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マイク・ブラウンがニックス新HCに就任|4度の優勝経験を持つ名将が名門復活を託される

名将マイク・ブラウン、ニューヨーク・ニックス新HCに正式就任

2025年7月8日(日本時間)。ニューヨーク・ニックスは、トム・シボドー前ヘッドコーチの後任として、マイク・ブラウン氏を新たな指揮官に迎え入れたことを正式に発表した。近年プレーオフ進出の常連となりつつあるニックスにとって、さらなる飛躍を目指す体制変更の一環であり、注目を集めている。

チャンピオンシップ4度経験の“勝者の哲学”

ブラウン氏は、アシスタントコーチとして過去4度のNBA優勝を経験している名将だ。2003年にはサンアントニオ・スパーズで、2017、2018、2022年にはゴールデンステイト・ウォリアーズで優勝メンバーとしてベンチに立った。これらの経験を通して、優勝に必要な要素を熟知している点が最大の魅力だ。

ニックスのバスケットボール運営部代表レオン・ローズ氏も、「マイクはこのスポーツにおいて大舞台で何度もコーチしてきました。彼が我々の組織へチャンピオンシップの経歴を持ち込むことになります」と新体制への期待を語った。

“復活請負人”としてのキャリアと実績

マイク・ブラウンは55歳。ヘッドコーチとしてはクリーブランド・キャバリアーズ(2005〜2010, 2013)、ロサンゼルス・レイカーズ(2011〜2012)、サクラメント・キングス(2022〜2024)で采配を振るった。

とくに注目すべきは、キャブス時代にレブロン・ジェームズを擁してプレーオフ常連へと導き、2008-09シーズンにはリーグ最優秀コーチ賞(COY)を受賞。さらに2022-23シーズンには、サクラメント・キングスを実に17年ぶりのプレーオフ進出へと牽引し、自身2度目のCOYを獲得した。

通算成績と勝率から見える“勝てるコーチ”

これまでのヘッドコーチとしての通算成績は、レギュラーシーズン758試合で454勝304敗(勝率59.9%)、プレーオフでは90試合で50勝40敗(勝率55.6%)と、どのチームでも安定した結果を残している。

特にプレーオフでの勝率は半数を上回っており、大舞台での采配力が光る。ニックスが狙う「1973年以来となるリーグ制覇」を実現するには、まさにうってつけの人物といえる。

シボドー体制からの転換とロスターの刷新

前任のトム・シボドーHCは、ディフェンスに軸を置いた堅実なバスケットで近年のニックスを再建した功績を持つが、戦術面での柔軟性を欠くという批判もあった。

その点、ブラウンはスモールボール、3P重視、ボールムーブ重視といった現代バスケへの適応力に長けており、若手とベテランを融合させる育成型のコーチングも高く評価されている。

今オフには、ガードのジョーダン・クラークソン(前ジャズ)や、フォワードのガーション・ヤブセレ(前レアル・マドリード)を獲得し、ジェイレン・ブランソン、カール・アンソニー・タウンズ、ミケル・ブリッジズら既存主力との相乗効果が期待される。

2024-25シーズン:カンファレンス・ファイナル進出の背景

2024-25シーズンのニックスは、東カンファレンスで快進撃を見せた。ブランソンとタウンズを中心に、OG・アヌノビー、ミケル・ブリッジズ、ジョシュ・ハートらが高い守備力と機動力を発揮。チームは2000年以降で初めてカンファレンス・ファイナルに進出する快挙を達成していた。

その一方で、ファイナル進出はならず、あと一歩のところで涙を飲んだ。新指揮官ブラウンの就任は、「優勝へのラストピース」としての意味合いを持っている。

ファンとメディアの反応:「ついに勝てるチームになる」

今回のブラウン招聘について、現地ニューヨークメディアやNBAファンからは好意的な反応が相次いでいる。SNSでは「ようやくニックスにも勝者のメンタリティが入る」「カンファレンスファイナル以上を狙える」といった声が広がっている。

また、ブラウンはこれまでにも選手からの信頼が厚く、特にディフェンス意識の浸透や若手の育成に実績があることから、ドラフト加入の若手やロールプレイヤーにも良い影響が期待される。

今後の展望:50年ぶりのタイトル奪還へ

1973年を最後にリーグ優勝から遠ざかっているニックスにとって、今がまさに“勝負の時”である。主力の成長と補強、そしてブラウン新HCの采配が噛み合えば、2025-26シーズンは東の覇権を争う存在になるだろう。

また、ブラウンがもたらす戦術の多様性と、戦力の底上げは、長期的な強豪チームとしての基盤づくりにもつながる。今後数年のニックスからは目が離せない。

まとめ:マイク・ブラウンの加入が意味するもの

優勝経験と実績を兼ね備えたマイク・ブラウンの就任は、ニックスにとって次なるステージへの大きな一歩だ。ブランソンやタウンズを軸としたロスターの成熟度に、勝利へのメンタリティと戦術的修正力が加わることで、ファンが待ち望む「タイトル奪還」も現実味を帯びてくる。

2025-26シーズン、ブラウンHCの手腕が試される時がいよいよ訪れる。

オランダへのリベンジ成功!ホーバスHCが若手選手の躍動を絶賛、アジアカップへ向けた戦力強化に期待

ホーバスジャパン、若手の躍動でオランダに雪辱を果たす


2025年7月6日、有明アリーナで行われた「日本生命カップ2025」東京大会において、男子日本代表(FIBAランキング21位)はオランダ代表(同54位)との第2戦で74-53の快勝を収め、前日のリベンジに成功した。試合後、指揮官のトム・ホーバスヘッドコーチは「若い選手たちのおかげ」と語り、躍動した若手の存在感を強調した。

初戦となったGAME1では後半に守備の綻びが露呈し、70−78での敗戦を喫した日本。しかし、ホーバスHCのもと1日で戦術・メンタルの両面における修正が施され、GAME2では出だしからエネルギッシュなディフェンスで主導権を握り、20点以上の差をつけて快勝。短期間での立て直し力と、若手中心の新たな可能性が強く印象づけられた一戦だった。

中村太地、7年ぶりの代表復帰で16得点の大暴れ

この試合で最も注目を集めたのは、中村太地(サンロッカーズ渋谷)のパフォーマンスだ。代表戦出場は7年ぶりというブランクを感じさせないプレーで16得点、うち3ポイントシュート4本成功というシューティングタッチを披露し、オフェンスの起点として躍動した。

