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インターハイ2025男子組み合わせ決定!福大大濠・東山・鳥取城北・藤枝明誠がシード校に

インターハイ2025男子組み合わせ発表!シード校には福大大濠、東山、鳥取城北、藤枝明誠が選出


公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)は、2025年7月7日、「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ2025男子)」の組み合わせを正式発表した。

今大会の第1シードには、九州の雄・福岡大学附属大濠高校(福岡県)が選出。さらに、2024年度王者の東山高校(京都府)、安定した全国成績を残す鳥取城北高校(鳥取県)、静岡の強豪・藤枝明誠高校(静岡県)もシード権を獲得。全国の実力校52チームが激突するこの大会は、7月27日(土)に開幕し、8月1日(木)の決勝戦まで、岡山県の2会場を舞台に熱戦が繰り広げられる。

東山、福大大濠ら優勝候補が順当にシード入り


前回大会で初の全国制覇を果たした東山高校は、今大会もシード校として2回戦からの登場が決定。第2戦では、つくば秀英高校(茨城県)と県立宇部工業高校(山口県)の勝者と対戦する。

その東山と並ぶ優勝候補に挙げられるのが福大大濠高校。毎年安定して全国ベスト4以上に名を連ねる名門で、今回も初戦を突破して勝ち上がれば、準々決勝以降の戦いでも注目が集まる。

また、鳥取城北は中国地方の筆頭校として成長を遂げ、2年連続のシード獲得。昨年大会でも存在感を示しており、全国制覇を目指すチームとして要注目だ。さらに、東海地方の代表格・藤枝明誠もシード入りを果たし、安定感のあるチームバスケットが武器となる。

インターハイ2025男子大会は岡山県で開催、6日間の熱戦へ

今大会は岡山県内2会場(ジップアリーナ岡山と岡山市総合文化体育館)で行われ、全6日間にわたって実施される。開幕日は7月27日(土)、決勝戦は8月1日(木)に予定されており、全国の高校バスケファン注目の舞台が整った。

大会には全52校が出場。1回戦32チームが戦い、勝者がシード校20校と合流して2回戦に突入する形式となる。

注目の1回戦カードに強豪校の姿も

1回戦では以下のような注目カードが決定している:

– 東海大相模(神奈川) vs 九州学院(熊本)
– 近大附属(大阪) vs 福島商(福島)
– 習志野(千葉) vs 広島皆実(広島)
– 國學院久我山(東京) vs 宮崎工(宮崎)

名門・東海大相模や國學院久我山は、近年の全国大会でも好成績を残している常連校だ。特に國學院久我山は東京都予選を勝ち抜いた実力校で、1回戦から接戦が予想される。

2回戦からの登場校には全国大会常連が多数


2回戦からはシード校が登場。福大大濠は初戦で富山商業vs新田の勝者と対戦し、いきなり中部・四国の実力校と当たる可能性がある。

また、仙台大明成(宮城)、尽誠学園(香川)、帝京長岡(新潟)といった実績校も2回戦から登場し、序盤から全国レベルの対決が実現する。

– 藤枝明誠 vs 北陸学院 - 八戸学院光星の勝者
– 鳥取城北 vs 高知中央 - 羽黒の勝者
– 帝京長岡 vs 光泉カトリック - 桐生第一の勝者
– 仙台大明成 vs 奈良育英 - 松江東の勝者

このように、2回戦以降は各地のチャンピオン校が火花を散らす激戦が連続することは必至だ。

《★加筆》大会注目選手に見る“主役候補”たちの存在

今大会で注目を集める選手も多い。福大大濠のポイントガード・中島陽翔(3年)は、高いゲームメイク力とディフェンスの強度で評価され、U16日本代表経験も持つ逸材だ。東山のフォワード・白井蒼士(2年)は、得点能力に加えてリバウンドやアシストにも長けた万能型。2年生ながら昨年の全国優勝に貢献しており、今大会でもキープレーヤーとなる。

また、藤枝明誠の3年生コンビ・内田颯斗&矢部凌雅も得点力に優れたダブルスコアラーとして、爆発力ある攻撃を牽引。チーム戦術に組み込まれたスリーピースのピックアンドロールは完成度が高く、ゾーンに強い点も特徴だ。

《★加筆》注目カードの展望や、各地の旋風候補にも要注意

毎年インターハイでは“地方の新鋭校”が波乱を起こす構図もある。今年でいえば、八戸学院光星(青森)や初芝橋本(和歌山)、光泉カトリック(滋賀)などがダークホース候補として浮上している。特に、初芝橋本は近畿大会で大阪府勢と互角の試合を展開しており、組み合わせ次第ではシード校への波乱も起こしかねない。

さらに、関東勢の強豪としては東海大相模や正智深谷などがトーナメント中盤での激突が予想されており、2回戦以降は1試合ごとに“全国準決勝レベル”のカードが実現する可能性も高い。

まとめ:頂点を目指す高校バスケ界の熱い夏、まもなく開幕!

