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ジョシュ・スコットがB3岡山と契約!元宇都宮ブレックスの優勝ビッグマンが2季ぶりBリーグ復帰

ジョシュ・スコットがB3岡山に加入|2季ぶりのBリーグ復帰へ


2025年7月31日、B3リーグのトライフープ岡山は、元宇都宮ブレックスのジョシュ・スコットとの2025–26シーズンにおける新規選手契約を発表した。スコットのBリーグ復帰は、2022–23シーズンを最後に日本を離れて以来、2シーズンぶりとなる。

B1優勝経験を持つ実力派ビッグマンの加入により、トライフープ岡山の来季の注目度は一気に高まった。

スコットのキャリア|NCAAから世界を経て日本の頂点へ

ジョシュ・スコットは1992年アメリカ・コロラド州出身。身長210cm、体重114kgのパワーフォワード兼センターとして、NCAAディビジョン1の名門・コロラド大学で頭角を現した。大学卒業後は北マケドニア共和国のクラブでプロキャリアをスタートし、2017年に初来日。

以降、島根スサノオマジック、琉球ゴールデンキングス、宇都宮ブレックス、横浜ビー・コルセアーズといったB1クラブを渡り歩き、特に宇都宮在籍時の2021–22シーズンにはBリーグチャンピオンの立役者の一人として活躍した。

宇都宮ブレックスでの躍動|インサイド支配力が光った

スコットの代表的なシーズンとなった2021–22年、宇都宮ブレックスではレギュラーシーズン52試合中すべてに出場。平均11.4得点、7.6リバウンド、1.2ブロックを記録し、攻守にわたってチームの屋台骨を支えた。

プレーオフでもその存在感は際立ち、特にファイナルでは強豪琉球との激戦の中でペイントエリアを完全に制圧。彼のサイズとフィジカル、そして戦術理解度の高さが優勝への大きな推進力となった。

B3岡山への加入背景|優勝経験を地方クラブに還元

今回のトライフープ岡山加入は、B3クラブにとって極めて大きな補強となる。岡山は2024–25シーズン、B3プレーオフ進出を逃したものの、近年着実に組織力を高めてきており、スコットの加入はチームの天井を押し上げる存在となるだろう。

岡山は以前よりインサイドのリムプロテクターとフィジカルプレイヤーを補強ポイントとしており、スコットのサイズと経験はまさに理想的なピースと言える。

GL3x3視点|3×3でも活きる“知性あるビッグマン”のモデル

ジョシュ・スコットのような「サイズだけでなく、頭脳で守るビッグマン」は、3×3バスケットボールでも重要なモデルケースだ。特にスイッチディフェンスの局面では、サイズのミスマッチだけでなく、ポジショニングと状況判断力が試される。

GL3x3では、高さのある選手でも“スローではなく機動性と判断力を持つ”ことが求められており、スコットのような動けるインサイドプレイヤーが新たなスター像として注目されている。

選手コメント(※岡山公式より)

現在のところスコット本人からのコメントは発表されていないが、岡山側はプレスリリースで以下のように期待を寄せている。

「ジョシュ・スコット選手の経験と実績、そして日本バスケを熟知したインテリジェンスは、我々のチームに新たな推進力を与えてくれると信じています。地域のバスケ熱をさらに高める存在として大きな期待をしています」

Bリーグ全体の流れとスコット復帰の意義


現在、Bリーグ全体では『B.革新』と呼ばれる構造改革が進行中で、外国籍選手の役割やチーム編成方針にも変化が見られている。そんな中で、過去にリーグの頂点を経験したスコットのような選手が再び日本に戻ってくることは、リーグの競争力と魅力を高める意味でも大きな意義を持つ。

彼のような選手が、再び地方都市でプレーすることで地域バスケ文化への還元が生まれ、リーグ全体の底上げにもつながっていく。

まとめ|“B1優勝の柱”がB3で再起、岡山から再び頂点へ

ジョシュ・スコットのB3岡山加入は、単なる助っ人補強ではない。B1優勝経験を持つインテリジェントなビッグマンが、再び日本でのキャリアをスタートさせるという“再生と挑戦”の物語である。

トライフープ岡山の悲願であるB2昇格、そして地域からのバスケ文化醸成に向けて、スコットが果たす役割は計り知れない。GL3x3としても、こうした“復帰組”のストーリーが若手選手のロールモデルとなることを強く期待している。

📣GL3x3公式サイトでは、元B1スターや海外組の復帰情報も随時発信中。あなたも“次のステージ”に挑む選手たちの姿を追いかけてみてほしい。

【金沢武士団とは】B3リーグの激動を生き抜くクラブの現在地と未来像を徹底解説

金沢武士団とは──石川県に根ざす“武士道”クラブの象徴


金沢武士団(かなざわサムライズ)は、石川県金沢市をホームタウンとするB.LEAGUEのB3リーグ所属クラブです。運営は「北陸スポーツ振興協議会株式会社」。創設は2015年と比較的新しく、クラブ名は「金沢」「武士」「団」とすべて漢字で構成される珍しいネーミングが話題を呼びました。

このネーミングは、加賀藩の歴史的背景と地元文化を重視したものであり、「武士道」や「サムライ精神」をスポーツに落とし込むというメッセージが込められています。

チームカラーは「サムライズイエロー」と「サムライズブラック」。マスコットキャラクターは前田利家にちなんだ“黒い柴犬”の「ライゾウ」。金沢らしい武士文化の融合は、Bリーグの中でも特に際立った存在感を放っています。

クラブ設立の背景とB2昇格までの急成長

金沢武士団は、bjリーグ最後のエクスパンション(2015–16)で参入し、初年度から27勝を挙げてプレーオフ進出に成功。B.LEAGUE統合後はB3リーグに参加し、2016-17シーズンにはレギュラーシーズンで圧倒的な29勝3敗を記録して初代王者となります。

この活躍が評価され、2017-18シーズンからはB2リーグへの昇格が正式に決定。当初は観客動員やグッズ販売も好調で、石川県内外から多くの注目を集めました。

経営難によるB3降格──ライセンス失効の現実

順風満帆に見えた金沢武士団ですが、2018-19シーズンには経営赤字が深刻化。3期連続赤字というB.LEAGUEのライセンス基準に抵触し、成績にかかわらずB2ライセンスが不交付となりました。

この影響でクラブはB3リーグに降格。選手・スタッフの大量退団や、年俸総額を2500万円に抑えるコストカット策が実施され、苦難の再出発を余儀なくされました。B2時代の年俸は1億円規模だったため、実に4分の1以下まで縮小されたことになります。

地域密着型へと舵を切った“七尾シフト”

2022年、クラブは戦略転換を図り、本拠を金沢市から石川県七尾市へと事実上移行。七尾市との「サポートタウン協定」を結ぶとともに、練習施設や事務所も段階的に移転しました。

