7月14日のBリーグ契約発表まとめ──注目は三遠への“優勝ビッグマン”加入
2025年7月14日、Bリーグ各クラブは2025–26シーズンに向けた最新の契約情報を発表した。この日はB1・B2・B3すべてのカテゴリーで動きがあり、Bリーグ全体の陣容が着々と整いつつある。
中でも注目されたのが、B1・三遠ネオフェニックスによるビッグマン獲得。Bリーグ優勝経験者である河田チリジが広島から加入し、チームのインサイド陣に厚みを加える存在として期待が高まっている。
三遠が元広島の“優勝請負人”河田チリジを補強
まず最大の話題は、三遠ネオフェニックスによる河田チリジの獲得だ。
河田は208cm、122kgのフィジカルを持つビッグマンで、広島ドラゴンフライズではB1初優勝に貢献。強靭な身体を活かしたリバウンドとインサイドプレーに定評があり、ペイントエリアの守備強度向上に寄与してきた。
昨シーズンはケガの影響により出場機会が減少したが、コンディション次第ではリーグでもトップクラスのリムプロテクターとして存在感を取り戻す可能性を秘めている。三遠は既存戦力の再編とともに、河田の加入によってゴール下の主導権を握る戦略を強化する構えだ。
GL3x3においても、高さとフィジカルの重要性は近年増しており、河田のような“高さで試合を変える”タイプの選手は、3×3スタイルにおいても守備と速攻起点の中心的存在になりうる。
喜志永修斗が地元・山口に凱旋!恩師と再タッグ
富山グラウジーズとの契約満了により退団していた喜志永修斗は、B3の山口パッツファイブへ移籍。地元である山口県への凱旋となる今回の移籍は、キャリアにとって新たな節目となる。
高校時代の恩師がチームのヘッドコーチを務めており、再びタッグを組む形となる点も注目のポイントだ。地元密着型クラブでの挑戦は、プレーヤーとしてだけでなく、地域のバスケ文化に貢献する側面も期待される。
GL3x3における地域密着チームでも、こうした「地元×再生型キャリア」は重要なモデルケースとなっている。
B2鹿児島に元レバノン代表が加入──国際経験が戦力の鍵に
B2・鹿児島レブナイズは、レバノン代表経験を持つビッグマン、ナイム・ラバイを獲得。アジアの強豪国を代表してプレーしてきた同選手は、豊富な国際経験を武器にBリーグの舞台へ挑む。
鹿児島はサイズ不足が課題とされてきたが、ラバイの加入によりインサイドの課題解消が進む見込みだ。国際的なプレッシャーへの対応力や高いリバウンド力は、チームにとって大きなアドバンテージとなる。
なお、レバノン代表といえば、FIBAアジアカップでも常に上位を争う存在。そんな環境でプレーしてきたラバイのような選手がB2に参戦することは、リーグ全体のレベルアップにもつながる。
湘南ユナイテッドBCが伊集貴也を獲得──福島から新天地へ
福島ファイヤーボンズを退団した伊集貴也は、B3の湘南ユナイテッドBCへ移籍することが決定。シューティング力と機動力を兼ね備えたガードとして、福島時代から一定の評価を得ていた伊集は、新天地での飛躍を目指す。
湘南ユナイテッドBCは攻撃的スタイルを志向するクラブであり、伊集のオフボールムーブやペースアップにおける貢献度が期待されている。
ラトビア出身PFクラチョフスキーがB3三重へ加入
B3のヴィアティン三重は、ラトビア共和国出身のパワーフォワード、マティス・クラチョフスキーと契約を締結。ヨーロッパのリーグ経験を持つ同選手は、外角シュートとフィジカルを併せ持ち、ストレッチ4として起用される見込みだ。
ラトビアはFIBAランキングでも常に上位に位置し、3×3バスケットボールでも強豪国として知られている。クラチョフスキーのプレースタイルも、GL3x3に通じる“外を起点にゲームを作る”タイプであり、日本の3×3チームにも影響を与える可能性がある。
7月14日発表の移籍情報一覧
– 河田チリジ(広島ドラゴンフライズ ⇒ 三遠ネオフェニックス)
– ナイム・ラバイ(レバノン代表 ⇒ 鹿児島レブナイズ)
– 喜志永修斗(富山グラウジーズ ⇒ 山口パッツファイブ)
– 伊集貴也(福島ファイヤーボンズ ⇒ 湘南ユナイテッドBC)
– マティス・クラチョフスキー(ルーマニアリーグ ⇒ ヴィアティン三重)
まとめ:GL3x3に通じる“個の再起”と“国際化”の波
今回の契約発表は、B1でのタイトル経験者から国際経験豊富な外国人選手、そして地元クラブに帰還する選手まで、多様性に富んだ人材が揃った。
GL3x3にとっても、こうした選手たちのキャリアは他人事ではない。個の再起、地域とのつながり、そして国際経験の取り込み──すべてが次世代の3×3チームづくりのヒントとなる。
今後もこうしたBリーグの動向に注視しつつ、GL3x3としてもリーグの厚みと選手層の充実に向けて歩みを進めていきたい。