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インターハイ2025男子組み合わせ決定!福大大濠・東山・鳥取城北・藤枝明誠がシード校に

インターハイ2025男子組み合わせ発表!シード校には福大大濠、東山、鳥取城北、藤枝明誠が選出


公益財団法人日本バスケットボール協会(JBA)は、2025年7月7日、「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ2025男子)」の組み合わせを正式発表した。

今大会の第1シードには、九州の雄・福岡大学附属大濠高校(福岡県)が選出。さらに、2024年度王者の東山高校(京都府)、安定した全国成績を残す鳥取城北高校(鳥取県)、静岡の強豪・藤枝明誠高校(静岡県)もシード権を獲得。全国の実力校52チームが激突するこの大会は、7月27日(土)に開幕し、8月1日(木)の決勝戦まで、岡山県の2会場を舞台に熱戦が繰り広げられる。

東山、福大大濠ら優勝候補が順当にシード入り


前回大会で初の全国制覇を果たした東山高校は、今大会もシード校として2回戦からの登場が決定。第2戦では、つくば秀英高校(茨城県)と県立宇部工業高校(山口県)の勝者と対戦する。

その東山と並ぶ優勝候補に挙げられるのが福大大濠高校。毎年安定して全国ベスト4以上に名を連ねる名門で、今回も初戦を突破して勝ち上がれば、準々決勝以降の戦いでも注目が集まる。

また、鳥取城北は中国地方の筆頭校として成長を遂げ、2年連続のシード獲得。昨年大会でも存在感を示しており、全国制覇を目指すチームとして要注目だ。さらに、東海地方の代表格・藤枝明誠もシード入りを果たし、安定感のあるチームバスケットが武器となる。

インターハイ2025男子大会は岡山県で開催、6日間の熱戦へ

今大会は岡山県内2会場(ジップアリーナ岡山と岡山市総合文化体育館)で行われ、全6日間にわたって実施される。開幕日は7月27日(土)、決勝戦は8月1日(木)に予定されており、全国の高校バスケファン注目の舞台が整った。

大会には全52校が出場。1回戦32チームが戦い、勝者がシード校20校と合流して2回戦に突入する形式となる。

注目の1回戦カードに強豪校の姿も

1回戦では以下のような注目カードが決定している:

– 東海大相模(神奈川) vs 九州学院(熊本)
– 近大附属(大阪) vs 福島商(福島)
– 習志野(千葉) vs 広島皆実(広島)
– 國學院久我山(東京) vs 宮崎工(宮崎)

名門・東海大相模や國學院久我山は、近年の全国大会でも好成績を残している常連校だ。特に國學院久我山は東京都予選を勝ち抜いた実力校で、1回戦から接戦が予想される。

2回戦からの登場校には全国大会常連が多数


2回戦からはシード校が登場。福大大濠は初戦で富山商業vs新田の勝者と対戦し、いきなり中部・四国の実力校と当たる可能性がある。

また、仙台大明成(宮城)、尽誠学園(香川)、帝京長岡(新潟)といった実績校も2回戦から登場し、序盤から全国レベルの対決が実現する。

– 藤枝明誠 vs 北陸学院 - 八戸学院光星の勝者
– 鳥取城北 vs 高知中央 - 羽黒の勝者
– 帝京長岡 vs 光泉カトリック - 桐生第一の勝者
– 仙台大明成 vs 奈良育英 - 松江東の勝者

このように、2回戦以降は各地のチャンピオン校が火花を散らす激戦が連続することは必至だ。

《★加筆》大会注目選手に見る“主役候補”たちの存在

今大会で注目を集める選手も多い。福大大濠のポイントガード・中島陽翔(3年)は、高いゲームメイク力とディフェンスの強度で評価され、U16日本代表経験も持つ逸材だ。東山のフォワード・白井蒼士(2年)は、得点能力に加えてリバウンドやアシストにも長けた万能型。2年生ながら昨年の全国優勝に貢献しており、今大会でもキープレーヤーとなる。

