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ウェンバンヤマが血栓から完全復活へ|少林寺修行と日本滞在で掴んだ“異次元の再始動”

“宇宙人”ビクター・ウェンバンヤマが完全復活|血栓からの復帰を明言

NBAサンアントニオ・スパーズに所属するスーパールーキー、ビクター・ウェンバンヤマが、右肩に生じていた深部静脈血栓症からの完全回復を自身の言葉で明かした。7月14日(米国時間)のフランス紙『L’EQUIPE』のインタビューで語られた内容によると、チームのメディカルスタッフから正式に復帰の許可が出たのはほんの数時間前だったという。

>「正式に復帰の許可をもらったんだ。ついさっき、スパーズのメディカルチームからゴーサインをもらったばかりなんだ。やっとまた少しバスケができるよ」

離脱当初はトレーニングキャンプ開始時(9月)までの復帰が見込まれていたが、予想よりも早くコンディションを整えることに成功。22歳の若きフランス人ビッグマンが、静かに、しかし確実に次なる飛躍へと準備を整えている。

史上6人目の“満場一致新人王”|NBA1年目の衝撃と称賛

ウェンバンヤマは2023年のNBAドラフトで全体1位指名を受け、スパーズに加入。デビュー当初から“宇宙人”と称される規格外のスキルセットで話題をさらった。208cmの身長にガードのような敏捷性、卓越した視野とシュート力を備え、NBA1年目で平均21.4得点10.6リバウンド3.9アシスト3.0ブロックを記録。ブロック王に輝いただけでなく、NBAオールディフェンシブファーストチームにも選出された。

さらに、記者投票によって決定される新人王には“満場一致”で選出。これはNBA史上6人目という快挙であり、ウェンバンヤマがどれだけ高く評価されたかを物語っている。

2年目シーズンも堂々の成績|血栓による離脱の影響とは

2024-25シーズン序盤、ウェンバンヤマは1年目を上回る成長を見せ、平均24.3得点・11.0リバウンド・3.7アシスト・3.8ブロックというモンスタースタッツを叩き出していた。初のNBAオールスター出場も果たし、将来のMVP候補としての期待が高まっていたが、オールスター明けに血栓症が判明し、無念の離脱となった。

それでも、出場試合数46試合という限られた中で176ブロックを記録し、2年連続のブロック王に輝く異次元のインパクトを残している。

オフの異色トレーニング|中国・少林寺で“心身の再構築”

驚くべきは、彼がオフシーズンに選んだ“修行の場”である。ウェンバンヤマは中国河南省にある少林寺で10日間の修行を行い、武術や瞑想、座禅を中心としたトレーニングに打ち込んだ。

この意外な選択について、本人はこう語っている。

>「自分自身をより深く理解するために、異なるトレーニング手法を試したかった」

この修行は単なる話題作りではなく、バスケットボールの外にある“自己理解”と“身体コントロール”を深める重要な時間だった。スピリチュアルな要素と肉体トレーニングを融合させる姿勢は、彼がすでにアスリートの枠を超えた存在であることを証明している。

日本にも滞在|ゲームセンターやサッカーを楽しむ姿が話題に

少林寺滞在後、ウェンバンヤマは日本を訪問。SNSには東京のゲームセンターで遊ぶ様子や、日本の街並みを散策する姿が多数投稿され、ファンの間でも話題となった。

また、フットサルをプレーする姿やラーメンを食べる様子なども投稿されており、その“親しみやすい素顔”が垣間見える形となった。SNSフォロワー数は急増し、日本国内でも彼への注目度が高まっている。

NBAスター選手がプライベートで日本を訪れる事例はこれまでもあったが、ウェンバンヤマのように“素の姿”を積極的に見せた選手は稀であり、日常の一コマすら話題を集める存在感は別格である。

NBA復帰戦はいつ?|3年目のブレイクに向けて

ウェンバンヤマの正式な復帰戦は現時点では未定だが、9月のトレーニングキャンプから全メニューに参加可能とされている。スパーズのフロント陣は無理をさせない方針を維持しつつも、今季こそプレーオフ進出の可能性を現実のものとしたい構えだ。

ルーキーイヤーから続くウェンバンヤマ中心のチーム作りは着実に進んでおり、3年目にはさらなるロールアップが求められる。スパーズは彼にボールを預け、フロア全体を支配する“次世代のヨキッチ”的な役割を期待していると見られている。

バスケ界における“異端のヒーロー”として

ビクター・ウェンバンヤマは、単なるスーパースターではない。彼は規格外のスキルを持ちながらも、それを“異端”の方法で磨く存在だ。少林寺での修行、日本でのリラックス、SNSでの発信……そのすべてがNBAの従来像とは異なる。

しかし、それが逆にファンの心を掴み、グローバルなスターへと押し上げている。実際、米『ESPN』の最近の特集では「NBA史上もっとも予測不能なスーパースター」としてウェンバンヤマを特集。数字だけでは語れない魅力が、そこにはある。

まとめ|“宇宙人”の逆襲はここから始まる

NBAの歴史は数多くのスターを生んできたが、ビクター・ウェンバンヤマほど“規格外”な存在は稀である。血栓という予期せぬ試練を乗り越え、中国や日本で心身を鍛え直し、再びコートへと帰ってくるその姿は、多くのファンにとって希望そのものだ。

2025-26シーズン、ウェンバンヤマがどのような進化を遂げるのか──
その一挙手一投足から、目が離せない。

スパーズがケリー・オリニクをトレードで獲得!ウェンバンヤマの“最適な相棒”となるか?

