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男子バスケ日本代表、韓国戦GAME1の招集メンバー発表!テーブス兄弟&中村太地がロスター入り、バスケットLIVEで独占配信

日韓戦が開幕!FIBAアジアカップへ向けた日本代表強化の重要試合

2025年7月11日、男子バスケットボール日本代表が韓国代表との国際強化試合「日韓戦 GAME1」に挑む。FIBAランキング21位の日本と、同53位の韓国によるこの一戦は、8月にサウジアラビアで開催される「FIBAアジアカップ2025」に向けた最終調整の一環として、トム・ホーバスHC率いるチームにとって非常に重要な位置づけとなる。

試合概要:バスケットLIVE独占配信で注目度上昇

第1戦は7月11日(金)19時にティップオフ。韓国・安養室内体育館で開催され、日本では「バスケットLIVE」が独占ライブ配信を行う。実況は永田実氏、解説には元日本代表で現役選手の橋本竜馬(ベルテックス静岡)が登場する。

  • 日時:2025年7月11日(金)19:00開始
  • 場所:韓国・安養室内体育館
  • 配信:バスケットLIVE(18:36〜配信開始)

注目ポイント①:韓国との対戦は実戦強化に最適

日本代表は、7月初旬に行われたオランダ代表(FIBAランキング54位)との2連戦で1勝1敗と健闘。川島悠翔(20歳/シアトル大学)が13リバウンド、中村太地(28歳/島根スサノオマジック)が16得点を挙げるなど、若手の台頭が目立った。

今回の韓国戦でも、同様に成長株がどこまでアピールできるかに注目が集まっている。ホーバスジャパンは、シューターとインサイドの新戦力を中心に、さらなる戦術オプションの模索を進める構えだ。

注目ポイント②:ロスター12名発表|若手と主力の融合

7月11日のGAME1に出場するロスター12名が、日本バスケットボール協会(JBA)より発表された。

フォーダム大学でプレーする203cmの大型ウイング、ジェイコブス晶(21歳)を筆頭に、ホーキンソン、金近廉、テーブス兄弟、中村太地らが顔をそろえる。テーブス流河(21歳/ボストン・カレッジ)など、新進気鋭の選手たちも多く、試合を通じて国際経験を積む絶好の機会となる。

【韓国遠征GAME1 ロスター12名】

  • #4 ジェイコブス晶(SF/203cm/フォーダム大学)
  • #7 テーブス海(PG/188cm/アルバルク東京)
  • #13 金近廉(SF/196cm/千葉ジェッツ)
  • #14 狩野富成(C/206cm/サンロッカーズ渋谷)
  • #17 中村太地(PG/190cm/島根スサノオマジック)
  • #19 西田優大(SG/190cm/シーホース三河)
  • #21 湧川颯斗(PG/194cm/三遠ネオフェニックス)
  • #23 ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(PG/181cm/サンロッカーズ渋谷)
  • #24 ジョシュ・ホーキンソン(C/208cm/サンロッカーズ渋谷)
  • #25 川島悠翔(PF/200cm/シアトル大学)
  • #35 佐土原遼(SF/192cm/琉球ゴールデンキングス)
  • #45 テーブス流河(PG/184cm/ボストン・カレッジ)

登録メンバー16名:競争激化と戦術多様化の兆し

今回の韓国遠征メンバーは以下の16名。オランダ戦で起用されたメンバーと同一構成となっており、FIBAアジアカップ2025に向けた本格選考モードに突入している。ベンチ外の4名(吉井裕鷹、川真田紘也、渡邉伶音、山﨑一渉)も含め、今後のローテーション入りを狙う競争は激しい。

【韓国遠征登録メンバー16名】

※上記12名に加え、以下4名が登録。

  • #20 山﨑一渉(SF/200cm/ノーザン・コロラド大学)
  • #42 渡邉伶音(PF/206cm/東海大学)
  • #91 吉井裕鷹(SF/196cm/三遠ネオフェニックス)
  • #99 川真田紘也(C/204cm/長崎ヴェルカ)

スタッフ体制|日本代表を支える多様なバックアップ

ホーバスHCのもと、勝久ジェフリー(川崎)、佐々宜央(琉球)らクラブ現場経験豊富なアシスタントコーチ陣が脇を固める。スポーツパフォーマンス・トレーナー陣も万全で、選手の状態を細かく把握しながら、短期遠征中のコンディショニングを支える。

今後の展望|8月アジアカップと2026W杯を見据えて

今回の日韓戦は単なる強化試合ではなく、「FIBAアジアカップ2025」予選突破、さらには「FIBAワールドカップ2026」へと続く長期ロードマップの起点である。新たなリーダー候補の台頭、国際レベルでの実戦経験、戦術精度の向上がすべての鍵を握る。

まとめ:日韓戦は未来の代表を占う試金石

ベテランと若手の融合が進むホーバスジャパン。今回の韓国戦では、前回のオランダ戦で存在感を見せた選手たちが再び躍動できるかが焦点となる。また、テーブス海と流河の“兄弟共演”にも注目が集まる。

7月11日19時、日韓ライバル対決の火ぶたが切って落とされる。ファンにとっても、未来の日本代表を見極める絶好の機会だ。バスケットLIVEでの生配信をお見逃しなく。

男子バスケ日本代表、韓国戦GAME1のロスター発表!中村太地やホーキンソンが名を連ね、吉井裕鷹・川真田紘也はベンチ外に

日本代表、韓国遠征初戦のロスター12名を発表

2025年7月11日、日本バスケットボール協会(JBA)は、同日夜に開催される韓国代表との強化試合〈GAME1〉に向けた男子日本代表の試合登録メンバー12名を公式に発表した。

今回の試合は、韓国・安養室内体育館にて開催され、FIBAランキング21位の日本が、同53位の韓国代表を相手に国際舞台での実戦強化を図る重要な一戦となる。

注目の選出メンバー:中村太地、ホーキンソン、テーブス兄弟らが名を連ねる

今回のロスターでは、7月6日に行われたオランダ代表とのGAME2で2桁得点をマークした中村太地(島根スサノオマジック)を筆頭に、安定感あるプレーメイキングを見せるテーブス海(アルバルク東京)と弟のテーブス流河(ボストン・カレッジ)、さらにはサンロッカーズ渋谷所属のビッグマン、ジョシュ・ホーキンソンと狩野富成も選出された。