ホーバスHCは「彼のシュート力は非常に優れている。ただ、練習ではドリブルが多すぎるなど課題もあった。しかし今日はその役割を理解し、チームにフィットしていた」と称賛。Bリーグのチームとは異なる役割を担うことの難しさを認めながらも、短期間での適応力と成長に太鼓判を押した。

狩野富成、4ブロックでディフェンスの柱に

ディフェンスで光ったのは、初代表となる狩野富成(琉球ゴールデンキングス)。彼はこの試合で4ブロックを記録し、サイズ以上の守備範囲と機動力で相手の攻撃を封じた。ホーバスHCも「彼はとにかく真面目で向上心がある。フリースローのフォーム改善にも取り組んでいて、着実に成果が出てきている」と努力を称えた。

狩野のようなユーティリティ性の高い選手の台頭は、代表のローテーション層の厚みに直結する。今後、アジアカップやFIBAワールドカップ予選でも起用の幅が広がると見られている。

ジャン・ローレンス・ハーパージュニア、修正力と吸収力で存在感

6月のオーストラリア戦で代表デビューを果たしたジャン・ローレンス・ハーパージュニア(京都ハンナリーズ)も、GAME2でステップアップを見せた。GAME1ではわずか1得点に終わったものの、課題だったディフェンスやファウル対応を改善し、持ち前のフィジカルと判断力を発揮。

ホーバスHCは「昨日は彼らしくない内容だったが、今日はよく修正した。こちらの指摘を真摯に受け止め、積極的に質問してくる姿勢が非常に良い。学ぶ意欲が強い選手だ」と評価。将来性を高く買われている逸材であり、アジアカップのロスター入りを狙う重要な局面にいる。

川島悠翔も安定した貢献、信頼の厚さが際立つ

昨年のU19ワールドカップで世界を驚かせた川島悠翔(東海大学)も2戦連続で出場。ホーバスHCは「彼が出ると安心する。リバウンド、ディフェンス、フィジカル全てが良い」と絶賛し、将来的にはドレイモンド・グリーンのようなスモールフォワード的起用も視野に入れているという。

リムプロテクター、ウィングディフェンダー、ファシリテーターとしての多様な可能性を持つ川島は、まさにホーバスジャパンの新戦術のカギを握る存在となり得る。

GAME1の反省と進化:オンボールスクリーンへの対応

敗戦を喫したGAME1では、オンボールスクリーンへの対応に課題が見られたが、ホーバスジャパンはこの試合で新しいディフェンスオプションを試験導入。チームは練習からハンズアップ、ヘッジのタイミング、カバーリングの速さなど細かい調整を行ってきた。

「ディフェンスの数字自体は悪くなかった。ただ、細かいシステムの習得にはまだ時間が必要」と指揮官。7月11日からの韓国遠征に向けて、さらなる戦術の完成度が求められる。

ホーバスHCが語る「若さ」と「柔軟性」の重要性


今回のシリーズで浮き彫りになったのは、若手選手の吸収力と柔軟性の高さである。ホーバスHCは「若手の方が物事を素直に吸収しやすい。だからこそ今は伸びしろに賭けている」と語る。中堅・ベテラン勢が多くいた東京五輪当時のチームからは明らかに構造が変わりつつあり、新たなサイクルの幕開けを感じさせる。

若手選手たちは試合を通して課題を克服しながらチームに貢献することで、今後の代表定着やアジアカップ、さらにその先の国際大会へとつなげていく流れを作り始めている。

今後のスケジュールと注目ポイント

日本代表は7月11日から韓国での遠征を控えており、そこでさらなる戦術確認とロスター選考が進む予定。7月末にはアジアカップ本大会へ向けた最終ロスターが発表される見込みで、今回躍動した若手たちがどこまで定着できるかが注目される。

また、2025年内には新たなFIBAワールドカップ予選が始まる予定であり、今回の経験がその第一歩となる可能性も高い。

まとめ:ホーバスジャパンの未来を担う若手たちに注目

日本生命カップ2025の第2戦で見せた日本代表の変貌ぶりは、若手選手の力によるものだった。中村太地、狩野富成、ジャン・ローレンス・ハーパージュニア、川島悠翔といった新戦力たちは、それぞれの強みを最大限に発揮し、チームにポジティブなインパクトをもたらした。

ホーバスHCの掲げる「スピードと柔軟性」を体現する新生ジャパンの姿が、アジアカップを経てどのように成長していくのか。その歩みから目が離せない。

【NBA最新情報】タイリース・ハリバートンが右アキレス腱断裂で2025-26シーズン全休へ…ペイサーズに大打撃

2025年7月8日(現地時間7日)、インディアナ・ペイサーズの球団幹部ケビン・プリチャードがメディア対応の場で、フランチャイズのエースであるタイリース・ハリバートンが2025-26シーズンを全休することを明らかにした。理由は、NBAファイナル2025第7戦で負った右アキレス腱の断裂であり、すでに修復手術は成功しているという。

歴史に残る激戦の果てに…ファイナル第7戦での悲劇

インディアナ・ペイサーズは、2024-25シーズンをイースタン・カンファレンス4位の好成績(50勝32敗)で終え、「NBAプレーオフ2025」を勝ち上がって球団史上初となるNBAファイナルへと駒を進めた。対戦相手は西の強豪オクラホマシティ・サンダー。シリーズは最終第7戦にもつれ込み、まさに歴史的なシリーズとなった。

だが、その頂上決戦で起きたのがハリバートンの悲劇だった。2025年6月23日に行われた第7戦、ペイサーズの司令塔は試合中に右足を痛めて途中退場。その後、右アキレス腱断裂と診断され、即時に手術を受けることとなった。

プリチャード球団代表の発言:「来季の出場はない」

ペイサーズのバスケットボール運営部代表であるケビン・プリチャードは、現地メディアとの会見でハリバートンの今後についてこう語った。

「手術はうまくいきました。ただし、彼は来年プレーしません。我々は、(無理に復帰させて)危険にさらすことはありません。ですので、彼が復帰すると期待しないでください。私は彼がこれまでよりも良くなって戻ってくると確信しています」

この発言により、2025-26シーズンのハリバートンの全休が正式に決定。若き司令塔を欠くシーズンが、チームにとっていかに過酷なものになるかは想像に難くない。

ハリバートンとは何者か:若くしてリーグ屈指のPGへ

タイリース・ハリバートンは2000年2月29日生まれ、アイオワ州出身。2020年のNBAドラフトでサクラメント・キングスから全体12位指名を受け、ルーキーイヤーから高いバスケIQとプレーメイキング能力で注目を集めた。

その後、2022年にペイサーズにトレードで加入。以降は不動のポイントガードとして君臨し、2023-24シーズンから2年連続でNBAオールスターに選出。2024-25シーズンは平均20.8得点、10.5アシストを記録し、アシスト王争いでも上位に食い込むなど、リーグ屈指の司令塔として地位を確立していた。

復帰までのスケジュールとアキレス腱断裂の重さ

アキレス腱断裂はバスケットボール選手にとって最も重いケガの一つとされており、復帰には通常12ヶ月以上を要する。完全復活に向けたリハビリは長期戦となり、プレースタイルに大きな影響を与えることも少なくない。

過去にも、コービー・ブライアント、ケビン・デュラント、クレイ・トンプソンといったスター選手たちがアキレス腱断裂から復帰しているが、いずれも長期離脱と慎重なリカバリーが求められていた。

ハリバートン不在のペイサーズ、どう戦う?

