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河村勇輝、シカゴ・ブルズの一員としてサマーリーグへ出場!MJ愛語るインタビューも公開

河村勇輝、シカゴ・ブルズの一員として再びNBAサマーリーグへ

2025年7月10日(日本時間)、NBAの名門シカゴ・ブルズが公式SNS(X)で河村勇輝のインタビュー動画を公開した。動画には、ブルズの練習着を着用し、仲間たちと汗を流す河村の姿とともに、サマーリーグへの意気込みが映し出されている。NBAでのキャリアを切り拓こうとする若き日本人ガードの再挑戦が、いよいよ本格的に始まった。

「MJの大ファン」—伝説の地で始まる新たな挑戦

動画内で河村は、流暢な英語で次のように語っている。「僕はただ勝ちたい。ここにいられてすごくうれしいです。素晴らしいコーチ、素晴らしい組織、素晴らしい施設がそろっています。僕はMJ(マイケル・ジョーダン)の大ファンです。これは大きなチャンス。楽しみです。素晴らしいチームメートがいて、ここにいられてすごく幸せです。チームのために全力を尽くし、私たちは勝利を目指します」。

マイケル・ジョーダンというNBAの象徴がキャリアを築いた伝統の地・シカゴ。河村にとってブルズの一員としてプレーすることは、少年時代からの夢の延長線上にある。背番号37を背負い、彼は再び世界最高峰の舞台に立とうとしている。

2024年はNBA22試合出場、世界と戦った一年

河村は2023-24シーズン、Bリーグ・横浜ビー・コルセアーズからメンフィス・グリズリーズに2ウェイ契約で移籍。NBA公式戦22試合に出場し、1試合平均10分程度のプレータイムで存在感を示した。NBA初得点を記録した試合ではスティールからの速攻やアシストも披露し、現地ファンやメディアからも「Electric」「Fearless」と高く評価された。

さらに、2024年夏には日本代表としてパリ五輪に出場。グループリーグでは1試合平均20.3得点、7.7アシストと驚異的なスタッツを記録し、チームの中心として奮闘した。NBA、そして五輪を経験したことで、河村の視野とスキルセットは確実にレベルアップしている。

ブルズサマーリーグ初戦は7月12日、ラプターズと激突

ブルズの「NBA 2K26 サマーリーグ」初戦は、現地時間7月11日、日本時間で7月12日に行われる予定で、対戦相手はトロント・ラプターズ。同大会には、ニューヨーク・ニックスの馬場雄大やインディアナ・ペイサーズの富永啓生も出場する見込みで、日本人選手の競演に注目が集まっている。

サマーリーグは、ドラフト選手や若手、2ウェイ契約候補らが契約を争う格好の舞台。河村にとっても、次なる契約をつかむ「サバイバル」の場であり、結果が問われる大会となる。

ブルズ紹介文が語る“NBA級”の実績

ブルズが公開した河村の紹介には、以下のようなハイライトが記されていた:

  • 昨シーズン:メンフィス・グリズリーズで2ウェイ契約、NBA22試合に出場
  • Bリーグ2022-23シーズンMVP
  • パリ五輪2024:平均20.3得点、7.7アシスト

これらの実績は、すでに河村が“世界レベルのプレーメーカー”であることを証明している。とくにパリ五輪での活躍は、NBAスカウトたちにも大きな印象を与えた。

身長172cmでも世界を相手にできる理由

河村の身長は172cmと、NBAでは極めて小柄。しかし彼はそれを補って余りあるスピード、判断力、パスセンスを武器にしている。ピック&ロールでの展開力や、ボールハンドリング、ショットメイク能力には磨きがかかっており、「身長が足りない」とされていたかつての評価を覆す実力を身につけている。

ブルズのような守備に強いチームにおいても、河村のアジリティと視野の広さは攻撃の起点として期待される要素だ。ハーフコートでもフルコートでも、その“瞬間を読む力”が勝敗を左右する場面が多々ある。

現地ファン・メディアも注目「サイズを超える闘志」

現地メディアも河村に注目。「小柄だが電光石火の動きと創造性が魅力」「試合のテンポを一変させるPG」「ブルズにとってユニークなオプションになる可能性がある」といったポジティブな評価が並ぶ。

また、ファンの間でも「マイケル・ジョーダン以来初めてブルズで応援したくなった選手」「世界で通用する日本人PG」など、応援の声が相次いでいる。

今後の去就に注目、Bリーグ復帰の可能性も

サマーリーグの結果次第では、再びNBA本契約または2ウェイ契約を勝ち取る可能性もある。一方で、もし契約に至らなかった場合はGリーグやBリーグ復帰の可能性も現実的選択肢として残されている。

河村は現在フリーエージェント(FA)状態であり、柔軟な進路選択が可能な立場だ。2025-26シーズンをNBAで迎えるのか、日本へ戻るのか。注目は尽きない。

まとめ:河村勇輝が“世界のKAWAMURA”になる瞬間は近い

河村勇輝は、ただの日本代表PGではない。身長のハンディを超えて、世界を相手に戦うリアルな「挑戦者」である。シカゴ・ブルズのユニフォームを身にまとい、再びNBAのステージへ向かう姿は、これからの日本バスケットボール界においても重要な意味を持つだろう。

サマーリーグ初戦から彼がどれだけインパクトを残せるか。今後のキャリアを占う大一番に向けて、河村の一挙手一投足に世界が注目している。

サンダーの新時代を担うホルムグレンが362億円契約!NBA最注目センターの成長と未来

サンダーの未来を担うビッグマン、ホルムグレンが超大型契約締結


NBA2024−25シーズンの覇者、オクラホマシティ・サンダーが今オフ、フランチャイズの未来を託すべき選手との契約に踏み切った。7月9日(日本時間)、同チームに所属する若きセンター、チェット・ホルムグレンが5年最大2億5000万ドル(約362億5000万円)という超大型延長契約に合意したと『ESPN』が報道。ルーキースケールにおけるマックス額での延長契約であり、全額保証の内容だという。

この契約は2026−27シーズンから適用され、ホルムグレンの価値がサンダーにとっていかに大きいかを物語っている。

デビューまでの困難と、見事な復活劇

ホルムグレンは2022年のNBAドラフト全体2位でサンダーに指名された。216cm・96kgという恵まれた体格とスキルセットを武器に、即戦力としての期待を背負っていたが、ドラフト後すぐに右足を負傷。ルーキーイヤーとなる2022−23シーズンを全休するという苦しいスタートを強いられた。