中でも狩野は、オランダ戦で4ブロックを記録するなど、守備での存在感を高めており、ホーバスHCからの信頼も着実に高めていると見られる。

ロスター入りした選手一覧

  • #4 ジェイコブス晶(SF/203cm/21歳/フォーダム大学)
  • #7 テーブス海(PG/188cm/26歳/アルバルク東京)
  • #13 金近廉(SF/196cm/22歳/千葉ジェッツ)
  • #14 狩野富成(C/206cm/23歳/サンロッカーズ渋谷)
  • #17 中村太地(PG/190cm/28歳/島根スサノオマジック)
  • #19 西田優大(SG/190cm/26歳/シーホース三河)
  • #21 湧川颯斗(PG/194cm/21歳/三遠ネオフェニックス)
  • #23 ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(PG/181cm/22歳/サンロッカーズ渋谷)
  • #24 ジョシュ・ホーキンソン(C/PF/208cm/30歳/サンロッカーズ渋谷)
  • #25 川島悠翔(PF/200cm/20歳/シアトル大学)
  • #35 佐土原遼(SF/192cm/25歳/琉球ゴールデンキングス)
  • #45 テーブス流河(PG/184cm/21歳/ボストン・カレッジ)

吉井裕鷹や川真田紘也らはロスターから外れる

一方で、7月8日時点で発表されていた韓国遠征の招集メンバー16名の中から、吉井裕鷹(アルバルク東京)、川真田紘也(滋賀レイクス)、渡邉伶音(日本大学)、山﨑一渉(筑波大学)の4名が今回の試合ではベンチ外となった。

吉井は、身体能力と3&Dのスキルを活かしたユーティリティプレイヤーとして評価されていたが、今回は起用見送りという形に。川真田はオランダ戦で代表デビューを果たしたものの、韓国戦初戦では出番が巡ってこなかった。

ロスター選考の背景と戦術的意図

今回の選出は、7月末のウィリアム・ジョーンズカップや、その後控えるアジアカップ予選に向けた布陣の確認という側面も強い。ホーバスジャパンとしては「走れて守れる」チームの構築を目指しており、若手や新戦力の積極起用も見逃せないポイントだ。

例えば、ジェイコブス晶は203cmながらウィングをこなせる俊敏性を持ち、ホーキンソンとの“高さと機動力”のバランスに寄与。さらに、川島悠翔や佐土原遼といった新進気鋭のウイング陣も加わり、選手層の底上げが図られている。

代表デビューの波と成長する若手

今年に入り、渡邉伶音(法政大→オーストラリア育成留学)や湧川颯斗(U22代表→A代表昇格)、ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(筑波大→サンロッカーズ渋谷)らが続々と代表デビューを果たしている。若手の台頭が日本代表の新たなエネルギーとなりつつあり、韓国遠征はその成長を測る舞台でもある。

ホーバスHCのコメントと今後の展望

トム・ホーバスHCはこれまでにも「代表は変化していく」と繰り返し発言しており、東京五輪やW杯とは異なる視点からロスター構築を進めている。特にパリ五輪後を見据えた“世代交代”の一環として、20代前半の選手への期待は大きい。

また、ゲーム感覚の向上や国際舞台での経験値を積ませる目的で、テストマッチとしての意味合いも強いこのシリーズは、単なる勝敗以上にチームビルディングの機会と捉えられている。

試合は「バスケットLIVE」で独占配信

韓国戦GAME1は、2025年7月11日(金)19時ティップオフ予定。バスケットLIVEにて独占ライブ配信され、日本中のファンが注目する一戦となる。FIBAランキングでは日本が格上となるが、アウェイの韓国という環境、そして若手中心の編成でどのようなパフォーマンスを見せるのかに注目が集まる。

まとめ:競争激化の中で選手たちが挑む国際試合

ロスターに選ばれた選手たちにとって、今回の韓国戦は単なる親善試合ではなく、自らの立ち位置を確立するための“査定の場”とも言える。特に、ホーキンソンや中村、テーブス海といった主力組と共にプレーする若手たちの融合が進めば、日本代表はさらに厚みのあるチームへと進化することができる。

2戦目に向けてはベンチ外となったメンバーの再招集やターンオーバーも予想され、シリーズ全体を通しての戦術の変化や起用方針にも注目したい。

【ユニバ女子日本代表がジョーンズカップ初制覇】樋口鈴乃&藤澤夢叶がベスト5選出、FISU世界大会へ好発進!

ユニバ女子日本代表、ジョーンズカップ制覇で“世界一”への第一歩


2025年7月6日、台湾・台北で開催されていた「第44回ウィリアム・ジョーンズカップ」女子の部で、ユニバーシアード(ユニバ)女子日本代表が優勝を果たした。今大会にはFIBAアジア圏の強豪を含む6カ国が参加し、総当たり形式で競われた中、4勝1敗という堂々たる成績で頂点に立った日本代表は、7月16日より開幕するFISUワールドユニバーシティゲームズ(以下、ユニバーシティゲームズ)に向けて大きな弾みをつけた。

レベルの高い国際大会で得た確かな自信

今大会に参加した国々は、タイ代表、韓国代表、フィリピン代表、チャイニーズ・タイペイ代表、ユニバチャイニーズ・タイペイ代表、そしてユニバ女子日本代表の計6チーム。それぞれがFIBA女子アジアカップ2025に向けて準備を進める中、日本代表は攻守に渡って高い完成度を示した。

試合結果は以下の通り。

– 日本 103-49 タイ
– 日本 75-69 韓国
– 日本 72-51 ユニバチャイニーズ・タイペイ
– 日本 94-74 フィリピン
– 日本 79-89 チャイニーズ・タイペイ

最終戦でチャイニーズ・タイペイに敗れたものの、それまでの4試合を制しており、得失点差などから総合順位で1位を獲得。アジア諸国がフル代表クラスの選手を揃える中での優勝は、日本の底力と将来性を改めて世界に示す結果となった。

樋口鈴乃&藤澤夢叶が大会ベスト5に選出


大会を通じてひときわ目立った活躍を見せたのが、日立ハイテククーガーズ所属の樋口鈴乃と、山梨学院大学の藤澤夢叶の2人だ。両名は大会のベスト5に選出されるとともに、樋口は1試合平均11.2得点を記録し、MVPにも輝いた。

樋口は受賞の喜びを次のように語っている。
「自分で良いのかなって思いました。このチームの強みは、誰が出ても同じように活躍して、みんなが得点を取れること。今回の受賞はたまたまの結果にすぎません。最後の試合に勝ちきれなかったのは、私たちの甘さ。ユニバーシティゲームズに向けて、しっかり改善していきたいです」

ベスト5選出はチーム全体の力を象徴するものであり、個の力だけでなく、チーム戦術と役割分担がしっかりと機能している証でもあった。

ヘッドコーチが語る“収穫”と“課題”

チームを率いた小笠原真人ヘッドコーチも、ジョーンズカップの意義を強調する。

「どの国もフル代表を送り込んできた大会で、非常にレベルの高い試合が続きました。フィリピンやチャイニーズ・タイペイには190cm台の選手がいて、サイズとスキルを兼ね備えた相手と戦えたことは、ユニバーシティゲームズ前の絶好の実戦経験になったと感じています」

