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馬場雄大がNBAサマーリーグで5得点の鮮烈アピール|ニックスで限られた出場時間でも存在感

限られたプレータイムで印象的な活躍を見せた馬場雄大


2025年7月14日(現地時間13日)、アメリカ・ラスベガスで行われた「NBA 2K26 SUMMER LEAGUE 2025」の試合において、ニューヨーク・ニックス所属の馬場雄大が出場し、限られた2分50秒の出場時間で5得点というインパクトあるプレーを披露した。対戦相手はボストン・セルティックス。20点差を追う最終クォーターでの出場ながら、馬場は登場直後に相手のターンオーバーから速攻を決め、続いてドライブからファウルを誘発してフリースローで加点。さらにトランジションから再度のレイアップを沈め、攻守で密度の高いパフォーマンスを見せた。

馬場のこの活躍は、試合展開や点差に左右されない彼の集中力とメンタルの強さを証明するものであり、サマーリーグという“アピールの場”において高く評価されるポイントとなる。

サマーリーグとは何か?馬場が目指す「次のステージ」

NBAサマーリーグは、新人選手や若手プレイヤー、Gリーグ所属選手、フリーエージェントたちがNBA契約を勝ち取るための大事な試合の場である。ここで結果を出せば、開幕ロスター入りの可能性はもちろん、2ウェイ契約やGリーグ再契約といったさまざまなチャンスが広がる。

馬場は、2024年シーズンにGリーグではなく実際にNBAのロスターに登録され、メンフィス・グリズリーズで22試合に出場した経験を持つ。その実績に加え、3×3バスケや日本代表としての国際経験も豊富。サマーリーグでの好パフォーマンスは、彼の次なる契約獲得への布石となるだろう。

馬場雄大のこれまでのキャリアと挑戦


馬場は富山県出身の28歳。筑波大学卒業後、アルバルク東京でプロキャリアをスタートし、Bリーグでの躍進を経て、アメリカへ挑戦の舞台を移した。2019年にはGリーグのテキサス・レジェンズに加入し、ディフェンスやトランジションのスピードを武器に、コーチ陣からも一定の評価を受けた。

その後、オーストラリアNBLのメルボルン・ユナイテッドにも所属し、チャンピオンチームの一員としてプレー。日本代表としてもオリンピック出場を果たしており、3×3日本代表でも活躍した経歴がある。日本バスケットボール界の“二刀流”とも呼ばれ、その守備範囲の広さと経験は貴重だ。

NBA入りへの挑戦、過去の苦闘と現在の地盤

馬場は過去数年、何度もNBAの門を叩いてきたが、そのたびにキャンプでのカットやロスター漏れといった厳しい現実を突きつけられてきた。それでも挑戦を諦めなかったのは、彼の中に「世界最高峰で自分を試したい」という明確なビジョンがあったからだ。

今回のニックスでのサマーリーグ参戦は、2024–25シーズンのNBA出場を経て、再びNBAへの“本契約”を狙う大きなチャンスとなっている。実績を積んだ今だからこそ、評価される準備が整っている。

ニックス内の評価と今後の展望

今回のボストン戦ではケビン・マッカラーJr.が30得点と大活躍。ビッグマンのアリエル・フクポルティも9得点13リバウンドとアピールを果たしたが、馬場のように“限られた時間で結果を出す”というタイプの選手は、ベンチ深くまで競争が激しいNBAにおいて貴重な存在となりうる。

さらに、3×3でも有用なスペース把握能力や機動力、そして「勝利のために体を張れる」姿勢が評価されれば、今後NBAロスター入りだけでなく、他チームからのオファーや海外トップリーグへの移籍の道も現実味を帯びてくる。

日本代表としての存在感と3×3界への影響

馬場は、5人制だけでなく3×3バスケでも代表経験があり、国際大会での実績を持つ数少ない日本人選手だ。2024年のオリンピックでは、平均得点20.3点・7.7アシストという驚異的な数字を残しており、得点力とプレーメイキングを兼ね備えた貴重な存在となっている。

3×3バスケにおいても、彼のスピードとディフェンス力は即戦力レベル。今後GL3x3や他の3×3リーグからもアプローチがある可能性は十分にある。

まとめ|「結果を出す」男・馬場雄大の挑戦は続く


今回のサマーリーグ第2戦での馬場雄大の5得点は、単なる数字以上の意味を持つ。2分50秒という限られた時間で、自分の持ち味を最大限に発揮し、チームに流れを呼び込もうとする姿勢は、まさにプロフェッショナルそのものだ。

サマーリーグでの次戦は7月16日(現地15日)に行われるブルックリン・ネッツ戦。この試合で再び出場機会を得られれば、さらに自分の価値を示す場となるだろう。

彼の挑戦は、まだ終わらない。そしてそれは、世界を目指すすべての日本人バスケットボール選手たちにとっても、大きな希望の象徴となっている。

■試合結果
ニューヨーク・ニックス 81-94 ボストン・セルティックス
NYK|18|12|23|28|=81
BOS|27|15|29|23|=94

富永啓生、NBAサマーリーグでデビュー戦!得点ならずも挑戦の第一歩…次戦は河村勇輝との“日本人対決”へ

富永啓生がNBAサマーリーグでデビュー──日本バスケ界期待の星が“アメリカの舞台”へ


2025年7月13日(現地時間12日)、ネバダ州ラスベガスで開催中の「NBA 2K26 サマーリーグ」にて、日本人シューティングガード・富永啓生がインディアナ・ペイサーズの一員として初出場を果たした。

