NBA経験者テリー・アレンがBリーグ初上陸!川崎ブレイブサンダースがビッグマンを補強
2025年7月10日、Bリーグ各クラブが2025−26シーズンに向けた選手契約情報を更新し、いくつかの注目移籍が発表された。その中でも最も大きな話題となったのは、NBA経験を持つビッグマン、エマニュエル・テリーの川崎ブレイブサンダース加入である。
テリーは現在28歳(8月で29歳)。身長206cm、体重100kgというサイズに加えて、トルコやイスラエル、セルビア、韓国など複数の国を渡り歩いた経験を持つインサイドプレーヤー。NBAではフェニックス・サンズやマイアミ・ヒートなどで6試合に出場し、その後も欧州トップリーグで着実にステップアップを遂げてきた。
昨季はトルコリーグの名門ベシクタシュに所属し、1試合平均8.5得点・5.7リバウンドと安定したパフォーマンスを発揮。リムプロテクターとしての守備力と機動力を兼ね備えるタイプで、川崎のインサイド陣に新たな厚みを加える存在となることが期待される。
川崎としては、近年の課題であった高さとフィジカル面の強化を明確に意図した補強。エース藤井祐眞やマット・ジャニングら既存の主力陣との相性次第では、開幕から即戦力としての活躍も見込まれる。
B2では神戸がアイザック・バッツと再契約
B2リーグに目を向けると、神戸ストークスが長年チームを支えてきたビッグマン、アイザック・バッツとの再契約を発表した。バッツは今季、自由交渉選手リストに掲載されていたが、再び契約合意に至ったことでファンを安堵させている。
現在35歳のバッツは、Bリーグ黎明期から活躍を続けるインサイドの重鎮で、リバウンドやスクリーンでの貢献度は極めて高い。ベテランとしての安定感とリーダーシップも健在であり、2025-26シーズンも神戸の“屋台骨”として存在感を発揮するだろう。
バンビシャス奈良が積極補強、13名ロスターが確定
また、B2のバンビシャス奈良は、相馬卓弥(福島ファイヤーボンズより)とヴャチェスラフ・ペトロフ(金沢武士団より)という2選手と契約を締結。これにより、2025−26シーズンを戦うロスター13名が確定した。
相馬は185cmのガードで、昨季福島で13試合に出場。ゲームコントロール力とディフェンスの粘り強さに定評があり、奈良にとってはバックコートの強化につながる存在。ペトロフは210cmのセンターで、B3・金沢でゴール下を支えていたロシア出身のビッグマン。サイズとフィジカルを武器に、B2でも十分通用する能力を持つ。
奈良は2024-25シーズン、B2西地区での下位に沈んだが、今オフは若手と外国籍選手をバランスよく加え、再建を進めてきた。今回の補強でロスターが確定し、新シーズンはプレーオフ進出を視野に入れた戦いを見せる構えだ。
東京Zがジェレミー・コームズを獲得、NZリーグからの補強
さらに、東京ゼット(アースフレンズ東京Z)は、ニュージーランドNBLでプレーしていたジェレミー・コームズを新戦力として加えると発表。コームズは198cm・104kgのフォワードで、リバウンド力とドライブ力を兼ね備えた万能型。
過去には台湾、フィリピン、ニュージーランドなどアジア太平洋地域でのプレー経験があり、Bリーグのプレースタイルにも早期順応が期待される。東京Zは若手主体の編成を進めており、外国籍選手にはリーダーシップも求められる状況。コームズがその役割を担えるか注目される。
7月10日の主な契約情報一覧
以下、2025年7月10日時点でBリーグから発表された主な契約情報をまとめる:
■契約継続
– アイザック・バッツ(神戸ストークス)
■新加入・移籍
– エマニュエル・テリー(ベシクタシュ→川崎ブレイブサンダース)
– 相馬卓弥(福島ファイヤーボンズ→バンビシャス奈良)
– ヴャチェスラフ・ペトロフ(金沢武士団→バンビシャス奈良)
– ジェレミー・コームズ(ニュージーランドNBL→アースフレンズ東京Z)
Bリーグ全体に広がる“動きのあるオフシーズン”
2025年夏のBリーグは、B1からB3にかけて各クラブが活発な補強を進めている。特にNBAや欧州トップリーグからの選手獲得が目立ち、リーグ全体の国際的な注目度が着実に高まっている。
今オフで言えば、琉球が米Gリーグ経験者のガードを獲得、FE名古屋がNBA経験のあるブロドリック・トーマスと契約した件など、話題が絶えない。
一方で、国内選手の去就も焦点となっており、FAリスト入りしていたベテランや中堅選手の“決断”がファンの注目を集めている。今後の契約発表にも引き続き目が離せない。
まとめ:新シーズンに向けた戦力整備が本格化
7月10日のBリーグ契約発表では、インパクトのある補強と着実な再契約が並び、各クラブが本格的に2025-26シーズンへ向けた準備を進めている様子がうかがえた。
特にエマニュエル・テリーのBリーグ参戦は、川崎ブレイブサンダースの優勝争いにおいて大きな意味を持ちそうだ。B2では奈良のロスター完成、神戸のベテラン再契約など、地に足の着いた補強が光る。
今後も各クラブの戦力構成の変化に注目しながら、開幕までの“移籍市場”を楽しみたい。