また、藤枝明誠の3年生コンビ・内田颯斗&矢部凌雅も得点力に優れたダブルスコアラーとして、爆発力ある攻撃を牽引。チーム戦術に組み込まれたスリーピースのピックアンドロールは完成度が高く、ゾーンに強い点も特徴だ。

《★加筆》注目カードの展望や、各地の旋風候補にも要注意

毎年インターハイでは“地方の新鋭校”が波乱を起こす構図もある。今年でいえば、八戸学院光星(青森)や初芝橋本(和歌山)、光泉カトリック(滋賀)などがダークホース候補として浮上している。特に、初芝橋本は近畿大会で大阪府勢と互角の試合を展開しており、組み合わせ次第ではシード校への波乱も起こしかねない。

さらに、関東勢の強豪としては東海大相模や正智深谷などがトーナメント中盤での激突が予想されており、2回戦以降は1試合ごとに“全国準決勝レベル”のカードが実現する可能性も高い。

まとめ:頂点を目指す高校バスケ界の熱い夏、まもなく開幕!

高校バスケ界の頂点を懸けた「インターハイ2025男子」がいよいよ開幕する。世代交代が進む中、全国から集った52校が栄光を目指し、6日間にわたる熱戦を繰り広げる。

頂点に立つのは、王者・東山か、復権を狙う名門か、それとも新たな旋風を巻き起こす地方のダークホースか——。
真夏のバスケ大一番が、まもなく幕を開ける。

【高校バスケ】福大大濠、控え選手の奮闘で国際大会から成長の兆し──インターハイへ向けた収穫と課題

福大大濠、初の国際大会で経験を積みインターハイへ照準


福岡大学附属大濠高校男子バスケットボール部(以下、福大大濠)が、シンガポールで開催された「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」に参加し、大きな経験と課題を得て帰国した。同大会は、アジア太平洋地域の11カ国の高校生チームが集結し、NBAが主催した初の国際大会として注目を集めた。

日本からは福大大濠と京都精華学園(女子)が出場。福大大濠は、準決勝で韓国の龍山高校に65-75で敗退したものの、控え選手の奮闘や戦術的対応など、多くの収穫を得る大会となった。

韓国の強豪に挑んだ準決勝、見えたディフェンス戦術の成果


準決勝の相手は、後に初代チャンピオンとなる龍山高校。福大大濠は、ゾーンとマンツーマンを使い分けるチェンジング・ディフェンスで挑み、序盤は優れた対応力を見せた。片峯聡太コーチは「前半はほぼ計算通り。チェンジングディフェンスが機能し、落ち着いて試合を進められた」と語る。

しかし、後半に入ると龍山のゾーンディフェンスがアグレッシブさを増し、福大大濠の攻撃は停滞。試合の鍵を握った韓国の22番選手には、ショートコーナーから何度も攻撃の起点を作られ、最終的には10点差で敗れた。

榎木璃旺の積極性に手応え、今後の成長に期待

ポイントガードの榎木璃旺は、ゾーン相手にも積極的なシュートとプレーメイクで存在感を示した。片峯コーチは「強気で打ち切ってくれたのは大きな収穫。ゾーン攻略にはシュート力が必要。そこから展開を準備する力が今後の鍵」とコメントし、今後のステップアップに期待を寄せた。

主力不在でも躍動した控え選手たち

大会には、得点源の本田蕗以が体調不良で欠場。さらに櫻井照大と白谷柱誠ジャックがU16日本代表活動に参加しており、ベストメンバーでの出場は叶わなかった。そんな中、控え選手たちが実力を発揮した。

特に村上敬之丞は、アグレッシブなドライブと3Pで攻撃の起点に。「ドライブの強さ、意思は素晴らしい。判断力の向上が今後の鍵」と片峯コーチは評価する。一方で、大事な場面でのターンオーバーには改善が必要と指摘した。