しかし、2023−24シーズンにようやくデビューを果たすと、その実力はすぐに証明されることになる。レギュラーシーズン82試合に出場し、平均29.4分のプレータイムで16.5得点・7.9リバウンド・2.4アシスト・2.3ブロックという堂々たる成績を残した。3ポイント成功率も37.0%と高精度で、ビッグマンでありながらも柔軟なアウトサイドシュートを誇る。

2年目のシーズンも高水準のパフォーマンス


2年目となる2024−25シーズンは、11月に骨盤を骨折する不運に見舞われたものの、シーズン全体では32試合に出場。平均15.0得点・8.0リバウンド・2.2ブロックという安定した数字を残し、攻守両面での存在感を維持した。

特に目を引いたのは、NBAファイナル第7戦でのパフォーマンス。インディアナ・ペイサーズを相手に18得点・8リバウンド・5ブロックという数字を叩き出し、サンダーの優勝に決定的な影響を与えた。NBAファイナル第7戦での「5ブロック」という記録は、1974年の公式スタッツ導入以降で最多となる偉業である。

史上に残る2シーズン目までの成績

NBAキャリアわずか2シーズンで、ホルムグレンはブロックショット261本、3ポイント成功173本を記録。キャリア最初の2シーズンで「3P成功150本以上&ブロック250本以上」というデータを達成したのは、歴代でわずか3選手のみ。ホルムグレン以外では、ビクター・ウェンバンヤマ(スパーズ)とクリスタプス・ポルジンギス(ホークス)だけという極めて稀有な存在である。

サンダーが築く黄金時代の中核として

オクラホマシティ・サンダーは、2024−25シーズンにリーグトップの68勝14敗でレギュラーシーズンを終え、プレーオフでも16勝7敗と圧倒的な強さを見せつけてフランチャイズ初のNBAチャンピオンに輝いた。

この王者チームの中核として、ホルムグレンの存在は欠かせない。スーパースターであるシェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)との連携はますます精度を増しており、ペイント内での支配力と3ポイントライン外からの柔軟な対応力は、今後もチームの命運を左右する大きな要素となる。

なお、SGAも今オフに4年2億8500万ドル(約413億円)のスーパーマックス契約に合意しており、サンダーは完全に「若き中核の長期囲い込み」に成功した形だ。

今後の焦点は“第3の柱”の契約

サンダーは、ホルムグレンとSGAという2人の核に加え、現在23歳のジェイレン・ウィリアムズ(Jalen Williams)とも延長契約交渉中とされている。彼は今季平均18.8得点・4.5リバウンド・4.6アシストを記録し、まさに「第3の柱」としての地位を確立しつつある。

仮に彼とも長期契約を結ぶことになれば、サンダーは2020年代後半から2030年代前半にかけて“黄金時代”を築くための基盤を完全に固めたことになるだろう。

ファンとメディアの反応:「当然」「未来への投資」


ホルムグレンの契約報道を受け、現地ファンやメディアの反応は極めて好意的だ。「当然の契約」「サンダーが長期的視野で動いている証」「SGAとホルムグレンのコンビはNBAでも屈指」といった声がSNSを中心に広がっている。

また、ブロック力と外角シュートを兼備する次世代型センターとして、ホルムグレンは「アンチ・ヨキッチ」「ウェンバンヤマとのライバル関係の軸」といった見方もされており、今後もNBA全体のストーリーラインの中心に存在し続けるだろう。

まとめ:サンダーは次世代の覇権チームとなるか

ホルムグレンとの巨額契約に踏み切ったことで、サンダーは「未来への巨大な投資」を完了させた。この動きが正しかったかどうかは、来季以降の結果がすべてを語るだろう。

しかし、少なくとも今の時点では、若さ・才能・実績・忠誠心を兼ね備えた選手をチームに引き留めたことは、NBAの成功哲学における“王道”と言える。

2025−26シーズン以降、ホルムグレンがさらなる飛躍を遂げ、サンダーを常勝軍団へと押し上げるのか――その歩みから目が離せない。

デビン・ブッカーがサンズと2年211億円で超大型再契約|NBA史上最高年俸で忠誠を示す“フランチャイズの象徴”

デビン・ブッカーが2年211億円でサンズと再契約、リーグ史上最高年俸を更新

2025年7月10日(現地9日)、NBA界に激震が走った。フェニックス・サンズとデビン・ブッカーが2年総額1億4500万ドル(約211億5000万円)という超大型の延長契約に合意したと、『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者が報じた。

この契約は年平均で7250万ドル、日本円にして約105億円に相当し、NBA史上でも“契約延長としての年俸”において最高額となる。ブッカーは現在28歳、サンズ一筋で10シーズンを過ごしてきたフランチャイズプレーヤーであり、その忠誠心と実績がついに歴史的評価を受けた格好だ。

ケンタッキー出身のスコアラー、サンズの顔として10年

デビン・ブッカーは2015年のNBAドラフトで全体13位指名を受け、名門ケンタッキー大学からサンズ入り。当時はまだ19歳だったが、瞬く間にNBAの舞台で頭角を現す。

2017年にはNBA史上6人目となる「1試合70得点」を達成。2021年にはクリス・ポールとともにチームを1993年以来となるNBAファイナルへと導き、“攻撃型シューティングガード”としての地位を確立。2022年にはオールNBA1stチームにも選出された。

この10年でブッカーが築いたのは数字だけではない。若手時代からサンズ低迷期を支え、勝てない時代でもチームに残った彼は、フランチャイズにとって“最も信頼できる資産”そのものである。

契約内容と年俸推移|史上最大の評価額

ブッカーはすでに2022年にサンズと5年総額2億2400万ドル(約3160億円)のマックス契約を交わしており、今回の2年延長で2029–30シーズンまで契約が確定した。今回の延長部分のみでも、平均7250万ドル=年間105億円超。以下は彼の今後の年俸予測である。

  • 2024–25:50.0M(既存契約)
  • 2025–26:53.5M
  • 2026–27:57.8M
  • 2027–28:62.4M
  • 2028–29:66.2M
  • 2029–30:72.5M(今回の延長契約)
  • 2030–31:72.5M

NBAはサラリーキャップの上昇を背景に契約額がインフレ化しているが、今回の金額はレブロン・ジェームズやステフィン・カリーらの全盛期契約をも上回る。

忠誠の選択:FA市場が騒がしい中での決断

2025年のオフシーズンは、大物選手の移籍ラッシュが話題を集めている。ヤニス・アデトクンボやドノバン・ミッチェルらがトレードの噂に包まれ、ケビン・デュラントやジェイレン・ブラウンらも移籍先として注目される中、ブッカーはあくまで“フェニックスへの忠誠”を貫いた。