特に指摘されたのは、最終戦の敗戦に表れたディフェンス面での課題。1対1の対応力やスクリーンへの対処など、まだ伸ばすべきポイントがあることを自覚した上で、次戦への準備に入るという。

前回の雪辱へ。キャプテン・三浦舞華が掲げる「最強のチーム」

前回のユニバーシティゲームズでは惜しくも優勝を逃したユニバ女子日本代表。今回はその悔しさを胸に、悲願の金メダルを目指す戦いとなる。キャプテンを務める三浦舞華(トヨタ自動車アンテロープス)は、次のように意気込みを語っている。

「本当に良い選手が揃っています。もっとお互いの良さを引き出し合いながら、最強のチームになって、今度こそ優勝したい」

チームの平均年齢は21歳前後と若く、フィジカルやスキル以上に「成長余地の大きさ」が最大の魅力。組織的なバスケットをベースにしつつ、各選手の個性と役割を最大限に活かすスタイルは、今後の世界戦でも通用することが証明された。

日本女子バスケの将来を担う新世代


今回のジョーンズカップ優勝を経て、ユニバ世代の選手たちは国内外から注目を浴びる存在となった。特に樋口や藤澤のような若手が国際舞台で評価されることは、Wリーグや3×3女子リーグの発展にもつながる。

また、今回の代表メンバーの多くは大学在学中または卒業直後の選手であり、「大学バスケ×国際経験」というキャリア形成モデルが現実味を帯びてきた。FISU大会は、プロ契約前の若手が世界基準で力を試す貴重な機会でもある。

日本バスケットボール協会(JBA)は、2024年からユニバ世代の強化を強く推進しており、2025年のジョーンズカップ優勝もその成果の一つといえる。複数年にわたる長期強化計画と、現場レベルでの細やかなコーチングの融合が、結果として表れている。

注目のユニバーシティゲームズ、次なる戦いは7月16日開幕

次に控えるのは、7月16日から開催される「FISUワールドユニバーシティゲームズ」。バスケットボール競技には世界各国の精鋭チームが参加し、よりハイレベルな争いが予想される。

日本代表は、ジョーンズカップで得た戦術・フィジカル・メンタルの全てを武器に、今度こそ世界一を狙う。その初戦には、再びチャイニーズ・タイペイや韓国といったアジアのライバルが待ち受けている可能性もあり、リベンジマッチの行方にも注目が集まる。

若き“ジャパンウィメン”たちは、いかにして世界を驚かせるのか。彼女たちの戦いは、すでに始まっている。

6年ぶりの日本代表復帰で輝いた中村太地、シューターとしての進化と覚悟「10回中9回はシュートに」

中村太地、6年ぶりの代表復帰で輝き放つ

2025年7月6日、有明アリーナで行われた「日本生命カップ2025(東京大会)」第2戦。男子日本代表はオランダ代表を相手に74-53で勝利し、代表活動の前哨戦となる一戦を白星で締めくくった。その中で強烈なインパクトを残したのが、6年ぶりに代表ユニフォームに袖を通した中村太地(島根スサノオマジック)だ。

28歳となった中村は、2019年のウィリアム・ジョーンズカップ以来となる日本代表復帰。年齢的にも中堅どころとなった今、改めて“日の丸”を背負う喜びと責任を背負ってコートに立った。

代表復帰にかけた覚悟と意義

「代表に戻ることは夢の一つだった」と語る中村。その言葉の裏には、何度も選考から漏れ、トライアウトで悔しさを味わってきた過去がある。今回の代表復帰に際しても、「デベロップメントキャンプから積み上げてきた思い、そして落選したメンバーの分まで背負って戦いたい」と語り、並々ならぬ覚悟で代表戦に臨んだ。

特に2018年のアジアカップでは、主力不在の中でわずか8名のメンバーで大会に挑む苦しい経験もしてきた。「今の代表環境は当たり前じゃない」と、当時を知る世代として、若いチームメイトに対してメディア環境や支援の充実を伝えたいと話す姿には、キャリアを重ねた選手ならではの深みがあった。

ホーバス戦術にフィット──求められたのは“シューター”

Bリーグでは主にポイントガードとしてプレーする中村だが、代表では全く異なる役割を求められている。それは「シューター」としてのタスクだ。ホーバスHCからは「あなたは須田侑太郎の役割だ」と明言され、ボールを持った際の判断も“打つこと”に集中するよう求められた。

中村自身も「トムさんのバスケットはホットなシューターが必要。10回中9回は打つつもりでボールを受けています」と話し、役割の明確さと責任感をにじませた。実際、GAME2では3ポイントシュートを8本放ち、そのうち4本を沈める高確率でゲームハイタイの16得点を記録。シューターとしてのインパクトを十二分に発揮した。

“打たなければ怒られる”──システムへの適応と成長

中村は「練習でシュートを打たないとトムさんにめちゃくちゃ怒られた」と明かす。Bリーグではパスやゲームメイクを重視するプレーが評価される場面も多いが、代表では明確に「シュートで得点を取ること」が期待される。ホーバスHCのシステムは選手に役割を絞り、迷いを排除することで戦術の徹底を図る。

「キャッチアンドリリースは僕の持ち味。シュートは入る日もあれば入らない日もあるけど、打ち続けることが大事」と中村。シュートに対するメンタル、打ち切る勇気、そして失敗を恐れない姿勢こそが、ホーバスジャパンで生き残る鍵だ。

中村の“プレー哲学”──継続が一流の証

「1試合で活躍することは誰にでもできる。でも、それを続けられるのが一流」。この言葉に、中村の代表での今後への強い意志が込められている。少ないチャンスを確実にモノにしたこの試合を、単なる“復帰戦”で終わらせるつもりはない。

今後の韓国遠征(7月11日・13日開催)では、自身がかつてKBLでプレーした土地での試合となる。2020年から2シーズン、KBLで過ごした経験は少なくない影響を与えており、「その経験を活かして再び代表に食い込みたい」と意気込む。

守備面での課題も自覚──「エネルギーを出し切りたい」

攻撃面での成果が光った一方、中村は「ディフェンスではまだまだ課題が多い」と振り返る。1on1で打開される場面もあり、ホーバスHCからも守備面での改善を求められている。

それでも、「エネルギーを出すことは代表で必要とされる要素。ディフェンスでもアグレッシブに動けるよう、韓国遠征までに細かい修正をしていきたい」と、自らの課題と向き合っていた。