もう1人の注目株、栗原咲太郎もランプレーやスリーポイントで好パフォーマンス。守備力への課題を残しながらも、「攻守両面での働きができれば戦力になる」と評価を得た。

チーム力の底上げとコミュニケーション力の課題

「今大会は控え選手たちに経験を積ませるのが目的だった」と語る片峯コーチ。村上や栗原らの台頭に加え、他の選手たちも実戦の中での対応力を試された。だが、全体としては「コミュニケーションの課題」が浮き彫りに。

「プレーのミスは仕方がないが、声かけで防げるケアレスミスは減らすべき」とし、今後2~3週間での修正に意欲を示した。

インターハイへ向けた準備と展望


昨年は地元・福岡で開催されたインターハイでベスト4にとどまった福大大濠。今大会で得た課題と収穫を手土産に、今年こそ日本一を目指す準備が着々と進んでいる。

「大会での経験が、チームとしての成熟に直結する」と語る片峯コーチ。主力の復帰も見込まれる中で、控え選手たちの台頭と融合がチーム力を一段と押し上げるだろう。

今後は課題であるコミュニケーションの精度向上、ゾーン対策の洗練、そしてガード陣の判断力強化など、より高次元の完成度が求められる。全国の強豪がひしめくインターハイで、福大大濠が真価を発揮する日も近い。

まとめ:控えの成長がチームを進化させる


今回の国際大会は、福大大濠にとって主力不在というハンディの中、控え選手たちが経験を積む貴重な機会となった。それぞれが与えられた役割を果たし、個人として、そしてチームとしての成長を実感できた大会である。

この経験が、全国の舞台でどう花開くか。控えから主力へ、脇役から主役へと進化を遂げた選手たちの姿に注目が集まる。2025年のインターハイでは、今度こそ「頂点」という結果で、その成長を証明してほしい。

全国の精鋭中学生が福大大濠でプロ指導を体験|88 Special Campで見えた成長の軌跡

福大大濠で全国の中学生がプロの指導を体験

2025年6月14日〜15日、福岡大学附属大濠高等学校の体育館で、中学生向けのバスケットボール育成合宿「88 Special Camp×福大大濠トロージャンズ」が開催された。この合宿は、川崎ブレイブサンダースの篠山竜青、ベルテックス静岡の橋本竜馬、そして元Bリーガーの湊谷安玲久司朱ら、1988年生まれのプロOBを中心に構成された「88 Basketball」による特別企画。全国から約100名の応募があり、その中から選抜された28名の中学生が参加した。

会場となったのは、ウィンターカップとU18日清食品トップリーグの2冠を達成した福大大濠高校の体育館。全国屈指のバスケットボール強豪校で、未来のトッププレーヤーたちが夢を育む2日間が始まった。

プロ仕様の指導が成長を加速させる

今回の合宿には篠山・橋本に加え、現役Bリーグのコーチ6名が参加。初日は実戦を意識したドリルを中心に、2日目にはビデオセッションによるフィードバックと個別課題の洗い出しが行われ、まさにプロが実践するトレーニングがそのまま提供された。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズACの川原侑大氏は、「自分がどんな選手になりたいか、明確にイメージすることが重要」と語り、大森勇氏(トライフープ岡山HC)は「毎日の練習の質がそのまま未来に繋がる」と、積み重ねの大切さを中学生に訴えた。

実技指導の中では、篠山が「コーナーで構えて打てる準備を常にしておくこと」とポジショニングの重要性を説き、参加者たちは基礎技術の意味を実感。「どうして基礎が大切なのか分かった」といった声が多く聞かれた。

全国の仲間と切磋琢磨し見えた課題

琉球ゴールデンキングスU15に所属する川満佑絃選手は、「1on1のスキルは通用したが、ディフェンス面で課題が見つかった」と語り、自身の現状と向き合う機会となった。全国から集まった同年代の仲間との交流は、自分の現在地を知り、目指すべき未来を描くための貴重な機会でもある。