スパーズが大型補強に動く、ターゲットは熟練の“万能ビッグマン”ケリー・オリニク


サンアントニオ・スパーズが、ワシントン・ウィザーズとのトレードでカナダ出身のベテランビッグマン、ケリー・オリニクを獲得することで合意した。2025-26シーズンに向けてチームのコアを再構築する中、ビクター・ウェンバンヤマの成長を支える“相棒”としてオリニクの加入は極めて重要な意味を持つ。

このトレードでは、スパーズが若手のマラカイ・ブランナムとブレイク・ウェスリー、2026年のドラフト2巡目指名権を手放す見返りに、オリニクを獲得。ESPNが現地時間7月8日に第一報を伝えた。

スパーズの補強意図:ウェンバンヤマを中心とした“勝てるチーム”づくり

スパーズは2023年のNBAドラフト全体1位指名でウェンバンヤマを獲得したことで再建フェーズを本格的に進行中。リーグ屈指のサイズとユニークなスキルセットを備えるウェンバンヤマは、フランチャイズの未来そのものだが、昨季は疲労とフィジカルの負担から一部欠場も経験。そんな中、インサイドでの安定したセカンドユニットの存在が求められていた。

オリニクはその“ギャップ”を埋める理想的な存在である。経験豊富で、ストレッチ能力に長けたビッグマンは、ウェンバンヤマのプレータイムを戦術的に管理しつつ、同時起用によってスペーシングと戦術の幅を大きく広げる存在となる。

ケリー・オリニクとは何者か?キャリアと実績を振り返る


ケリー・オリニク(211cm・108kg)は、2013年NBAドラフトでダラス・マーベリックスに1巡目13位で指名され、その後ボストン・セルティックスに交渉権が移り、NBAキャリアをスタート。以降、マイアミ・ヒート、ヒューストン・ロケッツ、デトロイト・ピストンズ、ユタ・ジャズ、トロント・ラプターズ、ニューオーリンズ・ペリカンズといった複数のチームでプレーした。

12シーズンのキャリアを通じ、オリニクは1試合平均9.4得点4.9リバウンド2.0アシストを記録。昨季(2024-25)はラプターズとペリカンズで計44試合に出場し、20.3分間のプレータイムで平均8.7得点4.7リバウンド2.9アシスト、フィールドゴール成功率50.0%、3ポイント成功率41.8%という安定したスタッツを残している。

これらの数字が示す通り、オリニクは“必要なときに仕事ができる”プロフェッショナルなロールプレイヤーとして高く評価されており、勝負どころでのスペーシングやパッシング能力は特に高い。

スパーズとの相性と今後の起用法は?

今回のトレード成立により、オリニクはスパーズで新加入のルーク・コーネットとともに、インサイドのローテーションを担うことになる見通し。ウェンバンヤマと同時起用される場面では、オリニクのアウトサイドシュート能力が極めて重要なファクターとなる。

ウェンバンヤマがペイントでのブロックやリムプロテクトを担い、オリニクがハイポストやウィングから展開する形は、現代NBAの「ツインタワー戦術」の進化系とも言える。ディフェンス面での課題は残るが、攻撃時のフロアバランス改善と戦術的多様性という意味では極めて効果的なコンビになりうる。

放出された若手選手たちの行方と評価

一方、スパーズからウィザーズへ移籍するブランナムとウェスリーの2名は、ともにキャリア3年目を迎えた若手ガード。昨季の出場時間は限定的だったが、ポテンシャルは評価されており、再建中のウィザーズにとっては“伸びしろ”のある戦力補強と位置付けられる。

特にブランナムはスコアリング能力、ウェスリーはディフェンスとアグレッシブなドライブが武器であり、若手中心の育成路線を取るウィザーズにフィットしやすいと見られている。

ベテランビッグマンとしてのリーダーシップにも期待

オリニクの加入は単なるプレーヤーとしての戦力補強にとどまらない。スパーズは若手中心の構成であるため、ロッカールームでのリーダーシップやメンタル面でのサポートも必要不可欠。12年のキャリアを持ち、プレーオフでの経験も豊富なオリニクは、ウェンバンヤマを筆頭とする若手たちにとって“生きた教材”となる存在だ。

特にスパーズのヘッドコーチであるグレッグ・ポポビッチが求めるのは、「戦術理解と自己犠牲」を実行できる選手。オリニクはまさにその条件に適う人物であり、今後のチームケミストリーの鍵を握る存在になっていくだろう。

まとめ:オリニク加入でスパーズの未来はより現実的な“勝利”へ

今回のトレードは、スパーズが目指す中長期的ビジョンと即戦力強化のバランスを見事に体現したものである。ウェンバンヤマという未曾有の才能を最大限に引き出すためには、プレータイム管理と戦術の柔軟性が必要不可欠。その意味で、オリニクは理想的な“支え役”となり得る。

また、スパーズにとって来季は単なる成長フェーズではなく、勝利も求められるフェーズ。オリニクのような“勝ち方”を知る選手の存在が、ウェンバンヤマにとっても、チーム全体にとっても大きな推進力となるはずだ。

トレードをきっかけに、再びプレーオフの舞台に戻るスパーズの姿を期待したい。