現役選手で10年以上同一チームに在籍しているのは、ステフィン・カリー(ウォリアーズ)、ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ)、ヤニス(バックス)、リラード(バックス/ブレイザーズ)など、ほんの一握りだ。ブッカーもその一員として名を連ね続けることとなる。

チーム再建の中心に立つ男、課題と期待

サンズは2023–24シーズンにケビン・デュラント、ブラッドリー・ビール、ユスフ・ヌルキッチらを擁した“スーパーチーム”を編成したが、結果は36勝46敗と低迷。プレーオフ進出も逃し、ヘッドコーチのフランク・ボーゲルも解任された。

チームは再建を迫られ、現在は新体制下での再スタートを切っている最中だ。だが、今回のブッカー残留は、再建の軸が「不動」であることを意味する。

新たに加入した若手やドラフト指名選手との融合が鍵となる今後の展望において、ブッカーがロッカールームの“精神的支柱”であることは間違いない。

SNSやファンの反応|「サンズの神話は終わらない」

この契約報道を受け、NBAファンの間では祝福と称賛の声が相次いだ。

  • 「デビン・ブッカーはサンズそのものだ」
  • 「忠誠心の時代が終わったと思ってたが、彼が証明してくれた」
  • 「金額は狂ってるが、サンズにとっては安い買い物」

また、NBA関係者の間では「この契約はチームの再建の中心に“安定”をもたらす」と高評価されており、経営陣にとってもチケット販売やスポンサー契約面でのメリットは計り知れない。

今後の展望:歴史を築く“サンズ一筋の男”へ

NBAの歴史において、1チームでキャリアを終えた名選手は限られる。コービー・ブライアント(レイカーズ)、ティム・ダンカン(スパーズ)、ノビツキー(マーベリックス)といった伝説たちが築いた“フランチャイズの象徴”としての道を、ブッカーも歩み始めている。

キャリア通算では既に14000得点を突破し、3000アシストも達成。今後5年で通算20000得点を超える可能性も高く、サンズの“永遠の顔”としてのレガシーはさらに強固なものになるだろう。

まとめ:記録と忠誠でNBAに残る存在へ

今回の契約は、金額のインパクトもさることながら、デビン・ブッカーという選手の「忠誠」「信頼」「実力」を証明するものとなった。

史上最大年俸という称号は、時が経てば更新されるかもしれない。しかし「サンズのためにプレーし続ける男」としてのブッカーの姿勢は、未来永劫、NBAファンの記憶に残るはずだ。

2025–26シーズン、サンズとブッカーの新たな挑戦に注目が集まる。

フィル・ハンディがマブスのコーチに就任!八村塁を育てた名指導者が注目の若手フラッグと新章へ

NBA随一の育成コーチ、フィル・ハンディがマーベリックスへ


2025年7月10日(日本時間)、NBAで屈指のスキル開発コーチとして知られるフィル・ハンディが、ダラス・マーベリックスのコーチングスタッフに加わることが明らかになった。マーク・スタイン記者が報じたこのニュースは、選手育成に重きを置くマブスにとって極めて重要な動きとして注目を集めている。

ハンディはNBAにおける「選手の個の力」を引き出す達人として知られ、これまでにも多くのスター選手と密に関わってきた。レイカーズ、キャバリアーズ、ラプターズといったチームを渡り歩き、いずれのチームでも選手の成長とチームの成功に貢献してきた彼のキャリアは、まさに「勝利の遺伝子」と呼ぶにふさわしい。

NBAでの豊富なコーチ歴と優勝経験

現在53歳のフィル・ハンディは、1990年代から2000年代初頭にかけてプロ選手として活躍した後、2011年にロサンゼルス・レイカーズでコーチングのキャリアをスタート。その後、クリーブランド・キャバリアーズ、トロント・ラプターズといった強豪チームでアシスタントコーチとして経験を重ねていく。

特筆すべきは、NBAファイナルに計6度進出し、レイカーズ(2020年)、キャバリアーズ(2016年)、ラプターズ(2019年)の3チームで優勝に貢献した点である。いずれも異なるチーム文化、選手構成で結果を出してきたハンディの指導力は、勝負所での駆け引きだけでなく、若手育成やチームビルディングにも定評がある。

コービー、レブロン、カイリー…スターたちの背後にハンディあり

彼の手腕は単なる戦術家としてだけでなく、「個」のスキル強化に特化している点にある。これまでにコービー・ブライアント、レブロン・ジェームズ、カイリー・アービングなど、超一流選手たちが彼の指導を受けてきた。

特に「マンツーマンでじっくり向き合い、足りない部分を一つずつ修正するスタイル」が特徴で、選手の信頼も厚い。ワークアウトの動画などがSNSで話題になることもしばしばで、彼の緻密なドリルや熱のこもった指導は、多くのファンにも知られている。

八村塁の飛躍を支えた“縁の下の力持ち”

日本人ファンにとって特筆すべきは、男子日本代表・八村塁選手との関係だ。2023年にワシントン・ウィザーズからレイカーズへトレードされた八村が、シーズン後半から爆発的な活躍を見せた背景には、ハンディの存在があった。

特にジャンプショットの安定感やフットワークの精度向上に関しては、ハンディの影響が大きいとされており、八村本人もインタビューでその感謝を口にしている。NBAのトップアスリートと渡り合うための土台を整えたのは、間違いなく彼のような職人的コーチの存在だった。

「BLACK SAMURAI 2025 THE CAMP」にも参加

2025年8月、八村塁が主催するジュニア世代向けバスケットボールキャンプ「BLACK SAMURAI 2025 THE CAMP」が愛知県・IGアリーナで開催される。そのメインコーチとして招聘されるのが、まさにこのハンディである。

対象は中学1年生から高校3年生までの男女約150名。3日間にわたり、世界基準のドリルや技術指導が提供される予定で、育成年代において「NBA直伝」のメソッドに触れられるまたとない機会となる。

こうした草の根活動にも積極的な姿勢を見せるハンディは、単なるプロのコーチではなく、「次世代にバスケットボールの本質を伝える伝道師」としての側面も持ち合わせている。

マブス加入の背景と注目選手クーパー・フラッグ


今回ハンディが加わることとなったダラス・マーベリックスは、2025年NBAドラフトで全体1位指名を獲得し、期待の超大型新人クーパー・フラッグを迎え入れたばかり。ルカ・ドンチッチとカイリー・アービングというスーパースターに加え、新時代の象徴となるルーキーの加入でチームの注目度は急上昇中だ。