さらに、2日目の午後に行われたチーム対抗戦では、昼休みの自主練習から参加者の自発性が発揮され、試合を重ねるごとに連携の質が向上。「誰がどこのポジションか分からない中でミスが起きたが、しっかり話し合って改善できた」と語ったTokyo Samurai所属の保科天晴は、コミュニケーションの重要性を体感した。

福大大濠の「文化」も成長の糧に

この合宿では、技術や戦術だけでなく、環境づくりや人間性に触れることもできた。参加者の秋大貴(仙台89ERS U15)は、「大濠の生徒が自分たちの練習ではないのに床を拭いたり、声を出して盛り上げてくれた」と、名門校の文化を肌で感じた様子。

福大大濠の現役生でU16代表合宿にも招集された村上敬之丞は、「バスケを楽しむことが一番」と語りつつ、「チャレンジしないとチャンスもない」と参加者を鼓舞。名門が大切にする精神的な柱を、参加者にしっかりと伝えていた。

「いままで≠これから」片峯コーチの言葉

合宿を締めくくるミーティングでは、片峯聡太コーチが「いままで≠これから」という言葉を投げかけた。「これまで出来ていたことも、努力をやめれば出来なくなる。でも、今はできないことだって工夫と努力で必ずできるようになる」と参加者の背中を押した。

参加者の多くは、憧れの高校の体育館でプロやトップコーチから直接学び、同年代の仲間と本気でバスケに向き合うことで、単なるスキルアップだけでなく、自立・協調・継続といった人生に必要な要素までをも体得していった。

合宿を終えて|“体験”が未来への第一歩に

この合宿で得た学びは、単なる2日間の出来事に留まらない。実力者による指導、福大大濠という憧れの場所での実戦、全国の仲間との競争と協力——。そのすべてが参加者の内面と外面を成長させるきっかけとなった。

88 Special Camp×福大大濠トロージャンズは、中学生たちに「上手くなるとは何か」「夢に向かって何をすべきか」を問いかけ、答えを見つけるための本気の体験を提供した。将来この中から、プロの舞台で活躍する選手が現れることは想像に難くない。

福大大濠が圧勝で準決勝進出!村上敬之丞が語る成長と課題|NBAライジングスターズ・インビテーショナル2025

福大大濠、ヒンファ高校を90−25で圧倒し準決勝進出!

2025年6月26日、シンガポールで開催されている国際大会「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」男子予選グループC第2戦にて、日本代表として出場している福岡大学附属大濠高校(福大大濠)がマレーシア代表のヒンファ高校を90−25で圧倒。開幕から2連勝を飾り、グループ首位で準決勝進出を確定させました。

存在感を放つ村上敬之丞、2戦連続スタメンで11得点7リバウンド


この試合でチームをリードしたのは、2戦連続で先発出場した3年生ガード、村上敬之丞(むらかみ けいのじょう)。攻守両面で高いパフォーマンスを見せ、11得点・7リバウンドと存在感を示しました。村上は昨年のFIBA U16アジア選手権(カタール)でも日本代表に選出された経験を持ち、国際大会での対応力に優れた選手として注目されています。

「ミスが多かった」自己評価は辛口、成長志向を見せるコメント

試合後の取材では「簡単なミスがまだ多かった」と反省の言葉を口にした村上。続けて「大きな会場での大会になると、雰囲気にのまれてしまう傾向があります。インターハイやウインターカップのような全国大会でも、1Qから流れを作ることが課題です」と自身の課題を冷静に分析しています。

試合に勝利したとはいえ、慢心は一切見られず、むしろ自分を厳しく見つめ、次のステージに進むための改善点を口にできるメンタリティは、まさに次世代エースの資質と言えるでしょう。