ホーバス体制下での“シューター”の意義とは

ホーバスバスケの真髄は、シンプルに「打てる時に打つ」「迷わない」「止まらない」にある。日本代表のオフェンスは、流動性と3ポイント重視がベースとなっており、スペーシングの確保と素早い判断が不可欠だ。

中村はその条件を満たす数少ない選手の一人であり、年齢的にも若手主体のチームを支える中核的存在として期待が高まる。キャリアを積んだ今だからこそ見える景色、そして掴める勝機がある。

まとめ:中村太地の“再挑戦”が代表に与える希望

6年ぶりの代表復帰、明確な役割に適応し、限られた時間で結果を出す──中村太地の存在は、今後の代表構成における“スパイス”となる可能性が高い。シューターとしての価値はもちろん、経験値、発信力、そして役割遂行力という意味でも、重要なピースだ。

韓国遠征でのパフォーマンス次第では、アジアカップの本大会ロスター入りも現実味を帯びてくる。勝負の7月、シュート1本1本に思いを乗せる中村の姿から目が離せない。

【日本代表躍進のキーマン】中村太地・川島悠翔・ジェイコブス晶が示した実力と可能性|アジアカップ2025へ向けた現在地

日本生命カップで光った新たなキーマンたち

2025年7月5日と6日に東京で開催された「日本生命カップ2025」において、日本代表(FIBAランキング26位)はオランダ代表(同52位)と対戦し、1勝1敗で終えた。2試合を通じて、複数の若手選手が代表定着に向けて強烈なアピールを見せたが、特に注目を集めたのが中村太地(島根スサノオマジック)、川島悠翔(シアトル大学)、ジェイコブス晶(フォーダム大学)の3人だ。彼らのパフォーマンスは、来るFIBAアジアカップ2025(8月5日開幕・サウジアラビア)に向けて、代表チームの可能性を大きく広げるものだった。

本記事では、それぞれの選手が果たした役割と今後の展望を紐解く。

シューターとして覚醒した中村太地の“現在地”

28歳の中村太地にとって、今回の日本代表入りは2019年以来の代表戦出場だった。島根スサノオマジックで主力として活躍する彼は、今回の日本生命カップで新たな武器を提示した。第2戦では第1Q中盤から出場し、開始早々に沈めた3ポイントを皮切りにリズムに乗った。結果的にフィールドゴール成功率は50%(8本中4本)、2ポイントもパーフェクト(2/2)、合計16得点とチームトップの得点を叩き出した。

Bリーグでは主にゲームメイクを担っている中村だが、今回代表では“シューター”としての役割に徹した。この役割転換に対し、中村自身も「練習中からたくさん打てと言われ、自分のスポットを見つけて打つことが求められていた」と語る。トム・ホーバスHCは「今日の太地はすごくよかった」と評価を与え、Bリーグと代表での役割の違いに適応した彼の柔軟性を称えた。

中村はかつて韓国KBLで2シーズンプレーした経験を持ち、7月中旬の韓国遠征にも選出されている。今後の試合でも、自身の立ち位置を確立し続けられるかが代表定着の鍵となる。

リバウンドで支えた川島悠翔、代表の主軸へ

シアトル大学に在籍する20歳の川島悠翔は、2023年2月のアジアカップ予選でホーバスジャパンデビューを果たして以来、確実に進化を遂げている。今大会でもインサイドでの働きが光り、初戦では13リバウンド(うちOR4本)を記録。第2戦でも安定したリバウンド力とディフェンスで、監督の信頼を勝ち取った。

「彼がいると安心。まだミスはあるが、体も強くディフェンスもいい」とホーバスHCも明言するように、川島はリバウンドという見えづらい貢献で存在感を放った。

現在はPF登録だが、本人は「世界で戦うには身長が足りない」と危機感を口にし、スキルアップを目指している。外角シュートやプレーメイク能力を磨くことで、“ユーロ型”のモダンフォワードとしての進化を見据えている。将来的にはNBAを目標に掲げており、今大会はその“通過点”でしかない。

攻守両面で躍動するリーダー、ジェイコブス晶

ジェイコブス晶(フォーダム大学)は、203cmのスモールフォワードでありながら、攻守両面で代表を引っ張る存在感を見せつけた。パリ五輪では最年少の20歳で代表入りし、今大会では2試合連続で先発出場。GAME1では15得点、GAME2では14得点とコンスタントに結果を出した。

注目すべきは、得点以上にディフェンスでの貢献だ。第2戦では相手のオフェンスファウルを2度誘発。フィジカルの強化に加えて、ディフェンスIQの高さが光る場面だった。

ジェイコブスは「自分が点を取る意識は強くない。ガード陣が作ってくれたプレーから得点できている」とチームファーストの姿勢を強調。一方、同年代の山﨑一渉は「精神的に大人になった」と語り、湧川颯斗は「外のシュートの確率が上がった」と成長に舌を巻く。

オフボールでの動き、キャッチ&シュート、トランジションのスピード——全てにおいて成熟が進んでおり、アジアカップでは“主力の1人”としての役割が期待されている。

若手の台頭が象徴する代表の“世代交代”


今回の日本生命カップは、単なる強化試合以上の意味を持っていた。ベテランと若手が混在する中、実力で評価を勝ち取ったのが今回紹介した3名だ。特に中村、川島、ジェイコブスはいずれも20代前半〜中盤であり、今後5〜10年の代表チームを担う可能性を秘めている。

トム・ホーバスHCは「代表の役割とクラブの役割は違う」と何度も強調しており、それに順応できる選手こそが国際舞台で生き残る条件となる。中村が“シューター”、川島が“インサイドの支柱”、ジェイコブスが“攻守のバランサー”という明確な役割を果たしたことは、代表にとっても大きな収穫だった。

まとめ:アジアカップへ向けて──3人のキーマンが握るカギ

8月5日からサウジアラビアで開幕するFIBAアジアカップ2025に向け、日本代表の選考は佳境を迎えている。今回の日本生命カップでアピールに成功した3名は、その“本戦メンバー”入りを現実のものとしつつある。

中村太地はシュート力、川島悠翔はリバウンドと身体能力、ジェイコブス晶はオールラウンド性と精神的支柱としての資質——それぞれが異なる武器を持ち、代表を支える可能性を秘めている。

今後の韓国遠征やアジアカップ直前の最終ロスター発表に向け、彼らがどれだけ存在感を保ち続けられるかに注目だ。GL3x3では今後も彼らの動向を追い続けていく。

男子日本代表、韓国遠征メンバー発表!オランダ戦と同じ16名でアジアカップに向けた強化を進める

男子日本代表、韓国遠征メンバー発表!オランダ戦と同じ16名でアジアカップに向けた強化を進める

2025年7月8日、日本バスケットボール協会は、男子日本代表の第2次強化合宿(韓国遠征)に参加するメンバー16名を発表しました。このメンバーは、7月5日と6日に行われたオランダ代表との「日本生命カップ2025(東京大会)」に出場したメンバーと同じ顔ぶれとなり、アジアカップ2025に向けたさらなる強化を進めています。

