青木ブレイク、9季ぶりに宇都宮ブレックスへ電撃復帰
2025年8月5日、B1リーグの宇都宮ブレックスがベテランフォワード・青木ブレイクとの2025–26シーズン契約合意を正式発表しました。青木にとっては実に9季ぶりとなる“古巣復帰”であり、かつて在籍したクラブに戻るというストーリーは多くのファンの胸を熱くさせています。
この復帰は単なる“ロスター補強”ではなく、青木自身のキャリアの原点への回帰であり、また宇都宮にとってもチームの文化や哲学を再確認する機会になると言えるでしょう。
青木ブレイクとは?プロキャリアを日本で歩んだ異色のパワーフォワード
青木ブレイクはアメリカ出身の202cm/100kgのパワーフォワード。2025年11月に32歳を迎えるベテラン選手です。2017年2月、当時の栃木ブレックス(現・宇都宮ブレックス)に加入し、日本でのプロキャリアをスタートさせました。
ルーキーイヤーの2017–18シーズンには富山グラウジーズへ期限付き移籍。以降、福岡(ライジングゼファー)、東京八王子(金沢武士団時代含む)、湘南ユナイテッドBC、豊田合成スコーピオンズ、徳島ガンバロウズなど、全国各地のチームで経験を積んできました。
B2や地域リーグ、さらには社会人チームも含めた広範なフィールドでプレーし続けたその歩みは、「日本のバスケ文化とともに生きてきた」とも言えるほど多岐にわたります。
プロとして“原点”の宇都宮へ…青木が語る想い
クラブの公式発表と同時に、青木ブレイクは以下のような想いを綴りました。
> 「かつて愛し、大切にしていた場所に戻ってこれる機会は人生において滅多にありません。私はまさにその幸運な一人です!」
> 「10年前、このチームには勝利の文化、家族的な雰囲気、そして素晴らしいファンベースがあることを私は感じました。それ以来、宇都宮に戻り、再びネイビーとイエローのユニフォームを着ることが私の夢でした。」
> 「新たなモチベーションとエネルギーを持って宇都宮に戻ります。元チームメイト、そして新しいチームメイトとともに、新たなスタートを切ることを楽しみにしています。」
これらのコメントからは、宇都宮というクラブが青木にとって単なる“チームのひとつ”ではなく、キャリアや人生における“心の拠り所”であったことが強く伝わってきます。
宇都宮ブレックスの2025–26ロスター状況
復帰を迎え入れる宇都宮ブレックスのロスターも充実しています。2025年8月5日時点での所属選手は以下の通りです:
– 田臥勇太(不動のベテラン司令塔)
– 比江島慎(日本代表のエーススコアラー)
– 小川敦也、遠藤祐亮、竹内公輔(中堅の安定感)
– 青木ブレイク(新加入)
– 高島紳司、渡邉裕規、石川裕大、星川開聖、鵤誠司(バランスの取れたローテーション)
– D.J・ニュービル、ギャビン・エドワーズ、グラント・ジェレット、アイザック・フォトゥ(強力な外国籍選手)
チームには豊富な経験とスキルを持つ選手が揃い、青木の復帰によって“厚み”と“結束”の両方が期待されます。
流浪のバスケ人生から再びB1の舞台へ
青木ブレイクはこの9年間、Bリーグの最前線から一歩離れたステージでも、腐らずにバスケに向き合い続けました。移籍を繰り返す中でも、常に「チームに貢献する姿勢」と「プレーへの情熱」を絶やさなかった点は、若手選手にとっても模範的です。
B3や地域クラブでの奮闘を重ねた彼の姿は、「再び上のステージへ戻る」という強い意志がなければ成し得なかった軌跡。まさに“叩き上げ”の象徴です。
このような選手が再びB1の舞台に立つことは、今後の日本バスケ全体にとっても重要な意味を持ちます。
過去の事例と比較:ベテランの復帰がもたらす価値
Bリーグでは、過去にもかつての在籍クラブに復帰したベテラン選手が何人かいます。たとえば、
– 篠山竜青(川崎→一時代表専念→川崎復帰)
– 桜木ジェイアール(アイシン→三河→アイシン)
など、元所属チームへの“原点回帰”は、チームに精神的な支柱をもたらすと同時に、ファンとの絆をより強固にします。
青木ブレイクの復帰も、この系譜に連なるものとして、宇都宮のカルチャー形成に貢献することが期待されています。
GL3x3への示唆:移籍と育成を超えた“循環型バスケ”へ
青木ブレイクのように、地域を転々としながらもプレーを続け、再びトップレベルに返り咲くケースは、3×3バスケにも大きなヒントを与えます。
GL3x3のような新興リーグにおいても、キャリア後期の選手を受け入れ、再び3×3から5人制へ戻る“循環型モデル”が成立すれば、より多くの選手にチャンスを提供できるでしょう。
また、青木のような多拠点経験者は、コミュニティ形成や若手育成でも貴重な存在。GL3x3においても、彼のような「広域経験+帰属意識」を持った選手の参入が期待されます。
まとめ:青木ブレイクが語る“夢の続き”を宇都宮で
青木ブレイクの宇都宮ブレックス復帰は、単なる“古巣復帰”ではありません。それは、選手人生をかけて歩んできた軌跡の結晶であり、「夢の続きをこの地で実現する」という強い意志の表れです。
9シーズンぶりにネイビーとイエローのユニフォームに袖を通す男は、宇都宮というクラブの歴史に、もう一度自らの名を刻みにきました。
今シーズンのブレックス、そして青木ブレイクのプレーに注目が集まる中、GL3x3でもこのような“人と文化に根ざしたバスケットボール”を追い求めていく意義が浮かび上がっています。