「コート上での声かけが鍵」修正力の高さとリーダーシップ

「立て直しの要因はコミュニケーションでした」と語った村上。ハーフタイムに限らず、タイムアウトや試合中でもリアルタイムに声を出して連携を図ることの重要性を強調。「コート上での修正ができるよう、コミュニケーションは今後も大切にしたい」と話しました。

ベンチに下がっても積極的に仲間へ声をかけ、戦術的な指示を飛ばす姿は、コート内外での影響力を持つ選手であることを証明しています。自身のパフォーマンス以上に、チーム全体をどう機能させるかを意識していることが伺えます。

「スピードは通用する」海外で見えた自信と課題

村上は、自らのプレーについて「スピードは海外の選手相手にも通用する」と手応えを感じている様子。一方で「リングの跳ね方やボールの質が日本とは違うため、最後のフィニッシュでアジャストする必要があります」と、環境に応じた対応力の重要性を指摘しました。

また、「国際大会に出て初めてわかることがたくさんある。通用する部分と通用しない部分、それぞれをどう修正していくかを全員で考えたい」と語るなど、個人の成長だけでなくチーム全体の底上げにも目を向けています。

激しい競争を勝ち抜いた3年生|福大大濠の選手層の中での価値

名門・福大大濠は全国屈指の競争力を持つ高校バスケ部。3年生になったからといって自動的に試合に出られるわけではなく、常に実力が求められる環境です。そんな中、村上はスタメンの座を勝ち取り、しかも国際大会の舞台で結果を出している点に注目が集まります。

彼のような存在が育つことで、チーム内の競争がさらに激しくなり、全体のレベルアップに直結。インターハイ・ウインターカップといった国内主要大会へ向けて、福大大濠の成長を加速させる要素となるでしょう。

「個」よりも「チーム」|福大大濠の今後を担う村上の姿勢

インタビューの中で終始強調されていたのは、“チームファースト”の姿勢。「個人の評価よりも、まずはチームの現状を見て、自分がどう関われるかを常に考えている」と話す村上のコメントには、リーダーとしての責任感と視野の広さが表れています。

指導者からの信頼も厚く、今後の国内大会や代表候補としての成長が期待されており、プレースタイルのみならず人間性でも高評価を得ています。こうした選手が中心となるチームは、今後さらに成長する可能性が高いと言えるでしょう。

NBAライジングスターズ・インビテーショナルとは?


「NBAライジングスターズ・インビテーショナル」は、世界中の有望高校生を招いて開催される国際大会。2025年はシンガポールでの開催となり、日本代表として福大大濠が選出されました。男子は複数グループで予選リーグが行われ、各グループの上位チームが準決勝・決勝に進出する形式です。

福大大濠はグループCで2連勝を飾り、首位通過。次戦以降も注目が集まります。

まとめ|福大大濠の勢いと村上敬之丞の成長に期待

今回の勝利でグループCを突破し、準決勝進出を決めた福大大濠。村上敬之丞をはじめとする選手たちの個々の成長とチーム全体のまとまりが大きな武器となっています。国際大会で得た経験は、今後の国内大会や代表活動でも必ず活かされることでしょう。

今後も彼らの活躍から目が離せません。日本高校バスケ界の未来を担う若き才能たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。

福大大濠、NBA高校国際大会で準決勝進出|圧倒的守備と全員バスケで65点差勝利

NBA主催の新国際大会、舞台はシンガポール

2025年6月26日、シンガポールで開催されている『NBAライジングスターズ・インビテーショナル』男子予選グループにて、日本代表として出場している福岡大学附属大濠高校がその実力を見せつけた。グループステージ第2戦でマレーシア代表のヒンファ高校と対戦し、90−25という驚異的なスコアで勝利。大会無傷の2連勝で準決勝進出を決め、世界に向けて大濠バスケの存在感を大きく示す形となった。