この背景には、金沢市内での練習拠点確保が困難になったこと、また地域密着型クラブとしての生き残りを模索する姿勢があります。七尾市は地元住民の支援も厚く、ホームゲームの盛り上がりに貢献しています。

国際支援のモデルケース──ウクライナ選手の受け入れ


2022年8月、金沢武士団はウクライナからの避難民3選手(アンティボ、ボヤルキム、ティトブ)を受け入れ、話題を呼びました。この取り組みは日本財団および七尾市の協力のもと実現。

特にPGイホール・ボヤルキムは、後にB1・アルバルク東京でも短期プレーし、B1レベルでも十分通用する実力を示しました。クラブにとっても社会貢献と戦力強化を両立する大きな成功事例となっています。

令和6年能登半島地震──クラブを襲った最大の危機

2024年1月1日、石川県を襲った能登半島地震は、金沢武士団に深刻な影響を与えました。拠点である七尾市の田鶴浜体育館は避難所となり、選手寮も被災。クラブは一時活動休止を余儀なくされ、1月に予定されていた試合はすべて中止。

しかし、クラブは地域と連携しながら再起を図り、2月にはアウェー戦から復帰。岐阜スゥープスとの一戦では「Wホームゲーム」と銘打ち、岐阜側の支援を得て金沢の応援スタイルで演出されました。

さらに、豊田合成スコーピオンズとの協力により、愛知県でチャリティマッチを開催。3月には代々木第二体育館で「金沢武士団in東京」イベントも行い、逆境を力に変えるクラブの姿勢が全国のファンに感動を与えました。

2024-25ロスターと注目選手


新たに松藤貴秋HCを迎えた2024-25シーズン。ロスターは以下のようにバランス良く構成されています:

田中翔大(SG):クラブの精神的支柱で主将。
花田唯翔(PG):若きフロアリーダー。ドライブ力が魅力。
ペトロフ(C):2m超のウクライナ出身センター。インサイドの要。
スティーブン・グリーン(SF):攻守に万能型のベテラン。
ソンスーヤオ(C):台湾出身のアジア特別枠選手。

選手構成は、若手主体ながら国際色豊かで、B3内でも際立った個性を持っています。戦術面では、スモールラインナップとスイッチディフェンスの導入が注目されます。

B3全体の動向と金沢の立ち位置

B3リーグは現在、全国から20チーム前後が参加し、地域密着型のクラブが多数を占めています。中でも金沢武士団は、支援型興行や災害復興マッチの開催など、単なる勝敗だけにとどまらない価値を提供しています。

また、観客動員やスポンサー集めにも苦戦する地方クラブが多い中で、金沢はユニフォームスポンサー13社、地元企業とのタイアップ施策など、堅実な運営姿勢も評価されています。

GL3x3や今後の展望──3人制バスケとの親和性

今後注目したいのは、3×3や「GL3x3」との連携です。金沢武士団はロスターの選手層が厚く、短期契約選手も多いため、3人制バスケとの親和性が高いクラブといえます。

– 夏季休暇を利用した3×3トライアルマッチの実施
– 七尾市内での3×3ユースイベントの共催
– 地元商店街や観光地と連携したストリートバスケイベントの展開

など、GL3x3側からのアプローチに対しても積極的な姿勢を見せれば、B3クラブの新たなビジネスモデルとなる可能性があります。

まとめ:逆境を“力”に変えるクラブの未来に期待

金沢武士団は、華々しい成績こそないものの、創設からわずか10年で「地域密着」「国際支援」「復興活動」と多くのストーリーを生み出してきました。

能登地震を乗り越えた2025年以降、クラブは真の意味で“武士道”を体現する存在へと変貌を遂げつつあります。GL3x3をはじめとした新たなリーグ・コミュニティとの連携も視野に、地域の希望となる存在として走り続ける金沢武士団に、今後も目が離せません。

新潟アルビレックスBBとは?Bリーグ唯一の地方密着型クラブの歴史と現在地を徹底解説

新潟アルビレックスBBとは?|地方発プロクラブの先駆者


新潟アルビレックスBBは、2000年に誕生した新潟県を本拠とするプロバスケットボールクラブであり、Bリーグに所属するチームの中でも、地域密着を強く掲げてきた先駆的存在だ。通称「アルビBB」。2025年現在はB3リーグに籍を置くが、かつてはbjリーグの強豪として名を馳せた歴史を持つ。

長岡市の「アオーレ長岡」を本拠地とする点も象徴的で、行政施設とスポーツアリーナが一体となった施設は全国的にも珍しく、地域連携の成功例とされている。クラブカラーはオレンジ。地域に根差した活動と、「地域共生型クラブモデル」の確立を志向してきた。

創設からの歩み|JBLからbjリーグへ転換

クラブは当初「新潟アルビレオBB」の名称で活動を開始し、ジャパン・バスケットボールリーグ(JBL)に参戦。2000年代初頭の日本バスケットボール界において、プロ化の波に先んじて動いたクラブの一つである。

2005年、bjリーグ創設に伴って新リーグへと転籍。このとき、「新潟アルビレックスBB」として再スタートを切った。bjリーグ開幕戦では、まさに新潟がその第一試合の舞台を務め、日本のプロバスケの夜明けを飾った。

なお、初年度である2005-06シーズンにはプレーオフに進出。決勝まで勝ち進んだが、大阪エヴェッサに敗れ**準優勝**に終わった。それでも、地方都市のチームが全国を相手にファイナルへ駒を進めた意義は大きく、「地方でも戦える」という前例を作る存在となった。

bjリーグ時代の黄金期|勝利と動員を両立

bjリーグ初期の新潟アルビレックスBBは、勝率の高いシーズンを重ねるとともに、平均観客動員数でも常に上位に位置していた。特にホームのアオーレ長岡では、熱狂的なブースターの声援がチームの推進力となり、地方都市でありながら首都圏クラブに引けを取らない人気を維持した。

柏木真介(のちにシーホース三河などで活躍)、池田雄一(チーム最長在籍記録保持者)、外国籍選手ジェフ・ニュートンやマット・ギャリソンなど、多彩なタレントが名を連ねていた時代であり、戦力とスタイルのバランスも整っていた。

さらに、韓国や中国のチームとの国際親善試合も積極的に実施し、海外との接点を持つことで地域のバスケットボール熱を広げていた点も高く評価された。

Bリーグ移行と苦難の時代|B3への降格

2016年にbjリーグとNBLが統合されて誕生した「Bリーグ」では、新潟はB1クラブとして参加。初年度から中位の成績を残し、プレーオフ出場も果たしたが、2020年代に入ると急激なチーム力の低下と経営面の不安が表面化する。

