ、育成にも力を入れている。トップチームには特別指定選手として若手有望株が続々と合流。黒川虎徹や渡邉伶音のように、大学バスケ界から即戦力を引き入れるスカウティング体制も整っており、継続的なチーム強化を視野に入れている。

医療面では千葉大学医学部附属病院と提携し、怪我予防・リカバリー・フィジカル強化を医療的アプローチから支援している点も特筆すべきだ。

まとめ:惹きつけ、勝ち続ける“異端の旗手”

「惹きつける」という意味のクラブ名に相応しく、アルティーリ千葉はその実力と戦略で、Bリーグに旋風を巻き起こしている。B1昇格は通過点に過ぎず、2026年から始まるBプレミアでは、真の“頂点獲り”が始まる。

地方都市クラブの理想像として、そしてファンと地域が一体となるクラブ文化の模範として、アルティーリ千葉の挑戦はこれからも注目され続けるだろう。

越谷アルファーズが描くBリーグの未来図|B1昇格までの歩みと地域密着型クラブの挑戦

越谷アルファーズとは──埼玉初のプロバスケットボールチーム

越谷アルファーズ(Koshigaya Alphas)は、埼玉県越谷市を本拠地とするBリーグ所属のプロバスケットボールチームである。1997年に「大塚商会アルファーズ」として誕生し、2024-25シーズンよりB1リーグへの参入を果たした。

チーム名の「アルファーズ」は、親会社である大塚商会の製品名や企業ブランドに多く見られる「α(アルファ)」から着想を得たもの。Bリーグへの参入以降は、地域との連携や組織運営に力を注ぎながら、急速に成長を遂げている。

創設からB1昇格までの歩み──25年の歴史

創設当初は関東実業団リーグの6部からスタートしたアルファーズは、徐々に実力を蓄え、2004-05シーズンには日本リーグへ「特別推薦枠」として参戦。栃木ブレックスへ一時移籍した経験を持ちながらも、その後は地道に昇格を重ねていった。

JBL2、NBDLを経て2016年にB3.LEAGUEへ参入。2018年に運営が「フープインザフッド」に譲渡されたことで独立色が強まり、翌2019年にはB2昇格を果たす。そして2024年、ついにクラブ初のB1昇格を達成した。

昇格の原動力となった3つの要素

B1昇格の背景には、戦略的な補強、組織の再編、そして地元越谷市との強固なパートナーシップの3要素があった。

  • 戦略的補強:アイザック・バッツやジャスティン・ハーパー、井上宗一郎らB1経験豊富な選手を次々と獲得。
  • コーチング体制の整備:安齋竜三HC体制が2年目に突入。元宇都宮ブレックスHCであり、戦術構築に長けた名将の手腕が光った。
  • 地域連携と施設拡充:越谷市を中心に春日部市など複数自治体と連携し、ホームアリーナの安定確保や練習拠点「ALPHAS.HOUSE」の整備を進行。

B2ファイナルで準優勝、悲願のB1昇格へ

2023-24シーズンの越谷アルファーズは、B2東地区で45勝15敗の好成績を残し、2位でプレーオフに進出。クォーターファイナルでは熊本に2連勝し、セミファイナルでもA千葉を撃破。B2ファイナルでは滋賀に敗れたものの、成績によりB1昇格が確定した。

この快挙はクラブ史上初の快挙であり、埼玉県勢としても異例の成功例である。

運営会社と体制強化──株式会社アルファーズへの再編

2023年8月、運営法人は社名を「株式会社フープインザフッド」から「株式会社アルファーズ」へと変更。代表には上原和人が就任し、経営体制の刷新を図った。これにより、チーム運営と地域経済の結節点としての役割も明確化された。

クラブロゴ・カラーの刷新とブランディング戦略

B1参入にあたり、2024年7月からは新たなクラブロゴの使用も開始。従来のバーガンディーカラーをベースにしつつ、より明るいトーンへとリデザイン。サブカラーにはゴールドとブラックを据え、現代的な印象を強めている。

地域との連携──“まちづくり”への挑戦

アルファーズは単なるプロクラブとしてではなく、地域振興の担い手としても機能している。越谷市や春日部市と連携し、小中高生向けのアカデミー運営、3×3チーム「ALPHAS.EXE」の設立、チアチーム「アルファヴィーナス」など多面的に活動。

2024年4月には「B.プレミア」参入に向けた新アリーナ建設構想も発表され、越谷サンシティ再開発との連動も注目されている。

マスコット・アルファマンとファン文化

2019年に誕生したマスコットキャラクター「アルファマン」は、元SBAのスーパーPGという設定を持つユニークな存在。ホームゲームでは「アルファメイト」と呼ばれるファンとともに会場を盛り上げ、地域密着型クラブの象徴となっている。

初のB1シーズンと今後の展望

2024-25シーズンはB1における初年度。開幕戦から連敗が続いたが、10月19日の島根戦でB1初勝利を挙げた。その後も苦戦を強いられたが、勝利を重ねる中でファン層の拡大と経験値の蓄積が進んだ。

成績は19勝41敗で東地区6位となり、プレーオフ進出は逃したが、来季以降の基盤は整いつつある。

退団選手と新陣容への期待

シーズン終了後には、井上宗一郎、ソアレス、LJ・ピークら主力選手が退団。また、ベテランのジェフ・ギブスは現役引退を発表した。町田洋介ACの仙台移籍など、コーチ陣の交代も相次いでいる。

一方で、新加入選手の補強も続いており、2025-26シーズンの新体制には大きな期待がかかる。

まとめ:B.プレミア参入へ向けての次なる挑戦

越谷アルファーズは2026年のB.プレミア参入には至らなかったものの、クラブの方針として2029-30シーズンでの参入を明言している。そのための鍵は「財務基盤の拡充」「アリーナ建設の具体化」「競技力の安定」だ。

B1定着を目指すとともに、地域と共に進化し続けるクラブとして、これからの展開に注目が集まっている。