東京ユナイテッドバスケットボールクラブとは?
東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(Tokyo United Basketball Club、略称:東京U / TUBC)は、東京都江東区に本拠を構えるプロバスケットボールチームで、B3リーグに所属しています。創設は2021年と比較的新しいチームながら、その勢いと注目度は急上昇中。運営母体は株式会社東京ユナイテッドバスケットボールクラブで、クラブの理念「MAKE:UNITED」に基づき、地域密着型のクラブづくりを進めています。
クラブの理念とビジョン:MAKE:UNITED
東京ユナイテッドの象徴的なスローガンである「MAKE:UNITED」は、バスケットボールを通じて「つながり」を生み出すことを目指しています。チームポーズである「ユナイテッドポーズ」は親指を立てた拳を合わせて”U”を象り、ファンとチームの一体感を象徴します。クラブ名の「ユナイテッド」には、地域、ファン、選手、スタッフを一つに結ぶという意味が込められており、新しい都市型コミュニティづくりを実践中です。
急成長の軌跡:2022年からのプレーオフ常連
東京UはB3リーグ参入1年目からプレーオフ進出を果たし、続く2023-24、2024-25シーズンも連続して上位に食い込む実力を見せています。特に2024-25シーズンは、過去最高となる43勝9敗(勝率.827)を記録し、年間2位でフィニッシュ。チームは15連勝も達成するなど、攻守ともに安定したパフォーマンスでファンを魅了しました。
ホームアリーナは有明アリーナ:観客動員数も記録更新
東京ユナイテッドのホームゲームは、有明アリーナ(最大収容人数約15,000人)で開催されています。2023年のホーム開幕戦では1試合10,358人の観客を動員し、Bリーグクラブ主管試合における最多観客数を記録。これはB1クラブの記録すら超えるものであり、B3クラブとしては異例の快挙でした。
選手構成と注目プレーヤー
チームはベテランと若手のバランスが取れたロースターで構成され、キャプテンの川島蓮(30歳・SG)はスティール数リーグ2位という抜群の守備力で年間ベスト5にも選出されました。また、PFアンジェロ・チョル、Cローカス・ガスティス、PFリース・ヴァーグらの外国籍選手がゴール下を支え、2025年2月にはB1の千葉ジェッツからトビンマーカス海舟が期限付きで加入するなど補強も積極的です。
新体制とヘッドコーチ:橋爪純HCの手腕
2024-25シーズンからは、新たに橋爪純ヘッドコーチが就任。過去に東京Zでヘッドコーチを務めた経験を持つ同氏は、攻守のトランジションバスケを基軸に、スピーディーかつ戦術的なチームへと再構築を進めています。若手の育成にも注力し、練習生から昇格した宮田諭(47歳・PG)など、多様なバックグラウンドを持つ選手が在籍しています。
B2ライセンス取得とBリーグ再編への対応
クラブは2024年3月、B2クラブライセンスを初めて取得。さらに、同年12月には2026-27シーズンからスタートする「B.LEAGUE ONE」参入を目指す申請を開始しました。これはB1〜B3の枠組みを再編成する新たなBリーグ構造への対応であり、TUBCがいよいよ全国区のステージへと踏み出す第一歩となります。
地域連携とユース育成:江東区発の次世代戦略
TUBCは江東区を拠点にした地域密着型の取り組みを多数展開しています。バスケットボールスクールやダンスアカデミーは新木場・有明・豊洲・江戸川区へと拡大され、2022年にはU-15のユースチームも発足。また、小学生対象の3×3大会「TUBC MEMORIAL CUP」など、次世代プレーヤーの育成にも力を入れています。
ファンを巻き込むアリーナ演出とマスコット文化
チームのマスコットキャラクター「ユナイト」は月からやってきたウサギの姿をした存在で、2023-24シーズンの「マスコットオブザイヤー」でB3リーグ1位を獲得。さらに、アリーナMC竹本タクシー氏やチアダンスチーム「UNITEDANCERS」など、観客を巻き込むエンターテイメント演出にも定評があります。
今後の展望:B.LEAGUE ONE、そしてB1へ
B3リーグでの躍進に加え、ライセンス取得・観客動員・地域活動・ユース育成と、プロクラブとしての基盤を着実に整えつつある東京ユナイテッド。2026年以降のB.LEAGUE ONE参入が実現すれば、さらなるスポンサー獲得やB1昇格の道も視野に入ってくるでしょう。日本のバスケットボール界における「都市型クラブモデル」の最先端を走る存在として、今後も注目される存在です。
まとめ:都市と人をつなぐ新時代のバスケクラブ
東京ユナイテッドバスケットボールクラブは、「都市」と「人」と「スポーツ」をつなげる存在として、日本のバスケシーンに新しい価値を提供しています。ファンに支えられ、地域に根ざしながらも全国区を目指すその姿勢は、これからのクラブ運営のロールモデルともいえるでしょう。次なる飛躍に向けて、今後の動向から目が離せません。