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ケビン・ガーネットがウルブズ5大記録を独占!ヤニスがNBA史上2人目の偉業に迫る

NBA史に刻まれた“フランチャイズ・キング”の称号

バスケットボール界において、長きにわたり1つの球団でプレーし、その存在を象徴するような成績を残す選手は数えるほどしかいない。特に、得点・リバウンド・アシスト・スティール・ブロックという「主要5部門」でフランチャイズ史上最多記録を同時に保持することは、極めて稀な偉業である。

この5部門すべてで球団記録を保持しているのは、2025年現在、NBAの長い歴史において唯一、ミネソタ・ティンバーウルブズの伝説的ビッグマン、ケビン・ガーネットだけだ。

ケビン・ガーネット:唯一無二の“5冠レジェンド”


1995年にNBA入りし、ティンバーウルブズで通算14シーズンを過ごしたケビン・ガーネット(通称KG)は、まさに“ウルブズの顔”として君臨してきた。彼の残した数字は以下の通りである:

– 通算得点:19,201点
– 通算リバウンド:10,718本
– 通算アシスト:4,216本
– 通算スティール:1,315本
– 通算ブロック:1,590本

これらすべてのスタッツでウルブズの球団記録を保持している。単一の選手がこれだけ多岐にわたるカテゴリーでチーム最多記録を持つのは、個人の実力だけでなく、長期間にわたる献身的な貢献があってこそ可能な記録だ。

ガーネットはまた、2004年にリーグMVPを受賞し、15回のオールスター出場を誇るスーパースター。ウルブズにとって彼の存在は、単なる選手以上の“象徴”だった。

ヤニス・アデトクンボが記録達成に王手

そんなガーネットの偉業に迫るのが、現役屈指のスーパースター、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボである。

2025年現在でバックス在籍12年目を迎えた30歳のフォワードは、すでに以下の4部門でフランチャイズ史上1位に君臨している:

– 通算得点:20,538点(球団最多)
– 通算リバウンド:8,530本(球団最多)
– 通算アシスト:4,288本(球団最多)
– 通算ブロック:1,064本(球団最多)

残された最後のピースは“スティール”部門。現在ヤニスは通算961スティールで、バックスの歴代1位であるクイン・バックナー(1,042スティール)まであと81スティールに迫っている。

今シーズンでの記録更新は現実的か?

アデトクンボのスティール数は、直近のシーズンで以下のように推移している:

– 2023-24シーズン:平均1.2スティール
– 2024-25シーズン:平均0.9スティール

仮に、2025-26シーズンにおいてヤニスが70試合以上に出場し、平均1.2本のスティールを記録すれば、シーズン合計84スティールとなり、クイン・バックナーの記録を超える可能性が出てくる。

この数字は現実的であり、バックスのヘッドコーチやスタッフ陣も、歴史的記録達成に向けたサポート体制を整えることが予想される。

「5部門最多記録保持者」はなぜ偉大なのか?

NBA史上、5部門すべてで球団記録を持つ選手がガーネットしかいない理由は明確だ。まず、以下の条件をすべて満たす必要がある:

1. 長期在籍(10年以上)
2. 得点・リバウンド・アシスト・ディフェンスにおける総合力
3. 主力として全盛期をそのチームで過ごす

多くの選手は途中で移籍したり、得点か守備のどちらかに特化したりするため、5部門すべてで最多になるのは極めて困難。ガーネットとヤニスのように、攻守の両面で卓越し、長年1チームでプレーし続けた選手にしか到達できない高みである。

今後記録更新の可能性を持つ現役選手は?

ガーネット、ヤニスに続く存在として挙げられる現役選手は限られている。2025年現在で現役選手が球団最多得点を記録しているのは以下の11人だが、その中でも5部門に近い選手は稀だ。

例:

– ステフィン・カリー(ウォリアーズ):得点とアシストで最多だが、リバウンドやブロックでは及ばない。
– デイミアン・リラード(ブレイザーズ):現在はバックスへ移籍済みで対象外。
– ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ):アシストとリバウンドでリーダーだが、スティール・ブロックの記録には距離がある。

このように、現役で“5部門全制覇”の可能性を持つのはヤニス・アデトクンボ一人と見られている。

ファンとメディアの視線:フランチャイズの“顔”としての重み

バスケットボールファンやアナリストたちの間では、「フランチャイズ・レジェンド」として長く在籍する選手の価値が再評価されつつある。

ガーネットにせよ、ヤニスにせよ、ただの成績ではなく“チームの文化と歴史を体現する存在”として語り継がれている。SNSでは「もうガーネットの記録は誰も破れないと思っていた」「ヤニスが並ぶとしたら本当に偉大なことだ」といった声が多く見られる。

また、こうした記録の重みは、近年3×3や地域リーグにおいても“フランチャイズ意識”や“長期貢献の重要性”を再認識させる機会となっている。

まとめ:記録を超えて残る“継続と忠誠”の価値

ガーネットが築いた5部門球団最多記録という金字塔は、NBA史において永遠に語り継がれるであろう。そして、ヤニス・アデトクンボという新たな巨星が、そこに並ぼうとしている。

記録の更新は単なる数字ではなく、忠誠、継続、総合力、そして“チームを愛する心”の結晶である。2025-26シーズン、ヤニスがその偉業を達成できるかに、全NBAファンの注目が集まっている。

【スリーポイント完全ガイド】歴史・ルール・距離の違いからNBA記録まで徹底解説

スリーポイントフィールドゴールとは?