立ち上がりから主導権を掌握、完封ディフェンス

この日、福大大濠は初戦と同様、榎木璃旺、栗原咲太郎、村上敬之丞、サントスマノエルハジメ、廣田翼の5人を先発に送り出した。ゲーム開始直後、榎木が放ったジャンプショットがネットを揺らし、チームの攻撃に火を点ける。その後はリバウンドでも主導権を握り、セカンドチャンスから確実に加点。特筆すべきはディフェンスで、第1クォーターの開始5分以降、相手をわずか3得点に抑える完封守備を展開。23−3と一気に点差を広げ、試合の流れを完全に掌握した。

攻守に揺るぎなし、第2Qでも突き放す

第2クォーターも集中力は途切れず、的確なパスカットやスティールが光った。榎木と栗原を起点にしたトランジションオフェンスが冴え、さらに28−9とリードを拡大。相手のドリブルへのプレッシャー、ゾーンの読みの鋭さ、インサイドでの身体の張り方など、どの局面でも大濠が一枚上手だった。ゲームの支配権を完全に掌握した状態でハーフタイムを迎えた。

後半も手を緩めず、最大65点差でフィニッシュ

後半に入っても、福大大濠は一切の油断を見せなかった。特に第3クォーターは圧巻の33得点を記録し、相手をわずか4点に抑えるというワンサイドゲームを演出。第4クォーターではベンチメンバーの出場時間も増えたことでシュート精度がやや落ちたが、それでも守備の強度は維持され、最終スコアは90−25。今大会最大の得点差となる65点差をつけて圧勝した。

9選手全員がスタッツを記録、バランスの取れた勝利

試合後に発表された個人スタッツによると、栗原咲太郎と榎木璃旺がともに15得点でチームを牽引。サントスマノエルハジメと廣田翼が14得点ずつを挙げ、村上敬之丞が11得点と続いた。さらに、途中出場の山元珠來も10得点を記録するなど、9人全員がスコアに絡む結果となった。加えて、リバウンド、スティール、アシストの面でも全員が数字を残しており、「全員バスケ」の真骨頂を示す試合内容だった。

ゲームキャプテン・榎木の冷静な視点と決意

試合後、キャプテンとしてチームをけん引した榎木璃旺は「次の準決勝は確実に今よりも厳しい試合になる。だからこそ、チーム全体で気を引き締めて、細かいプレーにこだわりたい」とコメント。勝利の余韻に浸ることなく、すでに次の戦いに意識を向けている様子からも、大会に懸ける思いの強さがうかがえる。

NBAライジングスターズ・インビテーショナルの意義とは?

この大会は、2025年に新設されたNBA主催の国際高校バスケットボール大会で、将来のスター候補たちを早期から発掘・育成することを目的としている。アジア太平洋地域から11の国と地域の選抜校が集結し、男女それぞれのカテゴリーで競い合う。参加国にはオーストラリア、ニュージーランド、フィリピン、韓国、台湾などが含まれており、国際的な競争力を養う貴重な機会となっている。

日本からは、男子の福岡大学附属大濠高校(福岡県)、女子の京都精華学園高校(京都府)が選出され、国内でも高い注目を集めている。特に男子代表の大濠は、長年全国大会の常連校であり、育成・戦術・組織力いずれも国内トップクラスのプログラムを誇る。

準決勝の相手と今後の展望

大濠の準決勝は、6月28日に行われる予定。対戦相手は別グループで勝ち上がってきたアジア有数の強豪校となる見込みだ。スピード、フィジカル、サイズ、どれを取っても一筋縄ではいかないチームが相手となるだろう。それでも、大濠は今大会ここまでの2試合で、戦術遂行力・選手層の厚さ・守備意識の高さを証明しており、優勝候補としての地位を確立している。

勝てば決勝進出、そしてNBA主催の国際大会初代王者という称号が見えてくる。日本バスケ界の未来を担う世代が、この大舞台でどこまで上り詰められるか、注目が集まる。