ドイツ代表ガード、シュルーダーがサクラメント・キングスと大型契約
2025年7月2日(現地時間1日)、NBAで12年目を迎える実力派ポイントガードのデニス・シュルーダーが、サクラメント・キングスと3年契約で合意したと『ESPN』の記者シャムズ・シャラニア氏が報道しました。契約金額は4500万ドル(約64億3500万円)で、これは今オフシーズンのガード陣としては注目の高額契約です。
昨シーズンは3チームを渡り歩いた苦難の年
シュルーダーは2024-25シーズンにブルックリン・ネッツ、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、デトロイト・ピストンズの3チームでプレー。計75試合に出場し、平均28.1分の出場時間で13.1得点、2.6リバウンド、5.4アシストという安定したスタッツを残しました。
185センチ78キロの彼はドイツ出身。スピードと得点力、そしてゲームメイク力を兼ね備えたコンボガードで、特にピック&ロールからのアクションに定評があります。
フォックス放出後のPGポジションを巡るチーム戦略
サクラメント・キングスは今シーズン、ディアロン・フォックスを3チーム間トレードでサンアントニオ・スパーズへ放出しました。以降、マリーク・モンクとキーオン・エリスが先発ガードとしてプレーしていましたが、いずれも純正の司令塔タイプではなく、チームのオフェンスバランスに課題がありました。
そのギャップを埋める存在として、経験と安定感のあるシュルーダーに白羽の矢が立ったと考えられます。
キングスでの役割と新たな挑戦
通算10チーム目の移籍となるシュルーダーにとって、キングスは新たなキャリアのステージとなります。マリーク・モンク、キーオン・エリス、そして今オフに補強されたザック・ラビーンとともに、バックコートの主力として活躍が期待されます。
特にザック・ラビーンとのコンビは、ドライブ&キックを軸としたダイナミックな攻撃力を生む可能性があり、キングスのオフェンス力向上に貢献できるでしょう。
補強続くキングス、フロントの積極姿勢が浮き彫りに
キングスはこのオフシーズン、戦力の再構築を急ピッチで進めています。先日には、ロサンゼルス・クリッパーズを退団したドリュー・ユーバンクスと1年契約で合意。また、デンバー・ナゲッツとのトレードによりヨナス・バランチュナスを放出し、代わりにストレッチビッグとして定評のあるダリオ・シャリッチを獲得しました。
これらの補強は、チーム全体のバランスを整えるだけでなく、速攻や外角重視の現代的バスケットボールへと戦術をシフトする意図も感じられます。
キャリア晩年に向けて、勝負の移籍となるか
33歳を迎えるまでに12年のキャリアを築いてきたシュルーダーにとって、キングスでの契約はキャリア終盤の重要な一歩となるでしょう。これまでの経験を活かしながら、チームの若手に影響を与えつつ、自身も再びプレーオフ進出、さらには優勝を視野に入れた戦いに挑むことが予想されます。
来シーズンのキングスの成績は、シュルーダーの働きに大きく左右されることになるかもしれません。今後の動向からも目が離せません。