司令塔を欠く2025-26シーズン、ペイサーズはアンドリュー・ネムハードやTJ・マッコネルを軸としたガードローテーションで戦うことになる。加えて、スコアリング面ではベネディクト・マサリンやオビ・トッピン、パスカル・シアカムといった実力者たちがどこまで貢献できるかが鍵となる。

また、プリチャード球団代表は、センターのマイルズ・ターナーがバックスへ移籍したことを受け、メンフィス・グリズリーズからジェイ・ハフを獲得。さらに、トロント・ラプターズからジェームズ・ワイズマンの再契約にも動いていると発言しており、ロスター全体の再構築が進行している。

フランチャイズの未来とハリバートンの存在感

インディアナ・ペイサーズにとって、ハリバートンは単なる司令塔ではなく、「チームの未来そのもの」といえる存在だった。彼のパスでチームが機能し、彼の決断で試合が動く。その中心選手を失うという事実は、戦力面はもちろん、精神面でも大きなダメージをもたらす。

それでも、球団としては「健康な状態で戻す」ことを最優先とし、長期的視点で復帰を支える姿勢を打ち出している。この姿勢は、近年のNBAにおいて一般的になりつつある「選手の健康第一」の潮流とも一致している。

ファンとリーグの反応:「早く元気な姿を見たい」

SNS上では、NBAファンから「ゆっくり治して戻ってきてほしい」「ハリバートンのないペイサーズは考えられない」といった温かいコメントが多数投稿されている。オクラホマシティ・サンダーのシェイ・ギルジャス=アレクサンダーも「彼の早い復帰を祈っている」とメッセージを寄せた。

リーグ内でも、若手ポイントガードとして最も完成度の高い選手と評価されていたハリバートンの離脱は衝撃であり、その復帰時期と状態はリーグ全体にとっても大きな関心事となっている。

まとめ:待たれる復活と、試されるペイサーズの底力

2025-26シーズン、ペイサーズはエース不在という難局に立ち向かう。だが、チームは若く、昨季ファイナル進出という成功体験もある。ここからもう一度地に足をつけ、チームとして成熟することが求められている。

そして何より、タイリース・ハリバートンが再びNBAのコートに戻る日を、多くのファンが心から願っている。彼が完全復活し、再びペイサーズの舵を握る日は、必ずや訪れる。

ライアン・ロリンズがミルウォーキー・バックスと3年約17億円で再契約|急成長中の若手ガードが主力定着へ

ライアン・ロリンズが3年約17億円でバックスと再契約|成長著しい若手PGに長期投資

2025年7月7日(現地時間6日)、NBAのミルウォーキー・バックスがライアン・ロリンズとの再契約に合意したと『ESPN』が報じた。契約期間は3年間、総額1200万ドル(約17億5200万円 ※1ドル146円換算)で、3年目にはプレイヤーオプションが付与されている。

23歳となったばかりのロリンズにとって、この契約はキャリア初の安定的な複数年契約となり、NBAでの地位を確立する大きな一歩と言える。2024年に本契約を勝ち取ったばかりの彼が、なぜここまでの評価を得るに至ったのか。その成長とバックスにおける立ち位置を紐解いていく。

ロリンズのキャリアの軌跡|ドラフト2巡目からの逆転劇

ロリンズは2022年のNBAドラフトで2巡目全体44位でアトランタ・ホークスから指名されるも、即座にゴールデンステイト・ウォリアーズへトレード。NBA入り初年度は強豪チームの中で限られた出場機会を得るにとどまり、翌2023年にはワシントン・ウィザーズへ移籍するも、プレータイムは不安定だった。

転機が訪れたのは2024年2月。ウィザーズからウェイブ(保有権放棄)された直後、ミルウォーキー・バックスと2ウェイ契約を結び、Gリーグとの兼用選手として出場。その後3月には本契約を勝ち取り、レギュラーシーズン終盤にはローテーションの一角に定着するなど、急成長を見せた。

2024-25シーズンのスタッツと飛躍

2024-25シーズン、ロリンズはバックスで56試合に出場(うち19試合で先発)し、平均14.6分の出場時間で6.2得点、1.9リバウンド、1.9アシストをマーク。スタッツだけ見ると目立たないが、フィールドゴール成功率48.7%、3ポイント成功率40.8%という高効率が評価を高めた。

特に4月の7試合では、出場時間が増える中で平均10.9得点、2.9リバウンド、4.0アシストを記録。フィールドゴール成功率53.7%、3ポイント成功率52.2%と高い精度を誇り、スターターとしても十分に機能することを証明した。

この一連のパフォーマンスが評価され、若手育成と同時に勝利を求めるバックスにおいて、ロリンズは“必要不可欠な戦力”として位置付けられることになった。

バックスのガード陣における立ち位置


バックスのバックコートには、ドリュー・ホリデー、デイミアン・リラードといった実力者が名を連ねていたが、リラードのケガによる長期離脱により、2024年シーズン中盤からロリンズが台頭する機会が生まれた。

結果としてロリンズはその期待に応え、セカンドユニットの司令塔としてだけでなく、試合展開によっては先発ガードとしても活躍。バックスが今後、リラードに代わる若手司令塔を育てるという長期的視点に立った場合、ロリンズはその最有力候補といえるだろう。

また、デフェンスでも193cmのサイズとウイングスパンを活かした対人守備に強みがあり、コンボガードとしての将来性も高く評価されている。

バックスの再編とロリンズへの期待

ここ数年、ミルウォーキー・バックスはヤニス・アデトクンボを中心としたチャンピオンシップ路線を維持しながらも、プレーオフでは3年連続で1回戦敗退を喫している。こうした結果を受けて、今オフは大胆なロスター再編を断行。