スリーポイントフィールドゴール(3PFG)とは、バスケットボールのスリーポイントラインの外側から放たれたシュートがゴールに入ることで、3点が加算される得点方法です。2点の通常のフィールドゴールに比べ、より高い価値を持ち、現代バスケットボールでは欠かせない要素となっています。

このシュートは「スリーポイントショット」「スリー」「3ポイント」などとも呼ばれ、NBAの実況中継では「フロム・ダウンタウン(遠くから)」と表現されることもあります。

スリーポイントのルールと成立条件

スリーポイントが認められるためには、以下の条件を満たす必要があります:

  • シュート時に両足がスリーポイントラインの外側に完全に位置していること
  • ジャンプシュートの場合は、ボールリリース時にラインを踏んでいなければOK。着地時に踏んでいても得点は3点として認められる

また、スリーポイントシュート中にファウルを受けた場合:

  • ショット成功時:3点+フリースロー1本 → フォーポイントプレー
  • ショット失敗時:フリースロー3本

通常の「アンドワン(2点+フリースロー1本)」とは明確に区別されます。

スリーポイントの距離と国際ルールの違い

 

スリーポイントラインの距離は、リーグやレベルによって異なります。主なルール体系の距離は以下の通りです:

  • NBA: アーチ半径7.24m(23フィート9インチ)、サイドラインから0.91m離れた直線
  • FIBA: アーチ半径6.75m(22.1フィート)、サイドラインから0.9m
  • WNBA: アーチ半径6.25m、サイドラインから1.37m
  • NCAA男子: アーチ半径6.32m(20フィート9インチ)

このように、NBAのスリーポイントラインが最も遠く、より高難度のショットが要求されます。

スリーポイントの歴史と導入

スリーポイントの概念は1930年代のアメリカ・オハイオ州で検討されていましたが、本格的に採用されたのは1967-68シーズンのABA(NBAの競合リーグ)です。これが後にNBAに受け継がれ、1979-80シーズンから正式導入されました。

FIBAではその後に導入され、今では世界中のバスケットボールにおいて標準ルールとなっています。NBAでは1994~97年の3シーズンのみ、距離を一時的に短縮(6.70m)したものの、1997年から現在の7.24mに戻しています。

NBAの3ポイントシュートデータの進化

以下の表は、NBAで1試合平均の3ポイント試投数(3PA)と成功数(3PM)、成功率(3P%)の推移を示したものです。

シーズン 3PM 3PA 成功率(3P%)
2020-21 12.7 34.6 36.7%
2015-16 8.5 24.1 35.4%
1994-95 5.5 15.3 35.9%
1979-80 0.8 2.8 28.0%

このように、近年は1試合で30本以上のスリーポイントを試投することが当たり前になり、バスケットボールの戦術構造にも大きな影響を与えています。

3ポイントを成功させるための技術

3ポイントシュートは距離が長く、ディフェンスも厳しいため、正確なテクニックが求められます。主なスキルには以下があります:

  • クイックリリース: パスを受けてから素早くシュート動作に入る技術
  • ステップバック: ドリブルでディフェンダーを引き離して距離を作る技術
  • クロスオーバー: フェイクでディフェンスを揺さぶり、スペースを作る技術

また、チーム戦術としては「キックアウトパス」「コーナーでのワイドオープン」など、3Pを高確率で打つためのフォーメーションも鍵を握ります。

スリーポイントの記録と名選手

NBAでは数多くの3ポイント記録が生まれています。主な記録を紹介します:

  • 1試合最多成功数(個人): クレイ・トンプソン – 14本(2018年)
  • プレーオフ最多成功数(個人): デイミアン・リラード – 12本(2021年)
  • 通算最多成功数(シーズン): ステフィン・カリー – 402本(2015-16年)
  • 通算最多成功率(シーズン): カイル・コーバー – 53.6%(2009-10年)

まとめ:3ポイントがゲームを変える

 

スリーポイントフィールドゴールは、バスケットボールの戦略やゲーム展開を一変させる武器です。距離、ルール、技術、戦術が複雑に絡み合うこのショットを極めることは、現代バスケにおいて勝利を手繰り寄せる鍵となります。

今後も3ポイントの進化は続き、よりスピーディでダイナミックなゲーム展開が求められる中、プレイヤーにも観客にも目が離せない要素であり続けるでしょう。