2022-23シーズンには成績が伸び悩み、B2へと降格。さらに2023-24シーズンではB3リーグへと転落し、かつての強豪チームは再建のフェーズへと突入した。B1・B2での戦いから一転、B3の舞台では「勝利以上に地元と共に成長する姿勢」が求められる。

アオーレ長岡の存在|クラブと地域の象徴


長岡市の中心部に位置するアオーレ長岡は、市役所と一体型の複合施設であり、新潟アルビレックスBBのホームコートとしても知られる。観客席が選手との距離感を近く保つ設計になっており、臨場感の高い試合空間を演出。

B3所属となった今でも、アオーレ長岡での試合には多くのブースターが駆けつける。Bリーグ随一の「市民とともにあるホームアリーナ」として、アリーナモデルのロールモデル的存在とされる。

下部組織と女子チーム新潟アルビレックスBBラビッツ|育成と多様性の両立


新潟アルビレックスBBは、アンダーカテゴリーの育成にも力を入れている。U12、U15、U18の各ユースチームに加え、スクール事業も展開。県内各地でバスケットボールクリニックや学校訪問を実施しており、地元の子どもたちに夢を与える存在でもある。

また、女子チーム「新潟アルビレックスBBラビッツ」も存在。Wリーグに所属し、トップリーグで奮闘中。男子チームとは異なるスタイルで、県内の女子バスケットボールの発展を牽引している。

3×3展開とGL3x3との接点|エンタメ型の可能性

5人制だけでなく、近年注目を集める3×3バスケットボールにおいても、アルビレックスBBは着実な動きを見せている。地方クラブならではのフットワークの軽さを活かし、3×3大会への参加や地域イベントでのデモンストレーションも積極的に行っている。

GL3x3のようなエンターテインメント要素の強いリーグと組むことで、ブランド価値の再構築や若年層との接点拡大が可能になる。プロクラブとして、時代に合わせた新たな挑戦が期待される領域だ。

現在の注目選手とスタイル変革

2025年シーズンにおいては、若手選手の抜擢と新たな戦術トレンドが注目されている。育成型契約選手を中心としたロースター構成は、クラブにとってのリスクと可能性の両面を持つ。

特に近年は、ボールシェアリングとトランジションを重視するスタイルに舵を切っており、古き良き「オーソドックスなハーフコート中心の攻撃」からの脱却が見える。アンダーサイズながら俊敏なガード陣や、ユーティリティ型のフォワード選手が台頭中だ。

ファン・メディア・地域との関係性

SNSの活用も進化しており、X(旧Twitter)、Instagram、YouTubeなどを通じてチームの裏側や選手の素顔を伝えるコンテンツが増えている。B1在籍時代に比べて露出が減った現在でも、ファンとのつながりを維持・強化する姿勢が評価されている。

また、地域メディアや学校との連携、長岡市との共同プロジェクトも定期的に実施されており、単なるプロスポーツクラブにとどまらない「地域社会の担い手」としての役割を果たしている。

将来展望と再興への道筋

B1返り咲きのためには、まずB2昇格が当面の目標となる。競技成績の向上はもちろんだが、それ以上に、運営基盤の強化、観客動員の回復、スポンサーシップの再構築といった「持続可能な運営モデルの確立」が求められている。

また、3×3部門の事業化、アカデミー強化、SNSマーケティングの深化といった多面的な戦略も重要となる。地方都市であっても、戦略と発信力次第で全国区のクラブへ再浮上することは可能だ。

まとめ|再びオレンジ旋風を巻き起こすために

かつてbjリーグの象徴的クラブだった新潟アルビレックスBB。現在は苦境に立たされているが、その歴史と経験は再建の強力な土台でもある。地方発クラブとして、どれだけ地域と共鳴し、バスケ文化を育んでいけるかが鍵を握る。

ブースターの声援、地域の支援、そしてチームの覚悟。それらが一体となったとき、再び「オレンジ旋風」が日本のバスケットボール界に吹き荒れる日がやってくるだろう。

湘南ユナイテッドBCとは?B3参入からの成長と地域密着型クラブの全貌

湘南からB3へ、志高きクラブの誕生


湘南ユナイテッドBCは、2020年に神奈川県藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町を拠点に誕生したプロバスケットボールチームだ。地域密着型クラブとして発足し、2022-23シーズンからB3リーグに正式参入。地元企業や自治体と密接に連携しながら、バスケットボールを通じた地域活性化を掲げて活動している。

運営を担うのは株式会社湘南ユナイテッド藤沢。藤沢商工会議所メンバーと地元クラブチーム「湘南STATE」が母体となり、クラブ運営に乗り出した。創設からわずか2年でB3入りを果たすスピード感は、他の新興クラブと比較しても特筆すべき点だ。

本拠地とアリーナ:神奈川全体をホームとする多拠点戦略


ホームアリーナは藤沢市の秋葉台文化体育館を中心としつつ、秩父宮記念体育館(藤沢市)、茅ヶ崎市総合体育館、シンコースポーツ寒川アリーナ、平塚・海老名・綾瀬・厚木・大和の各市体育館でも試合を開催。2024-25シーズンは26試合のホーム戦を6つの異なる会場で実施予定で、広範囲な地域展開を実現している。

このマルチアリーナ戦略は、県内のファン層拡大を意識したものであり、特に「湘南エリア」を越えて「神奈川全域のクラブ」としての認知を高める布石となっている。

成績の軌跡:参入当初から成長続けるクラブ

湘南ユナイテッドBCは、参入初年度の2022-23シーズンでは15勝37敗と苦戦し、勝率.288でリーグ13位に終わった。しかし翌シーズンの2023-24では27勝25敗(勝率.519)まで成績を改善し、2024-25シーズンも勝率こそ.442に下がったが、リーグ11位と着実にステップアップを続けている。

特筆すべきは、チームの「ホーム戦」における安定感である。2024-25シーズンではアウェイ成績が9勝17敗に対し、ホームでは14勝12敗と勝ち越しており、地元ファンの声援が確かな支えになっていることがわかる。

組織体制と人物像:堀田HC体制の継続と変化


ヘッドコーチは創設当初から堀田剛司が務めており、B3参入から一貫したリーダーシップを発揮。2023-24シーズンには球団代表やGMが交代するも、現場のコーチング体制は継続され、チームの方向性にブレはなかった。

アシスタントコーチには鈴木友貴、分析担当として蔵楽建斗(アナライジングコーチ)がサポートに入り、戦術・データ両面での強化が図られている。

選手構成:経験豊富な外国籍選手と若手の融合

2024-25シーズンのロスターには、元B1・B2経験者を含む実力派が並ぶ。注目の外国籍選手としては、マイケル・ヒューズ(2.03m/デュケイン大出身)、ジャスティン・キーナン(36歳/フェリス州立大)などが在籍し、インサイドの支柱となっている。