– 再契約:ボビー・ポーティス、ギャリー・トレントJr.、ケビン・ポーターJr.、トーリアン・プリンス
– 移籍:ブルック・ロペス(→クリッパーズ)
– 新加入:マイルズ・ターナー(←ペイサーズ)

このような流れの中で、ロリンズの再契約は単なる若手育成の文脈ではなく、戦力の中核へとステップアップを期待されてのものである。

本人と球団が見据える未来


バックスのフロントはロリンズとの再契約に際し、「彼はこの短期間で多くを証明した。ベテランと若手のバランスを取る我々にとって、ロリンズのような存在がチームの未来を繋ぐ橋渡し役となる」と高く評価。

一方、ロリンズ自身も再契約後のインタビューで「自分を信じてくれたチームに感謝している。この環境で自分の可能性を広げたい」と語っており、今後は自身の武器である“ゲームリズムの読み”や“タフネス”をさらに高めていく意向を示した。

まとめ:若き司令塔候補が手にした“3年の信頼”

ライアン・ロリンズは、NBAにおいて決して恵まれたスタートを切ったわけではない。だが、その分“這い上がる力”と“準備された者”としての冷静さを武器に、バックスという強豪チームでの地位を確実に築いてきた。

3年17億円という契約には、単なる数字以上の「信頼」と「期待」が込められている。2025-26シーズン以降、バックスが本気でタイトル奪還を狙うなら、ロリンズの覚醒は必要不可欠だ。

新たなステージに進む若きガードの挑戦は、まだ始まったばかりだ。

カイル・ラウリーがフィラデルフィア・シクサーズと1年契約に合意|NBAキャリア20年目の決断とは

カイル・ラウリーがシクサーズと1年契約に合意!キャリア20年目を迎えるベテランポイントガード

2025年7月8日(現地時間7日)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズは、フリーエージェント(FA)となっていたカイル・ラウリーと1年契約に合意したことを発表しました。この契約により、ラウリーはシクサーズでキャリア20年目のシーズンを迎えることになります。

カイル・ラウリーのキャリアとその功績

カイル・ラウリーは、2006年にメンフィス・グリズリーズでNBAキャリアをスタートさせ、現在はNBAを代表するベテラン選手の一人です。キャリア初期はグリズリーズやヒューストン・ロケッツで過ごし、2012年にトロント・ラプターズへ移籍。その後、ラウリーはラプターズの中心選手として活躍し、チームを数多くの成功に導きました。

特に、2014-15シーズンから6年連続でNBAオールスターに選出されたことは、ラウリーの実力を証明しています。また、2019年にはカワイ・レナードと共にラプターズでNBAチャンピオンに輝き、ラプターズ史上初の優勝を達成しました。ラプターズで着用していた背番号「7」は、ラウリーの引退後に永久欠番として掲げられることが既に発表されています。

マイアミ・ヒート、シクサーズでの経験

ラウリーは2021-22シーズンの開幕前にトロント・ラプターズからマイアミ・ヒートに移籍し、ジミー・バトラーと共にベテラン選手としてチームを牽引しました。ヒートではその豊富な経験とリーダーシップを発揮し、チームを支える存在となりましたが、2024年1月にシャーロット・ホーネッツへトレードされ、その後解雇されました。

その後、2024年2月にフィラデルフィア・シクサーズに加入し、チームに新たな活力を与えました。シクサーズでは、若手選手への指導と共に、重要なバックアップポイントガードとしての役割を果たしてきました。

2024-25シーズンのラウリーのプレー状況

2024-25シーズン、ラウリーは股関節のケガに見舞われたものの、出場した35試合(先発は12試合)で平均3.9得点、1.9リバウンド、2.7アシストという成績を残しました。ラウリーは以前のような爆発的なパフォーマンスを見せることは少なくなったものの、依然としてゲームメイクとリーダーシップにおいて重要な存在です。

シクサーズは昨シーズン、ジョエル・エンビードやポール・ジョージ、タイリース・マクシーといったスター選手を揃え注目を集めたものの、ルーキーのジャレッド・マケインを含む主力選手がケガにより欠場し、レギュラーシーズンで24勝58敗(勝率29.3パーセント)と厳しい成績となり、イースタン・カンファレンス13位でポストシーズン進出を逃しました。

シクサーズの再建とラウリーの役割

シクサーズは今後の再建を目指し、ラウリーには若手選手、特にタイリース・マクシーやジャレッド・マケインに対するメンター的な役割を期待しています。ラウリーはその豊富な経験を活かし、若手選手たちに重要なバスケットボールの知識やコート上でのマナーを伝えることができます。

ラウリーのリーダーシップは、シクサーズが再建期において必要不可欠な要素となります。特に、試合の中でゲームの流れを変えるための冷静な判断力と、クライマックス時における選手たちへの指示が重要な役割を果たします。

ファンとメディアの反応

ラウリーのシクサーズとの契約合意は、ファンやメディアの間で大きな注目を集めました。シクサーズのファンは、ラウリーの経験豊富なプレースタイルとリーダーシップに期待し、若手選手たちがラウリーから多くを学ぶことを楽しみにしています。また、メディアではラウリーの加入がチームにどのような影響を与えるのか、特にプレーオフ進出を目指すシクサーズにとってどれほど重要な補強となるのかが議論されています。

ラウリーの今後のキャリアとシクサーズの展望

ラウリーは来シーズン、キャリア20年目を迎えます。彼のバスケットボールIQと冷静なプレーは、今後もシクサーズにおいて重要な要素となるでしょう。シクサーズが再建を進める中で、ラウリーの経験は特に若手選手たちにとって大きな学びの機会となり、チーム全体の成長を促すことが期待されています。

シクサーズは、ラウリーを含む若手とベテランがバランスよく調和することで、未来の成功に向けて一歩ずつ前進することができるでしょう。特に、ラウリーが持つバスケットボールの知識と経験は、チームの将来にとって貴重な資産となります。

まとめ

カイル・ラウリーのシクサーズとの1年契約合意は、シクサーズにとって非常に重要な意味を持っています。ラウリーの経験とリーダーシップは、今後のチーム作りに欠かせない要素であり、若手選手たちにとっても非常に貴重な学びとなるでしょう。シクサーズが再建を果たし、再びプレーオフでの成功を収めるために、ラウリーの存在が大きな役割を果たすことは間違いありません。