そこでカギを握るのが「個の育成」であり、ハンディの加入はまさにその布石といえる。爆発的な身体能力とスキルポテンシャルを持つフラッグをどう育て上げるのか──。過去に数々のスターを成長させてきたハンディの手腕に、再び大きな期待が寄せられている。

コーチ刷新の波とともに始まる新章

2023-24シーズンの終了後、ロサンゼルス・レイカーズはコーチ陣を一新し、ハンディもチームを離れることとなった。新天地として選ばれたマーベリックスでは、今後数年を見据えた長期的な育成・改革が求められる。

チームのフロントは「ハンディの加入で若手育成とベテランのケア、両面でバランスの取れた体制になる」と語っており、チャンピオンシップ獲得に向けた本格的な準備が始まったともいえる。

まとめ:選手とともに歩み続ける“NBAの裏MVP”


フィル・ハンディは、選手でもなく、HC(ヘッドコーチ)でもない──しかし彼の存在は、間違いなく“勝利”を支える中核だ。育成、ケミストリー構築、精神的サポート、戦術理解といった要素を一手に担い、縁の下からチームに影響を与えてきた。

今回のマーベリックス加入は、新たな挑戦であると同時に、「NBAの未来を育てる」という使命の延長でもある。ルーキー・フラッグ、ドンチッチ、そしてチーム全体が、彼の知見と情熱から何を得るのか──その過程から目が離せない。

世界に誇る指導者フィル・ハンディの「第4の優勝物語」が、テキサスの地で幕を開ける。

NBA2K26のカバーを飾るのはSGA!王者サンダーのエースがゲーム界でも頂点に

NBA2Kシリーズ最新作「NBA 2K26」のカバーアスリートにSGAが選出!

2025年7月9日(現地時間8日)、世界中のバスケットボールファンを熱狂させるNBAゲームの金字塔『NBA 2K』シリーズの最新作『NBA 2K26』に関する注目の発表が行われた。今作の通常版カバーアスリートには、2024-25シーズンのNBAチャンピオンであるオクラホマシティ・サンダーのエース、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(SGA)が起用されることが明らかとなった。

近年のNBAを象徴する若手スターであり、急成長中のスーパースターでもあるSGAが、バスケットボールゲーム界でも名実ともに頂点に立った瞬間だ。

キャリアベストのシーズンを過ごしたSGA

SGAは2024-25シーズンにおいて、まさにキャリアの絶頂を迎えた。サンダーはレギュラーシーズンをリーグトップの68勝14敗という驚異的な成績で駆け抜け、プレーオフでは16勝7敗で優勝。2008年以来となるフランチャイズ2度目のNBA制覇を達成した。

この偉業を支えたのが、主軸であるSGAの圧巻のパフォーマンスだ。彼はレギュラーシーズンで平均32.7得点を記録し、自身初となるスコアリングリーダー(得点王)の座を獲得。さらに5.0リバウンド、6.4アシスト、1.7スティール、1.0ブロックとオールラウンドなスタッツを残し、文句なしのレギュラーシーズンMVPに輝いた。

加えて、プレーオフでもその輝きは衰えず、ウェスタン・カンファレンス・ファイナルMVP、NBAファイナルMVPをダブル受賞。SGAはチームと個人の両面でNBAの頂点に立ち、名実ともに“NBAの顔”となった。

SGAとは何者か?──スター街道を歩んだ7年間

シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは1998年7月12日、カナダ・トロント近郊のハミルトンに生まれた。身長198cm・体重90kgのシューティングガード/ポイントガードであり、長いウイングスパンと冷静沈着なゲームメイク、そして鋭いドライブとミドルレンジショットが武器だ。

ケンタッキー大学から2018年のNBAドラフト1巡目11位でシャーロット・ホーネッツに指名されるも、すぐにロサンゼルス・クリッパーズへトレード。その後、2019年に大型トレードの一環としてサンダーへ移籍し、現在のキャリアが本格化する。

移籍初年度から平均得点は大幅に向上し、2022-23シーズンには初のオールスター選出、さらにオールNBAファーストチームに選ばれるなど、リーグの中でも特に将来を嘱望されるガードとして頭角を現した。そして2024-25シーズン、すべてが結実し、完全無欠の王者となった。

超巨額契約と「NBA 2K26」起用──SGAが象徴する新時代

そんなSGAは、今回のNBA制覇と同時に超巨額契約も報じられている。サンダーと結んだ延長契約は4年総額2億8500万ドル(約416億1000万円)とされ、年平均7100万ドル超という破格の金額だ。これはスーパーマックス契約とされ、NBAでもトップクラスの待遇を意味する。

そして、今回の『NBA 2K26』カバーアスリート就任は、そのブランド力と人気、影響力がリーグ内外でも最大級となったことを証明する象徴的な出来事である。

「NBA 2K」カバーアスリートの系譜とSGAの位置づけ

「NBA 2K」シリーズのカバーアスリートは、その年を代表する選手が選ばれることが多い。近年ではヤニス・アデトクンボ、ルカ・ドンチッチ、ステフィン・カリー、ジェイソン・テイタムなどが務めてきた。彼らはいずれもスーパースターであり、リーグの顔とも言える存在だ。

その流れの中でSGAが選出されたということは、単なる“スコアリングリーダー”にとどまらず、「次世代を象徴するグローバルスター」として認知され始めていることを意味する。特にカナダ出身選手がこのような形で世界的なゲームタイトルの顔になるのは稀であり、歴史的な意味合いも含まれる。

SGA×NBA2Kがもたらすバスケットボール文化の進化

SGAの「NBA 2K26」通常版カバー登場によって、彼のプレースタイルやキャラクターがより広く一般層に浸透することが予想される。バスケットボールはリアルの試合だけでなく、eスポーツやゲームを通じてファンベースを広げており、NBA2Kシリーズはその中核にある存在だ。

SGAのように個性豊かで実力派の選手がゲームの顔になることで、プレーの魅力や戦術理解、ファン同士の交流がより深化していくことは間違いない。

今後の展望とSGAのさらなる飛躍

NBAの2025-26シーズンでは、王者サンダーとそのエースSGAにより大きな注目が集まることになる。連覇、得点王連続受賞、MVP防衛、そして五輪代表としての活躍など、SGAにはさらなる成長の可能性が秘められている。

ゲーム界でも現実のコートでも、SGAのプレーは世界中のファンを魅了し続けることだろう。今後もその動向から目が離せない。

スパーズがケリー・オリニクをトレードで獲得!ウェンバンヤマの“最適な相棒”となるか?