富永は2024−25シーズンのネブラスカ大学卒業後、NBAドラフトでは指名漏れとなったが、シュート力を武器に複数チームのワークアウトに参加。その評価が実り、ペイサーズのサマーリーグロスター入りを果たしていた。日本バスケットボール界が誇る“和製カリー”が、ついにNBAの舞台で第一歩を刻んだ。

初出場は終盤の1分50秒──得点はならずも果敢に挑戦

ペイサーズ対サンダー戦で富永に出番が巡ってきたのは、第4クォーター残り1分50秒。観客の拍手に迎えられてコートインすると、右ウイングでボールを受けた直後、迷うことなく3ポイントを放った。だがシュートはリングに弾かれ、得点とはならず。記録上は「0得点1本のFG試投」となった。

試合はサンダーが序盤から優勢を保ち、104−85でペイサーズを圧倒。富永が出場した時間帯も、終始タフな守備とペースコントロールで主導権を握られていた。だが、富永自身は短い出場時間にも関わらず、フロアバランスの維持、オフボールでの動き、パス回しへの関与といった面で光る場面を見せた。

富永啓生の経歴と“シューター”としての評価

富永は愛知県出身。桜丘高校で全国区のスター選手となった後、アメリカへ留学。NJCAAのレンジャー・カレッジで活躍後、ネブラスカ大学に編入。NCAA1部で3シーズンにわたり主力としてプレーし、最終学年では平均13.1得点、3P成功率37.7%を記録。特に速攻からのトランジション3やコーナースリーの精度は、NBA関係者の間でも注目を集めた。

身体的には188cm・77kgとNBA基準ではやや小柄な部類に入るが、シュートセレクションとリリースの速さ、そしてスクリーナーを使うオフボールの動きにおいては非常に高い評価を得ている。NBAでの起用は“スペシャリスト枠”としての可能性が高いが、今後のアピール次第では契約獲得も夢ではない。

次戦は河村勇輝との“日本人対決”に注目


富永が所属するインディアナ・ペイサーズは、次戦でシカゴ・ブルズと対戦する予定だ。奇しくも、ブルズのサマーリーグロスターには日本代表PG・河村勇輝(横浜ビー・コルセアーズ)が名を連ねており、“日本人ガード対決”が現実味を帯びてきた。

河村はシカゴでのトライアウト後に正式にブルズのSLチームへ合流。すでにトレーニングやメディア対応を行っており、出場の可能性は十分にある。仮に両者が同時にコートへ立つような場面が訪れれば、日本のバスケファンにとっては歴史的瞬間となるだろう。

ペイサーズの状況と富永のローテ入りの可能性

今回の試合では、ペイサーズはNBAファイナル2025と同じ対戦カード(vsサンダー)ということもあり、チーム内の競争は激しさを増していた。ペイサーズは主力若手を中心に起用し、元秋田ノーザンハピネッツのロバート・ベイカーがチーム最多の16得点。ダブルダブルを記録したエンリケ・フリーマンら、実力派の選手が揃っている。

その中で、富永が今後どこまで出場時間を確保し、評価を高められるかは未知数だが、サマーリーグはまさに“下剋上”が起こる舞台。1本の3Pで状況が大きく変わることもある。本人も試合後のSNSで「シュートは落ちたけど、次に向けて準備する」とコメントしており、前向きな姿勢を崩していない。

3×3バスケとの親和性──富永の可能性をGL3x3視点で考察

富永のようにアウトサイドシュートを高確率で沈め、クイックに判断できる選手は、3×3バスケにおいても理想的な存在といえる。3×3ではゲームスピードが早く、1プレーの決断力と成功率が勝敗を分ける。その中で富永が持つ「一撃で流れを変える力」は非常に貴重だ。

もし今後、5人制でのNBA定着が難しい場合、3×3日本代表への転向も一つの選択肢となり得る。すでにFIBA3x3では多くの国で“元NCAA選手”や“NBA経験者”が台頭しており、富永も十分その領域で輝けるポテンシャルを秘めている。

まとめ:世界を見据える挑戦は始まったばかり


富永啓生のNBAサマーリーグデビュー戦は、得点という結果こそ残せなかったものの、世界最高峰の舞台に立ったという事実だけで大きな意味を持つ。チームへの適応、アピールチャンスの創出、そして河村勇輝との共演。次なる一戦に向けた注目は高まる一方だ。

GL3x3としても、富永のような“世界を目指す選手”が日本バスケ界の新たな潮流を作っていくことに期待してやまない。次世代のリーダーとなるであろう富永が、どのようにこの夏を駆け抜けていくのか。今後も一挙手一投足を追い続けたい。

クーパー・フラッグvsディラン・ハーパー|NBAサマーリーグで“ドラ1・ドラ2”新星対決が実現!