NBAエースのバンケロがマジックと5年約419億円で延長契約!歴代級のルーキーマックスに注目集まる

バンケロがルーキーマックス延長契約に合意|マジックの未来を背負うエース


2025年7月7日(現地時間)、オーランド・マジックのパオロ・バンケロが、球団と5年総額2億8700万ドル(約419億円、1ドル=146円換算)のルーキーマックス延長契約に合意したことが報じられた。NBAインサイダーのシャムズ・シャラニア記者(ESPN)が第一報を伝え、リーグ全体に衝撃が走った。

契約最終年となる2030-31シーズンにはプレイヤーオプションが設定されており、バンケロがキャリア中盤を迎えるタイミングで自身の未来を見直す選択肢を持つことになる。この構造は、2021年のルカ・ドンチッチ(当時マーベリックス)やトレイ・ヤング(ホークス)以来のケースであり、フランチャイズ選手としてのステータスを強く裏付けるものだ。

さらに今回の契約には、今後1年以内に「オールNBAチーム選出」または「MVP」「最優秀守備選手賞(DPOY)」のいずれかを受賞した場合、契約ベースがスーパーマックス契約(通称“デリック・ローズ・ルール”)へ移行するインセンティブ条項も含まれている。

2022年のドラフト1位|新人王からオールスターへ

バンケロは2022年のNBAドラフト全体1位でオーランド・マジックに指名され、即戦力として期待される中、開幕直後からスタメンに定着。ルーキーイヤーには平均20.0得点、6.9リバウンド、3.7アシストを記録し、堂々の新人王(ROY)を受賞。NBAオールルーキーファーストチームにも選ばれ、その名をリーグに知らしめた。

さらに2年目の2023-24シーズンには、マジックの攻撃の中心として台頭し、キャリア初のNBAオールスター出場を果たす。若手の中でも特に安定感と影響力を兼ね備えた存在として、イースタン・カンファレンスの新星として評価が高まっていた。

そのシーズン、マジックは41勝41敗の成績を収め、4年ぶりとなるプレーオフ進出を決めた。

3年目の壁と成長|ケガを乗り越えた2024-25シーズン


2024-25シーズン、バンケロはシーズン中盤に右腹斜筋を断裂するという不運に見舞われ、一時戦線を離脱。それでも復帰後は即座に先発に返り咲き、出場した46試合すべてでスターターとして出場。

平均25.9得点、7.5リバウンド、4.8アシストと、いずれのスタッツでも自己ベストを更新し、完全なエースとしての姿を見せつけた。特にミドルレンジの安定感とフリースロー獲得能力が顕著に向上しており、1試合平均で8本以上のフリースローを得るなど、相手にとってファウルトラブルの要因となる存在へと成長を遂げた。

マジックは同年プレーオフでも第1ラウンドに進出するも、ボストン・セルティックスに1勝4敗で敗退。だが、バンケロの躍動と経験はチーム全体にとって大きな財産となった。

マジックが進める“次のステージ”への投資

2年連続のプレーオフ進出を果たしながらも、いずれも第1ラウンドで敗退しているマジックは、明確に「次の一歩」を見据えている。その一環として、すでにメンフィス・グリズリーズからスコアリングガードのデズモンド・ベイン、フェニックス・サンズからゲームメイカーのタイアス・ジョーンズを獲得済み。

この両名の加入により、バンケロへの負荷を軽減し、オフボール時の展開力や守備の厚みが加わる形となる。特にジョーンズとのピック&ロールは戦術的にも大きな武器となり得る。ベインの外角シュートはバンケロのドライブを助け、より多くのスペースを確保できる布陣が整ってきた。

今季の補強を踏まえると、マジックは単なる育成段階から「勝てるチーム」へのフェーズに突入したといえる。

マジック球団のコメントと将来の展望


オーランド・マジックの球団社長は、バンケロとのルーキーマックス延長契約について次のようにコメントしている。

「このコミットメントは、パオロの才能や人間性、そして勝利への欲求に対する我々の信念を高いレベルで反映したものである。彼はコート内外の両方でマジックの未来を象徴する存在であり、フランチャイズプレーヤーとしての責任を持って行動している」

また、今後のチームビルディングにおいても、バンケロの意向がある程度尊重される見通しで、主力選手の長期契約方針にも大きく影響を与える存在となりそうだ。

“バンケロ・マジック”の時代が始まる

5年総額約419億円という超大型契約は、数字のインパクトだけではない。ルーキー契約延長でプレイヤーオプション付き、かつスーパーマックス昇格条項が含まれるという点において、これはリーグでも特異な“選ばれし契約”である。

バンケロが真のスーパースターへと駆け上がるのか、それともチームとしての連携を高め、マジックをコンテンダーに変貌させるのか——すべてはこの5年間にかかっている。

彼のパフォーマンスとともに、フロントオフィスのビジョン、コーチングスタッフの育成方針、ロスター全体の進化が問われる中、“バンケロ・マジック”の本当の幕開けが、いま始まろうとしている。

パウエル、コリンズ、ラブが移籍する三角トレードが成立|クリッパーズ、ヒート、ジャズが戦力再編へ

史上稀に見る三角トレードが成立|3チームが主力選手を交換

2025年7月8日、NBAのロサンゼルス・クリッパーズ、マイアミ・ヒート、ユタ・ジャズの3チーム間で大型三角トレードが正式に成立した。移籍対象となったのはノーマン・パウエル、ジョン・コリンズ、ケビン・ラブ、カイル・アンダーソンという、いずれも即戦力の実績ある選手たち。さらに、ジャズが2027年のドラフト2巡目指名権を追加で獲得する形となった。

今回の動きは、各チームがそれぞれのチーム事情やサラリーキャップ調整、ロスター再編のタイミングを見計らって実現した極めて実務的なトレードであるとされている。

ノーマン・パウエルがヒートへ|3P成功率41.8%の即戦力シューター


最も注目を集めているのが、ノーマン・パウエルのマイアミ・ヒートへの移籍である。パウエルは2015年にトロント・ラプターズからNBA入りし、2022年からはクリッパーズでプレー。昨季はレギュラーシーズン60試合すべてに先発し、平均21.8得点3.2リバウンド2.1アシストを記録。3ポイント成功率は41.8%という高精度を誇った。

10年目を迎えるベテランながら、オフェンスでの爆発力は健在。ヒートにとってはジミー・バトラーの不在時にも得点源として機能できる存在であり、攻撃の厚みを加える貴重な戦力といえる。ヒートの守備志向のスタイルともフィットしやすく、スイッチディフェンスにも対応できる機動力も兼ね備えている。

なお、今回の移籍の背景には、クリッパーズ側のサラリーキャップ調整の意図も透けて見える。カワイ・レナードやジェームズ・ハーデンとの再契約を見据えたチーム運営の一環として、パウエルの高額契約を整理する狙いがあったと見られる。