日本代表メンバー16名が発表

日本代表の第2次強化合宿に選出されたメンバーは、ジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷)、テーブス海(アルバルク東京)、吉井裕鷹(三遠ネオフェニックス)など、オランダ戦で中心選手として活躍した選手たちをはじめ、アピールに成功した中村太地(島根スサノオマジック)や新星選手たちが名を連ねています。

このメンバーは、韓国代表との対戦を経て、8月5日にサウジアラビアで開幕する「FIBAアジアカップ2025」に向けた最終調整を行うことになります。特に、韓国遠征での戦いが、アジアカップ本番にどれだけ結びつくかが注目されています。

男子日本代表の韓国遠征日程と対戦相手

韓国遠征では、11日と13日にそれぞれ韓国代表(FIBAランキング53位)との2試合を行います。これらの試合では、韓国との直接対決を通じて、チームとしての戦術をさらに練り上げることが求められます。また、韓国戦での結果がアジアカップでの戦いに大きな影響を与えることは間違いありません。

オランダ戦で見せたチームの成長

オランダ戦では、第1戦を70−78で落とし、第2戦で74−53と快勝するという展開となりました。ホーバスHCは試合後、特にディフェンス面での修正を加えた結果、第2戦では若手選手が躍動し、チーム全体のエネルギーが向上したことを評価しました。特に、ディフェンスのプレッシャーと選手のアジャストメントが、試合の流れを変える重要な要因となったと言えます。

試合を通じて見せた若手選手たちの活躍は、今後のアジアカップに向けて大きな自信をもたらしました。特に、ディフェンスで強い存在感を発揮した狩野富成(サンロッカーズ渋谷)や、4本の3ポイントを決めた中村太地(島根スサノオマジック)の活躍が光りました。また、ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(サンロッカーズ渋谷)も、自らの課題を克服しステップアップしたプレーを見せました。

選手たちの成長と今後の展望

韓国遠征に向けて選ばれた16名の選手たちは、これまで以上にチームとしての結束力を高め、個々のスキルを向上させる必要があります。特に、テーブス海(アルバルク東京)やジェイコブス晶(フォーダム大学)などの若手選手が、今後の代表にどのように貢献するかが注目されています。

また、川島悠翔(シアトル大学)や渡邉伶音(東海大学)など、今後の日本代表の成長を担う選手たちも、この韓国遠征を通じて重要な経験を積むことが期待されます。これらの選手たちがどれだけチームに貢献できるか、またアジアカップでの活躍に向けてどのように成長していくのかが、ホーバスジャパンの成否に大きな影響を与えることでしょう。

アジアカップ2025に向けた強化の一環

今回の韓国遠征は、アジアカップ2025に向けた強化の一環として非常に重要です。試合の中で選手たちは、チームとしての戦術やディフェンス、オフェンスの調整を行い、アジアカップ本番に向けてさらに一歩進んだレベルに到達する必要があります。

ホーバスHCは、若手選手たちをしっかりと育て上げ、アジアカップに向けて最適なチーム作りを進めています。この遠征で得た経験を活かし、どれだけチームが成長するのか、アジアカップでの結果に注目が集まります。

メンバー16名の特徴と注目選手

韓国遠征メンバー16名は、各ポジションでバランスの取れたラインナップとなっており、それぞれが自分の強みを活かしながらチームに貢献しています。特に注目すべき選手は、以下の通りです:

  • ジェイコブス晶(フォーダム大学) – 203センチのスモールフォワードで、攻守両面での活躍が期待されます。
  • テーブス海(アルバルク東京) – チームの司令塔として、試合のテンポを作り上げる重要な役割を担います。
  • 狩野富成(サンロッカーズ渋谷) – ディフェンス力が高く、インサイドでの存在感を強調しています。
  • 中村太地(島根スサノオマジック) – 3ポイントシュートやオフェンスでの活躍が光る若手ガード。

まとめ

男子日本代表の韓国遠征は、アジアカップ2025に向けた重要なステップとなります。選手たちがどれだけ成長し、チームとしてどれだけ成熟できるかが、今後の大会に向けての鍵となります。今回選出された16名の選手たちは、それぞれが自分の役割をしっかりと果たし、チームの目標達成に向けて全力で取り組むことでしょう。アジアカップでの活躍に向けて、今後のプレーに注目が集まります。

日本代表定着へ名乗り!ジャン・ローレンス・ハーパージュニアがディフェンスで躍動、アジアカップロスター入りへ前進

ジャン・ローレンス・ハーパージュニアがディフェンスで存在感示す!アジアカップロスター入りを目指して成長を続ける

2025年7月8日(現地時間7日)、日本生命カップ2025(東京大会)で男子日本代表(FIBAランキング26位)は、オランダ代表(同52位)との2連戦に臨み、初戦を70−78で落としましたが、第2戦では74−53で快勝しました。試合後、ジャン・ローレンス・ハーパージュニアはディフェンス面での修正点やチーム全体の成長について語り、次回のアジアカップロスター入りに向けて意欲を示しました。

第1戦と第2戦の違いとハーパージュニアの役割

第1戦は、出だしで主導権を握ったものの、後半にオランダのゾーンディフェンスに対応しきれず逆転負けとなりました。ハーパージュニアはこの試合で8分34秒の出場にとどまり、1得点に終わりましたが、「昨日の負けは悔しかったですし、みんなでチームメートやコーチを信じて戦ったから、今日はいい試合ができたと思います」と前日の敗戦からの切り替えを強調しました。

続く第2戦では、ジャン・ローレンス・ハーパージュニアは強度の高いディフェンスを展開し、前半で20点差をつける圧倒的な展開を作り出しました。ディフェンスでの貢献が光ったハーパージュニアは、「常にディフェンスは意識しています。この大会とBリーグではファウルの基準が違うので、ギリギリのラインを攻める自分のスタイルに合わせる必要がありました。昨日はファウルが多かったのですが、今日はしっかりアジャストできたと思います」と語り、修正力の高さをうかがわせました。

ディフェンススタイルの適応力と修正力

ハーパージュニアは、ディフェンスでの重要な修正を実施し、チームに貢献しました。彼は「受け身になってはいけないと思っていて、何事にも挑戦することが大事だと感じています」と語り、積極的にプレーに挑戦する姿勢を見せました。特に、攻撃面でのパスやチームメイトとの連携でも良い結果を残し、「前にボールをプッシュする場面では、仲間が空いていたので、気持ちよくパスを通して決めてくれたのが良かったです」と積極性を意識したプレーに手応えをにじませました。