さらに、キャプテンを務める内田旦人(東海大出身)や、地元出身のPG佐々木拓哉など、日本人選手の顔ぶれも充実。U22世代やアジア特別枠選手(ジョン・ヒヒョン)など多様性ある構成も、B3クラブとしては先進的な編成だ。

スポンサーとユニフォーム戦略:地域との結びつき強化

2024-25シーズンのユニフォームスポンサーは、前面中央に木下グループ、背面には日産工機・元旦ビューティ工業、パンツ部分に藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町のロゴを配している。

また、ユニフォームサプライヤーはスポルディングが担当。地元企業・自治体とクラブとの密接な関係性が視覚的にも強調されており、バスケットボールを「まちづくり」に活かすビジョンが表れている。

クラブとしての未来:B2昇格と地域戦略の行方

現在B3に所属する湘南ユナイテッドBCだが、今後の展望としてはB2昇格が大きな目標である。2023-24シーズンに勝率5割を突破したことは、その土台づくりが着実に進んでいる証拠でもある。

Bリーグ全体でも、「地域密着型クラブによる持続可能な運営モデル」が重視される中、湘南ユナイテッドのような事例は非常に注目される存在だ。特に、湘南というブランドイメージと融合させた「Local Pride」の継続は、地域に愛されるクラブづくりに不可欠な要素となるだろう。

ファンとメディアの反応:ポジティブな評価と期待

湘南ユナイテッドBCに対するファンの声は「若手が多くて成長が楽しみ」「アリーナでの演出がB3とは思えない」など、好意的な意見が目立つ。特に、Bリーグで話題となる“熱狂的ホームゲーム演出”は湘南でも実践されており、イベント要素も充実している。

また、公式SNSやYouTubeでの発信力も強く、X(旧Twitter)やInstagramではローカルファンとの双方向コミュニケーションが活発。これもクラブの成長戦略において欠かせない要素となっている。

GL3x3との親和性:地域とバスケの融合による可能性

湘南ユナイテッドBCの「地域密着×若手育成×バスケ普及」というコンセプトは、GL3x3が掲げる価値観とも通じる。今後、湘南ユナイテッド出身選手が3×3にも参戦する可能性もあり、ストリートとプロ、地域と全国をつなぐ架け橋となる存在が期待される。

湘南という“海とカルチャー”の街を背負ったクラブが、Bリーグのみならず3×3シーンでも存在感を発揮する日が来るかもしれない。

まとめ:湘南ユナイテッドBCが描く未来のバスケ像

湘南ユナイテッドBCは、ただの新興クラブではない。湘南という地域の情熱と文化、そして未来への挑戦を背負った、真の「ユナイテッド=結束」クラブである。

これからのB3リーグ、そして日本のバスケットボール界において、同クラブが果たす役割はますます大きくなるだろう。

未来へつなぐ湘南Local Pride――その合言葉とともに、次なるステージを目指す湘南ユナイテッドBCに注目が集まる。

B3卒業から再出発へ──豊田合成スコーピオンズの挑戦と転機、実業団バスケの未来図

実業団の雄・豊田合成スコーピオンズとは何者か?

愛知県稲沢市・清須市を拠点に活動する「豊田合成スコーピオンズ」は、トヨタグループの一員である豊田合成株式会社を母体とする企業バスケットボールチームだ。1980年に創部され、当初は愛知県リーグ10部からのスタートだったが、地道な努力と実績を積み重ね、やがて日本リーグ(JBL2)、NBDL、B3リーグへと階段を駆け上がった。

2023-24シーズンまでB3リーグに所属していたが、2024年にはプロクラブ化を断念し、B3リーグから退会。2025年より社会人リーグ(SBL)の東海・北信越SB2リーグに新たな活躍の場を移した。この決断は、多くの実業団チームがプロ化へ移行する中で、企業としての在り方とスポーツの両立を再考する重要なターニングポイントでもある。

企業チームとしての苦悩と誇り

豊田合成スコーピオンズは、他のB3クラブと異なり、企業スポーツとしての一貫性を保ってきた数少ない存在だ。選手たちはバスケットボールの活動に加え、豊田合成の社員としての業務にも従事している。プロとの大きな違いはここにあるが、むしろそれこそが実業団バスケの本質ともいえる。

B3在籍中も、他クラブのような大型補強や派手な演出はなかったが、「泥臭くひた向きに戦う」というスローガンを掲げたプレースタイルは、多くのファンの共感を呼んできた。

歴史に裏打ちされた成長の軌跡

スコーピオンズの歩みは決して平坦ではなかった。1980年の創部から数年は県リーグを転戦。1990年には全日本実業団競技大会で初の全国出場を果たし、2005年には初優勝。そして同年開催された第1回全日本社会人選手権でも優勝を飾り、初代王者の称号を手に入れた。

その後はJBL2、NBDLを経て、2016年からB3リーグに参入。B3での最高成績は2018-19シーズンの2位(28勝8敗)。その後は勝率が低迷しつつも、苦境に耐えながらチームとしての地盤を築き続けてきた。

B3リーグ退会の背景と決断の理由

2023年11月、豊田合成スコーピオンズは公式に「プロクラブ化の断念とB3退会」を発表。この背景には、企業スポーツとしての理念と、プロ化による経済的・人的負担との乖離があった。トヨタグループとしての方針もあったが、決して“撤退”ではなく“再選択”の色が強い。

2025年からはSB2リーグ(SBL)で再スタート。これは、B3を去った実業団チームが再び脚光を浴びる可能性を示す象徴的な出来事でもある。

アーネスト・ロスなどのロースターと選手たちの現在地

2023-24シーズンのロースターには、NCAA出身のアーネスト・ロスやアンドリュー・ファーガソンといった外国籍選手に加え、筑波大出身の波多智也、日本体育大出身の土居光など、国内トップクラスの大学出身者が名を連ねていた。

若手とベテランがバランスよく配置された編成で、キャプテンには経験豊富な選手を据え、安定したチームマネジメントが行われていた点も特徴的だ。指揮官は元日本代表選手の天日謙作氏。彼の豊富な知見がチームに落ち着きをもたらしていた。

豊田合成記念体育館と地域との関係性


豊田合成スコーピオンズは「豊田合成記念体育館」をホームとしつつも、甚目寺(あま市)や春日井、小牧、下呂など、愛知県内外の複数会場でホームゲームを実施してきた。これは、地域密着型の企業チームとして、より多くの地域住民にバスケを届けたいという意志の表れである。

さらにマスコットキャラクター「スコッピー」は、蠍の帽子をかぶった犬というユニークなデザインで、ファンからも親しまれている存在。地域イベントにも積極的に参加しており、単なるバスケットボールチーム以上の役割を果たしてきた。

他実業団チームの潮流と比較

2021-22シーズンで活動休止した「アイシン アレイオンズ」も、同じトヨタグループであったが、豊田合成のように長くB3に留まることはできなかった。近年、企業チームの多くがプロ化を目指す中で、逆にSBLや地方リーグへ戻る動きも静かに広がっている。