ジョン・コリンズがクリッパーズに加入|バックスから来たロペスと新コンビ結成

一方、パウエルの放出により空いたスポットに加わるのが、ジョン・コリンズだ。2017年にアトランタ・ホークスからドラフト指名を受けてNBA入りし、2023年からジャズでプレーしていたコリンズは、昨季40試合に出場し平均19.0得点8.2リバウンド2.0アシストという安定した数字を残した。

持ち味は爆発力あるダンクとリムラン能力、そして中距離でのシュートセンス。ペリメーターより内側での得点に秀でており、ピック&ロールのフィニッシャーとしても優秀だ。今季からは、同じく今オフにミルウォーキー・バックスから加入したブルック・ロペスとともに、フロントコートの屋台骨を担うことになる。

クリッパーズにとっては、ベテランと中堅のバランスが取れたフロントラインを形成できる点で、ポストシーズンへの布石となる補強といえるだろう。

ベテランのケビン・ラブとアンダーソンがジャズへ移籍

ジャズは、ケビン・ラブとカイル・アンダーソンの2人のベテランプレイヤーを獲得し、若手中心のチームに経験とリーダーシップを加える選択をとった。

37歳を迎えるラブは、2008年のドラフトでNBA入りし、キャリア中盤にはレブロン・ジェームズ、カイリー・アービングとともにキャブスの一員として2016年のNBAチャンピオンに輝いた。リバウンドとアウトサイドシュートに長けたストレッチビッグマンとして、今なお一定の存在感を放つ。

アンダーソンは、6チーム目となる新天地ジャズで、自身の持ち味である多彩なパスセンスとサイズのあるディフェンスで貢献が期待されている。UCLA出身の2人が同じチームで再びプレーすることも、ファンにとっては一つの注目ポイントだ。

2027年2巡目指名権の行方と、各チームの今後の補強戦略

このトレードにより、ジャズは2027年のドラフト2巡目指名権も獲得。若手育成を基軸とするフランチャイズ戦略においては、今後のドラフト戦略にも影響を及ぼす可能性がある。

一方で、クリッパーズとヒートは明らかに“勝負の年”としてシーズンを迎えており、今回の補強はロスター完成に向けた最後のピースとも言える。これらの動きが、プレーオフ争いの行方を大きく左右することは間違いない。

トレード直後の反応|SNSでも話題に

トレード成立後、当事者の一人であるケビン・ラブはSNSで次のように発言した。

「自分が数学の問題になるなんて思ってなかったよ。NBAへようこそ。」

この投稿はすぐにバスケットボールファンの間で拡散され、「ラブらしいユーモア」と評価される一方、「ラブがベンチでチームを支えるなら、若手にとってもプラス」といった実務的な意見も多く寄せられている。

また、アメリカ国内メディアの中には「今季最もインパクトのある三角トレード」と評する声もあり、注目度の高い移籍劇となっている。

まとめ|三者三様の意図が絡んだトレードの行方は

パウエルがヒートへ、コリンズがクリッパーズへ、ラブとアンダーソンがジャズへ――今回の三角トレードは、各チームが自軍の課題を解決し、シーズン後半を見据えた動きを加速させる戦略的な一手だった。

特に、プレーオフを目指すヒートとクリッパーズにとっては、戦術的な選手のハマり具合が今後の順位を大きく左右する。ジャズにとっても、ベテラン加入によるメンタリティの変化や若手の成長促進など、長期的視点での成果が期待される。

シーズン中のトレードとしては異例の規模感で動いた今回のディール。NBA2025-26シーズンは、この移籍劇の結果次第で、プレーオフ戦線の勢力図が大きく塗り替えられる可能性を秘めている。

【史上最多7チームトレード】デュラントがロケッツへ!NBA歴史に残る超大型トレードが正式成立

NBA史上最大規模の7チーム間トレードが正式成立、ケビン・デュラントはヒューストンへ


2025年7月7日(米現地6日)、NBAのフリーエージェント(FA)契約解禁に合わせて、かねてより合意報道があったケビン・デュラントを含む大型トレードが正式成立した。
このトレードには、サンズとロケッツを中心に、ホークス、ウォリアーズ、レイカーズ、ネッツ、ティンバーウルブズの計7チームが関与。NBA史上最多となる「7チーム間」の複雑なトレード劇となった。

ケビン・デュラント(35歳)は、このトレードによりフェニックス・サンズからヒューストン・ロケッツへ移籍。合わせて大型インサイドのクリント・カペラもヒューストンに加わり、新シーズンへ向けての“超攻撃型ラインナップ”構成が現実のものとなった。

7チーム間トレードの全容:各チームの獲得選手・指名権リスト

以下が今回のトレードで各チームが獲得した内容である。FA解禁直後のタイミングで一気に成立した史上最多規模のディールに、リーグ内外から大きな注目が集まっている。

●ロケッツ獲得(HOU)

  • ケビン・デュラント(←サンズ)
  • クリント・カペラ(←ホークス)

●サンズ獲得(PHX)

  • ジェイレン・グリーン(←ロケッツ)
  • ディロン・ブルックス(←ロケッツ)
  • カマン・マルアチ(←ロケッツ/1巡目10位)
  • ラシーア・フレミング(←ロケッツ/2巡目31位)
  • コービー・ブレイア(←ウォリアーズ/2巡目41位)
  • デイクウォン・プラウデン(←ホークス)
  • 2026年・2032年ドラフト2巡目指名権(←ロケッツ)

●ホークス獲得(ATL)

  • デイビッド・ロディー(←ロケッツ)
  • 2031年ドラフト2巡目交換権(←ロケッツ)
  • 金銭(←ロケッツ)

●ネッツ獲得(BKN)

  • 2026年・2030年ドラフト2巡目指名権(←ロケッツ)

●ウォリアーズ獲得(GSW)

  • アレックス・トゥーヒー(←サンズ/2巡目52位)
  • ジャマイ・メイシャック(←ロケッツ/2巡目59位)

●レイカーズ獲得(LAL)

  • アドゥ・シーロー(←ネッツ/2巡目36位)

●ティンバーウルブズ獲得(MIN)

  • ロッコ・ジカースキー(←レイカーズ/2巡目45位)
  • 2026年・2032年ドラフト2巡目指名権(←サンズ)
  • 金銭(←レイカーズ)

