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平良彰吾が琉球と完全移籍合意!期限付き移籍からつかんだB1定着の道

琉球ゴールデンキングスが平良彰吾の完全移籍を発表

B1リーグの強豪・琉球ゴールデンキングスは2025年6月26日、B3の横浜エクセレンスから期限付き移籍中だった平良彰吾と2025−26シーズンの新規契約を結び、正式に完全移籍となることを発表しました。昨年10月に緊急加入した平良は、持ち味であるディフェンスとエナジー溢れるプレーでローテーションに定着し、ついにB1の舞台で本格的なキャリアをスタートさせることになります。

世代別日本代表にも選出された技巧派PGの歩み

千葉県出身の平良彰吾は、現在28歳。170cm・72kgとB1では小柄な部類に入るものの、その分スピードとクイックネスを活かしたプレーで存在感を放ちます。市立船橋高校時代には八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)とともに世代別日本代表に名を連ね、注目を集めました。

拓殖大学を経て、2020年にはライジングゼファー福岡の特別指定選手としてBリーグデビュー。その後はしながわシティバスケットボールクラブや湘南ユナイテッドBCでプレーし、2023年にはB3の横浜エクセレンスへ加入。着実にキャリアを重ねてきた選手です。

期限付き加入から一転、琉球での完全移籍が実現

2024−25シーズンが開幕した直後の10月、琉球は主力ガード・伊藤達哉の負傷離脱に伴い、ガードポジションの補強を急務としていました。そこで白羽の矢が立ったのが、横浜EXに所属していた平良彰吾。1カ月限定の契約で琉球に加わると、そのハードなディフェンスやチームプレーで指揮官の信頼をつかみ、即座にローテーション入り。

当初の契約は延長され、最終的にシーズン終了までの在籍に。B1リーグでは計30試合に出場し、平均1.8得点、0.3リバウンド、1.0アシストを記録。数字以上に、チームに活力をもたらすプレーで存在感を発揮しました。

「両親の夢」が叶った沖縄でのプレー

今回の完全移籍発表にあたり、横浜エクセレンスの石田剛規GMは、平良の背景にあった“家族の想い”を明かしました。都内で偶然出会った平良の両親が語っていた「いつか息子が沖縄でプレーする姿を見たい」という願いを受けて、当時石田GMは「必ずカテゴリーを上げて、沖縄に遠征できるようにします」と答えたといいます。

結果的にカテゴリーを超えての完全移籍という形で、その願いは想像以上に早く叶うこととなり、石田GMは「夢が現実になった」と感慨深くコメントしました。

琉球が語る平良の価値と今後の期待

琉球ゴールデンキングスは、平良の持つ特徴について「スピードを活かしたドライブ、正確なシュート力、そして闘志溢れる守備」を挙げ、チームへの高い適応性を評価。さらに、「天皇杯やチャンピオンシップといった大舞台でも堂々としたプレーを見せ、常に全力で成長を追い求める姿勢がチームに刺激を与えている」と賞賛しました。

完全移籍を機に、来季以降さらに大きな飛躍が期待されており、琉球ファンの間でも今後の活躍に大きな注目が集まっています。

横浜EXへの感謝と琉球への決意

平良自身も、横浜エクセレンスへの感謝をクラブを通じて表明。「期限付き移籍という形でB1の舞台に挑戦させていただき、その後も延長を快諾してもらえたことに心から感謝しています」と語り、快く送り出してくれたクラブ関係者や仲間に対して感謝の思いを綴りました。

また、琉球への思いについても「自分にとって縁のある沖縄でプレーできることを本当にうれしく思っています。キングスファンの皆さんの声援は大きな力になります。来シーズンもチームにエナジーを注ぎ込めるように精進します!」と力強いメッセージを送りました。

B1定着へ、平良彰吾が見据えるその先のキャリア

高校時代から「小さな司令塔」として注目されていた平良ですが、フィジカルサイズの壁やカテゴリーの違いなど、乗り越えなければならないハードルは決して低くありませんでした。2024−25シーズン、B1での挑戦の中で証明したのは、「努力し続ければ、チャンスはつかめる」という事実でした。

来季以降、琉球の正ガード陣と競争しながら、自身の持ち味をより強く打ち出す必要がありますが、すでにローテーション入りの実績を積んでいる平良ならば、さらにステップアップを果たす可能性は十分。スピードと判断力を武器に、B1の舞台でさらなる飛躍を遂げる準備は整っています。