スパーズが大型補強に動く、ターゲットは熟練の“万能ビッグマン”ケリー・オリニク


サンアントニオ・スパーズが、ワシントン・ウィザーズとのトレードでカナダ出身のベテランビッグマン、ケリー・オリニクを獲得することで合意した。2025-26シーズンに向けてチームのコアを再構築する中、ビクター・ウェンバンヤマの成長を支える“相棒”としてオリニクの加入は極めて重要な意味を持つ。

このトレードでは、スパーズが若手のマラカイ・ブランナムとブレイク・ウェスリー、2026年のドラフト2巡目指名権を手放す見返りに、オリニクを獲得。ESPNが現地時間7月8日に第一報を伝えた。

スパーズの補強意図:ウェンバンヤマを中心とした“勝てるチーム”づくり

スパーズは2023年のNBAドラフト全体1位指名でウェンバンヤマを獲得したことで再建フェーズを本格的に進行中。リーグ屈指のサイズとユニークなスキルセットを備えるウェンバンヤマは、フランチャイズの未来そのものだが、昨季は疲労とフィジカルの負担から一部欠場も経験。そんな中、インサイドでの安定したセカンドユニットの存在が求められていた。

オリニクはその“ギャップ”を埋める理想的な存在である。経験豊富で、ストレッチ能力に長けたビッグマンは、ウェンバンヤマのプレータイムを戦術的に管理しつつ、同時起用によってスペーシングと戦術の幅を大きく広げる存在となる。

ケリー・オリニクとは何者か?キャリアと実績を振り返る


ケリー・オリニク(211cm・108kg)は、2013年NBAドラフトでダラス・マーベリックスに1巡目13位で指名され、その後ボストン・セルティックスに交渉権が移り、NBAキャリアをスタート。以降、マイアミ・ヒート、ヒューストン・ロケッツ、デトロイト・ピストンズ、ユタ・ジャズ、トロント・ラプターズ、ニューオーリンズ・ペリカンズといった複数のチームでプレーした。

12シーズンのキャリアを通じ、オリニクは1試合平均9.4得点4.9リバウンド2.0アシストを記録。昨季(2024-25)はラプターズとペリカンズで計44試合に出場し、20.3分間のプレータイムで平均8.7得点4.7リバウンド2.9アシスト、フィールドゴール成功率50.0%、3ポイント成功率41.8%という安定したスタッツを残している。

これらの数字が示す通り、オリニクは“必要なときに仕事ができる”プロフェッショナルなロールプレイヤーとして高く評価されており、勝負どころでのスペーシングやパッシング能力は特に高い。

スパーズとの相性と今後の起用法は?

今回のトレード成立により、オリニクはスパーズで新加入のルーク・コーネットとともに、インサイドのローテーションを担うことになる見通し。ウェンバンヤマと同時起用される場面では、オリニクのアウトサイドシュート能力が極めて重要なファクターとなる。

ウェンバンヤマがペイントでのブロックやリムプロテクトを担い、オリニクがハイポストやウィングから展開する形は、現代NBAの「ツインタワー戦術」の進化系とも言える。ディフェンス面での課題は残るが、攻撃時のフロアバランス改善と戦術的多様性という意味では極めて効果的なコンビになりうる。

放出された若手選手たちの行方と評価

一方、スパーズからウィザーズへ移籍するブランナムとウェスリーの2名は、ともにキャリア3年目を迎えた若手ガード。昨季の出場時間は限定的だったが、ポテンシャルは評価されており、再建中のウィザーズにとっては“伸びしろ”のある戦力補強と位置付けられる。

特にブランナムはスコアリング能力、ウェスリーはディフェンスとアグレッシブなドライブが武器であり、若手中心の育成路線を取るウィザーズにフィットしやすいと見られている。

ベテランビッグマンとしてのリーダーシップにも期待

オリニクの加入は単なるプレーヤーとしての戦力補強にとどまらない。スパーズは若手中心の構成であるため、ロッカールームでのリーダーシップやメンタル面でのサポートも必要不可欠。12年のキャリアを持ち、プレーオフでの経験も豊富なオリニクは、ウェンバンヤマを筆頭とする若手たちにとって“生きた教材”となる存在だ。

特にスパーズのヘッドコーチであるグレッグ・ポポビッチが求めるのは、「戦術理解と自己犠牲」を実行できる選手。オリニクはまさにその条件に適う人物であり、今後のチームケミストリーの鍵を握る存在になっていくだろう。

まとめ:オリニク加入でスパーズの未来はより現実的な“勝利”へ

今回のトレードは、スパーズが目指す中長期的ビジョンと即戦力強化のバランスを見事に体現したものである。ウェンバンヤマという未曾有の才能を最大限に引き出すためには、プレータイム管理と戦術の柔軟性が必要不可欠。その意味で、オリニクは理想的な“支え役”となり得る。

また、スパーズにとって来季は単なる成長フェーズではなく、勝利も求められるフェーズ。オリニクのような“勝ち方”を知る選手の存在が、ウェンバンヤマにとっても、チーム全体にとっても大きな推進力となるはずだ。

トレードをきっかけに、再びプレーオフの舞台に戻るスパーズの姿を期待したい。

滋賀レイクスの長谷川比源、Gリーグインターナショナルドラフトで10位指名!新たな挑戦へ

滋賀レイクスの長谷川比源、Gリーグインターナショナルドラフトで10位指名!新たな挑戦へ

2025年7月9日、アメリカの「2025 NBA Gリーグ インターナショナルドラフト」で、滋賀レイクスの長谷川比源が10位で指名され、注目を集めました。このドラフトは、アメリカ国外の若手選手が対象となるもので、長谷川はウェストチェスター・ニックスに10位で指名された後、トレードでデトロイト・ピストンズ傘下のモーターシティ・クルーズに交渉権が移されました。

長谷川比源のこれまでのキャリア

長谷川比源は、202センチ、85キロのスモールフォワード兼パワーフォワードとして、力強いプレーを見せる若手選手です。彼は神奈川大学を中退し、2024-25シーズン途中に滋賀レイクスに加入しました。その後の活躍が認められ、チームにとって重要なプレーヤーとして成長を遂げました。

滋賀レイクスでの初シーズン、長谷川は34試合に出場し、そのうち18試合を先発としてプレーしました。彼の1試合平均5.7得点、3.7リバウンドは、チームの支えとなり、成長を実感できる数字です。シーズン終了後には、契約継続が発表され、2シーズン目を迎えることが決定しました。

