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B2奈良が米国出身のビッグマン2名を獲得!ダラス&ブレイクフィールドが描く新シーズンの挑戦とは?

バンビシャス奈良が米国出身の実力派ビッグマンをダブル補強

B2リーグ所属のバンビシャス奈良が、2025-26シーズンに向けてチームのインサイドを強化すべく、2人のアメリカ出身ビッグマンを新たに迎え入れることを発表しました。ジョーダン・ダラス(28歳)とジェイミン・ブレイクフィールド(24歳)という、年齢・経歴ともに異なる二人の選手がどのように奈良の戦力として機能するかに注目が集まっています。

ジョーダン・ダラス:欧州で実績を積んだ208cmの万能ビッグマン

ジョーダン・ダラスは、シアトル大学出身で、身長208cm・体重108kgという恵まれた体格を持つパワーフォワード兼センターです。大学卒業後、ヨーロッパの中堅リーグでプロキャリアをスタートし、デンマークやチェコ、ドミニカ共和国など複数国を渡り歩きながら経験を積んできました。

特に2024-25シーズンに在籍したチェコリーグでは、1試合平均12.5得点、8.3リバウンド、1.1アシストという安定感あるスタッツを記録。リムプロテクターとしての能力に加え、攻守の切り替えにも強みを持っており、インサイドの起点として期待がかかります。

ヨーロッパでは語学習得や文化適応にも積極的に取り組み、チーム内のコミュニケーションを円滑にするタイプと知られており、奈良でもその人間性が活きると見られています。

ジェイミン・ブレイクフィールド:NCAAスイート16経験の新星フォワード

一方、24歳のジェイミン・ブレイクフィールドは、NCAAディビジョン1のミシシッピ大学でプレー。最終学年の2024-25シーズンには、36試合に出場して11.1得点、4.3リバウンド、1.8アシストを記録しました。チームをNCAAトーナメント「スイート16(ベスト16)」に導くなど、注目の活躍を見せた選手です。

203cm・103kgというサイズに加え、パワーとスキルを兼ね備えたモダンタイプのパワーフォワードであり、ペリメーターシュートにも長けています。Bリーグでのプレーは初めてとなるものの、大学での実戦経験は豊富で、即戦力としての期待が高まります。

チーム関係者によれば、ブレイクフィールドは「とにかくバスケに真面目で研究熱心」なタイプ。フィルムスタディを欠かさず、チームの戦術理解度の高さにも定評があり、プロ初年度ながら“ゲームIQ”の高さも大きな武器となりそうです。

本人コメント:日本での挑戦に対する意気込み

ジョーダン・ダラスは以下のようにコメントしています。

「バンビシャス奈良の一員になれることをとても嬉しく思います。日本についてはこれまでに良い評判をたくさん聞いてきましたし、そんな国でバスケットをプレーできることを誇りに思っています。この機会を与えてくれたクラブ関係者の皆さんに心から感謝します。チームメイト、そしてファンの皆さんに会える日を心待ちにしています」。

ジェイミン・ブレイクフィールドも初のプロ契約にあたり、次のようにコメントを寄せました。

「日本に来るのがずっと夢でした。その日本でプロキャリアをスタートできるなんて、まさに夢がかなった気分です。奈良という美しい街で、バスケットに全力を尽くし、最高のシーズンを送れるよう全力で挑みたいと思います」。

チーム構成と期待される役割

2024-25シーズン、バンビシャス奈良はB2西地区で中位に留まり、昇格プレーオフ進出を逃しました。その中で最も顕著な課題とされたのが、インサイドの層の薄さとフィジカル面での戦力差です。特にリバウンドやペイント内の得点で後手に回る場面が多く、試合の主導権を握れないことがありました。

今回のダラスとブレイクフィールドの加入により、高さと強さ、さらにはスキルを兼ね備えたビッグマン2名が加わることで、インサイドの厚みが飛躍的に増すことが見込まれています。ダラスにはディフェンスの要としてペイントエリアを守る役割が、ブレイクフィールドにはストレッチ4としての得点力とスペースメイクが期待されるでしょう。

“地域密着”と“外国籍選手の融合”に挑む奈良の育成方針

バンビシャス奈良はBリーグ設立当初から“地域密着”を掲げて活動してきたクラブです。奈良県出身の選手育成、学校訪問やクリニックなど地道な普及活動にも力を入れており、外国籍選手に対しても積極的に地域文化への理解を促す施策を講じています。

チーム内の日本人選手には若手が多く、経験値に課題がある一方、今回のように国際経験が豊富な外国籍選手を招くことで、ロッカールーム内での学び合いやスキル共有が活性化することも狙いの一つです。とりわけブレイクフィールドのようなプロ1年目の選手が“地域と共に育つ”姿勢を見せることは、クラブ理念にも合致しています。

Bリーグにおける外国籍ビッグマン補強のトレンド

2025年夏、Bリーグ全体では外国籍ビッグマンの補強が活発に進められています。B1長崎ヴェルカはアキル・ミッチェルを獲得、B2神戸にはヨーリ・チャイルズが加入、B3立川にはLJ・ピークが移籍するなど、ポジション問わず“即戦力”外国籍選手を求める流れが加速しています。