ヒューストン・ロケッツ:デュラント加入で“即優勝狙い体制”へシフト


デュラントは昨季、サンズで平均23.2得点・6.5リバウンド・5.2アシストを記録。35歳ながら得点力・キャッチ&シュート・アイソレーションすべてでリーグトップクラスの水準を維持している。
ロケッツでは、フレッド・バンブリート、ジャバリ・スミスJr.、アルペレン・シェングンら若手との融合が期待される。

また、カペラの再加入によりペイント守備も強化され、ロケッツは一気にプレーオフ本命候補へと浮上。GMラファエル・ストーンは「この2人の獲得はチーム文化の転換点となる」と語っている。

フェニックス・サンズ:若返りと再構築に向けてシフト

一方でサンズは、デュラントとの「短命なビッグ3(ブッカー、ビール、デュラント)」時代に終止符を打ち、若返りと戦術多様性の再構築へシフトした。
新たに加わったジェイレン・グリーンはスコアラーとしての爆発力を持ち、ブルックスはディフェンシブリーダーとして機能。ドラフト指名権の積み増しにより、来季以降のトレード弾も確保した形だ。

オーナーのマット・イシュビアは「デュラントとの時間に感謝しつつ、新たな章を開くタイミングだ」とコメント。今後の“育成型サンズ”に注目が集まる。

なぜこの規模のトレードが可能だったのか?背景と展望


今回の超大型トレードが成立した背景には、以下のような要因が複合的に絡んでいる。

  • FA契約解禁に伴う“ロスター再編”のタイミング
  • 新CBA(労使協定)による高額年俸選手の整理
  • デュラント側の移籍希望とサンズの財政調整
  • 複数チームがドラフト指名権の入手を狙っていた

複雑なキャップ調整・サイン&トレードのバランスが必要だったため、当初2チーム間トレードとして報じられていた内容が、時間をかけて拡大されていったと見られている。

過去最大級のトレード比較:歴史的視点から見た“7チーム”の衝撃

NBAでは過去に4〜5チームが絡む大型トレードは複数存在しているが、「7チーム」は史上初。

代表的な過去事例:

– 2000年:4チームトレード(パット・ガリティ、グラント・ヒル)
– 2005年:5チーム13人が絡むトレード(アントワン・ウォーカーら)
– 2021年:ジェームズ・ハーデンの4チーム間移籍(BKN、HOU、CLE、IND)

今回のトレードは「人員数」ではなく「関与チーム数」で過去最大。現行のCBAルール下でこれだけ複雑な交渉が成立したことは、NBAフロント陣の調整能力の高さも示している。

まとめ:2025オフシーズン、最初の大爆発となった「7チーム衝撃」

ケビン・デュラントのヒューストン移籍は、ただのスター選手の移籍ではない。NBA史上初の7チーム間トレードという歴史的ディールにより、リーグの地図が大きく塗り替えられた。

この動きが他のチームの補強戦略にどのような影響を与えるかは、今後のFA契約、トレード市場、さらには来季の優勝争いに直結するだろう。

GL3x3では、今後もこの大型トレードの影響を継続的に追い、デュラントとロケッツ、そして再出発を図るサンズをはじめ、NBA全体の動向を深掘りしていく。

ジェイ・ハフがグリズリーズからペイサーズへトレード移籍!ターナー退団で薄くなったインサイド補強へ

グリズリーズがジェイ・ハフをトレード、ペイサーズはターナー移籍の穴埋めを狙う

2025年7月6日(現地時間5日)、メンフィス・グリズリーズとインディアナ・ペイサーズの間でトレードが成立したことが、現地メディア『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者によって伝えられました。グリズリーズは、ジェイ・ハフをペイサーズにトレードし、代わりにドラフト2巡目指名権と2巡目スワップ権を獲得しました。

ペイサーズの補強とターナー移籍の影響

このトレードは、ペイサーズがターナー移籍によって生じたフロントコートの穴を埋めるための補強策として行われました。ペイサーズの主力センターを務めたマイルズ・ターナーがフリーエージェントとなり、2025年7月2日にはミルウォーキー・バックスと契約を締結。これにより、ペイサーズはセンターのポジションに欠員が生じ、ハフの獲得に踏み切ったと考えられます。

ジェイ・ハフは、グリズリーズにとって今シーズン64試合に出場し、1試合平均11.7分、6.9得点、2.0リバウンド、0.6アシスト、0.3スティール、0.9ブロックを記録した実力者です。センターとしては十分な得点力とリバウンド能力を持ちながら、ブロックショットにも貢献するディフェンス力を誇ります。

ジェイ・ハフのプレースタイルとペイサーズへの影響

ジェイ・ハフは、215センチ、108キロというサイズを活かしたポストプレーとリバウンド力が特徴です。今シーズンの成績を見ても、1試合平均6.9得点という数字からも、彼が攻撃の起点となることができることがわかります。また、0.9ブロックという数字も示すように、ディフェンスでも重要な役割を果たすセンターです。

ペイサーズにとって、ターナーの移籍後にハフを獲得したことは、フロントコートの層を厚くする上で非常に重要です。ターナーはディフェンス力が非常に高く、ペイサーズのディフェンスを支える存在でした。そのため、ターナーの移籍後にグリズリーズからハフを補強することにより、ディフェンス面での安定感を維持しつつ、オフェンス面でも新たなオプションを加えることが可能になりました。

ジェイ・ハフのペイサーズでの役割と期待

ペイサーズにおけるジェイ・ハフの役割は、ターナーに代わるディフェンスリーダーとしての側面と、攻撃面での補強が期待されています。ハフは、リバウンドやブロックショットといったディフェンス面での貢献に加え、ピック&ロールやポストアップで得点を重ねる能力を持っています。

特に、ペイサーズは攻撃面での多様性を求めており、ハフが加わることで、インサイドプレーと外からのシュートがバランスよく機能することが期待されます。ハフは、リバウンドやブロックだけでなく、オフェンスリバウンドでも貢献できる選手であり、ペイサーズのフロントコートに新たな選択肢をもたらすことができるでしょう。

ペイサーズの今後の展望とターナー移籍後の影響

ターナーの移籍によってペイサーズは大きな変動を迎えましたが、ハフの加入によってチームのバランスは改善される可能性があります。ターナーは攻守において非常に優れたセンターであり、その穴を埋めるためにはハフの活躍が欠かせません。また、ハフがペイサーズに与える影響は、ターナーのようなスリートップを持つ選手に変わることで、よりオフェンシブなプレースタイルにもシフトできる可能性があります。

今後、ペイサーズはハフの成長を促し、ターナーの移籍後のディフェンスやリバウンドをカバーしつつ、アタック面でも彼を活用する方針を取るでしょう。さらに、ペイサーズはハフのパートナーシップを育てることで、フロントコートの強化を図り、シーズンを通じてポストシーズンの上位を目指していきます。