こうした流れの中で、スコーピオンズの選択は「実業団スポーツの新しいロールモデル」として注目されている。

今後の展望と挑戦

SB2リーグでの再始動を皮切りに、豊田合成スコーピオンズは“原点回帰”ともいえる新たなフェーズに入った。ここから再び全国大会への出場や、社会人王者としての返り咲きを目指すことになる。

また、長期的には実業団×地域共創のモデルとして、地域スポーツ振興や企業ブランディングへの活用も想定される。将来的に3×3チームの創設やバスケ以外の多角的スポーツ活動への拡張も視野に入れているという情報もある。

まとめ:実業団バスケの未来はスコーピオンズが握る

B3から去り、SBLへと舵を切った豊田合成スコーピオンズ。その決断は一見後退のように見えるかもしれない。しかし、本質的には「何のためにスポーツを続けるのか」という原点に立ち返った、勇気ある選択だったといえるだろう。

企業スポーツとしての在り方を問い直しながら、地域と共に歩む豊田合成スコーピオンズ。今後の活躍は、実業団バスケ全体の未来を照らす灯台のような存在となるかもしれない。

東京八王子ビートレインズとは?B3リーグで戦い続ける情熱のクラブ、その歴史と今を徹底解説

東京八王子ビートレインズとは?地域密着型のバスケットボールクラブ

東京八王子ビートレインズ(Tokyo Hachioji Bee Trains)は、東京都八王子市を拠点とするプロバスケットボールクラブであり、現在はB.LEAGUEのB3リーグに所属している。2012年の創設以来、「地域とのつながり」と「情熱的なプレー」をキーワードに、数々のチャレンジと困難を乗り越えながら、地域密着型クラブとして確かな存在感を放ってきた。

クラブ設立の背景と名前の由来

創設者の川井明氏は、八王子市がバスケットボールが盛んな地域であること、そして2011年に新体育館が建設されたことに着目し、プロクラブ設立を構想。2012年には「東京八王子トレインズ」として活動をスタートさせた。クラブ名の「トレインズ(Trains)」は、八王子が交通の要所であり、電車のイメージと「人々の連携」を象徴する名前として命名された。

その後、2018年にはチーム名を「東京八王子ビートレインズ」に改称。「BEE」は“Basketball”のB、八王子の“はち=蜂”、そして“Be=存在”の意味を掛け合わせ、進化するチーム像を表現している。

リーグ遍歴:NBDLからB.LEAGUEへ、昇格と降格の軌跡

2015-16シーズンにはNBDL(ナショナル・バスケットボール・ディベロップメント・リーグ)に加盟。NBDL解散後、2016年よりB.LEAGUE創設と共にB3リーグへ参加。2017-18シーズンにはB3で優勝を果たし、昇格戦を制してB2昇格を決めた。しかし、2018-19シーズンは成績が振るわず1年でB3に降格。

特筆すべきは、どのカテゴリにいても変わらぬ地域貢献姿勢と、八王子市を拠点とした一貫したチームビジョンである。昇降格を経験するなかでも、若手育成やユース世代への普及活動を積極的に行い、地域バスケットボール文化の土壌を支えてきた。

過去の名場面:B3制覇からB2昇格まで

2017-18シーズンは、ファーストステージ・レギュラーシーズン・ファイナルステージを完全制覇し、年間王者に輝いた。B2・B3入れ替え戦では、岩手ビッグブルズに83-55で快勝。圧倒的な攻守で昇格を果たしたこの試合は、今もファンの記憶に深く残っている。

経営再建と現在の体制:準加盟復活への道

2019年以降、経営面での課題が露呈。2020年にはB.LEAGUE準加盟資格を一時失い、財政健全化が大きなテーマとなった。新たにキャリアコンサルティング社長の室舘勲氏が運営代表に就任し、再建が始動。2022年には準加盟クラブに復帰し、翌年にはB2クラブライセンスも取得したものの、2024年には債務超過を理由にB2申請を取り下げるなど、再建は依然として道半ばだ。

注目選手と今季(2025-26)ロスター

2025-26シーズンの注目選手には、キャプテンであるPG大城侑朔(30歳)、Cクベマ・ジョセフ・スティーブ(23歳)、アメリカ出身のSFタレン・サリバンなどが挙げられる。経験豊富なベテランと、海外経験を持つ若手が融合し、新たなチームカラーを打ち出している。ヘッドコーチには2025年に就任した亀崎光博氏が再登場し、新体制での戦いに注目が集まっている。

エスフォルタアリーナ八王子:クラブのホームグラウンド

ホームアリーナは「エスフォルタアリーナ八王子」。メインアリーナは2,000人収容可能で、B3リーグの開催基準を満たす施設。試合以外にもバスケットボールクリニックや地域交流イベントなどが行われており、クラブと市民の繋がりを体感できる場となっている。

ファン・地域との関係とGL3x3との親和性

東京八王子ビートレインズは、地元ミニバスや学校訪問を重視し、ジュニア世代の育成やバスケ文化の裾野を広げてきた。GL3x3が掲げる「地域密着型3人制プロバスケ」の理念とも親和性が高く、将来的な3×3参入や連携の可能性も期待される。特に、U15チームの運営は、育成年代でのGL3x3参画に向けた布石とも捉えられる。

今後の展望:再びB2の舞台へ、そして3×3への挑戦も?

直近3シーズンの戦績は決して芳しくはないが、若手中心の構成に切り替え、チーム再編が進行中。新ヘッドコーチのもと、攻守のバランスを整え、再びB2昇格を目指す。その一方で、3×3を通じた新たな露出や、クラブの価値を再構築する動きにも注目が集まる。GL3x3とのコラボレーションや、地域3×3イベントの開催も視野に入れることで、より多角的な展開が期待される。

まとめ:挑戦を続ける「八王子発」プロバスケクラブ

創設から10年以上、東京八王子ビートレインズは幾多の困難に直面しながらも、地域に根差した活動とバスケットボールへの情熱を絶やすことなく歩んできた。再びB2の舞台へ戻る日を目指し、そして3×3という新領域にも一歩を踏み出す可能性を秘めた今、クラブの進化に注目が集まっている。八王子市民と共に成長してきたその歩みは、これからの日本バスケット界にとっても重要な存在である。

B3リーグの新星・立川ダイスとは?3×3から始まった挑戦と地域密着の成長戦略

立川からバスケ文化を発信──立川ダイスとは何者か

東京都立川市を拠点に活動するプロバスケットボールクラブ「立川ダイス」は、5人制(B3リーグ)と3人制(3×3.EXE PREMIER)の両リーグに参戦する、日本でも稀有なハイブリッド型クラブです。2021年に創設された5人制チームは、2022-23シーズンからB3リーグに正式参入し、3×3チームは2016年から日本トップレベルの大会で結果を残しています。