高校バスケ界の頂点を懸けた「インターハイ2025男子」がいよいよ開幕する。世代交代が進む中、全国から集った52校が栄光を目指し、6日間にわたる熱戦を繰り広げる。

頂点に立つのは、王者・東山か、復権を狙う名門か、それとも新たな旋風を巻き起こす地方のダークホースか——。
真夏のバスケ大一番が、まもなく幕を開ける。

【高校バスケ】福大大濠、控え選手の奮闘で国際大会から成長の兆し──インターハイへ向けた収穫と課題

福大大濠、初の国際大会で経験を積みインターハイへ照準


福岡大学附属大濠高校男子バスケットボール部(以下、福大大濠)が、シンガポールで開催された「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」に参加し、大きな経験と課題を得て帰国した。同大会は、アジア太平洋地域の11カ国の高校生チームが集結し、NBAが主催した初の国際大会として注目を集めた。

日本からは福大大濠と京都精華学園(女子)が出場。福大大濠は、準決勝で韓国の龍山高校に65-75で敗退したものの、控え選手の奮闘や戦術的対応など、多くの収穫を得る大会となった。

韓国の強豪に挑んだ準決勝、見えたディフェンス戦術の成果


準決勝の相手は、後に初代チャンピオンとなる龍山高校。福大大濠は、ゾーンとマンツーマンを使い分けるチェンジング・ディフェンスで挑み、序盤は優れた対応力を見せた。片峯聡太コーチは「前半はほぼ計算通り。チェンジングディフェンスが機能し、落ち着いて試合を進められた」と語る。

しかし、後半に入ると龍山のゾーンディフェンスがアグレッシブさを増し、福大大濠の攻撃は停滞。試合の鍵を握った韓国の22番選手には、ショートコーナーから何度も攻撃の起点を作られ、最終的には10点差で敗れた。

榎木璃旺の積極性に手応え、今後の成長に期待

ポイントガードの榎木璃旺は、ゾーン相手にも積極的なシュートとプレーメイクで存在感を示した。片峯コーチは「強気で打ち切ってくれたのは大きな収穫。ゾーン攻略にはシュート力が必要。そこから展開を準備する力が今後の鍵」とコメントし、今後のステップアップに期待を寄せた。

主力不在でも躍動した控え選手たち

大会には、得点源の本田蕗以が体調不良で欠場。さらに櫻井照大と白谷柱誠ジャックがU16日本代表活動に参加しており、ベストメンバーでの出場は叶わなかった。そんな中、控え選手たちが実力を発揮した。

特に村上敬之丞は、アグレッシブなドライブと3Pで攻撃の起点に。「ドライブの強さ、意思は素晴らしい。判断力の向上が今後の鍵」と片峯コーチは評価する。一方で、大事な場面でのターンオーバーには改善が必要と指摘した。

もう1人の注目株、栗原咲太郎もランプレーやスリーポイントで好パフォーマンス。守備力への課題を残しながらも、「攻守両面での働きができれば戦力になる」と評価を得た。

チーム力の底上げとコミュニケーション力の課題

「今大会は控え選手たちに経験を積ませるのが目的だった」と語る片峯コーチ。村上や栗原らの台頭に加え、他の選手たちも実戦の中での対応力を試された。だが、全体としては「コミュニケーションの課題」が浮き彫りに。

「プレーのミスは仕方がないが、声かけで防げるケアレスミスは減らすべき」とし、今後2~3週間での修正に意欲を示した。

インターハイへ向けた準備と展望


昨年は地元・福岡で開催されたインターハイでベスト4にとどまった福大大濠。今大会で得た課題と収穫を手土産に、今年こそ日本一を目指す準備が着々と進んでいる。

「大会での経験が、チームとしての成熟に直結する」と語る片峯コーチ。主力の復帰も見込まれる中で、控え選手たちの台頭と融合がチーム力を一段と押し上げるだろう。

今後は課題であるコミュニケーションの精度向上、ゾーン対策の洗練、そしてガード陣の判断力強化など、より高次元の完成度が求められる。全国の強豪がひしめくインターハイで、福大大濠が真価を発揮する日も近い。

まとめ:控えの成長がチームを進化させる


今回の国際大会は、福大大濠にとって主力不在というハンディの中、控え選手たちが経験を積む貴重な機会となった。それぞれが与えられた役割を果たし、個人として、そしてチームとしての成長を実感できた大会である。

この経験が、全国の舞台でどう花開くか。控えから主力へ、脇役から主役へと進化を遂げた選手たちの姿に注目が集まる。2025年のインターハイでは、今度こそ「頂点」という結果で、その成長を証明してほしい。

【U18日本代表】本田蕗以やトンプソンヨセフハサンら17名が日韓中ジュニア大会に向けて始動!エントリーキャンプ招集メンバーを発表

U18男子日本代表、2025年「日・韓・中ジュニア交流競技会」に向けて本格始動


日本バスケットボール協会(JBA)は2025年7月2日、U18男子日本代表が8月に開催予定の「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」に向けたエントリーキャンプの実施を発表し、あわせて参加メンバー17名のリストを公開しました。

今回の代表チームを率いるのは、名門・福岡大学附属大濠高校の片峯聡太コーチ。将来の日本代表を担うであろう逸材たちが一堂に会するこのキャンプでは、国内外の注目を集める選手たちが名を連ねています。

平均身長187.1cm、平均年齢16.5歳の次世代戦士たち

エントリーキャンプに招集された17名は、平均身長187.1cm、平均年齢16.5歳と、既にフィジカル面でも高いポテンシャルを有しています。

注目選手の一人が、「Basketball Without Borders Asia 2025(BWB Asia 2025)」に選出された本田蕗以(福大大濠)。国際舞台での経験を持ち、多彩なスキルと柔軟な対応力が持ち味のスモールフォワードです。

また、福岡第一高校のトンプソンヨセフハサンは攻守に優れた万能型SGとして評価が高く、東山高校の中村颯斗もJr.NBAショーケース出場経験を持つ実力派ポイントガードです。

強豪校からの選出とユースクラブからの注目選手


新潟の名門・開志国際高校からは今回最多となる3名が選出されました。ジョーンズ堅太(PG)髙橋歩路(SG/SF)池田楓真(PG)はいずれも攻守のバランスに優れた選手で、チーム全体の戦術理解にも長けた人材です。