ペイサーズとグリズリーズのトレードの意図

グリズリーズがジェイ・ハフを放出した背景には、ペイサーズとのトレードで得たドラフト2巡目指名権とスワップ権の獲得があります。このトレードは、グリズリーズが将来のドラフトに備えた補強策の一環と考えられます。ジェイ・ハフはすでに成熟した選手ですが、グリズリーズは将来性のある選手を確保するための一手として、ペイサーズとのトレードを選びました。

ペイサーズにとっては、ターナーの移籍後の穴を埋める重要な補強となり、これによりフロントコートの安定感が増し、シーズン中に競争力を高めるための一歩を踏み出した形です。ペイサーズは、ハフをチームの主力センターとして育てることを目指し、これからのシーズンに期待が寄せられています。

まとめと今後の展開

ジェイ・ハフのペイサーズ移籍は、ターナーの移籍後にフロントコートを補強するための重要な一手でした。ペイサーズは、ハフを使ってディフェンス面とオフェンス面の両方でバランスの取れたチーム作りを目指していくでしょう。一方で、グリズリーズはドラフト権を獲得し、将来のための構想を進めている状況です。今後のシーズンでの両チームの動向に注目が集まります。

ジェイ・ハフの成績

ジェイ・ハフ(2024-2025シーズン成績)
出場試合数:64
平均出場時間:11.7分
平均得点:6.9得点
平均リバウンド:2.0リバウンド
平均アシスト:0.6アシスト
平均ブロック:0.9ブロック

ドラフトルーキー対決はジャズに軍配!シクサーズのエッジコムが28得点を記録も惜敗

ドラフトルーキー対決!ジャズがシクサーズを僅差で下す

2023年7月6日(現地時間5日)、ソルトレイクシティ・サマーリーグがジョン・M・ハンツマン・センターで開催され、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとユタ・ジャズが熱い対決を繰り広げた。この試合は、先日行われた「NBAドラフト2025」において注目選手が両チームに加わっているため、多くのバスケファンから注目されていた。

両チームのメンバーには、今後のNBAを牽引する可能性がある若手選手たちが揃っており、特に今年のドラフトで注目された選手たちがどのようなパフォーマンスを披露するのかが話題となった。

注目ドラフト選手たちの活躍

シクサーズには、2025年ドラフトで3位指名を受けたVJ・エッジコム(ベイラー大学)や35位指名のジョナイ・ブルーム(オーバーン大学)がロスターに名を連ね、ジャズには5位指名のエース・ベイリー(ラトガース大学)や18位指名のウォルター・クレイトンJr(フロリダ大学)が登場しており、試合前から注目が集まっていた。

ドラフトでの上位指名を受けた選手たちは、今後のNBAでの活躍が期待される中、サマーリーグという舞台でその実力を証明する絶好のチャンスを迎えた。特にエッジコムは、シクサーズの攻撃の中心として期待される存在であり、そのプレースタイルが注目されていた。

試合の流れ

試合は、第1クォーターから白熱した展開となった。シクサーズのアデム・ボナが最初の得点を挙げ、両チームは互いに点を取り合う形で試合が進行した。ジャズは、ブライス・センサボーがこのクォーターだけで8得点を記録し、攻撃を牽引した。センサボーの得点力が光り、ジャズは39-23と6点リードで最初の10分間を終えた。

第2クォーターでは、シクサーズのエッジコムが爆発的な活躍を見せる。3本のダンクを含む9得点を挙げ、一時はシクサーズがリードを奪う場面もあった。しかし、ジャズも負けじと反撃を見せ、センサボーやコディ・ウィリアムズが得点を重ね、52-43で再び9点のリードを広げて前半を終えた。

シクサーズが巻き返しを見せるも、ジャズが最後に踏ん張る

第3クォーターでは、シクサーズが圧倒的なディフェンスでジャズを14得点に抑え、エッジコムとブルームの得点で一気に追い上げる。シクサーズは、このクォーターでジャズをわずか4点差にまで追い詰めることに成功し、66-62で試合の流れを引き寄せた。特にエッジコムは、得点に加えてリバウンドやアシストでもチームを支え、その存在感をアピールした。

一方で、ジャズはセンサボーやウィリアムズ、そしてベイリーの得点で必死に食らいついていたが、シクサーズの守備が強化される中で、得点力に陰りが見えてきた。しかし、ジャズはクレイトンJrやフィリパウスキーの活躍で、試合を維持し、最終的にはリードを守り抜く。

迎えた第4クォーター、シクサーズはジャスティン・エドワーズとボナの連続得点でついに追いつく。エドワーズの果敢な攻めとボナの堅実なプレーが光り、試合は再び白熱したシーソーゲームとなった。両チームは点を取り合い、最後はジャズのベイリーがフリースローを沈め、ジャズが93-89で辛くも勝利を収めた。

選手個々のパフォーマンス

シクサーズのエッジコムは、ゲームハイの28得点に加え、10リバウンド、4アシスト、1スティール、2ブロックというオールラウンドなパフォーマンスを見せ、チームの攻撃を牽引した。エッジコムの活躍には多くのファンが注目し、今後の成長がますます楽しみとなった。ブルームも13得点、5リバウンドを記録し、シクサーズの攻撃において重要な役割を果たした。

ジャズでは、フィリパウスキーが22得点、6リバウンドと堅実な活躍を見せ、チームの得点源としての役割を果たした。また、ベイリーは8得点、7リバウンドと攻守に渡る活躍を見せ、クレイトンJrは9得点、3リバウンド、6アシストを記録し、試合を通して安定したプレーを披露した。ジャズは全員で協力して試合をまとめ、勝利を手にした。

次戦に向けて

シクサーズは次にオクラホマシティ・サンダーと対戦し、ジャズはメンフィス・グリズリーズと戦う予定だ。両チームともに、次の試合に向けて調整を続け、さらに強いチーム作りを目指すだろう。シクサーズはエッジコムとブルームを中心に、より連携を深めていくことが重要なポイントとなるだろう。

一方でジャズは、若手選手たちの成長を確かめるためにも、次戦での更なる強化が求められる。特に、ベイリーやクレイトンJrといったドラフト指名を受けた選手たちがどれだけ成長していくかが注目される。

試合結果

ユタ・ジャズ 93-89 フィラデルフィア・セブンティシクサーズ
(ジョン・M・ハンツマン・センター)

ジャズ|29|23|14|27=93
シクサーズ|23|20|19|27=89