Gリーグインターナショナルドラフトでの指名とその後

2025 NBA Gリーグ インターナショナルドラフトでは、長谷川比源が10位でウェストチェスター・ニックスに指名されました。ウェストチェスター・ニックスは、ニューヨーク・ニックス傘下のGリーグチームで、長谷川にとっては新たな挑戦となります。しかし、その後のトレードで交渉権がデトロイト・ピストンズ傘下のモーターシティ・クルーズに移り、別の環境でプレーすることが決まりました。

長谷川は、Gリーグでの経験を通じて、さらなる成長を遂げることが期待されています。Gリーグは、NBAへの登竜門として多くの選手にとって重要な舞台であり、長谷川にとってもその後のキャリアに大きな影響を与える重要なステージとなるでしょう。

長谷川比源のプレースタイルと今後の期待

長谷川比源は、スモールフォワードとパワーフォワードのポジションをこなすことができるユーティリティプレーヤーです。202センチの身長を活かし、リバウンドやディフェンスでも存在感を示す一方、攻撃ではフロアを広げる役割を果たします。また、ボールを持った時のプレーの幅広さと、スクリーンを使った動きが特徴的です。

彼の最大の強みは、そのフィジカルと運動能力です。Gリーグでのプレーを通じて、さらなるスキルアップが求められるでしょうが、彼の成長が早ければ、NBAの舞台に立つチャンスも近いと言えます。デトロイト・ピストンズ傘下のモーターシティ・クルーズでのプレーを経て、長谷川がどのような進化を遂げるのか、今後が非常に楽しみです。

世界の舞台での挑戦と将来性

長谷川比源は、日本国内のBリーグからGリーグという新しい環境に挑戦することになります。世界の舞台でプレーすることは、彼にとって大きな経験となると同時に、Bリーガーとしても大きな成長を遂げる機会となるでしょう。Gリーグでの経験を活かし、今後のキャリアにどのように繋げていくかが注目されます。

また、長谷川がGリーグでどのようなプレーを見せるか、彼のプレースタイルにどのような進化が見られるのかも、ファンやメディアの注目を集めるポイントです。日本代表としての活躍も期待される中、長谷川の成長は国内外で注目されることでしょう。

他国からの注目選手たちと競り合う環境

今回のGリーグインターナショナルドラフトでは、長谷川以外にも、マリ、ベルギー、ブラジル、イスラエル、セネガル、ニュージーランド、ドイツ、中国、スペイン、フィンランド、ベネズエラ、アルゼンチン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コンゴ民主共和国といった国々から、17名の選手が指名を受けました。これにより、長谷川は多国籍の選手たちと競り合いながら、さらなる成長を遂げる必要があります。

これらの選手たちと切磋琢磨しながら、長谷川は自身のプレースタイルを進化させ、NBAに向けての道を開いていくことが期待されています。各国の若手選手たちと切磋琢磨し、Bリーグの代表としても活躍できるような実力を身につけることが求められます。

今後のキャリアとファンの期待

長谷川比源は、Gリーグという新たなステージでプレーすることになり、その成長に大きな期待が寄せられています。日本国内でも注目される存在であり、Bリーグの未来を担う若手選手としての地位を確立しています。今後、Gリーグでどのようなパフォーマンスを見せるか、ファンやメディアの関心が集まることでしょう。

まとめ

滋賀レイクスの長谷川比源が、2025 NBA Gリーグ インターナショナルドラフトで10位指名を受け、モーターシティ・クルーズに所属することが決まりました。彼のGリーグでの挑戦は、今後のキャリアにとって非常に重要なステップであり、その成長が日本国内外での注目を集めることになります。長谷川がどのように進化し、NBAの舞台に立つための道を切り開くのか、今後の活躍に期待が寄せられています。

マイク・ブラウンがニックス新HCに就任|4度の優勝経験を持つ名将が名門復活を託される

名将マイク・ブラウン、ニューヨーク・ニックス新HCに正式就任

2025年7月8日(日本時間)。ニューヨーク・ニックスは、トム・シボドー前ヘッドコーチの後任として、マイク・ブラウン氏を新たな指揮官に迎え入れたことを正式に発表した。近年プレーオフ進出の常連となりつつあるニックスにとって、さらなる飛躍を目指す体制変更の一環であり、注目を集めている。

チャンピオンシップ4度経験の“勝者の哲学”

ブラウン氏は、アシスタントコーチとして過去4度のNBA優勝を経験している名将だ。2003年にはサンアントニオ・スパーズで、2017、2018、2022年にはゴールデンステイト・ウォリアーズで優勝メンバーとしてベンチに立った。これらの経験を通して、優勝に必要な要素を熟知している点が最大の魅力だ。

ニックスのバスケットボール運営部代表レオン・ローズ氏も、「マイクはこのスポーツにおいて大舞台で何度もコーチしてきました。彼が我々の組織へチャンピオンシップの経歴を持ち込むことになります」と新体制への期待を語った。

“復活請負人”としてのキャリアと実績

マイク・ブラウンは55歳。ヘッドコーチとしてはクリーブランド・キャバリアーズ(2005〜2010, 2013)、ロサンゼルス・レイカーズ(2011〜2012)、サクラメント・キングス(2022〜2024)で采配を振るった。

とくに注目すべきは、キャブス時代にレブロン・ジェームズを擁してプレーオフ常連へと導き、2008-09シーズンにはリーグ最優秀コーチ賞(COY)を受賞。さらに2022-23シーズンには、サクラメント・キングスを実に17年ぶりのプレーオフ進出へと牽引し、自身2度目のCOYを獲得した。

通算成績と勝率から見える“勝てるコーチ”

これまでのヘッドコーチとしての通算成績は、レギュラーシーズン758試合で454勝304敗(勝率59.9%)、プレーオフでは90試合で50勝40敗(勝率55.6%)と、どのチームでも安定した結果を残している。

特にプレーオフでの勝率は半数を上回っており、大舞台での采配力が光る。ニックスが狙う「1973年以来となるリーグ制覇」を実現するには、まさにうってつけの人物といえる。

シボドー体制からの転換とロスターの刷新

前任のトム・シボドーHCは、ディフェンスに軸を置いた堅実なバスケットで近年のニックスを再建した功績を持つが、戦術面での柔軟性を欠くという批判もあった。

その点、ブラウンはスモールボール、3P重視、ボールムーブ重視といった現代バスケへの適応力に長けており、若手とベテランを融合させる育成型のコーチングも高く評価されている。

今オフには、ガードのジョーダン・クラークソン(前ジャズ)や、フォワードのガーション・ヤブセレ(前レアル・マドリード)を獲得し、ジェイレン・ブランソン、カール・アンソニー・タウンズ、ミケル・ブリッジズら既存主力との相乗効果が期待される。