また、今回唯一のBリーグユース所属選手として、横浜ビー・コルセアーズU18の江原行佐(SF/PF)が参加。プロ直下の育成システムで鍛えられた彼のプレーには特に注目が集まります。

未来のスター候補が集う!キャンプ参加メンバー一覧


以下は、JBAが発表したU18男子代表候補の全17名のリストです。

  • 鈴木辰季(C/195cm/17歳/桐光学園高校)
  • 畠山颯大(PG/174cm/17歳/八王子学園八王子高校)
  • トンプソンヨセフハサン(SG/184cm/17歳/福岡第一高校)
  • 馬越光希(SG/189cm/17歳/中部大学第一高校)
  • ジョーンズ堅太(PG/183cm/17歳/開志国際高校)
  • 中村颯斗(PG/178cm/17歳/東山高校)
  • 音山繋太(SF/195cm/17歳/中部大学第一高校)
  • マクミランアレックス(PF/195cm/17歳/沖縄水産高校)
  • 髙橋歩路(SG/SF/187cm/16歳/開志国際高校)
  • 藤原弘大(SG/182cm/16歳/北陸学院高校)
  • 本田蕗以(SF/190cm/16歳/福岡大学附属大濠高校)
  • 新井伸之助(SG/188cm/16歳/東山高校)
  • 澤近一颯(SG/188cm/16歳/高知学芸高校)
  • 飯田渚颯(C/193cm/16歳/土浦日本大学高校)
  • 江原行佐(SF/PF/193cm/16歳/横浜ビー・コルセアーズU18)
  • 池田楓真(PG/172cm/16歳/開志国際高校)
  • 後藤大駕(C/195cm/16歳/浜松開誠館高校)

スタッフ体制も充実、経験豊富な指導陣がサポート

選手たちをサポートするコーチ陣・スタッフも、全国レベルでの指導経験を持つ精鋭がそろっています。チーム作りの鍵を握る指導体制は以下の通りです。

  • ヘッドコーチ:片峯聡太(福岡大学附属大濠高校)
  • アシスタントコーチ:泉直哉(徳島県立鳴門渦潮高校)
  • アシスタントコーチ:濱屋史篤(北陸学院高校)
  • チームリーダー:常田健(中部大学第一高校)
  • アスレチックトレーナー:山本愛乃(JBA)
  • チームマネージャー:髙木歩幸(JBA)

キャンプは7月3日スタート、味の素ナショナルトレーニングセンターで実施

エントリーキャンプは2025年7月3日から東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターでスタート。ここでの成果が、8月の「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」本番でのパフォーマンスに直結します。

この交流競技会は、日中韓3か国のU18代表が集結する国際舞台であり、若手選手にとっては海外の強豪と対戦できる貴重な機会です。

次世代の日本代表候補たちの成長に期待

U18カテゴリーは、将来的にA代表を担う選手を輩出する“登竜門”です。近年では河村勇輝や富永啓生など、U世代代表を経て世界に羽ばたいた選手も多く、今回のメンバーにもその可能性を秘めた選手が揃っています。

今後の彼らの動向は、日本バスケットボール界全体にとって重要な意味を持ちます。キャンプの成果、代表本番でのプレー内容にも引き続き注目していきましょう。

まとめ:若き才能たちが切り拓く日本バスケの未来

U18男子日本代表のエントリーキャンプには、全国の有望選手が集結しました。彼らの成長と挑戦は、日本バスケの未来を照らす希望そのものです。

「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」での活躍に期待が高まる中、国内外からの注目も集まることでしょう。今後もU18代表の動向を追い続け、日本の若きスターたちの軌跡を見届けましょう。

全国の精鋭中学生が福大大濠でプロ指導を体験|88 Special Campで見えた成長の軌跡

福大大濠で全国の中学生がプロの指導を体験

2025年6月14日〜15日、福岡大学附属大濠高等学校の体育館で、中学生向けのバスケットボール育成合宿「88 Special Camp×福大大濠トロージャンズ」が開催された。この合宿は、川崎ブレイブサンダースの篠山竜青、ベルテックス静岡の橋本竜馬、そして元Bリーガーの湊谷安玲久司朱ら、1988年生まれのプロOBを中心に構成された「88 Basketball」による特別企画。全国から約100名の応募があり、その中から選抜された28名の中学生が参加した。

会場となったのは、ウィンターカップとU18日清食品トップリーグの2冠を達成した福大大濠高校の体育館。全国屈指のバスケットボール強豪校で、未来のトッププレーヤーたちが夢を育む2日間が始まった。

プロ仕様の指導が成長を加速させる

今回の合宿には篠山・橋本に加え、現役Bリーグのコーチ6名が参加。初日は実戦を意識したドリルを中心に、2日目にはビデオセッションによるフィードバックと個別課題の洗い出しが行われ、まさにプロが実践するトレーニングがそのまま提供された。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズACの川原侑大氏は、「自分がどんな選手になりたいか、明確にイメージすることが重要」と語り、大森勇氏(トライフープ岡山HC)は「毎日の練習の質がそのまま未来に繋がる」と、積み重ねの大切さを中学生に訴えた。

実技指導の中では、篠山が「コーナーで構えて打てる準備を常にしておくこと」とポジショニングの重要性を説き、参加者たちは基礎技術の意味を実感。「どうして基礎が大切なのか分かった」といった声が多く聞かれた。

全国の仲間と切磋琢磨し見えた課題

琉球ゴールデンキングスU15に所属する川満佑絃選手は、「1on1のスキルは通用したが、ディフェンス面で課題が見つかった」と語り、自身の現状と向き合う機会となった。全国から集まった同年代の仲間との交流は、自分の現在地を知り、目指すべき未来を描くための貴重な機会でもある。