サマーリーグで実現した注目の“ドラ1vsドラ2”対決に全米が熱視線

2025年7月13日(現地時間12日)、ラスベガスで開催中の「NBA 2K26 サマーリーグ」にて、NBAドラフト2025の1位指名選手クーパー・フラッグ(ダラス・マーベリックス)と、2位指名のディラン・ハーパー(サンアントニオ・スパーズ)が初対決を果たした。

フランチャイズの未来を託された2人の“ルーキーエリート”が激突したこの一戦は、サマーリーグとは思えない注目度と熱気に包まれ、NBAファンのみならずスカウトやメディア関係者も注視するカードとなった。

試合はスパーズが76-69で勝利を収めたが、フラッグとハーパーの個人パフォーマンスが試合全体の空気を支配した。

ディラン・ハーパーが“非凡さ”を証明したデビュー戦

サマーリーグ初出場となったハーパーは、試合の第1クォーターからその存在感を存分に発揮。切れのあるドライブと独特のリズムで相手を翻弄し、16得点を記録。巧みなステップワークでディフェンスを引き剥がし、さらには高く跳躍するブロックも披露するなど、攻守両面での能力の高さを証明した。

高校時代から「ネクスト・ジェイレン・グリーン」とも称されたその身体能力とボディコントロールは、サマーリーグの舞台でも通用することを証明。特にピック&ロールの展開力と、クイックリリースのシュートは完成度が高く、将来的なスーパースターの片鱗を感じさせた。

クーパー・フラッグ、31得点で“ドラ1”のプライドを見せつける

一方で、ドラフト全体1位指名という重責を背負うフラッグも、その名に恥じないプレーを披露。サマーリーグ2戦目ということもあり、序盤こそスロースタートだったが、第2クォーター以降はギアを上げるように得点を重ねた。

特筆すべきは、試合を通して3ポイントを3本決めたことに加え、柔らかく放たれるジャンプショットの安定性。さらに、ドライブからのユーロステップ、ポストプレーでのスピンムーブなど、多彩なスコアリング手段を見せ、最終的には31得点をマーク。

「身体の大きさとスキルの融合」という現代NBAの理想像を体現するプレーヤーとして、フラッグの将来性はまさに規格外だ。

試合を制したのはスパーズ、勝負を分けた“チームの完成度”

最終スコアは76-69でスパーズが勝利。ゲーム全体を通じて、よりチームとしてのまとまりと戦術遂行力で勝った印象が強い。特にガード陣を中心としたトランジションの速さと、ベンチメンバーの活躍が際立った。

サマーリーグを通じて好調を維持しているデイビッド・ジョーンズ・ガルシアはこの試合でも21得点、5リバウンド、5アシストを記録。さらに、昨季Gリーグ経験者のオサイ・オシフォも12得点4リバウンドを挙げ、若手中心ながら“勝ち方”を知る強みを見せた。

ハーパーとの相性も良好であり、NBAレギュラーシーズンに向けた重要な組み合わせとして期待されている。

サマーリーグは“第2のドラフト”とも言える競争の舞台

NBAサマーリーグは、ルーキーや若手選手が自らの実力をアピールする場であり、同時にGリーグや他チームとの契約機会を掴む“第2のドラフト”とも呼ばれている。

今回のように、トップ指名選手同士がぶつかる場面は稀有であり、フロントやスポンサーからの注目度も高い。GL3x3としても、今後のNBAと3×3界のクロスオーバーを見据え、このような選手の育成と評価の場に注目する必要があるだろう。

実際、サマーリーグを経て3×3代表へ移行した例や、3×3をキャリアの“再出発の場”とする選手も増加しており、GL3x3としても新たな視点でのスカウティングが求められている。

次戦は7月15日、フラッグは巻き返しなるか?

次戦では、サンアントニオ・スパーズがユタ・ジャズと、ダラス・マーベリックスはシャーロット・ホーネッツと対戦する予定。

特にフラッグは、この敗戦をどう受け止め、次の試合でどのように修正を加えるのか注目される。彼のようなフランチャイズ型ルーキーにとって、短期間での改善力と“勝たせる力”が求められており、真価が問われる場面となるだろう。

一方でハーパーは、連続での好パフォーマンスが期待されており、評価をさらに引き上げる絶好のチャンスだ。

まとめ:未来のNBAを担う2人の“才能”が示したもの

クーパー・フラッグとディラン・ハーパー。ドラフト上位の名にふさわしい才能と存在感を、この一戦で遺憾なく発揮した。彼らの直接対決は、NBAの将来像を象徴するようなエネルギーに満ちていた。

勝敗以上に、観る者に強烈な印象を与えた彼らのパフォーマンスは、すでに“ルーキー”という枠を超えたものであり、今後のNBAを牽引していく存在になることは間違いない。

このサマーリーグでの対戦は、将来のプレーオフ、あるいはオールスターでの再戦の“予告編”となるかもしれない。両者の今後の成長と活躍から目が離せない。