2024-25シーズン:カンファレンス・ファイナル進出の背景

2024-25シーズンのニックスは、東カンファレンスで快進撃を見せた。ブランソンとタウンズを中心に、OG・アヌノビー、ミケル・ブリッジズ、ジョシュ・ハートらが高い守備力と機動力を発揮。チームは2000年以降で初めてカンファレンス・ファイナルに進出する快挙を達成していた。

その一方で、ファイナル進出はならず、あと一歩のところで涙を飲んだ。新指揮官ブラウンの就任は、「優勝へのラストピース」としての意味合いを持っている。

ファンとメディアの反応:「ついに勝てるチームになる」

今回のブラウン招聘について、現地ニューヨークメディアやNBAファンからは好意的な反応が相次いでいる。SNSでは「ようやくニックスにも勝者のメンタリティが入る」「カンファレンスファイナル以上を狙える」といった声が広がっている。

また、ブラウンはこれまでにも選手からの信頼が厚く、特にディフェンス意識の浸透や若手の育成に実績があることから、ドラフト加入の若手やロールプレイヤーにも良い影響が期待される。

今後の展望:50年ぶりのタイトル奪還へ

1973年を最後にリーグ優勝から遠ざかっているニックスにとって、今がまさに“勝負の時”である。主力の成長と補強、そしてブラウン新HCの采配が噛み合えば、2025-26シーズンは東の覇権を争う存在になるだろう。

また、ブラウンがもたらす戦術の多様性と、戦力の底上げは、長期的な強豪チームとしての基盤づくりにもつながる。今後数年のニックスからは目が離せない。

まとめ:マイク・ブラウンの加入が意味するもの

優勝経験と実績を兼ね備えたマイク・ブラウンの就任は、ニックスにとって次なるステージへの大きな一歩だ。ブランソンやタウンズを軸としたロスターの成熟度に、勝利へのメンタリティと戦術的修正力が加わることで、ファンが待ち望む「タイトル奪還」も現実味を帯びてくる。

2025-26シーズン、ブラウンHCの手腕が試される時がいよいよ訪れる。

オランダへのリベンジ成功!ホーバスHCが若手選手の躍動を絶賛、アジアカップへ向けた戦力強化に期待

ホーバスジャパン、若手の躍動でオランダに雪辱を果たす


2025年7月6日、有明アリーナで行われた「日本生命カップ2025」東京大会において、男子日本代表(FIBAランキング21位)はオランダ代表(同54位)との第2戦で74-53の快勝を収め、前日のリベンジに成功した。試合後、指揮官のトム・ホーバスヘッドコーチは「若い選手たちのおかげ」と語り、躍動した若手の存在感を強調した。

初戦となったGAME1では後半に守備の綻びが露呈し、70−78での敗戦を喫した日本。しかし、ホーバスHCのもと1日で戦術・メンタルの両面における修正が施され、GAME2では出だしからエネルギッシュなディフェンスで主導権を握り、20点以上の差をつけて快勝。短期間での立て直し力と、若手中心の新たな可能性が強く印象づけられた一戦だった。

中村太地、7年ぶりの代表復帰で16得点の大暴れ

この試合で最も注目を集めたのは、中村太地(サンロッカーズ渋谷)のパフォーマンスだ。代表戦出場は7年ぶりというブランクを感じさせないプレーで16得点、うち3ポイントシュート4本成功というシューティングタッチを披露し、オフェンスの起点として躍動した。

ホーバスHCは「彼のシュート力は非常に優れている。ただ、練習ではドリブルが多すぎるなど課題もあった。しかし今日はその役割を理解し、チームにフィットしていた」と称賛。Bリーグのチームとは異なる役割を担うことの難しさを認めながらも、短期間での適応力と成長に太鼓判を押した。

狩野富成、4ブロックでディフェンスの柱に

ディフェンスで光ったのは、初代表となる狩野富成(琉球ゴールデンキングス)。彼はこの試合で4ブロックを記録し、サイズ以上の守備範囲と機動力で相手の攻撃を封じた。ホーバスHCも「彼はとにかく真面目で向上心がある。フリースローのフォーム改善にも取り組んでいて、着実に成果が出てきている」と努力を称えた。

狩野のようなユーティリティ性の高い選手の台頭は、代表のローテーション層の厚みに直結する。今後、アジアカップやFIBAワールドカップ予選でも起用の幅が広がると見られている。

ジャン・ローレンス・ハーパージュニア、修正力と吸収力で存在感

6月のオーストラリア戦で代表デビューを果たしたジャン・ローレンス・ハーパージュニア(京都ハンナリーズ)も、GAME2でステップアップを見せた。GAME1ではわずか1得点に終わったものの、課題だったディフェンスやファウル対応を改善し、持ち前のフィジカルと判断力を発揮。

ホーバスHCは「昨日は彼らしくない内容だったが、今日はよく修正した。こちらの指摘を真摯に受け止め、積極的に質問してくる姿勢が非常に良い。学ぶ意欲が強い選手だ」と評価。将来性を高く買われている逸材であり、アジアカップのロスター入りを狙う重要な局面にいる。

川島悠翔も安定した貢献、信頼の厚さが際立つ

昨年のU19ワールドカップで世界を驚かせた川島悠翔(東海大学)も2戦連続で出場。ホーバスHCは「彼が出ると安心する。リバウンド、ディフェンス、フィジカル全てが良い」と絶賛し、将来的にはドレイモンド・グリーンのようなスモールフォワード的起用も視野に入れているという。

リムプロテクター、ウィングディフェンダー、ファシリテーターとしての多様な可能性を持つ川島は、まさにホーバスジャパンの新戦術のカギを握る存在となり得る。

GAME1の反省と進化:オンボールスクリーンへの対応

敗戦を喫したGAME1では、オンボールスクリーンへの対応に課題が見られたが、ホーバスジャパンはこの試合で新しいディフェンスオプションを試験導入。チームは練習からハンズアップ、ヘッジのタイミング、カバーリングの速さなど細かい調整を行ってきた。

「ディフェンスの数字自体は悪くなかった。ただ、細かいシステムの習得にはまだ時間が必要」と指揮官。7月11日からの韓国遠征に向けて、さらなる戦術の完成度が求められる。

ホーバスHCが語る「若さ」と「柔軟性」の重要性


今回のシリーズで浮き彫りになったのは、若手選手の吸収力と柔軟性の高さである。ホーバスHCは「若手の方が物事を素直に吸収しやすい。だからこそ今は伸びしろに賭けている」と語る。中堅・ベテラン勢が多くいた東京五輪当時のチームからは明らかに構造が変わりつつあり、新たなサイクルの幕開けを感じさせる。