さらに、2日目の午後に行われたチーム対抗戦では、昼休みの自主練習から参加者の自発性が発揮され、試合を重ねるごとに連携の質が向上。「誰がどこのポジションか分からない中でミスが起きたが、しっかり話し合って改善できた」と語ったTokyo Samurai所属の保科天晴は、コミュニケーションの重要性を体感した。

福大大濠の「文化」も成長の糧に

この合宿では、技術や戦術だけでなく、環境づくりや人間性に触れることもできた。参加者の秋大貴(仙台89ERS U15)は、「大濠の生徒が自分たちの練習ではないのに床を拭いたり、声を出して盛り上げてくれた」と、名門校の文化を肌で感じた様子。

福大大濠の現役生でU16代表合宿にも招集された村上敬之丞は、「バスケを楽しむことが一番」と語りつつ、「チャレンジしないとチャンスもない」と参加者を鼓舞。名門が大切にする精神的な柱を、参加者にしっかりと伝えていた。

「いままで≠これから」片峯コーチの言葉

合宿を締めくくるミーティングでは、片峯聡太コーチが「いままで≠これから」という言葉を投げかけた。「これまで出来ていたことも、努力をやめれば出来なくなる。でも、今はできないことだって工夫と努力で必ずできるようになる」と参加者の背中を押した。

参加者の多くは、憧れの高校の体育館でプロやトップコーチから直接学び、同年代の仲間と本気でバスケに向き合うことで、単なるスキルアップだけでなく、自立・協調・継続といった人生に必要な要素までをも体得していった。

合宿を終えて|“体験”が未来への第一歩に

この合宿で得た学びは、単なる2日間の出来事に留まらない。実力者による指導、福大大濠という憧れの場所での実戦、全国の仲間との競争と協力——。そのすべてが参加者の内面と外面を成長させるきっかけとなった。

88 Special Camp×福大大濠トロージャンズは、中学生たちに「上手くなるとは何か」「夢に向かって何をすべきか」を問いかけ、答えを見つけるための本気の体験を提供した。将来この中から、プロの舞台で活躍する選手が現れることは想像に難くない。

京都精華学園が109-15の圧勝で準決勝進出!NBAライジングスターズ・インビテーショナルで快進撃続く

京都精華学園がヒンファ高校に大勝、開幕2連勝で準決勝進出決定


2025年6月26日、シンガポールで開催中の高校バスケットボール大会『NBAライジングスターズ・インビテーショナル』にて、日本代表として参加している京都精華学園高校(女子)が、グループステージ第2戦でヒンファ高校(マレーシア)109-15と圧倒的なスコアで勝利を収めました。

これにより京都精華学園は、開幕から2連勝を飾り、グループ首位で準決勝進出を決めています。

ロケットスタートから圧巻の試合運び、100点ゲームで格の違いを示す


この試合では、前日の初戦と同様に吉田ひかり、金谷悠加、ンガルラムクナリヤ、石渡セリーナ、坂口美果の5人がスターティングメンバーとして起用されました。

試合開始からエンジン全開の京都精華学園は、ンガルラムクナリヤ(通称:リヤ)のレイアップで先制すると、続けて満生小珀(みつおこはく)や坂口の3ポイントシュートが決まり、開始4分で16-0と大きくリード。第1クォーターは36-6と大差をつけました。

第2クォーターも30-7と一方的に試合を支配し、前半終了時点で66-13。後半はさらに圧巻で、第3クォーターはなんと21-0の完封劇。そして第4クォーターも22-2と試合の主導権を最後まで渡すことなく、今大会初の100点超えを達成しました。

6名が二桁得点、リヤが最多20得点の活躍


個人スタッツの速報値では、チームの得点源として躍動したンガルラムクナリヤ(リヤ)がこの試合で20得点を記録。続いて谷彩南が13得点、吉田ひかりが12得点、フェリックスチヂマクララ石綿文も12得点と、合計6名が二桁得点をマークしました。

さらに、オディアカウェルリッツ12得点・10リバウンドのダブルダブルを達成するなど、攻守両面で安定したチーム力を見せつけました。

このように全員が役割を果たし、戦力の底上げができている点は、トーナメント後半に向けても大きな強みと言えるでしょう。

日本勢の快進撃、男子の福大大濠とともに準決勝進出

NBAライジングスターズ・インビテーショナル』は2025年に初開催された新設大会で、アジア太平洋地域の11カ国の高校代表チームが集結し、国際経験を積む場として注目されています。

日本からは福岡大学附属大濠高校(男子)京都精華学園高校(女子)がそれぞれ代表として参戦中。どちらのチームも開幕2連勝でグループ首位を決め、準決勝進出という好成績を収めています。

世界に通用するプレーヤー育成のための舞台で、着実にその存在感を示している日本勢。その中でも京都精華学園は、国内でもトップレベルの実績を持ち、今回の国際大会でもその名を世界に広げつつあります。

京都精華学園の強さの秘密は「全員バスケ」

今回の試合を通して再確認されたのは、京都精華学園の“全員バスケ”の完成度です。スタメンのみならずベンチメンバーも試合に積極的に関与し、誰が出ても得点・ディフェンス・リバウンドで結果を残しています。

また、早いパス回しと判断力のあるプレー、そして何よりもディフェンスへの集中力が際立っており、ヒンファ高校を第3クォーター無得点に抑えた守備力は、今大会のどのチームと対戦しても大きな武器になるでしょう。

チームとしての完成度が高く、エースに依存しない点も評価されており、準決勝以降も高いレベルのパフォーマンスが期待されます。

今後の展望|決勝進出、そして初代王者へ

京都精華学園は次戦、準決勝で他グループの上位チームと対戦します。対戦相手の詳細は未定ですが、ここまでのパフォーマンスを見れば、優勝候補の筆頭と言っても過言ではありません。