ハーパージュニアの成長とチームの信頼

2025年2月にFIBAアジアカップ2025予選でA代表デビューを果たしたハーパージュニアは、代表チームでの成長を語りました。「若い選手が多いからということではなく、みんながバスケットに対する考え方や姿勢を共有できているので、チームとしてスムーズに機能していると思います。それを継続していきたいです」と、チームへの信頼を語り、今後の戦いに向けた意気込みを見せました。

自らの目標と河村勇輝への憧れ

自身のポジションについて尋ねられると、ハーパージュニアは「まあ全然下ですよね。やっぱり自分が目標にしているのが(河村)勇輝なので、そこまで追いつかないと。やっぱり自分は意味ないと思っているので、そこまでいけるように頑張っていきたいと思います」と答え、今後の成長に対する強い決意を表明しました。

ホーバスHCによる評価と今後の期待

試合後の記者会見で、トム・ホーバスHCはハーパージュニアの成長を高く評価しました。「昨日は彼らしくないプレーが目立っていた。でも今日はしっかりとステップアップして、プレーの質も上がった。うちのコーチングがうまく機能したと思う」と、彼の変化を称賛しました。

ホーバスHCは具体的な改善点についても言及しました。「昨日はトラップが来たときにジャンプしてパスを出してしまっていた。それはやめようと伝えたところ、今日はしっかり修正していた。彼は言われたことをすぐに修正できる選手。本当に学ぼうとする姿勢があるし、いいチームメートになると思う。もっと上手くなりたいという意欲が強く、いろいろ質問したり、話をよく聞こうとする。それは本当にいいこと」と、ハーパージュニアの成長に太鼓判を押しました。

アジアカップロスター入りに向けた意気込み

ハーパージュニアは、「アジアカップのロスターに選ばれるために、どんな小さなことでも全力で取り組んでいきたいです」と意欲を見せ、代表定着への強い決意を表明しました。彼のディフェンス力や積極性は、今後の代表戦やFIBAアジアカップ2025に向けた強化の中でも、確実に日本代表の武器となるはずです。

代表における今後の展望と期待される成長

ハーパージュニアのディフェンス力と成長意欲は、今後の日本代表にとって非常に重要な要素となります。柔軟性と向上心を持つ彼の姿勢は、チームにとって不可欠な存在となり、アジアカップでの活躍が楽しみです。さらに、Bリーグでの経験を活かし、今後もステップアップを続けていくことが期待されます。

まとめ

ジャン・ローレンス・ハーパージュニアは、ディフェンスでの高いパフォーマンスと柔軟な修正力で、アジアカップのロスター入りを目指し、着実に成長を続けています。彼の意欲と努力は、今後の日本代表にとって大きな資産となり、他の選手たちに良い刺激を与える存在です。ハーパージュニアの今後の活躍に大いに期待しましょう。

ジョーンズカップ男子日本代表メンバー決定!脇真大、根本大ら14名が若手代表に集結

若き才能がチャイニーズ・タイペイへ|ウィリアム・ジョーンズカップ2025男子代表メンバー決定


日本バスケットボール協会(JBA)は2025年7月7日、「第44回ウィリアム・ジョーンズカップ」へ出場する男子日本代表のメンバー14名を発表した。この大会はアジア地域の若手選手たちの登竜門として広く知られ、日本代表にとっても将来のA代表候補を育成・発掘する貴重な場として位置づけられている。

今回の代表チームは、平均年齢20.9歳、平均身長191.3cmと、極めてフレッシュな構成。Bリーグで活躍する若手と、全国トップレベルの大学生が融合したチームとなっている。

大会は7月12日から20日まで、チャイニーズ・タイペイで開催される。フィジカルの強さや国際的なルールへの対応力が求められる中、日本の次世代を担う若者たちがどんな戦いを見せるのか、国内外から注目が集まっている。

Bリーグで頭角を現す若手が集結|脇真大、根本大、小澤飛悠らが選出


今回の日本代表には、Bリーグでブレイクしつつある若手が多数選出された。注目は琉球ゴールデンキングスの脇真大。2024-25シーズンにはリーグ新人王を獲得し、23歳ながら堂々たるプレーぶりでチームの勝利に貢献してきた。

また、三遠ネオフェニックスの司令塔・根本大も名を連ねる。精度の高いゲームメイクとディフェンス力に定評があり、ジョーンズカップでは国際的な舞台でどこまで通用するかが試される場となる。

さらに、今オフに名古屋ダイヤモンドドルフィンズ加入が発表された小澤飛悠(20歳)も選出。若くしてB1のステージに飛び込む注目株であり、フィジカルとスキルを兼ね備えたウィングとして大きな期待がかかる。

大学バスケ界の精鋭たちも代表入り|白鷗大・佐藤涼成、大東大・近怜大成ら


6名の大学生が代表入りを果たしたことも、今回の構成の特徴だ。白鷗大学からは173cmのPG佐藤涼成と、PFのウィリアムスショーン莉音が参加。ともに身体能力と知的なプレーを併せ持ち、学生界では突出した実力を誇る。

また、大東文化大学からは200cmのセンター近怜大成が選出。インサイドでのパワフルなプレーとディフェンスで評価を受けており、プロチームへの道を開く足がかりとなる大会になりそうだ。

青山学院大の広瀬洸生、東海大の中川知定真、専修大のアピアパトリック眞など、全国トップクラスの大学からバランス良く選出されており、世代間の融合にも注目が集まる。

14名の代表選手一覧|多様なポジションバランスで構成

以下が今回発表された日本代表の14名のフルロスター:

– 中川知定真(PF/192cm/20歳/東海大学)
– 小澤飛悠(SF/190cm/20歳/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
– 前野幹太(SF/PF/194cm/22歳/横浜ビー・コルセアーズ)
– 近怜大成(C/200cm/19歳/大東文化大学)
– 木林優(PF/200cm/23歳/長崎ヴェルカ・レバンガ北海道)
– 広瀬洸生(SG/189cm/20歳/青山学院大学)
– 黒川虎徹(PG/177cm/24歳/アルティーリ千葉)
– 根本大(PG/180cm/22歳/三遠ネオフェニックス)
– 脇真大(SG/193cm/23歳/琉球ゴールデンキングス)
– 長谷川比源(SF/PF/202cm/20歳/滋賀レイクス)
– ウィリアムスショーン莉音(PF/197cm/20歳/白鷗大学)
– アピアパトリック眞(C/197cm/20歳/専修大学)
– 星川開聖(SF/194cm/20歳/宇都宮ブレックス)
– 佐藤涼成(PG/173cm/21歳/白鷗大学)