若手選手たちは試合を通して課題を克服しながらチームに貢献することで、今後の代表定着やアジアカップ、さらにその先の国際大会へとつなげていく流れを作り始めている。

今後のスケジュールと注目ポイント

日本代表は7月11日から韓国での遠征を控えており、そこでさらなる戦術確認とロスター選考が進む予定。7月末にはアジアカップ本大会へ向けた最終ロスターが発表される見込みで、今回躍動した若手たちがどこまで定着できるかが注目される。

また、2025年内には新たなFIBAワールドカップ予選が始まる予定であり、今回の経験がその第一歩となる可能性も高い。

まとめ:ホーバスジャパンの未来を担う若手たちに注目

日本生命カップ2025の第2戦で見せた日本代表の変貌ぶりは、若手選手の力によるものだった。中村太地、狩野富成、ジャン・ローレンス・ハーパージュニア、川島悠翔といった新戦力たちは、それぞれの強みを最大限に発揮し、チームにポジティブなインパクトをもたらした。

ホーバスHCの掲げる「スピードと柔軟性」を体現する新生ジャパンの姿が、アジアカップを経てどのように成長していくのか。その歩みから目が離せない。

【NBA最新情報】タイリース・ハリバートンが右アキレス腱断裂で2025-26シーズン全休へ…ペイサーズに大打撃

2025年7月8日(現地時間7日)、インディアナ・ペイサーズの球団幹部ケビン・プリチャードがメディア対応の場で、フランチャイズのエースであるタイリース・ハリバートンが2025-26シーズンを全休することを明らかにした。理由は、NBAファイナル2025第7戦で負った右アキレス腱の断裂であり、すでに修復手術は成功しているという。

歴史に残る激戦の果てに…ファイナル第7戦での悲劇

インディアナ・ペイサーズは、2024-25シーズンをイースタン・カンファレンス4位の好成績(50勝32敗)で終え、「NBAプレーオフ2025」を勝ち上がって球団史上初となるNBAファイナルへと駒を進めた。対戦相手は西の強豪オクラホマシティ・サンダー。シリーズは最終第7戦にもつれ込み、まさに歴史的なシリーズとなった。

だが、その頂上決戦で起きたのがハリバートンの悲劇だった。2025年6月23日に行われた第7戦、ペイサーズの司令塔は試合中に右足を痛めて途中退場。その後、右アキレス腱断裂と診断され、即時に手術を受けることとなった。

プリチャード球団代表の発言:「来季の出場はない」

ペイサーズのバスケットボール運営部代表であるケビン・プリチャードは、現地メディアとの会見でハリバートンの今後についてこう語った。

「手術はうまくいきました。ただし、彼は来年プレーしません。我々は、(無理に復帰させて)危険にさらすことはありません。ですので、彼が復帰すると期待しないでください。私は彼がこれまでよりも良くなって戻ってくると確信しています」

この発言により、2025-26シーズンのハリバートンの全休が正式に決定。若き司令塔を欠くシーズンが、チームにとっていかに過酷なものになるかは想像に難くない。

ハリバートンとは何者か:若くしてリーグ屈指のPGへ

タイリース・ハリバートンは2000年2月29日生まれ、アイオワ州出身。2020年のNBAドラフトでサクラメント・キングスから全体12位指名を受け、ルーキーイヤーから高いバスケIQとプレーメイキング能力で注目を集めた。

その後、2022年にペイサーズにトレードで加入。以降は不動のポイントガードとして君臨し、2023-24シーズンから2年連続でNBAオールスターに選出。2024-25シーズンは平均20.8得点、10.5アシストを記録し、アシスト王争いでも上位に食い込むなど、リーグ屈指の司令塔として地位を確立していた。

復帰までのスケジュールとアキレス腱断裂の重さ

アキレス腱断裂はバスケットボール選手にとって最も重いケガの一つとされており、復帰には通常12ヶ月以上を要する。完全復活に向けたリハビリは長期戦となり、プレースタイルに大きな影響を与えることも少なくない。

過去にも、コービー・ブライアント、ケビン・デュラント、クレイ・トンプソンといったスター選手たちがアキレス腱断裂から復帰しているが、いずれも長期離脱と慎重なリカバリーが求められていた。

ハリバートン不在のペイサーズ、どう戦う?

司令塔を欠く2025-26シーズン、ペイサーズはアンドリュー・ネムハードやTJ・マッコネルを軸としたガードローテーションで戦うことになる。加えて、スコアリング面ではベネディクト・マサリンやオビ・トッピン、パスカル・シアカムといった実力者たちがどこまで貢献できるかが鍵となる。

また、プリチャード球団代表は、センターのマイルズ・ターナーがバックスへ移籍したことを受け、メンフィス・グリズリーズからジェイ・ハフを獲得。さらに、トロント・ラプターズからジェームズ・ワイズマンの再契約にも動いていると発言しており、ロスター全体の再構築が進行している。

フランチャイズの未来とハリバートンの存在感

インディアナ・ペイサーズにとって、ハリバートンは単なる司令塔ではなく、「チームの未来そのもの」といえる存在だった。彼のパスでチームが機能し、彼の決断で試合が動く。その中心選手を失うという事実は、戦力面はもちろん、精神面でも大きなダメージをもたらす。

それでも、球団としては「健康な状態で戻す」ことを最優先とし、長期的視点で復帰を支える姿勢を打ち出している。この姿勢は、近年のNBAにおいて一般的になりつつある「選手の健康第一」の潮流とも一致している。

ファンとリーグの反応:「早く元気な姿を見たい」

SNS上では、NBAファンから「ゆっくり治して戻ってきてほしい」「ハリバートンのないペイサーズは考えられない」といった温かいコメントが多数投稿されている。オクラホマシティ・サンダーのシェイ・ギルジャス=アレクサンダーも「彼の早い復帰を祈っている」とメッセージを寄せた。

リーグ内でも、若手ポイントガードとして最も完成度の高い選手と評価されていたハリバートンの離脱は衝撃であり、その復帰時期と状態はリーグ全体にとっても大きな関心事となっている。

まとめ:待たれる復活と、試されるペイサーズの底力

2025-26シーズン、ペイサーズはエース不在という難局に立ち向かう。だが、チームは若く、昨季ファイナル進出という成功体験もある。ここからもう一度地に足をつけ、チームとして成熟することが求められている。

そして何より、タイリース・ハリバートンが再びNBAのコートに戻る日を、多くのファンが心から願っている。彼が完全復活し、再びペイサーズの舵を握る日は、必ずや訪れる。