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滋賀レイクス長谷川比源、Gリーグ国際ドラフト10位指名!クラブもNBA挑戦を全面支援へ

Gリーグ国際ドラフトで注目の快挙、長谷川比源が10位指名

2025年7月9日(日本時間)、NBA Gリーグの「インターナショナルドラフト」が開催され、日本のバスケットボール界に明るいニュースが飛び込んできた。B1リーグの滋賀レイクスに所属する若手フォワード、長谷川比源(はせがわ・ひげん)が、全体10位でウェストチェスター・ニックスに指名される快挙を達成。その後のトレードで交渉権はモーターシティ・クルーズ(デトロイト・ピストンズ傘下)へと移動した。

このインターナショナルドラフトは、アメリカ国外の若手選手に焦点を当てた制度で、NBAを目指す世界中の有望株が対象となる。今年はベルギー、ブラジル、イスラエル、ニュージーランド、スペイン、ドイツなどから17名が指名された中で、長谷川の名前が10位という高順位で呼ばれたのは、将来性への高い期待の表れだ。

長谷川比源とは何者か?神大中退から滋賀入り、そしてGリーグ指名へ

2005年5月生まれの長谷川は、現在20歳。ポジションはスモールフォワード兼パワーフォワードで、身長202cm・体重85kgという恵まれた体格を誇る。神奈川大学に進学するも2024年に中退し、同年12月にB1の滋賀レイクスと契約してプロの道へ進んだ。

2024-25シーズンの途中加入ながら、滋賀では18試合の先発を含む34試合に出場。平均5.7得点・3.7リバウンドという安定した数字を記録した。特に守備面での成長が評価されており、ウイングポジションでのマッチアップの柔軟さ、リムへのドライブ対応、ヘルプディフェンスの判断などが高く評価されている。

クラブも支持、NBA挑戦への意志を尊重した滋賀レイクスの姿勢

今回のGリーグ指名を受け、滋賀レイクスは公式サイトを通じて声明を発表。そこでは、長谷川のNBA挑戦に対して前向きなスタンスを明示しており、「入団当初より、NBA挑戦への意向を確認していた」「Gリーグドラフトへのエントリーも容認していた」との言葉が並んだ。

さらに「交渉権を持つクルーズと長谷川選手の交渉結果を待ちつつ、今シーズンの活動について協議を続ける」とも記載されており、選手の夢とクラブの契約責任を両立する方針が伺える。この柔軟かつ戦略的なアプローチは、他クラブにとっても一つの模範と言えるだろう。

若手育成リーグ「Gリーグ」の役割と意義

NBA Gリーグは、NBAに直結する育成リーグとして2001年に創設された。過去には八村塁や渡邊雄太もこのリーグでキャリアのステップアップを果たしており、現在では30チーム以上がNBAの下部組織として連携している。特に2020年代以降は、世界各国からの若手選手がチャレンジする「登竜門」としての役割をより色濃くしている。

今回、長谷川が指名を受けたモーターシティ・クルーズは、デトロイト・ピストンズの傘下チーム。選手育成の実績があり、ガードからビッグマンまで様々なタイプの選手をNBAに輩出してきた。長谷川にとっても、NBA入りへの大きなチャンスとなる環境だ。

今後の焦点は「契約」か「留任」か?

指名はされたものの、Gリーグでプレーするには実際に契約を結ぶ必要がある。その交渉は今後数週間以内に行われると見られ、長谷川とモーターシティ・クルーズの双方が合意に至るかが注目される。

仮に合意に至れば、Gリーグでのプレーが決定し、日本人選手として新たな道を切り拓く存在となる。一方で、契約に至らなかった場合は、引き続き滋賀レイクスでのプレー継続というシナリオも残されており、クラブとの話し合いが鍵となる。

先人たちとの比較、そして長谷川に期待される将来像

これまでGリーグを経てNBA入りした日本人選手としては、渡邊雄太(現・FA)、馬場雄大(メルボルン・ユナイテッド)らが知られている。彼らに共通するのは、Gリーグでタフな環境に揉まれながらも、着実に自分のプレーを研ぎ澄ませていった点だ。

長谷川はまだ20歳という若さ。サイズ、ポジション、スキルセットを総合的に見ても、伸びしろは大きい。特にアウトサイドシュートの精度向上、フィジカルコンタクトの対応力、ゲームメイク力が加われば、NBAでも十分通用するポテンシャルを秘めている。

日本バスケ界に与えるインパクトとファンの期待

Gリーグインターナショナルドラフトでの日本人選手の高順位指名は、日本バスケットボール界にとっても大きな意味を持つ。国内外のスカウトが日本リーグの若手に注目するきっかけにもなり、今後の人材流動性を促進する可能性がある。

SNSやファンコミュニティでも「未来のNBAスター誕生か?」「滋賀の対応が素晴らしい」といった声が相次いでおり、長谷川の挑戦を後押しするムードが高まっている。彼の一挙手一投足が、日本の若手アスリートに大きな希望と刺激を与えることだろう。

まとめ:一歩踏み出した長谷川比源、世界への扉は今開かれる

2025年夏、長谷川比源の名前がGリーグのドラフトで読み上げられた瞬間、日本バスケ界に新たな風が吹き込んだ。NBAという夢への挑戦は、簡単な道ではない。しかし、クラブとファンの支援を受けながら、一歩ずつ階段を登っていく姿こそ、多くの若者の道しるべとなる。

今後の交渉、そして去就の決定は、彼のキャリアにとって大きな岐路となる。GL3x3では引き続き、長谷川比源の動向を追っていく。