この大会を通じて、選手たちは国内大会とは異なる環境・文化の中で新たな刺激を受け、次のウインターカップや将来の日本代表としての飛躍にもつながる貴重な経験となるはずです。

果たして京都精華学園はこの勢いのまま初代王者の座に輝けるのか──女子高校バスケット界の名門が、いま世界に向けて大きな挑戦を続けています。

試合結果まとめ

■試合スコア(予選グループC 第2戦)
京都精華学園高校(日本) 109-15 ヒンファ高校(マレーシア)
JPN|36|30|21|22|=109
MYS| 6| 7| 0| 2|=15

福大大濠が圧勝で準決勝進出!村上敬之丞が語る成長と課題|NBAライジングスターズ・インビテーショナル2025

福大大濠、ヒンファ高校を90−25で圧倒し準決勝進出!

2025年6月26日、シンガポールで開催されている国際大会「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」男子予選グループC第2戦にて、日本代表として出場している福岡大学附属大濠高校(福大大濠)がマレーシア代表のヒンファ高校を90−25で圧倒。開幕から2連勝を飾り、グループ首位で準決勝進出を確定させました。

存在感を放つ村上敬之丞、2戦連続スタメンで11得点7リバウンド


この試合でチームをリードしたのは、2戦連続で先発出場した3年生ガード、村上敬之丞(むらかみ けいのじょう)。攻守両面で高いパフォーマンスを見せ、11得点・7リバウンドと存在感を示しました。村上は昨年のFIBA U16アジア選手権(カタール)でも日本代表に選出された経験を持ち、国際大会での対応力に優れた選手として注目されています。

「ミスが多かった」自己評価は辛口、成長志向を見せるコメント

試合後の取材では「簡単なミスがまだ多かった」と反省の言葉を口にした村上。続けて「大きな会場での大会になると、雰囲気にのまれてしまう傾向があります。インターハイやウインターカップのような全国大会でも、1Qから流れを作ることが課題です」と自身の課題を冷静に分析しています。

試合に勝利したとはいえ、慢心は一切見られず、むしろ自分を厳しく見つめ、次のステージに進むための改善点を口にできるメンタリティは、まさに次世代エースの資質と言えるでしょう。

「コート上での声かけが鍵」修正力の高さとリーダーシップ

「立て直しの要因はコミュニケーションでした」と語った村上。ハーフタイムに限らず、タイムアウトや試合中でもリアルタイムに声を出して連携を図ることの重要性を強調。「コート上での修正ができるよう、コミュニケーションは今後も大切にしたい」と話しました。

ベンチに下がっても積極的に仲間へ声をかけ、戦術的な指示を飛ばす姿は、コート内外での影響力を持つ選手であることを証明しています。自身のパフォーマンス以上に、チーム全体をどう機能させるかを意識していることが伺えます。

「スピードは通用する」海外で見えた自信と課題

村上は、自らのプレーについて「スピードは海外の選手相手にも通用する」と手応えを感じている様子。一方で「リングの跳ね方やボールの質が日本とは違うため、最後のフィニッシュでアジャストする必要があります」と、環境に応じた対応力の重要性を指摘しました。

また、「国際大会に出て初めてわかることがたくさんある。通用する部分と通用しない部分、それぞれをどう修正していくかを全員で考えたい」と語るなど、個人の成長だけでなくチーム全体の底上げにも目を向けています。

激しい競争を勝ち抜いた3年生|福大大濠の選手層の中での価値

名門・福大大濠は全国屈指の競争力を持つ高校バスケ部。3年生になったからといって自動的に試合に出られるわけではなく、常に実力が求められる環境です。そんな中、村上はスタメンの座を勝ち取り、しかも国際大会の舞台で結果を出している点に注目が集まります。

彼のような存在が育つことで、チーム内の競争がさらに激しくなり、全体のレベルアップに直結。インターハイ・ウインターカップといった国内主要大会へ向けて、福大大濠の成長を加速させる要素となるでしょう。

「個」よりも「チーム」|福大大濠の今後を担う村上の姿勢

インタビューの中で終始強調されていたのは、“チームファースト”の姿勢。「個人の評価よりも、まずはチームの現状を見て、自分がどう関われるかを常に考えている」と話す村上のコメントには、リーダーとしての責任感と視野の広さが表れています。

指導者からの信頼も厚く、今後の国内大会や代表候補としての成長が期待されており、プレースタイルのみならず人間性でも高評価を得ています。こうした選手が中心となるチームは、今後さらに成長する可能性が高いと言えるでしょう。

NBAライジングスターズ・インビテーショナルとは?


「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」は、世界中の有望高校生を招いて開催される国際大会。2025年はシンガポールでの開催となり、日本代表として福大大濠が選出されました。男子は複数グループで予選リーグが行われ、各グループの上位チームが準決勝・決勝に進出する形式です。

福大大濠はグループCで2連勝を飾り、首位通過。次戦以降も注目が集まります。

まとめ|福大大濠の勢いと村上敬之丞の成長に期待

今回の勝利でグループCを突破し、準決勝進出を決めた福大大濠。村上敬之丞をはじめとする選手たちの個々の成長とチーム全体のまとまりが大きな武器となっています。国際大会で得た経験は、今後の国内大会や代表活動でも必ず活かされることでしょう。

今後も彼らの活躍から目が離せません。日本高校バスケ界の未来を担う若き才能たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。