本記事では、立川ダイスの成り立ち、特徴、戦略、選手構成、そして将来的なビジョンまでを包括的に解説。地域密着型でありながら、全国区の注目を集める理由に迫ります。

運営母体は「多摩スポーツクラブ」──地域密着型クラブの本質

立川ダイスの運営を担うのは、一般社団法人多摩スポーツクラブ。地元の商工会議所や観光協会、青年会議所などが設立母体に名を連ね、まさに「立川発・市民発」のクラブとして活動を展開しています。

特筆すべきは、単なるトップチームの運営にとどまらず、3×3ユースリーグ、バスケットボールスクール、チアスクール「FairyDICE」など、次世代育成にも注力している点です。

3×3での躍進と全国制覇

立川ダイスのバスケットボール界での認知度を一気に高めたのが、3×3分野での実績。2018年には、男子チームが「3×3.EXE PREMIER」と「3×3日本選手権」でダブル優勝を果たし、全国タイトルを獲得しました。2016年創設という短期間での快挙は、関係者の想像を超えるものでした。

その後も3×3チームは好成績を残し続けており、2021年にはKANTOカンファレンス1位に輝き、トップ4入りを達成しています。

5人制チームの挑戦──B3リーグへの参入と戦績

2022-23シーズンからスタートした5人制チームのB3リーグ挑戦は、立川ダイスにとって大きなターニングポイントとなりました。

  • 2022-23:14勝38敗で14位
  • 2023-24:27勝25敗で勝率.519と躍進(9位)
  • 2024-25:17勝35敗で再び低迷(14位)

特に2023-24シーズンは、ホームでの勝率.654を記録し、地元ファンとの連携が功を奏した好例となりました。リーダーである間橋健生ヘッドコーチの手腕と、チームの結束力が反映された結果といえます。

主力選手と注目のロースター

2024-25シーズンの立川ダイスは、国内外からバランス良く編成されたロースターを揃えています。

  • ドンテ・ジョーダン・ブルーナー(PF/2.08m):アラバマ大学出身の大型外国人
  • 森黄州(SG/キャプテン):創設期から在籍する立川の象徴的存在
  • 福田晃平、町井丈太、森本泰雅:継続的に成長を続ける中堅層
  • アンドリュー・フィッツジェラルド(PF):オクラホマ大学出身のベテラン

いずれも3×3経験や他カテゴリでの実績を持ち、立川ダイスの多面的なチーム戦略を象徴しています。

3×3の未来と地域戦略

立川ダイスは、3×3と5人制の融合を図る数少ないクラブの一つ。独自大会「ダイスカップ」の開催や、ユースリーグ運営などを通じて、地元とのつながりをさらに強化しています。女子3×3チームも2018年に設立されましたが、現在は休止中。今後の再始動が期待されています。

2020年には法人再編を実施し、運営の一体化と体制強化を図っており、地域密着と競技力強化の両輪をバランスよく推進しています。

マスコット「たっちー」とファンとの絆

立川の豊かな自然の中で育った鎌鼬(かまいたち)の男の子「たっちー」は、明るく元気なマスコットとしてファンに親しまれています。特技は「つむじ風をおこすこと」と「誰とでも友達になれること」。

地域イベントやSNSでも活躍中で、子どもたちから大人まで幅広い層に愛される存在です。

スポンサー企業と地域連携

2024-25シーズンには、立飛ホールディングス、ミート・コンパニオン、コトブキヤ、多摩信用金庫など、多くの地元企業が立川ダイスを支援しています。

パンツスポンサーに至っては10社以上が並び、企業からの厚い支援と信頼を背景に、クラブの地元定着が伺えます。

立川ダイスの今後──B3昇格と3×3強化の両立へ

立川ダイスの強みは、単なる競技力ではなく「地域に根ざした一体感」。今後はB3上位進出を目指すと同時に、3×3でも再び全国タイトルを狙える布陣を整える必要があります。

また、ジュニア世代からトップチームまでの明確なキャリアパスを整備することで、バスケットボールの街・立川という新しいブランドを築きつつあります。

まとめ:立川ダイスは「未来のバスケ」を体現するクラブ

3×3と5人制を両輪に、育成から地域貢献まで多角的に展開する立川ダイス。クラブの挑戦は、東京・多摩地域から全国へと波及しつつあります。

バスケファンはもちろん、地域活性やジュニア育成に関心がある方にとっても注目の存在。今後の動向から目が離せません。

しながわシティバスケットボールクラブの軌跡:B3リーグでの挑戦と未来展望を徹底解説

しながわシティとは何者か:東京発、B3リーグから羽ばたくプロクラブ


東京都品川区を拠点とする「しながわシティ バスケットボールクラブ」は、B3リーグに所属するプロバスケットボールクラブであり、2025年からは3×3バスケチーム「SHINAGAWA CITY.EXE」も始動。首都・東京の一角で着実に地歩を築いてきたこのチームの歩みは、単なる地方クラブの成長にとどまらず、日本バスケット界の多様性を象徴する存在となっている。

旧称「東京サンレーヴス」として2012年に誕生して以来、10年以上にわたる波瀾の歴史を経て、地域密着型の総合型スポーツクラブへと変貌を遂げた。Bリーグ再編を経て、しながわシティとして再出発したのは2021年。この転機がクラブにもたらした変化と、3×3参入の背景には、単なる競技転向以上の意図が込められている。

創設からの道のり:bjリーグ参戦と低迷期の克服

しながわシティのルーツである「東京サンレーヴス」は、2012年にbjリーグへ新規参入した。当時のチームスローガンは「五つの夢」。地域貢献、青少年育成、産業振興、地域活性化、エンターテインメントの5本柱で活動を展開した。

しかし成績は芳しくなく、bjリーグ時代は通算勝率.197と低迷。2016年にはbjリーグ解散に伴いB3リーグへ移籍したが、成績は依然として厳しいものだった。財政難から一時リーグ退会を余儀なくされた2020年には、クラブ存続そのものが危ぶまれる事態となった。

復活とリブランディング:しながわシティ誕生の背景

2021年、フットサルチームとの統合を図る形でチーム名を「しながわシティ バスケットボールクラブ」へ変更。新社長・大栗崇司のもと、経営体制とクラブビジョンを刷新した。スローガンには「CIVIC PRIDE(市民の誇り)」が掲げられ、品川区を中心とした地域密着型クラブとしての歩みが強化された。

ホームアリーナは固定されていないが、品川区立戸越体育館を中心に東京23区各所で開催。2023年以降は代々木第二体育館やコナミ本店など、大型施設での開催も増え、地元ファンの注目を集めている。