その背景には、2026年に向けてBプレミア昇格を視野に入れた各クラブの競争力強化、さらにグローバル化が進む中での市場価値上昇への対応などがあります。バンビシャス奈良もその流れに乗る形で、戦力の底上げを急ピッチで進めている印象です。

今後の展望と奈良の挑戦

2025-26シーズンのB2リーグは、新設Bプレミアを見据えた正念場の年。各クラブとも昇格を目指す中で、バンビシャス奈良は「まずは地区上位確保」が至上命題となります。その鍵を握るのが、今回獲得した2人のビッグマン。彼らのフィット次第で、チームのプレースタイルは大きく変化する可能性があります。

奈良という土地が持つ独特の温かさと、選手たちのプロフェッショナリズムが融合することで、地元のファンとの絆もより強固になるでしょう。ダラスとブレイクフィールド、2人の新戦力はただの補強選手ではなく、クラブと地域の未来をつなぐ“象徴的な存在”となる可能性を秘めています。

ライジングゼファー福岡、4選手と契約継続を発表!主将・寒竹「福岡一丸で前に進む」

福岡が主力4選手との契約延長を発表、2025−26シーズンへ向け再始動

B2リーグ西地区に所属するライジングゼファー福岡は、2025年6月27日、4名の選手と来季に向けた契約を更新したと公式サイトで発表しました。契約継続が決定したのは、西川貴之、會田圭佑、村上駿斗、そしてキャプテンの寒竹隼人。福岡の基盤を支える中心メンバーが、引き続き同クラブでプレーを続けることになります。

ベテランから中堅まで、多彩な戦力が来季も健在

今回発表された4名はいずれも各ポジションで実績を残してきた選手たち。彼らの継続は、福岡にとって大きな戦力維持となります。

西川貴之:安定のスコアラーとして58試合連続先発


北海道出身で33歳となる西川貴之は、196cm・90kgのスモールフォワード。2014年にプロキャリアをスタートさせた彼は、レバンガ北海道、三河、三遠、茨城、佐賀、大阪と複数チームを渡り歩き、2024−25シーズンから福岡に加入しました。

初年度から全58試合に先発出場し、平均8.8得点・1.6リバウンド・2.3アシストを記録。アウトサイドシュートやディフェンスでの貢献も大きく、今季のチームに欠かせない存在となっていました。

會田圭佑:経験豊富なPGが全試合出場


30歳の會田圭佑は183cm・83kgのポイントガード。明治大学を経て2016−17シーズンに青森でプロデビュー後、三河、京都などでも活躍してきました。2023−24シーズンから福岡に加わり、全60試合に出場。平均4.1得点・1.3リバウンド・1.7アシストという安定した成績を残しました。

試合の流れを読み取る力と、終盤での勝負強さが光る會田は、来季も司令塔としてチームのリズムを作ることが期待されます。

村上駿斗:スラムダンク奨学生出身のマルチガード


山形県出身の村上駿斗は185cm・85kgのコンボガード。スラムダンク奨学生としてアメリカで研鑽を積み、プロ入り後は山形、広島、滋賀を経て2023−24シーズンに福岡へ復帰。今季は全60試合に出場し、平均3.2得点・1.2リバウンド・1.4アシストを記録しました。

冷静な判断力と堅実なプレーで、ベンチから試合の流れを変える存在として重要な役割を担ってきた村上。来季はさらに攻撃面での活躍も期待されています。

寒竹隼人:主将として精神的支柱に、地元福岡での挑戦継続


現在38歳の寒竹隼人は、福岡県出身のスモールフォワード(194cm・89kg)。2009年に拓殖大学からアルバルク東京(旧トヨタ自動車)でプロキャリアを開始。その後、島根、大阪、琉球、仙台などを渡り歩き、2023年に地元福岡へ加入しました。

キャプテンとして迎えた今季は58試合に出場し、平均2.7得点・0.7リバウンドをマーク。数字以上にロッカールームでの存在感やリーダーシップで、若手の模範となる立場としてチームを支えました。

4選手が語る「福岡への想い」と新シーズンへの意気込み

4人はそれぞれ、契約継続にあたりコメントを発表。クラブに対する感謝と、来季に懸ける意志を語っています。

  • 西川貴之:「応援してくださる皆さまの声援に結果で応えたい。来季こそ恩返しのシーズンに」
  • 會田圭佑:「今季の悔しさをバネに、成長した姿を見せられるよう努力を続けたい」
  • 村上駿斗:「再び福岡のコートに立てることをうれしく思います。熱い応援をお願いします」
  • 寒竹隼人:「『福岡一丸』の思いを胸に、皆と同じ方向を向いて戦い抜きたい」

チーム再建と未来に向けたキーパーソンたち

今回契約を更新した4名は、得点力、ゲームメイク、リーダーシップと、それぞれ異なる強みを持ち、福岡の成長に欠かせない存在です。2024−25シーズンはプレーオフ進出を逃した福岡ですが、主力の残留により土台は固まりました。

今後は補強戦略や若手育成も含めた全体設計が注目される中、ベテランと中堅選手が融合した福岡のチーム作りが、どこまで完成度を高めていけるか。2025−26シーズンに向けて、ライジングゼファー福岡の挑戦はすでに始まっています。