京都精華学園がNBA新設大会で圧勝デビュー!リヤがダブルダブル、アジアの舞台で鮮烈な存在感

女子高校バスケの注目校、京都精華学園が国際大会で鮮烈な開幕勝利

2025年6月26日、シンガポールで開催中の国際高校バスケットボール大会「NBA Rising Stars Invitational」において、京都精華学園高校(京都府)が圧巻のスタートを切った。初戦でシンガポール代表のファチョン・インスティテューションと対戦し、78-36の大差で快勝。国際舞台でもその実力を証明した。

この大会はNBAが新たに創設した高校生向けの国際大会であり、アジア太平洋地域11カ国から選抜された男女チームが競い合う。日本からは男子の福岡大学附属大濠高校、女子の京都精華学園高校が招待を受けて出場している。

序盤は接戦も、中盤以降に圧倒的なゲーム展開

京都精華学園は、吉田ひかり、金谷悠加、ンガルラムクナリヤ、石渡セリーナ、坂口美果の5人をスターティングメンバーに起用。立ち上がりは互いに探り合う形でスローペースとなったが、試合が動いたのは第1クォーター残り5分。

満生小珀のスティールを契機に、試合の流れが完全に京都精華に傾いた。その後は一度もリードを許すことなく、リズムの良いオフェンスと鋭いディフェンスで終始主導権を握った。

得点は外より中、リバウンド差が勝敗を決定づける

チーム全体で3ポイントシュートは17本中2本と成功率は振るわなかったものの、2ポイントで着実に加点。加えてリバウンド面では56対20という圧倒的な数字を記録。サイズとフィジカルを活かした京都精華のプレースタイルが、アジアの舞台でも通用することを証明した。

速攻やトランジションの場面でも走力が光り、前後半を通じて相手に流れを渡さずに試合を終えた。

リヤが21得点19リバウンドのダブルダブルでMVP級の活躍

この試合のヒーローは間違いなくンガルラムクナ・リヤだった。21得点19リバウンドという圧巻のダブルダブルを達成し、特にインサイドの支配力が際立った。

得点面では、ゴール下でのポジショニングとフィニッシュの正確さが際立ち、ディフェンスではセカンドチャンスを許さないリバウンド力を見せた。アジアの大型選手たちを相手にしても一切引かない姿勢は、今後のトーナメントでも鍵となるだろう。

満生が攻守に貢献、吉田・谷もスコアで存在感

試合最長の31分間コートに立った満生小珀は、7得点5リバウンド4アシスト2スティールと多面的に貢献。試合のリズムを作るうえで欠かせない存在となった。

吉田ひかりは12得点と安定したアウトサイドシュートを披露し、ベンチから出場した谷彩南も10得点と高い得点効率を見せ、控え選手の層の厚さも証明された。

日本の高校バスケが国際ステージへ進出

今回のNBA Rising Stars Invitationalは、NBA主導のもと、次世代の才能を発掘・育成することを目的に企画された大会。京都精華学園にとっては、国内トップレベルの競技力を持つことの証明だけでなく、アジア各国のスタイルと対峙する貴重な経験の場でもある。

すでに男子の福岡大学附属大濠高校が予選2連勝で準決勝進出を決めており、日本勢としての注目度も高まっている。

試合スコア詳細|京都精華 vs ファチョン・インスティテューション

チーム 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
京都精華学園高校(日本) 22 29 14 13 78
ファチョン・インスティテューション(シンガポール) 8 7 9 12 36

今後の戦いにも注目、アジアの頂点へ向けて

京都精華学園は、この初戦の勝利によってグループ内で優位なポジションを確保。今後の対戦相手は格上の国も控えるが、初戦で見せた圧倒的なチーム力とインテンシティがあれば、上位進出は十分に期待できる。

国内ではすでに頂点クラスの実力を誇る同校が、アジアという広い舞台でどのような爪痕を残すのか。そのパフォーマンスは今後の国際大会出場選手の選考や育成モデルにも影響を与える可能性がある。

まとめ:京都精華が見せた「日本女子バスケの未来」

78-36というスコア以上に、内容で圧倒した京都精華学園。リヤを中心にしたインサイドの強さ、チーム全体の統率力、個々の対応力など、まさに「完成度の高いバスケ」を体現した試合だった。

今回の勝利は単なる1勝ではなく、日本の女子バスケットボールの可能性を世界に示すものでもある。次戦以降もその躍動から目が離せない。

福大大濠、NBA高校国際大会で準決勝進出|圧倒的守備と全員バスケで65点差勝利

NBA主催の新国際大会、舞台はシンガポール

2025年6月26日、シンガポールで開催されている『NBAライジングスターズ・インビテーショナル』男子予選グループにて、日本代表として出場している福岡大学附属大濠高校がその実力を見せつけた。グループステージ第2戦でマレーシア代表のヒンファ高校と対戦し、90−25という驚異的なスコアで勝利。大会無傷の2連勝で準決勝進出を決め、世界に向けて大濠バスケの存在感を大きく示す形となった。

立ち上がりから主導権を掌握、完封ディフェンス

この日、福大大濠は初戦と同様、榎木璃旺、栗原咲太郎、村上敬之丞、サントスマノエルハジメ、廣田翼の5人を先発に送り出した。ゲーム開始直後、榎木が放ったジャンプショットがネットを揺らし、チームの攻撃に火を点ける。その後はリバウンドでも主導権を握り、セカンドチャンスから確実に加点。特筆すべきはディフェンスで、第1クォーターの開始5分以降、相手をわずか3得点に抑える完封守備を展開。23−3と一気に点差を広げ、試合の流れを完全に掌握した。

攻守に揺るぎなし、第2Qでも突き放す

第2クォーターも集中力は途切れず、的確なパスカットやスティールが光った。榎木と栗原を起点にしたトランジションオフェンスが冴え、さらに28−9とリードを拡大。相手のドリブルへのプレッシャー、ゾーンの読みの鋭さ、インサイドでの身体の張り方など、どの局面でも大濠が一枚上手だった。ゲームの支配権を完全に掌握した状態でハーフタイムを迎えた。