ポジション別に見ると、ガード5名、フォワード6名、センター3名という構成。スモールラインナップと高さのある布陣の両立が図られており、国際大会での柔軟な対応力を意識したセレクションがうかがえる。

コーチ陣も充実の布陣|白鷗大・網野HCを筆頭に、Bリーグ各チームから結集

チームを率いるのは白鷗大学の網野友雄ヘッドコーチ。大学バスケ界ではトップクラスの戦略家として知られており、JBA強化プロジェクトでもコーチングスタッフを歴任してきた。

アソシエイトコーチには佐藤賢次(川崎ブレイブサンダース)、アシスタントコーチには西尾吉弘(大東文化大学)、小川伸也(千葉ジェッツ)、町田洋介(仙台89ERS)と、大学とプロ両方の知見を持つスタッフが揃っている。

サポートスタッフにも、JBA公認のトレーナーやパフォーマンスコーチが付き、万全の体制でチームを支える。

ジョーンズカップの意味と今後の日本代表の文脈

ジョーンズカップはFIBAアジア圏での非公式国際大会だが、その重要性は年々高まっている。日本代表としての公式戦ではないものの、若手にとっては「国際経験を積める唯一の実戦舞台」として、A代表ステップアップへの鍵を握る場といえる。

過去には、渡邉雄太や比江島慎、富樫勇樹らもこの大会で爪痕を残し、以降の代表活動に繋げていった。今回のメンバーからも、将来の日本代表の中核を担う人材が現れることを期待したい。

まとめ|若手14人が織りなす“未来の日本代表”の可能性に注目

第44回ウィリアム・ジョーンズカップに向けた男子日本代表の布陣は、まさに“次代を見据えた布石”である。Bリーグで台頭する若手と、大学バスケ界の精鋭が手を組み、チャイニーズ・タイペイの地で世界とぶつかる。

平均年齢20.9歳のチームがどのような成長を遂げるのか。その結果は、2026年以降の国際大会、日本代表の方向性に大きく影響を与えるに違いない。

彼らの一戦一戦が、日本バスケットボールの未来を切り開く。その第一歩に、今こそ注目を。

ホーキンソンが語る“日の丸キャプテン”の責任と若手の台頭「誇りを持ってプレーしている」

“日の丸キャプテン”ジョシュ・ホーキンソンが担うリーダーの責任


2025年7月5日・6日に開催された「日本生命カップ2025(東京大会)」。男子日本代表(FIBAランキング21位)は、オランダ代表(同54位)との2連戦に挑んだ。1勝1敗で大会を終えたものの、ホーバスジャパンにとっては“試金石”となる内容重視の2日間となった。

この2戦でチームを牽引したのは、キャプテンに任命されたジョシュ・ホーキンソン。日本代表としてすでにワールドカップやアジア予選で実績を重ねてきた彼だが、キャプテンとして挑む今回のシリーズは、特別な意味を持っていた。

「日の丸を背負うことには誇りを感じていますし、キャプテンとして責任を持ってプレーしたいです」と語る姿に、リーダーとしての自覚と覚悟がにじんでいた。

第1戦での惜敗と“機能と非機能”の洗い出し

初戦は70-78で惜敗した。序盤はジェイコブス晶、テーブス海、西田優大、そしてホーキンソン自身の得点で好スタートを切るも、後半にかけてはミスが続き、アウトサイドディフェンスが崩れた。

ホーキンソンはこの試合で14得点11リバウンドのダブルダブルを記録。ジェイコブスも15得点と奮闘したが、要所での失点が響いた。試合後、ホーキンソンは「こういった試合は、ある意味で“テスト”の場。何がうまくいき、何がそうでないかを確認する貴重な機会」と冷静に総括した。

また、吉井裕鷹が負傷交代を余儀なくされるというアクシデントもあり、チームの再構築を迫られる一面も見せた。

第2戦は新戦力が躍動し、狩野・中村らがA代表デビュー

翌7月6日の第2戦、日本代表は多くの新戦力を起用。中村太地(島根スサノオマジック)、渡邉伶音(ユタ大学)、狩野富成(SR渋谷)がA代表デビューを果たした。

第1クォーターからホーキンソンと金近廉が安定した立ち上がりを見せ、21-13とリード。中村が3ポイントを連発し、渡邉もアグレッシブなプレーで躍動。43-23で前半を終えた日本は、後半もジェイコブスの3Pや狩野の守備でリズムを維持し、74-53の快勝を収めた。

ホーキンソンはこの試合で10得点8リバウンド4アシスト。中村が3P4本を含む16得点、ジェイコブス14得点、狩野は4ブロックと、若手たちの大躍進が光った。

キャプテンとして感じた「役割遂行」への誇り


ホーキンソンは2戦目終了後、「第2Qでの踏ん張り、役割を全うする姿勢、それが見えたことを誇りに思う」と語った。その言葉通り、今シリーズでは各選手が明確な役割を持って起用されており、チームとしての成長の兆しが随所に見られた。

ホーキンソン自身も、得点だけでなく、リバウンド、アシスト、スイッチディフェンスにおいて多岐にわたる貢献を見せ、まさに“キャプテンシー”を体現。彼の存在が、若手に安心感と自信をもたらしているのは明らかだ。

ホーバスHCがホーキンソンに託した「厳しさ」とは


ホーバスHCはホーキンソンに対して、「キャプテンには厳しさも必要だ」と語っている。単にプレーで引っ張るのではなく、チーム全体に基準を示す存在であること。その意味で、ホーキンソンの役割は単なるプレイヤー以上の価値を持つ。

アメリカ出身でありながら、日本国籍を取得して日本代表の柱となった彼の姿は、多様化が進む現代スポーツの象徴であり、グローバル化と共生の象徴でもある。まさに“日ノ丸キャプテン”という称号にふさわしいリーダー像を体現している。

若手の台頭が示す“層の厚み”とチームの次なる進化

中村太地、渡邉伶音、狩野富成といった新戦力の躍動は、日本代表の層の厚みを象徴していた。中村は3P精度、渡邉はフィジカルとパスセンス、狩野はリムプロテクトでそれぞれの強みを発揮。これにより、ホーバスHCの戦術選択肢は格段に広がった。

特に渡邉と狩野は、ディフェンス面での貢献度が高く、チームの守備バランスを補完する存在として急浮上。ホーキンソンは「このような競争がチームの底上げにつながる」と強調した。

アジアカップ2025へ向けての布陣と課題

日本代表は今後、7月11日と13日に韓国代表とのアウェー2連戦、7月19日・20日にデンマーク代表との「SoftBank CUP 2025(千葉大会)」を控えている。そして、8月5日開幕の「FIBAアジアカップ2025」では、過去最高成績を狙う。