チームの構成と注目選手:ブロック王と日本代表経験者が在籍


2024-25シーズンのロースターには、注目の選手が揃う。センターのハイデン・コヴァルはB3リーグで2年連続ブロック王(2023-24:3.10本/2024-25:3.33本)に輝いた長身ビッグマンで、歴代最高記録保持者だ。

またキャプテンを務める伊藤良太は、32歳のベテランPGでありながら、2023-24シーズンのスティール王(2.21本)と3P成功率2位(39.59%)を記録。さらに、元3×3日本代表である落合知也も2024-25シーズンから加入し、チームの経験値を大きく底上げした。

3×3チーム「SHINAGAWA CITY.EXE」始動:バスケ新時代への布石

2025年、クラブは新たに3×3チーム「SHINAGAWA CITY.EXE」を設立。FIBA公認の「3×3.EXE PREMIER」リーグへの正式参入を発表した。これは、都市型・即興型スポーツとして人気が高まる3×3バスケにおいて、品川ブランドを浸透させる狙いがある。

選手の中には5人制と兼任する者もおり、特に俊敏性やフィジカルの強さを生かしたプレースタイルが3×3にマッチする選手が揃う。しながわシティの3×3部門は、GL3x3とも連携する形で今後さらなる飛躍が期待されている。

B3での成績推移:着実な成長を続けるクラブ

2021-22シーズンはわずか6勝に終わったものの、2024-25シーズンには23勝29敗と、B3リーグ17チーム中10位にまで浮上。年々勝率を上げ、成績も着実に向上している。

特に2024年1月の天皇杯ではB1の滋賀レイクスに78-73で勝利し、今大会唯一B1に勝ったB3クラブとして全国的に注目を浴びた。また、2025年1月の横浜エクセレンス戦では、リーグ18連勝中の強豪を撃破し、大金星を挙げた。

クラブカルチャーとファンとのつながり

しながわシティは地域と深く結びつくクラブ運営を志向しており、マスコットキャラクター「Sheena(シーナ)」や、チアダンスチーム「SEAGULLS」、ベテランMCの佐山裕亮など、エンタメ性にも力を入れている。

また、2024年の能登半島地震復興支援チャリティマッチや地域清掃活動など、社会貢献活動にも積極的に取り組み、地域住民との絆を深めている。

しながわシティの未来展望:B2昇格と3×3制覇へ

クラブの短期的な目標は、B2リーグ昇格と3×3.EXE PREMIERでの頂点獲得。長期的には品川区を拠点とした「総合型スポーツクラブ」としての完成を目指し、ジュニアユース育成や女子チームの創設も視野に入れている。

ベテランと若手の融合、5人制と3人制の両輪運用といった多層的な運営戦略は、他クラブにとってもモデルケースとなり得る。

まとめ:地域から世界へ、しながわシティの挑戦は続く

多くの困難を乗り越えてきたしながわシティ バスケットボールクラブ。その歩みは、「諦めない挑戦」の連続だった。今、B3で着実に存在感を高め、3×3の舞台でもその名を知られる存在となりつつある。

これからの日本バスケを牽引するであろう「しながわシティ」の今後に、GL3x3としても注目し続けていきたい。

東京ユナイテッドバスケットボールクラブの挑戦と進化:B3からONE参入を目指す江東区の新星

東京ユナイテッドバスケットボールクラブとは?

東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(Tokyo United Basketball Club、略称:東京U / TUBC)は、東京都江東区に本拠を構えるプロバスケットボールチームで、B3リーグに所属しています。創設は2021年と比較的新しいチームながら、その勢いと注目度は急上昇中。運営母体は株式会社東京ユナイテッドバスケットボールクラブで、クラブの理念「MAKE:UNITED」に基づき、地域密着型のクラブづくりを進めています。

クラブの理念とビジョン:MAKE:UNITED

東京ユナイテッドの象徴的なスローガンである「MAKE:UNITED」は、バスケットボールを通じて「つながり」を生み出すことを目指しています。チームポーズである「ユナイテッドポーズ」は親指を立てた拳を合わせて”U”を象り、ファンとチームの一体感を象徴します。クラブ名の「ユナイテッド」には、地域、ファン、選手、スタッフを一つに結ぶという意味が込められており、新しい都市型コミュニティづくりを実践中です。

急成長の軌跡:2022年からのプレーオフ常連

東京UはB3リーグ参入1年目からプレーオフ進出を果たし、続く2023-24、2024-25シーズンも連続して上位に食い込む実力を見せています。特に2024-25シーズンは、過去最高となる43勝9敗(勝率.827)を記録し、年間2位でフィニッシュ。チームは15連勝も達成するなど、攻守ともに安定したパフォーマンスでファンを魅了しました。

ホームアリーナは有明アリーナ:観客動員数も記録更新

東京ユナイテッドのホームゲームは、有明アリーナ(最大収容人数約15,000人)で開催されています。2023年のホーム開幕戦では1試合10,358人の観客を動員し、Bリーグクラブ主管試合における最多観客数を記録。これはB1クラブの記録すら超えるものであり、B3クラブとしては異例の快挙でした。

選手構成と注目プレーヤー

チームはベテランと若手のバランスが取れたロースターで構成され、キャプテンの川島蓮(30歳・SG)はスティール数リーグ2位という抜群の守備力で年間ベスト5にも選出されました。また、PFアンジェロ・チョル、Cローカス・ガスティス、PFリース・ヴァーグらの外国籍選手がゴール下を支え、2025年2月にはB1の千葉ジェッツからトビンマーカス海舟が期限付きで加入するなど補強も積極的です。

新体制とヘッドコーチ:橋爪純HCの手腕

2024-25シーズンからは、新たに橋爪純ヘッドコーチが就任。過去に東京Zでヘッドコーチを務めた経験を持つ同氏は、攻守のトランジションバスケを基軸に、スピーディーかつ戦術的なチームへと再構築を進めています。若手の育成にも注力し、練習生から昇格した宮田諭(47歳・PG)など、多様なバックグラウンドを持つ選手が在籍しています。

B2ライセンス取得とBリーグ再編への対応

クラブは2024年3月、B2クラブライセンスを初めて取得。さらに、同年12月には2026-27シーズンからスタートする「B.LEAGUE ONE」参入を目指す申請を開始しました。これはB1〜B3の枠組みを再編成する新たなBリーグ構造への対応であり、TUBCがいよいよ全国区のステージへと踏み出す第一歩となります。

地域連携とユース育成:江東区発の次世代戦略

TUBCは江東区を拠点にした地域密着型の取り組みを多数展開しています。バスケットボールスクールやダンスアカデミーは新木場・有明・豊洲・江戸川区へと拡大され、2022年にはU-15のユースチームも発足。また、小学生対象の3×3大会「TUBC MEMORIAL CUP」など、次世代プレーヤーの育成にも力を入れています。