後半も手を緩めず、最大65点差でフィニッシュ

後半に入っても、福大大濠は一切の油断を見せなかった。特に第3クォーターは圧巻の33得点を記録し、相手をわずか4点に抑えるというワンサイドゲームを演出。第4クォーターではベンチメンバーの出場時間も増えたことでシュート精度がやや落ちたが、それでも守備の強度は維持され、最終スコアは90−25。今大会最大の得点差となる65点差をつけて圧勝した。

9選手全員がスタッツを記録、バランスの取れた勝利

試合後に発表された個人スタッツによると、栗原咲太郎と榎木璃旺がともに15得点でチームを牽引。サントスマノエルハジメと廣田翼が14得点ずつを挙げ、村上敬之丞が11得点と続いた。さらに、途中出場の山元珠來も10得点を記録するなど、9人全員がスコアに絡む結果となった。加えて、リバウンド、スティール、アシストの面でも全員が数字を残しており、「全員バスケ」の真骨頂を示す試合内容だった。

ゲームキャプテン・榎木の冷静な視点と決意

試合後、キャプテンとしてチームをけん引した榎木璃旺は「次の準決勝は確実に今よりも厳しい試合になる。だからこそ、チーム全体で気を引き締めて、細かいプレーにこだわりたい」とコメント。勝利の余韻に浸ることなく、すでに次の戦いに意識を向けている様子からも、大会に懸ける思いの強さがうかがえる。

NBAライジングスターズ・インビテーショナルの意義とは?

この大会は、2025年に新設されたNBA主催の国際高校バスケットボール大会で、将来のスター候補たちを早期から発掘・育成することを目的としている。アジア太平洋地域から11の国と地域の選抜校が集結し、男女それぞれのカテゴリーで競い合う。参加国にはオーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、韓国、台湾などが含まれており、国際的な競争力を養う貴重な機会となっている。

日本からは、男子の福岡大学附属大濠高校(福岡県)、女子の京都精華学園高校(京都府)が選出され、国内でも高い注目を集めている。特に男子代表の大濠は、長年全国大会の常連校であり、育成・戦術・組織力いずれも国内トップクラスのプログラムを誇る。

準決勝の相手と今後の展望

大濠の準決勝は、6月28日に行われる予定。対戦相手は別グループで勝ち上がってきたアジア有数の強豪校となる見込みだ。スピード、フィジカル、サイズ、どれを取っても一筋縄ではいかないチームが相手となるだろう。それでも、大濠は今大会ここまでの2試合で、戦術遂行力・選手層の厚さ・守備意識の高さを証明しており、優勝候補としての地位を確立している。

勝てば決勝進出、そしてNBA主催の国際大会初代王者という称号が見えてくる。日本バスケ界の未来を担う世代が、この大舞台でどこまで上り詰められるか、注目が集まる。

福大大濠が82–41で快勝!NBAライジングスターズ招待大会初戦でシンガポール代表を圧倒

福大大濠がNBAライジングスターズ・インビテーショナル初戦で白星発進

2025年6月25日、シンガポールで開催中の「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」男子グループC予選の初戦で、福岡大学附属大濠高校(日本代表校)がアングロチャイニーズ・ジュニアカレッジ(シンガポール代表校)と対戦。最終スコア82−41のダブルスコアで勝利し、初戦を好スタートで飾りました。

この大会は、アジア太平洋地域の高校年代チームが一堂に会する新設国際大会で、日本からは福岡大学附属大濠高校(男子)と京都精華学園高校(女子)がそれぞれ代表校として出場しています。

立ち上がりは接戦も、福大大濠が第2Qから試合を支配

試合序盤は一進一退の展開に。第1クォーターは20−16と福大大濠がわずかにリードするも、アングロチャイニーズJCも地元開催の気迫あるプレーで粘りを見せました。

しかし第2クォーターに入ると、福大大濠が得意の守備から試合の主導権を奪取。廣田翼の連続得点を皮切りに、栗原咲太郎と村上敬之丞が連続で3ポイントを沈め、一気に点差を広げました。このクォーター以降、シンガポール側の得点を1桁台に抑える盤石の展開に持ち込み、終始優位に試合を運びました。

ベンチメンバーも奮起、攻守にバランスの取れた完勝

この日は体調不良で主力の本田蕗以が欠場。さらにU16日本代表にも選出されている櫻井照大と白谷柱誠ジャックもプレー時間が限られる中、榎木璃旺、栗原咲太郎、村上敬之丞、サントスマノエルハジメ、廣田翼の先発陣が試合をしっかりとリード。

試合が進むにつれ、平良孔龍、山元珠來らベンチメンバーも積極的に得点に絡み、チーム全体で15本のスティールを記録するなど、守備の強度とトランジションの速さが際立つ内容となりました。

注目選手が躍動、サントスがゲームハイ23得点

試合後の速報によると、チーム最多得点を挙げたのはサントスマノエルハジメで、ゲームハイとなる23得点をマーク。ゴール下でのフィジカルを活かしたインサイドアタックが光り、得点源として機能しました。

村上敬之丞は17得点に加え、4アシスト・6スティールと攻守にわたるオールラウンドな活躍を披露。栗原咲太郎も5本の3ポイントを沈め、合計15得点とシューターとしての存在感を見せつけました。

大会初開催の『NBAライジングスターズ』、アジア太平洋から11カ国が参加

『NBAライジングスターズ・インビテーショナル』は、今年から新設されたアジア太平洋地域を対象とする高校年代の国際大会。11の国と地域から男女の代表校が招待され、将来のスター候補たちが国境を越えて競い合う貴重な機会となっています。

