【女子インターハイ2025】八雲学園の怪物アダマが“60得点25リバウンド”の衝撃!柴田学園を撃破し2回戦へ

衝撃の60得点!女子インターハイに舞い降りた“異次元スコアラー”


2025年7月27日、岡山市総合文化体育館にて開幕した「令和7年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(通称:インターハイ)」女子1回戦で、八雲学園高校(東京)が柴田学園大学附属柴田学園高校(青森)を101-81で下し、2回戦進出を決めた。

この試合で最も注目を浴びたのが、八雲学園の留学生フォワード、テウ・アダマ。フル出場で記録した“60得点・25リバウンド・6ブロック”という規格外のスタッツは、同大会の記録にも残る歴史的パフォーマンスだ。

女子高校バスケ界において“60得点”は極めて稀であり、その得点力の裏にはフィジカルの優位性とインテリジェンスを兼ね備えたプレースタイルがある。彼女の爆発により、序盤からリードを奪った八雲学園は、柴田学園の粘りを振り切り、最後は第4Qで23-13と突き放して勝利を収めた。

電光石火の先制と序盤の主導権掌握

試合は開始直後から大きく動いた。わずか4秒でアダマがゴール下を制し先制点を奪うと、続けざまに7-0のラン。会場を一気に八雲ペースへと染め上げた。

この序盤のラッシュは、アダマの1on1スキルだけでなく、ガード陣の的確なパスワークやアウトサイドとの連携があってこそ成り立つ。特に松崎菜緒や川名漣といったサイドプレイヤーが高い位置でボールを保持し、スペースを広く使った展開が功を奏した。

また、攻守の切り替えが速いのも八雲学園の特長。リバウンドを取ってからの走力と判断スピードは3×3に通ずる“即興性と切り返しの速さ”があり、3×3シーンでも注目されるプレー構造を随所に見せた。

柴田学園の粘りと“あと一歩”の差

一方、敗れた柴田学園も見せ場を多く作った。波多野陽南を中心にファストブレイクや連携プレーで応戦し、第3Qには一時1ポゼッション差にまで詰め寄る場面も。

特に後半は、カッティングやスクリーンからの合わせで流れをつかみかけたが、要所でアダマにシュートブロックやリバウンドで阻まれる展開が続いた。サイズ差だけでなく、ポジショニングの巧みさでも押された印象で、点差が開いてしまった。

“60得点25リバウンド6ブロック”の内訳とプレースタイル

アダマの60得点は、内訳としてゴール下のフィニッシュが約30点分、中距離からのジャンパーが15点分、トランジションやファウル獲得からのフリースローで15点ほど。身体能力だけではなく、ミドルシュートやピック&ロールの理解度も高い。

さらに特筆すべきは25リバウンド、うちオフェンスリバウンドが9本という数字。セカンドチャンスの創出力が、チーム全体の得点力を底上げした。

ディフェンスでも6ブロックを記録しており、1対1での守備力やヘルプディフェンスでも抜群の読みを見せていた。

八雲学園とアダマ選手のプロフィールと背景


テウ・アダマ選手は西アフリカ出身。2024年に八雲学園へ加入後、関東新人大会や関東大会でもその圧倒的存在感を発揮しており、今季は“インターハイ制覇のキープレイヤー”と目されていた。

八雲学園はこれまでに何度も全国大会に出場し、関東勢の中でも高い評価を受ける強豪校。アダマの加入によってペイントエリアの強さに加え、ガード陣のスキルが融合した“インサイドアウト型”のバスケへと進化している。

彼女自身はWリーグや大学進学後の3×3転向も視野に入れているとされ、今大会のパフォーマンスはそのプロスペクトとしての評価を大きく引き上げた。

過去のインターハイと女子高校バスケの進化

女子高校バスケにおいて“個人で60点”というのは極めて異例。近年では山田いろは(岐阜女)の50点ゲームが話題となったが、それを大きく上回る結果だ。

また、女子バスケ全体としても、フィジカルなインサイドプレーとスピード重視のトランジションが共存する傾向が強まり、アダマのような“万能型インサイド”の価値が急上昇している。

過去のインターハイに比べ、2025年大会は留学生選手の影響力が特に高く、チーム戦術と個人技の融合が勝敗を左右するトレンドとなっている。

メディアとファンの反応:「次元が違う」「将来が楽しみ」

SNS上では、アダマの活躍に驚きと称賛が渦巻いている。

「この子、もう日本の高校レベルじゃない」「プロでも即戦力」「Wリーグか3×3で見たい」といった声が相次ぎ、X(旧Twitter)やInstagramでは当該試合の動画クリップが拡散されている。

また、3×3関係者からも「フィジカルと判断力の両立は3×3向き」「1on1と即決力が武器になる」との評価が聞かれ、今後の進路に注目が集まっている。

まとめ:アダマの躍進が女子高校バスケの未来を変える

1回戦から60得点というセンセーショナルな結果を残したテウ・アダマと八雲学園。2回戦以降はさらに強豪校との戦いが待ち構えるが、彼女の存在がある限り“全勝優勝”も夢ではない。

そしてこの試合は、単なる1勝ではなく、女子高校バスケの進化と未来を象徴する一戦だったと言えるだろう。GL3x3としても、今後3×3転向が期待される“超高校級プレイヤー”たちの台頭に注目していきたい。