ファンを巻き込むアリーナ演出とマスコット文化

チームのマスコットキャラクター「ユナイト」は月からやってきたウサギの姿をした存在で、2023-24シーズンの「マスコットオブザイヤー」でB3リーグ1位を獲得。さらに、アリーナMC竹本タクシー氏やチアダンスチーム「UNITEDANCERS」など、観客を巻き込むエンターテイメント演出にも定評があります。

今後の展望:B.LEAGUE ONE、そしてB1へ

B3リーグでの躍進に加え、ライセンス取得・観客動員・地域活動・ユース育成と、プロクラブとしての基盤を着実に整えつつある東京ユナイテッド。2026年以降のB.LEAGUE ONE参入が実現すれば、さらなるスポンサー獲得やB1昇格の道も視野に入ってくるでしょう。日本のバスケットボール界における「都市型クラブモデル」の最先端を走る存在として、今後も注目される存在です。

まとめ:都市と人をつなぐ新時代のバスケクラブ

東京ユナイテッドバスケットボールクラブは、「都市」と「人」と「スポーツ」をつなげる存在として、日本のバスケシーンに新しい価値を提供しています。ファンに支えられ、地域に根ざしながらも全国区を目指すその姿勢は、これからのクラブ運営のロールモデルともいえるでしょう。次なる飛躍に向けて、今後の動向から目が離せません。

【さいたまブロンコス徹底解説】B3の歴史あるクラブが目指す未来|変遷・成績・注目選手まとめ

さいたまブロンコスとは?B3リーグ屈指の老舗クラブ

さいたまブロンコスは、埼玉県さいたま市と所沢市を拠点とするプロバスケットボールクラブで、現在はB.LEAGUEのB3リーグに所属しています。1996年の創設以来、実業団時代からbjリーグ、B.LEAGUEと激動の時代を歩んできた老舗クラブであり、日本のプロバスケ黎明期から活動している数少ない存在でもあります。

「ブロンコス(BRONCOS)」は英語で「暴れ馬」を意味し、その名の通り、起伏に富んだチームの歴史を象徴するかのように、数多の挑戦と再建を繰り返してきました。

創設からbjリーグ参戦までの道のり

前身は1982年に結成された実業団チーム「マツダオート東京」。その後「アンフィニ東京」となり、日本リーグ2部、1部を駆け上がる実力派集団でした。しかしバブル崩壊による企業スポーツ衰退の流れを受け、1996年にクラブチーム化。「ME所沢ブロンコス」として再出発し、1998年に「所沢ブロンコス」として日本リーグに復帰します。

2000年代初頭には日本リーグ(旧JBL)で2連覇を果たすなど輝かしい成績を残し、2005年にはプロリーグ「bjリーグ」の創設メンバーとして埼玉ブロンコスが誕生します。これは日本におけるバスケットボールのプロ化の大きな転機でした。

bjリーグ時代:苦戦と栄光が交錯した10年

bjリーグ初年度の2005-06シーズンでは苦戦を強いられ、19連敗というリーグワースト記録を記録。しかしその後はデービッド・ベンワーやチャールズ・ジョンソンといった実力者の活躍で徐々に上位争いに食い込むようになります。2007-08シーズンには過去最高の21勝を記録し、あと一歩でプレーオフ進出を逃すという惜しいシーズンとなりました。

一方で、外国籍選手の入れ替えや監督交代が頻発したこともあり、チームの安定には苦しみ続けました。2011-12シーズンにはbjリーグ史上初の女性ヘッドコーチ(ナタリー・ナカセ)を起用し、メディアから注目を集めたものの、成績は振るいませんでした。

B.LEAGUE発足と新たなチャレンジ

bjリーグとNBLの統合により2016年にB.LEAGUEが発足。さいたまブロンコスはB3リーグに所属し、下部リーグからの再スタートを切ります。成績は年々改善傾向にあり、2022-23シーズンには43勝9敗、勝率.827でリーグ2位という快挙を成し遂げました。プレーオフ準決勝では惜しくも敗退しB2昇格は逃しましたが、チーム力の大幅な向上を証明しました。

2024-25シーズン:巻き返しを狙う注目の布陣

4年目となる泉秀岳HC体制の下、新たな補強が注目を集めています。注目選手には、圧倒的なリバウンド力を誇るライアン・ワトキンス(2022-23で平均12.23本/試合)、Bリーグ経験豊富な松井啓十郎、アジア枠で加入したモーゼス・モーガンなどが名を連ねます。

チームは2024年シーズン前半戦で苦戦を強いられたものの、12月には怒涛の8連勝を記録し一時は7位まで浮上。しかしPG陣の相次ぐ故障や主力選手の離脱が影響し、最終順位は12位に終わりました。

地域密着と経営再建:クラブのもう一つの挑戦

運営会社「株式会社ブロンコス20」は、2020年に設立された新法人です。代表には福田剛紀氏が就任し、地域密着型クラブとしての基盤づくりを推進してきました。近年は文化放送との業務提携、ユースチーム設立、スポンサー拡大など、経営面でも安定化の兆しを見せています。

2024年8月には、株式会社エーシークリエイトが筆頭株主となり、新たなオーナー体制がスタート。チーム名やロゴも刷新され、「さいたま」を冠することで地域との結びつきを強調しています。

過去の名選手・指導者たち

  • チャールズ・ジョンソン(元MVP)
  • アイザック・ソジャナー(2連覇時の要)
  • ジョン・ハンフリー(bjリーグ得点王)
  • デービッド・ベンワー(初代エース)

さらに、2010年のヘッドコーチ・ボブ・ナッシュ(元ハワイ大HC)や、ナタリー・ナカセ(NBAアシスタント経験)など、多彩な指導者たちがブロンコスを率いてきました。

チームの将来展望:B2昇格へ向けた次の一手

B2昇格を逃した2年を経て、2024-25シーズンはチーム再建とプレーオフ復帰が課題です。ミルコ・ビエリツァ(元アルバルク東京)や志冨田温大らの経験値が鍵を握ると見られています。

新体制の下、経営の安定と観客動員の増加、そして育成と強化を同時並行で進めることが重要です。地元ファンの支持も厚く、SNSや地域イベントでの露出も積極的に行われており、地域とともに歩むクラブとしての姿勢が光っています。

まとめ:再起を期す暴れ馬、さいたまブロンコスに注目!

さいたまブロンコスは、単なるバスケットボールチームではなく、埼玉地域の誇りであり、再建と挑戦を繰り返す「暴れ馬」です。B3での経験を糧に、再びB2、さらにはB1の舞台を目指す道のりは続きます。

GL3x3としても、3×3の領域での地域貢献やクラブ連携の可能性があり、今後の取り組みにも注目が集まることでしょう。

本記事をきっかけに、ぜひ試合会場に足を運び、熱い声援を送りましょう。