日本からは、男子は福岡県の強豪・福岡大学附属大濠高校、女子は京都府の京都精華学園高校が出場。国際舞台での経験を積むことが、次世代の日本代表育成にも直結すると期待されています。

大会2日目は福大大濠の2戦目&京都精華の初陣

大会2日目となる6月26日には、福大大濠がグループCの2戦目に臨む予定。また女子の京都精華学園高校が初戦を迎える注目の一日となります。

日本勢として連勝スタートを切ることができるのか、引き続き両チームの戦いぶりに注目が集まります。

試合スコア詳細

  • 福岡大学附属大濠高校:20|16|24|22|=82
  • アングロチャイニーズ・ジュニアカレッジ:16|8|8|9|=41

トータルスコア:福大大濠 82 – 41 アングロチャイニーズJC

ヤオ・ミンがNBAライジングスターズ招待大会に来星!若手選手へ「楽しむ心」と「競争の意義」を語る

元NBAスター・ヤオ・ミン氏がシンガポール入り、若手大会の開幕式に登場

2025年6月、アジアの若き才能が集う「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」の開幕に合わせ、元NBAオールスターであり中国バスケットボール協会の元会長でもあるヤオ・ミン氏がスペシャルゲストとしてシンガポールを訪問しました。

開会式直後に行われた記者会見には、地元シンガポールのメディアだけでなく、多くの中国系報道陣も詰めかけ、英語と中国語が飛び交う活気ある空間に。ヤオ氏は、「僕はどっちで答えたらいいんだい?」と笑いを誘いながらも、アジアバスケの課題や若手育成への想いを丁寧に語り、大きな注目を集めました。

「バスケを楽しむ心を忘れずに」ヤオ・ミンの原点回帰メッセージ

冒頭、若い選手たちに向けたメッセージとして、ヤオ氏は「まずは楽しむことがすべての出発点」と強調しました。

「僕自身も、30年以上前にアジア各地を巡ってバスケットをしていた。知らない街で、初めて会う選手と一緒にプレーする経験は、人生そのものを豊かにしてくれた。今の若い世代にも、そんな“旅するようなバスケ”を味わってほしい」

この大会に集まる選手たちは、将来のプロキャリアを見据えた大事なステージに立つ者ばかり。しかしヤオ氏は「競技の結果よりも、人と出会い、異文化と触れる経験のほうが成長につながる」と話し、競技の原点に立ち返るような温かいメッセージを送りました。

「きっかけが未来を作る」NBAとの出会いを振り返る

会見の中で、ヤオ氏は自身のキャリアにも触れました。1980年代にNBAが初めて中国へ紹介された当時を振り返り、「その時点でNBA選手は中国に一人もいなかった」と語ります。

「だから今、NBA選手がいない国があったとしても、気にする必要はない。大切なのは“きっかけ”を与えることなんだ」

これは、バスケットボールの普及や国際化を担ってきた彼ならではの視点であり、プレーヤーを育てる環境づくりの重要性を強く示唆しています。

アジアバスケの課題:「より多くの競争」が成長を生む

アジア全体の競技力向上について質問が及ぶと、ヤオ氏は即座に「課題は明確。もっと“競争”が必要だ」と答えました。

選手が自身の課題を知り、試合の中で修正を重ねていくことで個々の成長につながる。その“繰り返しの中にしか本当の強化はない”という信念が、彼の答えからはにじみ出ていました。

中国代表と育成の壁:「学業と練習の両立が最大の障壁」

中国代表の現状や若手育成の課題に関する質問には、「学業と競技をどう両立させるかが最大のチャレンジ」と述べ、教育制度とバスケット文化の橋渡しの必要性に言及しました。

「若い選手たちが勉強をおろそかにせず、かつ高いレベルで競技に打ち込めるようにするには、コーチ育成や施設、教育の柔軟性など、全体的なインフラが問われる」

ヤオ氏はこのように語り、技術面の強化以上に「社会全体でのサポート体制」が不可欠であることを訴えました。

デュラントのロケッツ移籍に笑顔でコメント

会見ではバスケ界の最新ニュースについても質問が飛びました。その中で、ケビン・デュラントのヒューストン・ロケッツ移籍に関する感想を聞かれたヤオ氏は、笑顔で次のように回答。

「彼は真のゲームチェンジャー。ヒューストンが再びリーグトップに返り咲くチャンスだと思うよ」

元ヒューストン・ロケッツのエースでもあるヤオ氏にとって、この移籍は特別な意味を持つようで、ロケッツの未来に明るい期待を寄せている様子がうかがえました。

草の根レベルでのスポーツ普及に強い期待

最後に「アジアにおけるスポーツ文化の広がり」について問われたヤオ氏は、シンプルながらも力強いメッセージを残しました。

「人々がスポーツを“好き”でいる限り、そこには常に色があり、情熱がある。その自然な流れの中で、素晴らしいことは必ず起きる」

競技を盛り上げるのは選手だけではない。観客、指導者、地域のサポート体制、すべてが連動することで文化は根づく。そんな「草の根からの強化」に期待を寄せた言葉でした。

アジアの若者たちへ贈る“レジェンドの声”

現役時代にはNBAの頂点を経験し、引退後は中国バスケットボール界の改革にも尽力してきたヤオ・ミン氏。彼が持つ視野の広さと人間的魅力は、若い世代にとって大きな道標となるはずです。

競技力だけでなく、“楽しむ心”と“出会いの価値”を語る彼の言葉は、アジアにおけるバスケットボール文化の深化と、次世代選手たちの未来に大きな影響を与えていくことでしょう。