UTSUNOMIYA BREX.EXEとは?チームの概要と理念
UTSUNOMIYA BREX.EXE(ウツノミヤ ブレックス エグゼ)は、栃木県宇都宮市を本拠地とする3人制バスケットボールチームです。母体となるBリーグの宇都宮ブレックスの理念を引き継ぎ、3×3という新しい形態の競技で世界に挑戦しています。チームカラーは鮮やかなイエローで、スローガンは「Break Through ~既成概念を打破し、スポーツ界、バスケ界、栃木に風穴をあける~」。地域に根ざしながら、世界最高峰の舞台を目指す姿勢が強く表れています。
2015年の参入以来、3×3.EXE PREMIERを主戦場として戦い続け、国内トップクラスの勝率を誇ります。累計成績は254試合210勝44敗、勝率82.68%と驚異的な数字を残しています。特に「KO勝ち」と呼ばれる21点先取での試合終了は176回、KO率は83.81%を誇り、その圧倒的な強さはリーグの中でも群を抜いています。
国内での実績:日本一3度の栄光
BREX.EXEは3×3.EXE PREMIERの頂点を何度も経験してきました。2016年と2019年に続き、2021年の「3×3.EXE PREMIER JAPAN PLAYOFFS」で優勝。3度目の日本一を手にしました。2021年の決勝トーナメントでは、エースの齊藤洋介選手がPLAYOFFS MVPに輝き、ベテランの存在感を示しました。
2021年のプレーオフは無観客開催でしたが、国内トップ16チームが集い熾烈な戦いを繰り広げました。決勝ではTRYHOOP OKAYAMA.EXEを下し、日本一を奪還。これによりBREX.EXEは、国内3×3シーンにおける常勝軍団としての地位を確固たるものにしました。
世界への挑戦:FIBA 3×3 World Tourでの存在感
国内にとどまらず、BREX.EXEは世界最高峰の大会「FIBA 3×3 World Tour」にも積極的に参戦しています。2019年にはサウジアラビアで開催されたマスターズで、日本のチームとして初めてベスト4に進出する快挙を達成。世界の強豪を相手に堂々と渡り合い、日本バスケ界に新たな可能性を示しました。
さらに2024年には、日本史上初めて2年連続で予選突破・決勝トーナメント進出を果たしています。セルビアの世界王者UBに敗れたものの、22-11と健闘し、世界と互角に渡り合える力を証明しました。
そして2025年、FIBA 3×3 World Tourの開幕戦「Utsunomiya Opener 2025」への出場が決定。開催都市枠での出場ながら、FIBAランキング37位のBREX.EXEが、世界ランキングTOP10のチームに挑みます。ホーム宇都宮での開催という追い風を受け、どこまで食い下がれるか注目が集まります。
2025シーズン所属選手と意気込み
2025シーズンのBREX.EXEには多彩なバックグラウンドを持つ選手が集結しました。ベテランから若手、国内選手から海外出身選手まで幅広く揃え、厚みのあるロスターを形成しています。
– #3 ヨバン・ツセビャック(オーストラリア出身)
– #7 飯島康夫(SNS総フォロワー300万人超/2年ぶり復帰)
– #8 荒優大(泥臭いプレーでチームに貢献)
– #11 齊藤洋介(40歳ベテラン、2021MVP)
– #13 グリフィン・ビュワー(209cmのサイズでゴール下を支配)
– #17 森山ロバート隼太(青森出身の新戦力)
– #24 仲西佑起(日本代表としても活躍)
– #33 クーリバリ・ソロモン(移籍加入/フィジカルとスピードが武器)
– #49 草野颯斗(193cmの若手ビッグマン)
– #66 ヒューゴ・ショター(フランス出身211cmの大型選手)
選手たちはそれぞれコメントを発表し、チームへの意気込みを語っています。特に齊藤洋介選手は「40歳となり役割が大きく変わる年」と位置づけ、経験をチームに還元する姿勢を強調しました。一方、若手のグリフィンやソロモンはエネルギッシュなプレーで新風を吹き込んでいます。
2025シーズンの躍動:Round.8での初優勝
2025年8月31日に青森県八戸市で開催された「3×3.EXE PREMIER 2025 MEN’S JAPAN Round.8」で、BREX.EXEは今季初のROUND優勝を果たしました。新体制で試行錯誤を続けてきたチームが、ようやく形になった瞬間でした。
中心となったのは日本代表の仲西佑起選手。さらにMVPを獲得したクーリバリ・ソロモン、アグレッシブな荒優大、ゴール下を支えたグリフィンと、全員が噛み合う理想的なチームバスケットを展開しました。特にソロモンは移籍後初のタイトル獲得に喜びを爆発。観客を大いに沸かせました。
この勝利は単なる1ラウンド優勝ではなく、チームが進化の過程にあることを示す象徴的な成果となりました。
地域と共に歩むチーム
UTSUNOMIYA BREX.EXEは、単なるスポーツチームにとどまらず、地域活性化の一翼を担っています。宇都宮市内では「3×3のまち宇都宮推進委員会」が中心となり、大会やイベントが開催され、二荒山神社参道など歴史的な場所を舞台に試合が繰り広げられています。スポーツと地域文化を融合させる取り組みは、全国的にも珍しく、宇都宮の新しい魅力として注目を集めています。
また、YouTube公式チャンネルやSNSを通じて国内外のファンと積極的に交流。飯島康夫選手のSNS総フォロワー数は300万人を超え、デジタル発信力も大きな武器となっています。
今後の展望と注目ポイント
2025シーズン、BREX.EXEには大きな注目が集まります。FIBAワールドツアーの開幕戦に出場し、世界のトップチームと対峙する姿は、日本の3×3ファンにとっても必見です。さらに国内リーグでもラウンド優勝を積み重ね、プレーオフでの4度目の日本一を目指しています。
ベテランと若手、国内外の多彩な選手が一体となり、勝利を目指す姿はまさに「Break Through」の精神そのもの。宇都宮から世界へ、BREX.EXEの挑戦はこれからも続きます。
まとめ
UTSUNOMIYA BREX.EXEは、国内外で結果を残してきた日本を代表する3×3バスケットボールチームです。3度の日本一、FIBAワールドツアーでの快挙、そして2025シーズンの新たな挑戦。すべてがこのチームの歴史と未来を形作っています。地域と共に歩み、世界に挑むBREX.EXEの戦いから、今後も目が離せません。