ホーバスジャパンの主力として、富永啓生(ペイサーズ)、河村勇輝(ブルズNBAサマーリーグ参加)、西田優大(宇都宮)、金近廉(千葉J)、吉井裕鷹(A東京)らが名を連ねる中、ホーキンソンは攻守両面で不可欠な存在だ。

その中で、どれだけ若手が台頭し、ロスター争いに食い込めるかが注目点となる。

まとめ:ホーキンソンのキャプテンシーが導く日本代表の未来

2連戦を通じて、日本代表が得た最大の収穫は、ホーキンソンというキャプテンの存在と、新戦力の飛躍である。役割を全うする意識、リーダーとしての覚悟、そしてチームとしての成熟度。これらが明確に見えた2日間は、アジアカップ、そしてその先に続くFIBAワールドカップやオリンピックに向けた“進化の一歩”だった。

ホーキンソンが語る「試し、学び、成長するプロセス」は、まさに日本代表が世界で戦うために必要なステージである。
GL3x3では今後も、彼のリーダーシップとチームの進化に注目していきたい。

狩野富成、日本代表デビュー戦で4ブロック!“新星ビッグマン”が示した圧巻リムプロテクトと成長意欲

狩野富成、A代表デビュー戦で衝撃の4ブロック


2025年7月6日、有明アリーナで開催された「日本生命カップ2025(東京大会)」にて、日本代表はオランダ代表を74−53で下し、東京ラウンドを2連勝で締めくくった。この一戦で鮮烈な印象を残したのが、サンロッカーズ渋谷に所属するビッグマン、狩野富成(23歳)である。

この日がA代表初出場となった狩野は、ベンチスタートながら、わずか14分間の出場で4ブロックという圧巻のリムプロテクションを披露。得点は4にとどまったものの、ジャンプ力と空間認知を活かした守備でチームを支えた。試合後の取材では、「自分にできることを全うする」と語り、等身大の姿勢と今後の飛躍への意欲を見せた。

狩野富成のプロフィールとこれまでのキャリア


狩野富成は2001年生まれ、奈良県出身。高校はバスケットボール強豪の尽誠学園(香川)でプレーし、その後は日本体育大学に進学。大学4年時には関東大学リーグでリバウンド王を獲得するなど、ゴール下の職人として頭角を現した。2024年にBリーグのサンロッカーズ渋谷に加入。ルーキーイヤーながらも、1試合平均2.3ブロックを記録し、「次代のリムプロテクター」として注目を集めていた。

今回のA代表選出は、その実績と成長ポテンシャルを評価された結果といえる。特に、代表において3ポイントシュートが苦手でもリム周辺でインパクトを与えられる選手の需要は高く、狩野のような“守備特化型センター”の登場は、日本代表の戦術の幅を広げる重要なピースだ。

オランダ戦での躍動:リムプロテクトの体現

試合では、オランダのフィジカルなフロントラインに対して、狩野が臆することなく跳びはね、終盤には立て続けに2ブロックを記録。特に、第4クォーター残り3分でのブロックは、ゴール下からコーナー3Pをカバーしに行ってのジャンピングブロックであり、ホーバスHCもベンチで思わず立ち上がるほどだった。

本人も試合後、「自分の持ち味であるジャンプ力とリムプロテクションを活かせて楽しかったです」と語り、手応えを感じていた様子。また、「オフェンスでは課題もあるけど、ここから良くしていきたい」と成長意欲を見せ、真摯に課題と向き合っている姿が印象的だった。

代表チーム内の競争とロールプレイヤーとしての価値


現在の日本代表では、ビッグマンのポジション争いが熾烈を極めている。川真田紘也(滋賀レイクス)、井上宗一郎(サンロッカーズ渋谷)、シェーファーアヴィ幸樹(名古屋D)などが名を連ねるなかで、狩野は「一番のライバルは川真田選手」と名指しで語る。

「ジャンプ力とリムプロテクトでは勝てると思っている」と自信をのぞかせる一方、「僕は3ポイントがないビッグマン。でも、カッティングやディフェンスでは負けたくない」と自身の役割を明確に認識している。

ホーバスHCが求めるのは、“個人スキルの多様性”と“チーム内での明確な役割遂行”。その意味で、狩野は“できることに特化したロールプレイヤー”として、国際大会でも使いやすいタイプの選手と言える。

成長の鍵はオフェンス面での進化

本人も言及したように、課題はオフェンスにある。スクリーンの精度、ポジショニング、ダイブタイミングの理解、パスキャッチ後の展開力など、現時点では未熟な面もあるが、「それでもリム周辺の破壊力を示すプレーは十分にあった」と解説者からも評価された。

また、今後のアジアカップなどの国際大会では、相手チームの守備がゾーン中心になる場面も多いため、アウトサイドのないセンターはスペーシングの観点で不利になりがち。しかし、リムプロテクターとしての守備面で与えるインパクトが攻撃を上回るようであれば、出場時間の確保は現実的だ。

今後の代表日程と狩野への注目

日本代表は今後、以下のスケジュールで試合を予定している:

  • 7月11日・13日:韓国代表(アウェー2連戦)
  • 7月19日・20日:「SoftBank CUP 2025(千葉大会)」 vs デンマーク代表
  • 8月5日〜:「FIBAアジアカップ2025(サウジアラビア)」

アジアカップ2025に向けた最終ロスター争いはすでに始まっており、狩野もその候補のひとりとして位置づけられている。今後の試合でも継続的にブロックや守備での貢献を見せることができれば、ベンチメンバー入り、あるいは試合終盤の守備要員としての起用も十分に考えられる。

ファン・メディアの反応:「守備職人の登場」

SNSでは「狩野のブロック鳥肌!」「3ポイントなくても使えるビッグマン」「ホーバスが望んでたのってこのタイプかも」といったポジティブなコメントが相次いだ。バスケファンの間でも「日本のミッチェル・ロビンソン」や「Bリーグ版ロバート・ウィリアムズ」といった海外選手との比較も登場しており、デビュー戦での印象の強さがうかがえる。

また、ホーバスHCは試合後の会見で「狩野は自分の役割を理解していた。ブロックだけでなく、スクリーンアウトもよかった」とコメントし、守備面での評価を明言している。

まとめ:狩野富成の「持ち味」にこそ価値がある

代表デビュー戦でいきなり4ブロック。狩野富成が披露したのは、“何か特別な武器を持つ”ことの価値である。得点能力や派手なプレーではなく、「自分にできることをやる」「持ち味を全うする」という姿勢が、日本代表の求める選手像と見事に一致した。

ローテーション争いは激しいが、狩野が今後も守備のインパクトを継続して見せることができれば、アジアカップ本戦での起用も十分に現実味を帯びてくる。GL3x3では、今後も彼の成長と代表チーム内での立ち位置に注目していく。